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【Klimt】さんのレビュー一覧

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1~25件/85件 を表示

  • 紙コミックとの違い
    良い感じに薄汚い街並みと容赦なく臓物飛び散るバトル、斬新な魔法使いの概念のダークファンタジー世界、とにかくセンス溢れる独特な世界観が魅力的な作品です。
    上記の通り戦いの描写は高い画力でスプラッター系なのでグロさも高めですが、登場人物のキャラの濃さと健康的すぎるガタイの良さ故にホラー感やエロさはありません。
    また、シリアスな展開の中にもどこかほのぼのとしたゆるい空気感が漂うことが多いので緊迫感や絶望感は少なく、そこで好みが分かれるかもしれません。
    謎が謎を呼ぶストーリーで読み進めるほど作品世界にどっぷりハマれます。ただ、連載中に掲載誌を何度か移動していることが影響しているのか分かりませんが最終章が正直長く感じました。
    元々紙のコミックを持っていたので違いについてですが、カバー下やカバー折り返し、裏表紙、魔のおまけ、おさらいページも紙と同様きちんと収録されています。ただ、表紙のエンボス加工の柄については巻によっては反映されていないようです。(確認した限りでは16,18,19,20,23巻)
    • 参考になった 1
    投稿日:2018年12月09日
  • 登場人物の生きざまが見どころ
    序盤こそシンプルな展開ですが中盤に差し掛かったあたりから面白くなってきます。
    ここぞという場面の迫力ある絵柄や熱い信念を掲げたバトルに壮大な物語と多くの伏線、絡まり合う運命を描いたストーリーは読み込むほど楽しめますが、読み込んでも説明できない矛盾もそれなりにあります。
    ただ、全体を通して描かれているテーマ描かれているテーマは一貫しているので細かな部分は気にせず勢いに任せて一気読みした方が人間ドラマを中心に楽しめる作品だと思います。
    独特のストーリー構成に作者の個性と連載当時の時代の雰囲気が濃い作品なので人によって大きく評価が分かれそうな作品だと感じました。
    • 参考になった 0
    投稿日:2018年11月30日
  • ゆるい日常系SF
    近未来の日本を舞台に日常的に来訪する異星人が起こすトラブル解決専門の民間組織の話です。基本的にゆるい雰囲気のストーリではありますが、異星人が人間にやたら友好的だったりマスコット的な可愛さがある訳ではなく、どこか得体の知れない不気味さを少し残している所がとても好きです。
    また、少し切なくもどこか暖かいラストが印象的でした。
    • 参考になった 0
    投稿日:2018年11月21日
  • 平和の意味を探す物語
    連載中の作品なので21巻までの感想です。
    史実にフィクションを織り交ぜた設定で略奪者としてのリアルなヴァイキングの生きざまなどが描かれています。ごく一部超人的なキャラをがいるものの、血生臭くて泥臭くも熱く迫力のある戦いが魅力的で、とりあえず8巻までは一気読みすることをお勧めします。
    二章に当たる部分では大きく雰囲気が変わるので好みが分かれるかもしれませんが、私自身はストーリーのメインテーマが明確に示された感じが割と好きでした。
    どちらかというと、三章に入りメインキャラが増えた辺りからストーリー運び等も含めて全体的に雰囲気が変わってしまったと感じます。
    史実を元に考えるとまだまだ先の長いストーリーだと思うので今後の展開が楽しみです。
    • 参考になった 2
    投稿日:2018年11月20日
  • 緻密な絵柄と心理描写の表現力がすごい
    自分の殻に閉じこもった内向的な男子高校生が登山と出会い、山に登る過程で自分の内面とも向き合っていくストーリーです。ちなみに小説版とはストーリーが異なります。
    序盤こそ高校生の青春を感じさせるようなストーリーですが、全体的に金銭面や人間関係のシビアさも描かれた割とリアルなストーリーです。特に人間関係については雄大で厳しくも美しい大自然と対比させるかのように、狭量で意地汚く醜い心持ちの登場人物が多いので全体的に暗いです。
    この作品の面白い所は心の葛藤や、登山中の極限状態をセリフや擬音を極力使わず緻密な絵だけで魅せてくる所です。例えば数千メートル級の雪山の猛吹雪のシーンでも効果音の書き文字を使わず描かれていることで大自然の猛威や主人公の孤独が一層際立ち、美しい描写に引き込まれます。
    難点をあげるとすれば、原作者が途中で抜けていることも関係あるのか分かりませんが登場人物の扱いがやや雑で極端すぎる所だと感じました。本筋に関わりそうな設定だったのに途中でいつの間にかフェードアウトしていったものがいくつかあるのでストーリーの細かな整合性が気になる方は要注意です。
    • 参考になった 1
    投稿日:2018年11月06日
  • 男子高校生二人のシニカルな放課後トーク
    大阪の男子高校生二人が学校近くの川辺で放課後におしゃべりする漫画です。
    ただただ川辺で話しているだけなのに絶妙な掛け合いが非常に面白く、くだらなくも思わず笑えてくる漫才系の会話や、よく練られたショートコントのように会話の中での勘違いからくるすれ違いを楽しむような話もあります。
    ジャンル的にはギャグ漫画なのでしょうが、合間に描かれる主人公二人の家庭環境が妙にリアルで笑えない暗さと理不尽さなのでとにかく明るく楽しいギャグ漫画を求めている方には向いていないかもしれません。
    また、大阪が舞台なので登場人物全員が関西弁ですが、私自身は普段関西弁に馴染みが無いので「行けへん」「行かれへん」等の細かなニュアンス違い等、読み始めは方言が分からず多少混乱する場面もありました。
    • 参考になった 0
    投稿日:2018年11月02日
  • ダークファンタジーな世界観でエログロ多め
    連載中の作品なので4巻時点での感想です。
    「害獣」と呼ばれる異形の生物とそれらを殲滅することを目的にする駆除隊に属する兵士が主人公のストーリーから始まります。
    序盤からの奥底に狂気を秘めた登場人物が多数登場し、どこか歪んだ愛の形が描かれています。1~2巻がエログロ系の描写密度が濃いめですが全体的にそのような描写は多いです。
    この作品の面白い所は歪んだ性的思考や思想を持っている人間でも常に狂気をまき散らしているような分かりやすいタイプではなく、TPOによってきちんと外面を使い分け、それなりの体面を保っているような描かれ方をしており、感情面だけでなく作品内の社会制度や世界観の細かな設定からも登場人物が歪むに至った経緯をある程度推し量ることができる所です。
    まだ4巻ですが展開が速く、想像していたよりも設定に厚みがありSF的な設定も出てきたりと広い世界観のストーリーようなので全く先が読めません。今後の展開が楽しみです。
    • 参考になった 1
    投稿日:2018年10月25日
  • 日常物の延長のようなゆるい世紀末世界
    とある怪奇現象により人類が消え去って間もない世界で生きる少年少女を描いた作品です。
    世紀末感漂う設定ですがエログロ無し、サバイバル要素もキャンプに近いレベルの軽い物なのでハードな描写が苦手な人でも安心して読めます。
    男子高校生1人に女子高生2人、小学生1人でゆるいラブコメ的な描写を交えた日常物さながらの雰囲気があり、全体的にゆるい雰囲気ながら作中の謎についてはちゃんと回収され短いながらもよくまとめられているストーリーです。
    最初から伏線回収を期待して緻密なストーリーを求めて読むには微妙ですが、ゆるい日常感溢れる作品として読みながら作中の謎を楽しむ分には面白い作品だと感じました。
    • 参考になった 0
    投稿日:2018年10月24日
  • エドワード朝時代の暮らしを感じられる作品
    同作者の「乙嫁語り」「エマ」がきっかけで作者買いしました。
    「エマ」の10巻後半辺りと同じ時代でメイドという職業について描かれたものですが、作者の同人誌時代の作品や不定期連載をまとめたものなので一話読み切りのストーリーがメインで手軽に読みやすいです。
    主人公のシャーリーがとにかく健気で無邪気で可愛らしくもプロ意識をもってひたむきに仕事を頑張る姿や女主人との和やかな関係に癒されます。
    • 参考になった 0
    投稿日:2018年10月24日
  • ヒューマンドラマがメインの将棋漫画
    この作品のことは大分前から知っていましたが、主人公の暗そうな雰囲気と将棋のルールが全く分からないこともあり何となく敬遠していました。実際読んでみると将棋のルールが分からなくても全く問題ない上に人間味あふれる魅力的な登場人物が多く、ストーリーに引き込まれます。主人公にしてもサイドストーリーにしても日常のふとした瞬間の寂しさや幸福といった本当に些細な感情を描くのが非常に上手く、つい登場人物に感情移入してしまいます。逆にシンプルに将棋の競技漫画として求めている方にとっては物足りないかもしれません。
    中学生にしてプロ棋士となった主人公の天才ぶりや悲しい過去、周囲の個性豊かな登場人物は確かに漫画らしくドラマチックなのですが、ストーリーはどちらかというと落ち着いて淡々としていて、日々の暮らしにスポットがあてられています。
    単に将棋の勝敗に重点を置いたストーリーではなく主人公にとって将棋だけが唯一の生きる術であり糧であるような描かれ方をしており、主人公が一進一退しながら人間的にも棋士としても成長していくさまが丁寧に描かれています。
    ストーリーが進むにつれギャグシーンも多くなるので好みが分かれる所ではありますが、どんなに作中ネタ要員さながらいじられているキャラでも必ず一度はきちんと真面目に内面を掘り下げる回を描いてくれるのがとても好みです。
    • 参考になった 3
    投稿日:2018年10月22日
  • プロの職業としてのメイドを描いた作品
    19世紀末のロンドンを舞台に単なるファッションやキャラデザインとしてではなく、職業としてのメイドを描いた作品です。
    普段はあまりラブストーリーは読まないのですが、この作品は日常のさり気ない描写から登場人物の人物像を読み取ることができる為、登場人物の一つ一つの言動にどこか説得力があり人間味を感じられる所が特に良かったです。
    また、それ故に二人に立ちはだかる障壁も一時の感情的な物ではなく一山超えた程度ではどうにもなりそうにない部分に程よくリアリティがあり、身分違いの恋という王道的な題材ながらも飽きさせないストーリーでした。
    本編は7巻で終わりですが、8~10巻の番外編で様々な時系列のサイドストーリーや主人公たちのその後を少しだけ見ることができます。
    • 参考になった 1
    投稿日:2018年10月20日
  • 激しさだけじゃない面白さ
    連載中の作品なので15巻時点の感想です
    最初にあらすじを知った時は硬派で激しいバトルのシリアスなストーリーかと思っていましたが良い意味で想像と違いました。
    埋蔵金を巡るシリアスな駆け引きや激しいバトルは確かにしっかりと描かれているのですが、その他にもアイヌ民族の文化や狩猟グルメ、映画のパロディネタ、それぞれ歪んだ美学を持ち突き抜けすぎていて逆に笑えてくる位の狂人変人が多数登場する等、激しさだけではないバラエティ豊かな面白さがあり読みやすいです。
    ただ、シリアス・グルメ・ギャグが入れ代わり立ち代わり描かれている感じですのでシリアスパートを集中して読みたいタイプの方には少し好みが分かれるかもしれません。
    元々はアニメがきっかけで読みはじめましたが、アニメでは序盤からごっそりカットされてしまっている主人公も含めた登場人物のバックストーリーもしっかりと描かれている為、アニメで既に話を知っていたとしてもより深く作品を楽しめると思います。
    おまけページはありますが、現時点では残念ながらカバー下イラストは収録されていません。
    • 参考になった 4
    投稿日:2018年10月18日
  • 壮大な世界でピンポイントなストーリー
    同作者の「スピリットサークル」を読んだことがきっかけで読みました。
    内向的な男子大学生がある日突然地球の存亡をかけた戦いに巻き込まれていく王道的なストーリーの始まりながら全10巻の中に初期からの伏線もあり割と壮大な世界観のストーリーです。
    ただ、漫画の紹介文の所に「平凡な日常と奇妙な世界が交錯する新感覚ご近所ストーリー」とある通り、壮大な世界観の割には群像劇要素が強く、SFやファンタジー部分の設定は必要最小限な印象を受けました。
    また、主人公を筆頭に登場人物のキャラが濃いというか独特のノリなので好みが分かれると思います。
    • 参考になった 0
    投稿日:2018年08月21日
  • 静かに死にゆく町で暮らす人々を描いた作品
    2055年の日本、とある事故によって外界と隔離されてしまった町を舞台に命を持つものは通り抜けられぬ透明な壁に囲まれた小さな町での人々の暮らしが描かれています。
    約40年後の事故が発端となって描かれている作品ですが、生活様式など全体的な雰囲気は2018年現在とほぼ変わらないように見えるので近未来的な雰囲気やSF要素を求める方には少し合わないかもしれません。
    様々な時代の話がランダムにオムニバス形式で進むので読みながら時系列を考察するのが好きな方は楽しめると思います。
    初めて読んだときは何とも中途半端な結末であるかのように感じましたが、改めて3巻をじっくり読みなおした後に表紙を見て新たな発見があり、一応二人の物語の結果はちゃんと示されているのだと感じました。
    • 参考になった 0
    投稿日:2018年08月16日
  • 読み終えた後にもう一度最初から読み返したくなる
    「オキナガ」と呼ばれる特殊な身体を持った青年と公務員のコンビが未解決の猟奇的な連続殺人事件を追うストーリーです。
    吸血鬼系のモチーフが登場する作品だとメインキャラの心の闇や狂気にクローズアップした作品が多いですが、登場人物の特性を生かしながらも純粋にミステリーとして楽しめる作品だと感じました。ただ、ある猟奇的な連続殺人事件の真相を追い求めることが話の核なのである程度のグロ耐性は必要かと思います。
    また、登場人物がほぼ公務員かその嘱託職員で勤務時間を考慮しながら淡々と事件を追っていくのがどこか新鮮で面白く感じました。
    物語全体に細かく伏線や前フリがあり、最初から最後まできちんと考え抜かれて描かれた作品であることが読み取れます。真実を明らかにしても綺麗ごとだけでは片づけられない問題も出てくる等、単なるサスペンスミステリーだけでなくヒューマンドラマを通して人の世の時の流れの速さと儚さ感じられる作品でした。
    元々紙の書籍で持っていたので電子書籍との違いについてですが、おまけ漫画は収録されていますがカバー下イラストは現時点では未収録です。
    • 参考になった 4
    投稿日:2018年08月10日
  • 壮大な生命の起源を描いた物語
    親とも学校でも人間関係が上手くいかない女子中学生が夏休みに不思議な少年と出会うところから物語が始まりますが全体的にはオリジナル要素を多分に含んだ神話・民話・天文学等を絡めて描かれた壮大な物語です。全体的に抽象的で哲学的な描写がほとんどで読む人によって解釈が異なるような難解な印象ですのでかなり好みが分かれるストーリーだと思います。
    海洋生物が全編通して多数登場し、特に最終巻の繊細ながらも迫力ある見開きは素晴らしいです。
    • 参考になった 1
    投稿日:2018年08月08日
  • 終末世界での日常もの
    終末世界をケッテンクラートに乗った女の子二人が旅をする物語です。
    荒廃した都市を旅しながら食料を探し、水を汲み、雨露を凌げる寝場所を探す・・という部分が大半を占める淡々としたストーリーで終末世界ならではの日常もののような、どこかほのぼのとした雰囲気を持っています。
    終末世界な上に軍人のような装備ですが、静かな世界観なので殺伐としたシーンやグロさは皆無で、むしろ主人公二人の会話がシンプルながらもやや哲学的に感じる時さえあります。
    • 参考になった 3
    投稿日:2018年08月04日
  • 幕末を大胆にアレンジした侍物語
    現代的でパンクロックっぽい表紙ですが、幕末の史実をベースにオリジナル要素を大胆に絡めたストーリーです。特殊能力や決め技的なものは一切無く、時代に翻弄されながらも必死に生き抜く兄弟をメインに描かれています。
    割とテンポ早めにサクサク進むのでバトルシーンを中心に楽しみたい方におすすめだと思います。
    • 参考になった 1
    投稿日:2018年06月14日
  • 30年以上も前の作品とは思えないハードボイルドな少女漫画
    30年以上前の少女漫画と聞いて当初イメージしていたものを大きく上回るようなハードボイルドな雰囲気と当時の社会情勢も組み込んだ設定、序盤からスピード感ある展開に引き付けられました。
    ただ、ストーリーの核心部分が割と早い段階で明らかになった後は主人公二人の友情とその他因縁や長年の確執等の感情面を軸に描かれており、クライマックスに向けて過酷な状況になればなるほど、あえて対照的に描かれている二人の差が際立ちすぎて少し好みが別れるかもしれません。
    終始ストリートギャングやマフィアが多数登場し銃撃戦が頻発するものの過激なシーンは大半省略されてぼかされているのでグロさは控えめですが、男性同士の性行為や性犯罪についての描写が多めなので苦手な方は要注意です。
    その他難点を挙げるとすれば、序盤は皆容姿が似ている上に同じような服装をしているので見分けが難しくやや混乱しやすい点と、30年以上前のアメリカ社会を描いていることもありPCの性能や通信手段等のテクノロジーが現代と異なりすぎていて理解が難しい場面もありました。
    • 参考になった 6
    投稿日:2018年06月09日
  • 「それでも町は廻っている」きっかけ
    同作者の「外天楼」「それでも町は廻っている」にハマったことがきっかけで購入しました。短編集だと「Present for me」を読んだことがありますが、そちらよりも更にゆるめで様々な雰囲気の短編をまとめた作りのように感じました。
    「探偵綺譚」「ポジティブ先生」のそれぞれに一部「それ町」のプロトタイプ作品があり、嵐山歩鳥や紺先輩が登場したりしますが、名前が同じなだけでストーリーや雰囲気的には全く別物です。「それ町」の前日譚のような物ではありません。
    全体的に「外天楼」や「それ町」よりもざっくりとしていて大胆なオチのストーリーが多いと感じました。
    • 参考になった 2
    投稿日:2018年05月04日
  • 見た目に反して意外とリアルなお仕事エッセイ
    登場人物の顔がガイコツやガスマスク姿ですがファンタジー要素無しの、いたって現実的な面白お仕事エッセイです。
    ユニークなお客さんの体験談はもちろんですが、書店と出版社の関係や在庫管理の苦労話がとても興味深くて面白かったです。ときおり話の中に一部名前を伏せて実在の作品も出てくるので漫画に詳しい人はより楽しめるかと思います。
    • 参考になった 1
    投稿日:2018年05月01日
  • 人の精神世界と記憶を巧みに描いた作品
    同作者の「イムリ」にハマったことがきっかけでこの作品を読み始めました。このリマスターエディション版は加筆修正と150pの描き下ろしクライマックスが加えられているようですが、私自身はオリジナル版を読んだことはありません。
    恐らく2000年代頃の日本を舞台に他人の精神や記憶に干渉できる特殊能力を持った人々と裏社会を描いた作品ですが、全体的には特殊能力を持って生まれたが故の生きにくさや特殊な人間関係を通したヒューマンドラマのような雰囲気です。
    この作品の見どころは人間のトラウマや幸福体験の記憶と感情を「一つの光景」として巧みに描いている所と、話が進むにつれて人間関係の細かなピースが繋がってくるところだと感じました。
    全5巻の割には内容も濃い上に大部分の疑問や伏線についてはしっかりと解消されますが、クライマックスについてはリマスター版でかなり加筆収録されたとはいえども、やや消化不良気味で好みが分かれる終わり方かと思います。
    • 参考になった 1
    投稿日:2018年04月30日
  • オムニバスから始まる壮大なストーリー
    序盤は「リュウマ」というキーワードをテーマにいくつかの短編が続きます。読み進めていくにつれて一見読み切り風の各話の繋がりが見えてくる所が非常に面白いのですが、少し変わった構成なのでストーリーが分かりにくく感じました。
    具体的には時系列が前後する構成が多く、頻繁に登場人物や場面が変わるのに作中の暦や時の流れを感じさせる普遍的なシンボルのような物が無い上に、ストーリーの設定で同姓同名のキャラが多数出てくる為、話が進んでストーリー上の謎が明らかになればなるほど混乱しやすくなるかと思います。
    とはいえ、そもそものストーリーや設定自体はさして難解ではなく、むしろふんわりとしている部分も多々ある位なので難しくはありません。頭で整理しながら読める方には何ら問題ないと思います。
    個人的には序盤の雰囲気が一番好きで、中盤辺りから雰囲気が変わり、終盤はかなり急ぎ足ながら細かなことまで詰め込みながら少し予想外の着地点で終わります。
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    投稿日:2018年04月24日
  • 一話完結のオムニバスだが、どこか考えさせられる話が多い
    近未来の人間とヒューマノイド、産業ロボット、AI等様々なテクノロジーがごく身近に生活の一部となっている世界での医師の日常を描いたオムニバスストーリーです。この作品の面白い所はきちんと各話一話完結にしながらも、単なるハッピーエンド・バッドエンドというまとめ方ではなく、幸せの在り方についてどこか考えさせられる話が多い所です。
    一話完結なので世界観などを覚えてしまえば基本的にどこからでも読むことができますが、序盤の設定が終盤に再登場したり、話の合間にごく稀に主人公の生い立ちに関する話が挟まれることがあります。最終巻付近まではさほど描かれていないので気にすることはありませんが、最終巻の後半はほぼ主人公に関する話な上、肝心な部分は新連載中の続編に続く形で終わります。
    ストーリー自体はきちんと区切りをつけて完結してはいますが、続きが気になる終わり方ではあるのでそういう部分が気になる方は要注意です。
    • 参考になった 1
    投稿日:2018年03月18日
  • 特殊な女性部隊を描いたSF戦争もの
    SF世界をベースに特殊な妊婦だけの女性部隊を描いた戦争ものです。いろいろな意味で女性作者でないと描けない作品だと思います。戦争といえども後方支援のような役割がメインなので派手な戦闘シーン等はありませんが、舞台となる惑星や開戦に至るまでの経緯等の凝った設定と特殊な状況下での人間模様が独特で面白いです。
    • 参考になった 2
    投稿日:2018年01月30日