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2151~2175件/10830件 を表示

  • これからの人生で何度も読み返すだろう作品
    キャラクターが生き生きと躍動する。
    ストーリーと画力が高いレベルで調和している。
    人間とは、生物とは、進化とは、という問いの答えに迫ろうとする作品。
    寄生獣が好きな人はこれも楽しめると思う。
    戦闘シーンなどで生々しい表現が多いので苦手な人には向かないと思う。
    この作品にこれまでレビューが付いてないなんて嘘だろ?と思ったほど。
    • 参考になった 2
    投稿日:2017年04月03日
  • 読み始めると止まりません
    読み始めたら最後、もう全く止まらない。
    早く、もっと、つづきを読みたい、そういう本。
    寝不足にならないように、時間に余裕がある時に読み始めるのをお薦めします。
    あー眠い。
    • 参考になった 0
    投稿日:2017年04月03日
  • 匿名希望
    流石です
    楽しみにしていた沙槻さんの新連載、悶えました。
    探偵物大好き、これからどのように展開されるのか次回が待ちきれないです
    怪しい雰囲気がたまりません。
    • 参考になった 1
    投稿日:2017年04月03日
  • 3月20日
    3月20日は地下鉄サリン事件が起きた日だ。
    私は当時はニュースで事件の報道を知ったくらいで、完全に傍観者でしかなかったが。
    あの日と阪神大震災と東日本大震災を機に、日本は社会としての方向を大きく転換せざるを得なくなったように感じる。
    ファッション、現象、流行として村上春樹を捉える風潮には以前から困惑を覚えていたけれど、この記録は、多くの葛藤を経て、この事件当事者の方々の肉声を、真摯に伝えようとするものであり、村上氏の別の引き出しをまた一つ新たに私達に示している。
    当時は誰もが、なぜこんなことが起きたのか受け止めることができず、まさに報道は狂騒の極みのようだった。しかし、他の数え切れない痛ましい事件と同様に、当事者に何が起きていたのか、結局のところは傍観者には伝わっては来なかったし、私を含めて傍観者は他の事件や雑多なニュースと一緒にして、数年もしたらこの異常な忌まわしい事件も記憶の片隅に押しやってしまったように思う。忘れられることは人間にとって救いでもあるけれど、決して忘れてはならないこともあるだろう。
    北朝鮮情勢に神経を尖らせ、ISの脅威に曝されている今こそ、理不尽かつ圧倒的な暴力が、人に一体何をもたらすのか、心に刻むべく、広く読み継がれるべき記録だと思う。
    • 参考になった 1
    投稿日:2017年04月03日
  • 匿名希望
    ネタバレあり
    タイトルでネタバレしないで欲しい
    既にタイトルからネタバレされているので、
    特に驚きもなく淡々と読み進めて終わりました。
    悪役になったはずの二人が最後まで悪に徹するわけでもなく、
    中途半端に善人ぶったせいでタイトルのネタバレで半減した面白さが更に半減し、
    最後まで読んでがっかりしてしまいました。
    そもそもの主人公・華とヒーロー枠・すめらぎのやり取りがあまり書かれておらず、
    感情移入出来るほどの内容も密度もなかった為、
    最後までボーッとただ文章を追っている程度で感情が動く事もなかったのが残念です。
    よくある題材ではあるものの、決して悪い題材ではないはずなので、
    単純にキャラをきちんと見せる力が足りてないのでしょう。
    学生さんなので、これからキャラ立てした文章を書けるようになれば随分と変わると思いますが、
    自分の悪い点に気付けなければ、あるはずのノビシロもなくなってしまうでしょうが…
    • 参考になった 0
    投稿日:2017年04月03日
  • 匿名希望
    やっぱり最高です!
    続き待ってました!!
    リカちゃんがほんと可愛くて…。
    リカちゃんの心情がわかってきて、今後も二人の関係がどう変わっていくか楽しみです!!
    • 参考になった 2
    投稿日:2017年04月02日
  • 匿名希望
    美しい線画描写と世界観
    少し怖いかなと予想していましたが、ストーリーの緻密さと構成力、意外性にどんどん読み進めてしまいました!
    ラストのシーンがエロくて最高です!
    また続きも楽しみです!
    • 参考になった 0
    投稿日:2017年04月02日
  • ワクワクしない
    全くテンションが上がらない文章…
    奈良千春さんの表紙でだいぶ底上げしてもらっていると思います。
    50ページ進んだくらいで自分がすごく頑張った気になりました。
    気持ちが上がらない文章って読むのしんどいですね。
    挿絵は満点です。
    • 参考になった 0
    投稿日:2017年04月02日
  • 匿名希望
    いい感じ
    主人公のドキドキ感が可愛いくていいです。徐々に接近していっているけど、ノンケ同士がどう通じ合うのかが楽しみです。
    • 参考になった 1
    投稿日:2017年04月02日
  • お互いに夢中の恋
    表題作以外にもう1話作品収録されています。
    どちらの作品とも、ストーリー性・キャラクター・絵柄・エロ度…全ての要素において好みで、最高に満足でした。
    表題作は、無節操な攻めが無垢で素直な受けにハマっていく様がとても良かったです。身体が綺麗に描かれた程よい修正のエロシーンも魅力的。
    もう1作は、無神経なイケメン×彼に長年片想いの後輩。ふたりの気持ちのすれ違いやハマり具合をお互いの視点でわかりやすく読めました。何だかんだでバカップル。
    どちらとも、受けが恋愛初心者で乙女な所がカワイくて、すごくツボでした。
    すっかりこの作家さんのファンになりました。次回作も買ってしまうでしょう。
    • 参考になった 2
    投稿日:2017年04月01日
  • 健気さに泣きました。
    ストーリー ☆☆☆ (☆3つが満点にしてます)
    絵 ☆☆☆
    エロ ☆☆
    立ち読みで、受の健気さにキュン泣きしまして、割引中だったので購入しました。
    受のお人柄で、ストーリーに引き込まれましたね。で、健気なもんだから、泣けてきちゃう。良かったです。
    画も綺麗でした。
    エロの描写は、体位とか受の表情がメインで、回数は満足ですが、結合部の描写は軽めだったので、ちょっと物足りなさがありました。
    けど、割引中のお値段でこの内容は、お得です。買って良かった〜。
    • 参考になった 1
    投稿日:2017年04月01日
  • ご飯つくりすぎ子と完食系男子
    「食モノ」漫画好きにも、恋愛漫画好きにもオススメしたいのが本書、『ご飯つくりすぎ子と完食系男子』です。誰かにご飯を作ってあげたり、作ってもらったり、「食」を共にするということは、実は特別な関係の相手のみに許された行為です。ほぼ初対面ながら、色々な過程を飛ばして、「食」を共有する関係になってしまった男女の、「今更そこを照れるの!?」という、甘酸っぱいやりとりが本書の見所です。その中でも個人的にお気に入りのシーンは、おいしそうにご飯を食べる平瀬を、荻野が初めて目の当たりにするシーン。「おいしいと言ってもらえることは、自分の恥ずかしい部分を受け入れてもらえているようでドキドキする」という荻野のモノローグに、「食」の奥深さと、自分の気持ちを素直に認めることから始まる、恋愛の醍醐味がつまっているように思いました。そしてこれこそが、本書の面白さだと思います。お腹が空くと、誰かに会いたくなる、誰かと一緒にご飯を食べたくなる、という経験が誰にでもあるかと思うのですが、食と恋はとても密接な関係にありそうです。今後は「食」を通して恋愛模様が広がっていく予定です。続きも是非お楽しみください。
    投稿日:2017年04月01日
  • 全編に漂う学園モノの雰囲気
    古典は全く読まないのに
    「清少納言モノ(後述)」
    2作目です(^_^;)。
    「姫(きみ)のためなら死ねる(くずしろ氏著)」同様、破天荒な清少納言が平安文壇のライバル達とドタバタを演じるという点では共通しますが、こちらはもう至って単純明快に描いていて、痛快の域に。
    その一方で時系列を追った展開(後述)も、心情描写の濃い日常系の上記の作品と違って描いていて、一通りの物語としても成立してます。
    その一方で、
    時系列(後述)はもとより時代というかあらゆる考証をすっ飛ばして完全に現代風に描写されてるので、古典ファンには取っつけないと思います。
    コレ、10世紀前の話ですよね・・・・・
    物の貴重さとか疾病の恐ろしさとか、そういうのをボカして少納言をひたすら阿婆擦れ(失礼!)に描いてるので、そこを意識し出すと・・・・
    その代わり紫式部のプッツン振りなどキャラの抑揚は引き立ちます。
    地位や風習のしがらみを吹っ飛ばす少納言の挙動は貴族というより学園物のノリで描かれてます。
    (まぁ学校行事が基本宮中行事に倣ってたりしますし)
    タダ、
    物語の最後に当時の年表も掲載されてますが、
    清少納言と紫式部の作中のような宮中での絡みはどうやら無い模様なんですね。
    (年齢は10離れてる程度なのでそれぞれ意識する程度の間柄はあったようですが)
    ですからこれらの作品のように清少納言の宮仕え時に源氏物語が流行るとか、キャラの年齢が実際とはどうも違う模様。
    コレ考えても、
    この手の作品はコラボという手法を使った一種のジャンルみたいな物でしょうね。
    • 参考になった 2
    投稿日:2017年03月31日
  • 匿名希望
    ラブミステリー?!
    「ラブミステリー」なんてBL漫画では中々出会えないジャンルだと思い読んでみました!
    正直最初ミステリーということで『難しい?』『固い?』『グロテスク?』みたいなイメージを持ちながら読みましたがそんなことありませんでした♪
    逆にミステリーらしい謎あり+エロありで読みやすかったです(>▽<)
    • 参考になった 0
    投稿日:2017年03月31日
  • 匿名希望
    ネタバレあり
    耽美♡
    表紙からいってお美しいです!耽美です!
    沙槻先生のハーレテクが思う存分活かされていてうっとりです。
    せっかく一話無料なので、ぜひ読まれて欲しいと思います。
    そして個人的には、うほほ、ショタ小林君。先生ありがとうございます♡二十面相とショタ小林君のツーショットに、しばらくは悶え苦しみそうです。
    小林君の三揃えスーツにピカピカの革靴等の小物、視線誘導や小林君の色気たっぷりの表情など細かいところまで気を遣われていて次回も楽しみです〜!待ちきれません!
    • 参考になった 0
    投稿日:2017年03月31日
  • 匿名希望
    じわじわ
    沙槻先生の作品は、勢いのある作品が多いようですが、この作品の始まりは、じわじわとミステリアスな雰囲気に引き釣り込む感じです。
    キャラ達も表紙と遜色なく素敵ですね。これからどうストーリーに厚みを増していくのか期待を込めて✩4つ!2話が楽しみです。
    • 参考になった 0
    投稿日:2017年03月31日
  • ネタバレあり
    やばいなー
    蝶野さんのポーカーフェイス、冷静さ、表情、色気、目、奉仕Sが好きすぎて何度も読み返してます。感情があまりないのかと思いきや少し照れたり最後の感情むき出しのエロは心もってかれました。蝶野さんの過去編もあったら嬉しいです。エロ多め。受けは体育会系純粋M男。今後の話ももっと読みたいです。
    • 参考になった 3
    投稿日:2017年03月31日
  • 匿名希望
    ミステリー好きにはツボ
    続きが気になって気になって仕方ないです!
    ストーリーがしっかりしているので大好きな作家さんです。
    青年になっても真っ直ぐな小林くんの純粋さがたまらなくて、この先どう速水さんの色気に染まっていくのかが楽しみです。
    • 参考になった 0
    投稿日:2017年03月31日
  • 匿名希望
    ネタバレあり
    高校生のくせにカッコよすぎかー!
    ヤバいキュンキュンした〜!
    高校生のくせにカッコよすぎかと思いきやカワイイ一面も持ち合わせて最強か!!
    受けの方もダメな大人といいつつ最後にはしっかりけじめつけられて良かった。
    何度も読み返してニヤニヤできそう。
    お気に入りの一冊になりました!
    • 参考になった 4
    投稿日:2017年03月31日
  • 匿名希望
    3P
    女装受けの3Pものです。受けが一生懸命で攻めの双子もワケあり。
    強姦だとか酷い行為はないですけれど複数プレイが苦手な人は注意かも。
    けれど絵は可愛くテンポよく話も進むのでくどさはなくさらっと読めます。書下しは思わずクスッとしてしまいました。続編があるなら読みたいですね。
    • 参考になった 1
    投稿日:2017年03月31日
  • 匿名希望
    可愛い
    可愛い雰囲気のお話です。
    絵も綺麗で読みやすい。
    パティシエの彼の作るものが美味しそうで食べたくなりました^^
    • 参考になった 0
    投稿日:2017年03月31日
  • 匿名希望
    江戸川乱歩
    江戸川乱歩を読んだ事は有りませんが読んでいなくともじゅうぶんに楽しめる作品だと思います。
    セクシーなシーンもありますけれどイヤラシイ感じではなく耽美な雰囲気で読み易い。
    サスペンス要素が随所にあり謎が謎を呼ぶ展開に飽きなく楽しめます。
    • 参考になった 2
    投稿日:2017年03月31日
  •  柚木裕子(ゆずき・ゆうこ)の最新刊『合理的にあり得ない』(講談社、2017年2月24日配信)を読み進めていくうちに、「必殺シリーズ」に酔った日々を想い出しました。
     人気テレビドラマ「必殺シリーズ」。金銭をもらって弱者の晴らせぬ恨みを晴らす裏稼業――藤田まこと、緒形拳、山崎努ら個性派扮する必殺の仕事人が法の網にかからない悪を闇で始末するその手際に息を呑み、カタルシスに浸りました。権力、財力を持ち、奸計によって弱者の人生を翻弄してきた悪が闇の中で葬られていくシーン。少なからず興奮し、心の裡に溜まった鬱積が解放されていった。法で裁けない理不尽が解明され、弱者の恨みが晴らされていく時、ある種の快感が胸に拡がっていったことをいまも鮮明に憶えています。

     巻末の略歴によれば、1968年、岩手県生まれの柚木裕子は、2008年、『臨床真理』(宝島社、未電子化)で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞して作家デビュー。2013年に『検事の本懐』(宝島社、未電子化)で第15回大藪春彦賞、そして2016年に『孤狼の血』(角川書店、2015年8月29日配信)で第69回日本推理作家協会賞(長篇及び連作短篇集部門)を受賞。いまが“旬”の気鋭のミステリー作家です。
     その柚木裕子が2012年から2016年にかけて、講談社発行の文芸誌「メフィスト」を舞台に書きためた5編の連作短編を集めた本書。赤一色の表紙(紙書籍のカバー)いっぱいに描かれた黒いシルエット――右手にビジネスバッグを下げ、左手を腰にあて、タイトスカートですっくと立つスリムな女――が表象する美貌の元弁護士が主人公です。名前は、上水流涼子(かみづる・りょうこ)。
    〈六法全書に囚われず自由に動けるこの仕事の方が、私には合っています〉
     と語る上水流涼子が経営する上水流エージェンシーは、「殺し」と「傷害」以外なら、何でも引き受け、解決することを生業(なりわい)としています。“チーム”を組むのは、貴山伸彦(たかやま・のぶひこ)。東大出、IQ140の頭脳を持つ助手です。

     巻頭収録の「確率的にあり得ない」(初出:「メフィスト」2012VOL.3)は、こんなふうに始まります。

    〈まだ十一月だというのに、外は北風が吹いていた。残暑が厳しかった今年は、秋が短く冬の到来が早い。都内にある高層ホテルのロビーラウンジからは、大通りの交差点が見渡せた。道行く人たちはみな肩を竦(すく)め、寒さから身を守ろうとしている。
     ロビーのなかは、空調がきいて快適な温度に保たれていた。だが、ラウンジの椅子(いす)に座る新井大輔(あらい・だいすけ)の背中には、じっとりと汗が滲(にじ)んでいた。
     大輔の隣には社長の本藤仁志(ほんどう・ひとし)がいた。本藤は数字を書き込んだ小切手をテーブルに置くと、白い歯を見せて笑った。
    「いやあ、これでうちの会社も安泰だ。これからもよろしくお願いします。先生」
     テーブルを挟んで、新井たちと向かい合ってソファに座っている高円寺裕也(こうえんじ・ゆうや)は、口元に笑みを浮かべて肯(うなず)いた。
    「こちらこそ」
     ──本当に、大丈夫なんだろうか。
     秘書の大輔は、テーブルの上に置かれた五千万円の小切手を前に、言いようのない不安に駆られていた。〉

     今年45歳になる本藤仁志は、藤請(とうしん)建設の代表取締役を務める二代目経営者。中堅ゼネコンを一代で築き上げた父親が脳梗塞で他界し、専務だった本藤が跡を継いで2年がたっています。
     大輔は今年、若手と中堅の境目となる、30代の大台に乗った。藤請建設に入社して8年、秘書課に勤めて4年。朝は6時半に出社し、夜は接待が終わるまで身近に控え、どんなに遅くなろうと担当する役員を自宅にまで送り届ける。土日もやれゴルフだ釣りだと、プライベートの休みは年間に数えるほどしかなかった。おかげでいまでも独身だ。そんな滅私奉公ぶりが評価されたのか、昨年4月に社長の本藤付に二階級特進で昇格した。

     さて問題は、数字を書き入れた社長の本藤が〈白い歯を見せて笑〉い、一方で秘書の大輔が〈言いようのない不安に駆られ〉た5,000万円の小切手です。なぜ、5,000万円もの大金が本藤から高円寺裕也に提供されるのか? 本藤が〈「これでうちの会社も安泰だ」〉と満足げなのは、どうしてなのか。

     本藤と大輔が初めて高円寺裕也と会ったのは、半年ほど前、4月にさかのぼります。場所は、銀座にある会員制クラブのレガーナ。経済団体の会合の後で二人で立ち寄った晩、ママから〈私には、未来が見えます〉と臆面もなく言い切る経営コンサルタントを紹介されたのだ。高円寺に言われた通りにパチンコを打ったら、1時間半で10万円の大当たりとなって、それだけでママは高円寺の〈特別な力〉に心酔してしまった。
     学生時代にパチンコに凝ったことがある大輔は頭の中ですばやく計算した――

    〈一時間半で十万円の勝ちとなると、おそらくハイリスク・ハイリターンのマックス・タイプだろう。だとすると初当たりの確率は約四百分の一だ。五百円で回せるのはせいぜい十回。単純に考えれば四十分の一。それが二回続くということは、千六百分の一──パーセンテージに直せば約〇・〇六%ということになる。確率的にはほぼあり得ない。〉

    〈未来が見える〉という高円寺裕也の特別な力は本当なのか。本藤と高円寺の会話シーン――。

    〈「私はね、生まれてこのかた、超常現象や霊魂(れいこん」といった類(たぐい)を、一度も信用したことはないんですよ。あなたがおっしゃった、予知能力ですか──それも含めてね」
     高円寺は気を悪くした様子もなく、穏やかに答えた。
    「信じる信じないは、本藤さんの自由です。しかし、私には本当に、未来が見えるのです」
     本藤の顔色が変わった。顔から笑みが消え、高円寺に鋭い目を向ける。
    「先のことがわかるなら、人間苦労はしない。そんなうまい話が、ある、わけがない」
     語気を強めて言う。
     高円寺はテーブルに肘(ひじ)をつくと、顔の前で手を組んだ。
    「お疑いなら、証明してみせましょうか」
     酒の席とはいえ、ずいぶん挑発的だな、と大輔は思った。
     本藤は高円寺から目を離さずに、大きく首肯(しゅこう)した。
    「ええ、ぜひ」
     売り言葉に買い言葉だった。本藤は次の日曜日、埼玉にある自宅に来るよう、高円寺に提案した。〉

    〈あいつに赤っ恥をかかせてやろう〉と、前もっての小細工を封じるために高円寺をわざわざ自宅に招いた本藤。父から譲り受けた蔵を改造した自慢のシアタールームで始まった高円寺の〈未来を見る力〉を証明する実験――スカパー!で生放送されている競艇のレースの着順を前もって書き記したメモをもともと蔵にあった木箱に入れ、レースが終わったら箱を開けて照合するというシンプルな実験ですが、高円寺の予想は1着から6着までことごとく的中していた。そして次のレースも、さらに次のレースも・・・・・・。

    〈・・・・・・一レースだけなら偶然とも言える。確率は6×5×4×3×2×1で七百二十分の一だ。しかしそれが六レース連続で的中するとなると、確率は七百二十の六乗で天文学的数字になる。確率的にはあり得ない。
     トリックを使おうにも、高円寺は手ぶらで来ている。あの木箱はもともと蔵座敷にあったものだ。
     本藤が大きく息を吐いて言った。
    「あなたの力は本物です」
    高円寺はにっこりと微笑んだ。
    「わかっていただけましたか」
     本藤は膝を正し、熱い眼差しで高円寺を見つめた。深々と頭を下げる。
    「こんなすごい奇跡を目の当たりにして、私はいま感動しています。あなたの力を疑っていたことを、どうか許して下さい」
     高円寺は首を振った。
    「人は自分の想像を超える事象に出逢うと、なかなかそれを信じることができません。あなたが私の力を疑ったのは、当然のことです」〉

     高円寺の〈未来を見通す力〉を目の当たりにした本藤は、なんとか止めようとした大輔を叱りつけ、
    〈「お願いです。私には先生のお力が必要なんです。お金はお支払いします。どうか、先生のお力を私にお貸しください」〉
     両手を絨毯の上に突き、額が絨毯につくほど、頭を下げて懇願した。
     高円寺の予知能力を信じ込んだ本藤は、経営戦略上の判断から人事の相談まですべてを高円寺に頼るようになり、ついには役員会で、強引にコンサルタント会社として二年間の契約料5,000万円という破格の条件で正式契約するという案を押し通したのだった。物語冒頭の5,000万円の小切手はこの契約料というわけです。

    〈高円寺が小切手に、手を伸ばす。高円寺の冷めた目が、このときだけは一瞬、熱を帯びたように見えた。
     高円寺が上着の内ポケットに小切手を入れたとき、女性の声がした。
    「すみません。ちょっとよろしいですか」
     何事かと思い振り向くと、テーブルの横に女性が立っていた。大輔より少し年上だろうか。三十代前半に見える。
     ベージュのパンツスーツに身を包み、小ぶりのボストンバッグを手にしている。長いまつ毛が切れ長の目に陰を落とし、形のいい唇(くちびる)は微(かす)かに笑みを湛(たた)えている。日本人形のように整った顔立ちだった。腰まであるストレートの黒髪が、東洋的な神秘さを醸(かも)し出している。
     女性はゆっくりとした動作で、上着の内ポケットから名刺入れを取り出した。
    「わたくし、こういう者です」
     差し出された名刺には、「株式会社神華(しんか)コーポレーション 秘書課 国分美紗(こくぶ・みさ)」とある。〉

     大輔はどうしても高円寺を信じきれなかった。理屈ではなく本能が、高円寺を拒絶していた。そんな大輔の内心の葛藤をよそに、3人の会話に突然割り込んできた東洋的な美女。社長の楊が、高円寺の特殊な力に強い興味を抱き、ぜひ話をしたいと希望しているという。

    〈「あちらにいるのが、楊です」
     美紗は大輔たちの斜め後ろを、目で指し示した。視線の先には、五十代と思(おぼ)しき男性が座っていた。〉

    〈必殺シリーズ〉で言えば、依頼を受けた元締めが悪行の調べを終え、仕事人たちが始末に向かうところでしょうか。
     美貌の元弁護士とIQ140の頭脳を持つ助手は、〈未来を見通す力〉を騙る経営コンサルタントに対し、どんな知略をめぐらすのか? 息が詰まるような緊迫の攻防が見ものです。
     最後に――表題作「合理的にあり得ない」(初出:「メフィスト」2014VOL.2)は、財産を騙し取られて自殺した亡き父の恨みを晴らしてほしいという娘の依頼をうけた上水流エージェンシーの復讐劇、「心情的にあり得ない」(初出:「メフィスト」2015VOL.1)では、上水流涼子から法曹資格を剥奪する策謀、そして助手・貴山伸彦との驚くべき出会いの秘密が明かされています。将棋ソフト、野球賭博・・・・・・時事的話題も巧みに取り込んでそれぞれに趣向が凝らされた連作短編集、「あり得ない」依頼に挑む柚木ワールドを堪能してください。(2017/3/31)
    • 参考になった 3
    投稿日:2017年03月31日
  • なんだか疲れたなあ。仕事に行きたくないなあ。そんなことって、ありますよね。この漫画はそんなときにぜひ読んでいただきたい。主人公・江田島咲が合格した大学を蹴ってまで就職したのは、激務&薄給で名高いアニメ業界!咲が今までに出会ったことのないタイプの大人に面喰いながらも、仕事の厳しさと楽しさを知り、少しずつ成長していく姿が描かれています。夢だった業界でキラキラとがんばる咲の姿を見ていると、なんだかなつかしさで涙が…。最近仕事に疲れ切っている、そんな時に読むと働き始めた頃の希望に満ちた自分を思い出して、少しだけ頑張れそうな気がしてきます。
    • 参考になった 3
    投稿日:2017年03月31日
  • 優しい男と思って結婚したら夫は頼りなくて、モラハラ義母、意地悪な義姉に子供を取り上げられてしまう始末…。この漫画で描かれている結婚生活は孤独で苦しい。これだけ聞くとただの胸糞悪い話に聞こえますが、『グッドナイト』はそれだけでは終わりません。義母も姉も、いろいろあってこうなったんだというのがリアルに(その分嫁いびりもリアルですが)描かれていて、涙をこらえるシーンも。義母と姉が嫌なキャラであることに変わりないですが、大嫌いな人にもその人の人生があるんだ、とハッと気づかされる。そんな作品です。
    • 参考になった 2
    投稿日:2017年03月31日