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  • この作家にバトルものはダメ
    アポカリプスの砦や食糧人類は面白い‼だからこの作品も、て感じで手を出そうかと考えている人に、同じ考えで手を出した自分が答えます。
    一言で言うとつまらない。引き込まれない。
    立ち読みだとホラーっぽいイメージがしますが、これはバトルものです。
    この漫画家は勢いよりもしっかり描く人なので、ホラー系の上記2作品はゾクゾクするほど面白い。けれど今作品のようなバトル系は今一つ。
    敢えて星二個にしたのは、巻数的に打ち切りっぽいけど一応ちゃんと終わらせたとこ。
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    投稿日:2017年02月18日
  • 戦車のような超重量級作品
    かなり重いです。描写も結構ハード。
    スポットライトが当たるのは「戦争被害者」です。
    敵にも、味方にも戦争被害者が居て、苦しみながら生きる、死ぬ、守る、奪うなどを描いています。
    命の重さ&軽さ、考えさせられるテーマがたくさん出てきます。
    残酷表現が少々苦手な方でも読んでいただきたい作品です。
    • 参考になった 1
    投稿日:2017年02月18日
  • ロミオとジュリエット
    本来、敵同士の2人が皆には内緒でお付き合い。2人でお忍びデート、ソレすらも前途多難。
    ロミオとジュリエットに限らず、脇を固めるサブキャラたちも、良い個性を放っています。
    全体として見るとサブキャラたちの登場頻度が多いので、主人公&ヒロインのラブコメ、と言うよりはあくまでコメディですね。
    それでもちゃんと進んでいく2人の仲。お話の展開バランスが良いです。
    楽しく読めます。オススメです。
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    投稿日:2017年02月18日
  • 小鳥たちのしぐさがまた絶妙に可愛い
    くぉぉ~、可愛いわ~~。
    こうの史代のペット物では「こっこさん」もめちゃめちゃ面白かったけど、あちらは凶暴なニワトリと小学生の女の子のドタバタ日常という感じだったけど、この「ぴっぴら帳」ではセキセイインコやカナリアを買う大人の女性。この女性がこうの史代の描く女性らしくほんわかしていて素敵な可愛らしい人だけど、同居の小鳥たちのしぐさがまた絶妙に可愛くて、また時に想像打にしない行動をしてくれて、吹き出してしまう。それに振り回されたり驚いたりしながらも可愛がっている様子が伝わってくる。作者の愛が詰まっている。こんな生活、良いね~。
    • 参考になった 2
    投稿日:2017年02月18日
  • ちょっとしんみり ほっこり「じじい」の主夫生活
    妻に先立たれた参平が、息子・息子の嫁・孫と一緒に住むようになり、主夫生活が始まる。しかしこれまで家事を妻に頼り切りだったので料理も掃除もてんてこ舞い。そんな時、妻の「参さん」に遺した家族の、家事の記録、「さんさん録」を開く。
    うむむ、自分はまだこの主人公ほどの年齢では無いが、「夫」という立場ではあるので、ちょっと身につまされた。作中では思い出の人物としてしか描かれない亡き妻だが、素敵な人物だったんだろうなぁ。ほのぼのした家族を描きながら、単にほっこりだけでなく、ちょっとしんみり。
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    投稿日:2017年02月18日
  • 笑いに溢れた家庭だな~
    いかにもこうの史代らしい柔らかい雰囲気の漫画。
    突然付いてきてペットになったにわとりのこっこさん。可愛げがあるというよりどちらかと言うと凶暴でいつも騒動の中心だが、それがまた愛嬌。そのこっこさんに振り回される小学生のやよいちゃんやお姉ちゃんで中学生のはずきちゃん。そのドタバタっぷりがまたほのぼの。
    「動物のお医者さん」のヒヨちゃんを思い出した。雄鶏が凶暴なのはペットのニワトリあるあるなのか?
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    投稿日:2017年02月18日
  • 人の醜悪な裏側をこれでもかと描いたホラー・サスペンス
    元々四ヶ月に一度の不定期連載だったので、正直どの人物が何したキャラだったか、どうストーリーが展開してきていたんだったか、サッパリだったのだが、単行本で一気読みして初めて理解した(笑)
    きづきあきら+サトウナンキらしい、人の醜悪な裏側をこれでもかと描いたホラー・サスペンス。サスペンスというには犯人が明らかになるのが早くて、全3巻のうち2巻中盤で分かってしまうのだが、そこからさらに事件の裏側というかドロドロとした過去とそれぞれの人物の思惑が次々に描かれ、ページを繰る手が止まらない。
    この、読み終わっても全くすっきりしない、重く沈んだ嫌~な読後感にさせてくれるのは、この作者ならではだな~。この作者の作品を読むといつもこうなるので、読むのを止めれば良いのだが、何だかんだ言ってこの作風が好きで読んでしまう。
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    投稿日:2017年02月18日
  • 痛々しい人物ばかり集まる漫研でのドロドロの人間模様
    きづきあきらの作品だし、絶対タイトル通りの「良い子」ではないんだろうなぁ、むしろカタカナで「ヨイコ」なのに意味があるんだろうなぁと思っていたら、案の定。この作品ではきづきあきら単独名義だが、巻末コメントを見ると夫のサトウナンキもすでに関わっている作品なのね。
    出て来る人物人物みんな痛々しい、っていうか人格的にヤバい人多々・・・。そしてその痛い人ばかりが集まる漫研でドロドロの人間関係。ヒロインが一番痛いメンヘラっていうのがまた凄い。漫研・オタク・腐女子を痛々しく描きすぎでしょ~。まぁこのドロドロ具合がきづきあきらだけど。
    痛い人物ばかりが集まるサークルでの痛い恋模様なら、こっちは大学だけどげんしけんのほうが楽しく読めるよね。
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    投稿日:2017年02月18日
  • ヒロイン可愛かったけど、ストーリーは何だかなぁ
    雑誌連載時に見かけて、ヒロインの女の子可愛いなぁと思っていたけど、ちゃんと読んでいなかったのでストーリーは分かっていなかった。
    冊数も少ないので、ポイントアップセールの対象になっていた機会に購入。
    うむ、姿勢というかデッサンおかしいと思う時はままあるけど、ヒロインの真琴ちゃんを始め、女の子たち可愛いし、夏服の女の子たちがそこはかとなくエロい(笑)
    ただ、そんな可愛くてエロい女の子たちが生き延びるために奮闘するっていうだけで、ストーリーはしょ~もない。特に後半、終盤。世界中を大混乱に陥れたテロリスト集団が一介の女子高校生にターゲットを絞って襲い掛かってくるとか、世界を破壊したテロではスマートだったのにその1人の女子高校生を襲う時には泥臭く直接的な暴力だとか、蓋然性が皆無。序盤の、都市が破壊され国家としての機能・インフラが崩壊している中、高校生たちがサバイバルに挑む、っていう設定は、展開次第では面白かったと思うんだけどね。
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    投稿日:2017年02月17日
  • 単なるシップバトルに留まらない、壮大でリアルな政治バトル
    これは凄い漫画だった。最初から最後まで目が離せなかった。
    日米の技術を結集して秘密裏に建造された最新鋭原子力潜水艦が「独立戦闘国家『やまと』」を宣言。果たして艦長海江田の目的は?
    最初は、最新鋭原潜v.s.米ロの海軍力の現代兵器戦闘物だったのだが鞘当に、海江田館長の目的が明らかになるに連れて、物語はどんどん広がり、単なるバトル物ではなく、軍事力・経済力・政治力を背景に自国の国益を最大限に確保したい大国同士の激しい鞘当てに発展。原潜国家『やまと』が繰り広げる痛快壮大な戦闘だけでなく、この政治家同士・国家代表同士の思惑のぶつかり合いが激しい激しい。
    原潜の独立宣言とか、その独立の最終的な目的・構想とか、実際にはとても非現実的だろうけど、とてもリアルに描かれていて、また思わず惹き付けられる理想の世界が語られ、最後までドキドキ・ワクワクが止まらない。登場人物がみんなエネルギーに溢れていて、その台詞も熱い熱い。
    特に単行本23巻にしてようやくタイトルでもある「沈黙の艦隊」の単語が登場したシーンはシビれた。“沈黙の”って、“艦隊”って、そういうことか~。
    そんなわけで、序盤のシップバトル物の間は痛快にサクサク読めるのだが、舞台が政治の場に移ると、各政治家の言葉一言一言をしっかり読み込まないと話に付いていけないので、読むのに時間がかかるし正直疲れる(笑)でも、じっくり熟読するだけの価値がある面白さだった。
    作者のかわぐちかいじは、この結末も含めて、描き始めの時点で話全体の構想があったのだろうか。
    • 参考になった 3
    投稿日:2017年02月17日
  • 謎は謎のまま
    相手の気持ちが伝わる「よだれ」を舐めるという「日課」がある不思議な高校生カップル。
    「謎の彼女」はそのタイトル通り、髪で目が隠れていて表情が見えず何考えているか分からないし、スケベなことを考えると必殺技「パンツハサミ」が飛んでくるし、謎な存在。
    なんだが、巻が進むごとに表情が豊かに現れるようになり、友人カップルに刺激されたりして結構本人も彼との進展を期待したり、単なる可愛いツンデレに。
    「よだれ」とか「パンツハサミ」とかの謎は結局最後まで説明されること無く、そういう「謎」がある彼女というまま。でも、それはそれでミステリアスな部分がある女性というのも良いね。
    • 参考になった 0
    投稿日:2017年02月17日
  • 匿名希望
    ちょっと長い。。
    王道の同棲ラブストーリー。王子様キャラのイケメンと普通の女子が共同生活して恋が芽生え、数々の試練を乗り越えていく話。
    20巻で終わるかな、と思ったらまだ続いている。話の展開が遅いし、絵も前の方がしっかりしていたような気がします。それでも支持されて続いているというのは、キャラクターがしっかりしていて、好感が持てるからだと思います。
    • 参考になった 7
    投稿日:2017年02月17日
  • 匿名希望
    結婚ってそんなに大事?
    ドラマを見て購入しました。ドラマより漫画の方が細かく書かれていて良いなとは思いますが、なんで3人がそんなに結婚にこだわるのかがいまいちわかりません。あまり感情移入できないなってところがありますが、コメディーだと思って読めば面白いと思います。
    • 参考になった 0
    投稿日:2017年02月17日
  • 匿名希望
     面白かったです
    王道のイケメンと冴えない女子の恋愛話ですが、主人公が官能小説家という珍しい設定。話がわかりやすく、設定もしっかりしていて長さを感じず最後まで楽しんで読むことができました。
    • 参考になった 1
    投稿日:2017年02月17日
  • ありがとう。
    ずっと読みたくて何度もリクエストした、この本。忘れられない佳史とミチの話。佳史とミチは18で出会い、お互い一目惚れして離れられない二人になる。一目惚れとか運命とか甘い甘い時間もあって、でも育った環境も性格も違うから、それなりに試練もあって王道と言えば王道な話なんだけど、不思議と飽きない。何故かと言うと、こんなに愛せる相手は他にいないという感情の記憶が刺激されるから。
    • 参考になった 2
    投稿日:2017年02月17日
  • 快楽。
    《ノンケの兄、男の友を抱く》の続き。兄の俺様度は天井知らず。こういう男に惚れた歩が悪いとしか言いようがない。絵が嫌いでなければ、絡み描写は流石の作者様なので間違いないです。
    • 参考になった 0
    投稿日:2017年02月17日
  • コレは面白い…!
    ダンジョンでご飯調達と言うとゲームのダンジョンマスターを思い出しますが(古い)、マンガではなかなか聞きませんよね。
    死んでも蘇生魔法で生き返る(ソフト部分)、ダンジョンに合わせて適応進化したモンスターたち(ハード部分)、それを料理する「シュール」な光景、と絶妙なバランスで組み立てられています。
    大変面白いです。
    しかし、実際の料理には役には立ちません。見てて腹もすきません。
    料理マンガなのに。
    料理マンガ…?
    • 参考になった 3
    投稿日:2017年02月17日
  • 頭空っぽにして存分に楽しみましょう
    大分昔、それこそ私が小さいころに連載していた作品です。
    所々に、時事ネタがあります。懐かしいネタばかりですね(笑)
    小さい男の子を楽しませるため、テンポの良いギャグとパワーの羅列が続くので、頭空っぽにして楽しむのがいいと思います。
    細かいこと気にしたら負けです。
    大人になった今でも面白いと思える作品ですね~。
    • 参考になった 1
    投稿日:2017年02月17日
  • コアな旅マニアの方は是非
    旅は好きだが、人混みが嫌いという方。
    あるいは皆が訪れる観光地は飽きてしまい、もっとコアな旅を求めている方へ、オススメです。
    本書はわび+さびれ=「わびれ」ものという訳で、作者の小坂俊史氏が日本各所にある「無名な名所」を訪れるコミックエッセイです。無印の『わびれもの』も良かったのですが、こちらの『〜ゴージャス』のほうが多分野に富んだわびれものが登場し、洗練されている感じがあり好きです。
    ・廃墟となった観音像の実態はどうなっているのか?
    ・番地がない土地とは?
    ・モーゼや楊貴妃の墓が国内にあった?
    ・・・これを見て食指が動いた方は、絶対本書を楽しめると思います。
    • 参考になった 0
    投稿日:2017年02月17日
  • 評判通り…とても面白いです!イーブックサイトでも販売前からたくさん検索していただいておりましたこちらの作品。昨年テレビドラマ化もしたカズオ・イシグロさんの「わたしを離さないで」の風味?香り?も感じられます。とある施設にいる子供たちと子供を面倒みている「ママ」との穏やかな日常…が!裏では全然違う展開と駆け引きが…!子供たちは「施設」しか世界がなくそこでの生活が全てです。外には何があるのか?どんな人々がいるのか?読んでいる我々も一緒になって気になってしまいます。とにかく今後が気になります!是非!
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    投稿日:2017年02月17日
  • 「このマンガがすごい!2017」オンナ編第1位おめでとうございます! 岩本ナオといえば『町でうわさの天狗の子』は2011年の「このマンガがすごい!」でオンナ編第10位、そして小学館漫画大賞も受賞している人気作家。おもしろくないわけがありません! しょーもない理由(犬のうんこの片づけの件)でいがみ合うA国とB国は、神様に一番美しい娘と一番賢い若者を贈り合い仲直りするようにいわれます。そんななか、偶然出会ったA国の姫とB国の若者が、祖国の仲を取り持つため奮闘しますが…? ファンタジーだけどアクションシーンもありユーモラスで気軽に読めるのに、読後はおとぎ話の絵本を読んだようなほんわりした満足感に包まれます。ストーリーだけでなく、絵も見どころがたっぷり! エキゾチックな衣装や風景が、シンプルな線で綺麗に描き込まれていてついつい見入ってしまいます。1巻で完結という読みやすさもオススメポイントです!
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    投稿日:2017年02月17日
  • 「天ない」こと『天使なんかじゃない』といえば1990年代のりぼん黄金期を代表する名作! 何度読んでもきゅんきゅんしちゃいます(>_<) 主人公の冴島翠は私立聖学園の第1期生で生徒会の副会長。生徒会長の晃に恋をしています。晃はリーゼントでちょっとワルぶっているのに本当は優しくて、そしてアツい。学園祭や体育祭の企画も「学校の伝統を作っていこう!」と周りを巻き込んでいくので、読んでいる自分までわくわくしてしまいます。それに同じ生徒会のマミリンとの友情も印象的で、特に翠の「あんたがわたしを嫌いでも 私はあんたのことが好きよマミリン!」という台詞(´;ω;`) 翠みたいな友達がいたら、学園生活も絶対楽しくなりそう! 恋では辛いこともたくさんありますが、卒業式で答辞を読んだ(?)ときの翠が本当にすがすがしくて、いい学園生活を送れたんだな~と(´;ω;`) 『天使なんかじゃない』はまさに青春! 生徒会、友情、そして恋、すべてそろった憧れの学園生活が詰まっていますっ!
    • 参考になった 0
    投稿日:2017年02月17日
  •  この国に対する峻烈な批判が目をそらすことのできない切実さで迫ってくるが、なぜか爽快なのだ――原田マハ『総理の夫 First Gentleman』(実業之日本社、2017年1月27日配信)は、日本初の女性総理・相馬凜子(そうま・りんこ)と、その夫・相馬日和(そうま・ひより)を主人公とするエンターテインメント小説。少数政党の党首、相馬凜子が連立内閣の総理に就任した、その日から「総理の夫」日和が書き始めた日記形式で物語が進みます。
    「女性初の総理」なのですが、当の凜子は「女性初の・・・・・・」を繰り返されることに内心、抵抗感をもっています。何気なく見えて実は意味深いシーンがあります。総理就任の朝、自宅玄関先で交わされた夫婦の短い会話――。

    〈「じゃあ、いってきます。国会中継は一時からだから、見ててね」
     玄関先で私のほうへ振り向くと、凛子が言った。私はまた、うなずいた。そして、「僕は、女性が総理になったとは思わないよ」
     そう言った。
    「君は総理になった。これは必然だ。しかし、君は男性ではなかった。これは偶然だ。そうだろう?」
     凛子は、ほんの一瞬、不思議そうな顔になった。けれどその顔は、たちまち笑顔になった。希望にあふれ、輝きを放つ、この世でもっとも善きもののひとつ。それは、私の妻のこの顔なのだ。〉

     相馬凜子と相馬日和。いったいどんな人物なのか。その設定には迷いも、躊躇(ためら)いもなく、きらびやかな学歴、家系が綴られています。こんな夫婦、ほかにいるかというくらいに徹しています。少し長くなりますが、引用します。

    〈相馬凛子、四十二歳。直進党党首。東京大学法学部卒、同大在籍中にハーバード大学に留学、ノーベル経済学賞受賞者のハロルド・バーミリオン博士に師事。東京大学大学院法学政治学研究科で博士課程修了。経済同朋会(けいざいどうほうかい)を母体とした公共の政策シンクタンクの研究員を務めたのち、無所属で衆議院議員に立候補、三十一歳で初当選。父は最年少で開田川(あけたがわ)賞を受賞した小説家、真砥部惇(まとべ・あつし)。母は東大大学院教授で国際政治学を専門とする政治学者、真砥部夕(ゆう)。両親ともすでに他界したが、特に母の遺志に従い政治家となったという異色の出自。切れ味鋭い論客であり、曲がったことが大嫌い。正義の人、加えて美人。
     相馬日和、三十八歳。鳥類学者。東京大学理学部卒、同大学院生物多様性科学研究室にて博士課程修了。善田鳥類研究所研究員。日本を代表する大財閥相馬一族を実家に持つ。加えてイケメン、若作り。〉

     二人が初めて出会った時――日和は〈雷に打たれて感電死するくらいの衝撃〉を受け、つまりカンペキな一目惚れ。母が持ち込む令嬢たちとの見合い話から逃げ続けてきた相馬家の次男、日和はその時、“運命の女性”(ファム・ファタール)を見つけてしまった。

     本能のままにメスを振り向かせようと必死になる鳥類の求愛行動に想いを馳せたのか。5月上旬の土曜日の朝、「……鳥だったらなあ。いますぐあの人のもとに飛んでいけるのに」妄想を抱きながら神田川沿いの遊歩道を散歩する日和。小枝にとまる可憐なメジロ。
    〈神田川沿いで撮りました。あなたのもとへ飛ばします〉
    「あのときの私は、まったくティーンエイジャーのように、気恥ずかしい、恋する少年だった」と後に日記に記す日和ですが、写メールを凜子に送信してしまった時は〈・・・・・・どうしよう。レベル低過ぎないか、これ?〉と冷や汗が噴き出した。しかしその直後、凜子から返信が届き――魔法にかかった二人の“恋の季節”が始まります。

     五月晴れの土曜日朝、明治神宮の鳥居の下で待ち合わせた野鳥観察デート、芝生の上でそっと絡みあった小指、そして披露宴もせずに始まった結婚生活・・・・・・原田マハが描く凛子と日和の恋は、どこまでもさわやかで、一途で気持ちいい。〈思えば、あれは、このさき、何があってもともに歩んでいこうという、私たちの最初の約束〉と、日和は日記に生涯を貫く決心の瞬間を記します。〈何があっても、君を支える〉小指ひとつでつながりあった凛子のすべてを受けとめる日和。そのまっすぐな気持が心に染み入り、不思議な感情が胸の中をいっぱいに満たしてくるようです。

     さて、凜子に連立政権の総理の大役が回ってきた政界事情を、日和が専門の鳥類社会になぞらえて絵解きする〈二〇××年 九月三十日 晴れ〉の日記。こんな具合です。

    〈鳥というのは、通常、同種の個体同士で生活しているのであるが、別の種類の鳥ともさまざまな関係を持ちつつ生きている。一般によく知られているカッコウの托卵(たくらん。カッコウがオオヨシキリやモズの巣に卵を産みつけ、生まれたヒナを他人ならぬ他鳥に育てさせる)や、海鳥のコロニー(色々な種類の海鳥たちが密集した場所で、それぞれに営巣して共存する)などは、別種の鳥同士、かかわり合いをもって生きるよい例だろう。彼らは誰に教えられなくとも、こうして「種間社会」を形成しているのだ。(中略)
     いささか回りくどい暗喩(メタファー)ではあるが、何が言いたいのかというと、私の妻であり第一一一代内閣総理大臣に就任した相馬凛子が発足させた内閣は、連立与党に立脚したものだ。つまりそれは、私の目から見ると、いかにも「種間社会」的内閣であると感じられるのである。
     たとえてみれば、カッコウは、連立内閣の第一党「民心党」党首・原久郎。「内閣の卵」を托されたオオヨシキリが凛子というところか。
     カッコウ原氏は政界の風雲児だ。そもそも、この人物がもともとの与党だった民権党を割って出なければ、前政権を担っていた米沢内閣は解散総選挙に打って出る必要もなかったわけだし、その結果民権党が与党の座を追われることもなかった。そして凛子はオオヨシキリとして自分の巣(直進党)を守り育てていくだけの話だっただろう。
     しかし原氏はそうはさせなかった。あろうことか凛子の巣に連立内閣の卵を産みつけてしまったのだ。この場合の「凛子の巣」とは直進党を指すのではなく、内閣ということになろう。カッコウ原氏は他種の鳥の立派な巣に卵を産み、そこにオオヨシキリ凛子を誘い込んで抱かせたわけだ。そんなアクロバティックなことをやってのける鳥は、実際には存在を確認されていないが。〉

     内閣総理大臣、相馬凛子は初めての所信表明演説を、
    〈国民の皆さん。私たちは、今日、生まれ変わりました〉
     と国民に直接呼びかけて始めました。そして、
    〈(日本人の)優しさと柔軟性を、いかなる悪政にも耐え、政府の言いなりになる国民なのだと旧政権はすり替え、国民が沈黙するのを利用してきました。しかし、今回の総選挙で、国民は旧政権に対してはっきりと「ノー」を突きつけたのです。沈黙を叫びに変えたのです。今日、私たちは生まれ変わりました。まずは、そのことを国民の皆さんに意識していただきたいのです。その上で、国民ひとりひとりの暮らしを、誇りと責任を持って支えていく。それが、私が明示する、第一の約束です〉
     と続けた凛子は、〈社会保障の財源確保のための再増税〉など5つの指針を掲げた。民権党政権が長い間、開けてはいけないパンドラの箱として放置してきた再増税を、選挙戦中から訴えてきた。米沢内閣が手をつけられずにぐずぐずしていた面倒な課題に、勇気と信念を持って着手する。凛子はその一点を倒閣の旗印に掲げて、政権交代を実現した。けっして平坦な道ではないが、圧倒的な国民の共感を支えに、日本を変える一歩を踏み出したのだ。

     凛子によって倒された米沢内閣と米沢旬太郎について、原田マハはこんな風に描きます。
    〈米沢内閣は「ご学友内閣」と呼ばれ、米沢派に属する毛並みのいい議員ばかりを重用し、まさしく自分にだけ気持ちのいい内閣を作り上げていた〉
    〈米沢氏の祖父は、かつて内閣総理大臣を務めた米沢富祐(とみすけ)。父は外務大臣を務めた米沢富太郎(とみたろう)。息子も衆議院議員。米沢家といえば政治家(しかもずうっと与党)の代名詞のようなイメージだ〉

     安倍晋三首相の祖父は岸信介(きし・のぶすけ)元首相、父は安倍晋太郎(あべ・しんたろう)元外務大臣です。名前の音(おん)も重なり、「お友達内閣」と揶揄されたことも、またいったんは決めた消費税の増税をあっさり先延ばしにしたことも、なんだか重なって見えてきます。
     加えて、「総理の夫」の実家、相馬家はグループ全体で従業員2万人を擁する非上場企業のオーナー家で、東京(文京区)音羽に邸宅があります。このあたり、自民党政権を倒して一度は総理の椅子に座った鳩山由紀夫の生家が音羽に邸宅(現鳩山会館)をかまえていたことを思わず連想してしまいました。著者のパロデイ精神が時にさりげなく、時にしっかりと発揮されていて、楽しめます。

     日本を変えようと理想を掲げる総理、相馬凛子の進む茨(いばら)の道――妻を支える覚悟の「総理の夫」日和に仕掛けられた女性スキャンダルの罠、そして連立組み替え、権力奪取を狙う陰謀……はたして連立政権はどこまでもつのか。

     人生最大の試練を前にして凛子は、国民に、信を問います。
     凛子の陣営には、人気TVドラマ「本日は、お日柄もよく」(原作は原田マハの同名小説『本日は、お日柄もよく』徳間書店、2016年8月5日配信)中心人物のひとり、伝説のスピーチライター・久遠久美(くおん・くみ)が控えています。初の所信表明演説で国民に直接呼びかけて感動と共感を呼んだ陰には内閣参与に招いた久遠久美の存在があったのです。

    〈いまこそ、船出のとき。暗い夜更けです。けれど、明けない夜はありません。
     国民の皆さん。私は、あなたを、信じています。この難局をきっと乗り切ってくれると。
     だから、私を、信じてください。政治生命を賭して、私は、あなたの未来をあきらめません。
     私たちは、ひとつ。どこまでも、一緒です。〉

     衆議院を解散して、自らへの信認を問う総選挙に打って出た凜子。施政方針演説の前夜、凜子は〈「信を問う、って言葉を、私、生まれて初めて使おうと思うんだ」〉日和に、こう打ち明けていました。
    「国民に信を問う」国会終盤になると、決まり文句のように飛び交う言葉になっていますが、原田マハは、凜子の口を通して「異」を唱えるのです。議員たちの保身のための駆け引きに使われてばかりで、言葉の真の意味――「私を信用してくれますか?」と本気で問いかけることがない。そこにこの国の政治の不毛、それゆえの無感動がある、のではないか。
     考えてみれば、政治家の「言葉」に感動したことが久しくありません。この稿冒頭に「この国に対する峻烈な批判が、なぜか爽快なのだ」と記しました。内閣総理大臣・相馬凜子が発する、まっすぐで、ごまかしの一切ない、熱く、潔い言葉。その妻を何があっても守る、どこまでもついていくと心に決めている総理の夫。二人の軌跡を記した日和の日記は、現実政治からは決して得ることのできなくなった「感動」をもたらします。その意味で、感動を喪失した、この国の政治に対する善き批判となっているのです。
     たとえば――この春も保育園に落ちて、仕事への復帰を諦めざるを得なかった子育て女性がたくさんいるという。「働く女性」のひとりとして凜子総理は、この問題に真っ正面から向き合う。「子ども育てるにはあまりに貧弱な環境を放置し続ける政治」からの転換を打ち出す――政治の無策に泣いてきた女性に、とくに読んでいただきたい物語です。
     最後に、本書巻末に総理の妻・安倍昭恵夫人の「解説」が収録されています。その中で夫人は〈権力の中枢にいると、総理自身にそうした気がなくても、自然と周りに少しずつバリアができて、他人の意見が届きにくくなるように感じていたのです。そこで最近は、私が被災地や福祉施設などに行って現場の声を聞いたら、なるべく主人にも伝えるようにしています〉と書いています。本書の存在を、そして気鋭の女性作家の声を総理に伝えていただければいいなあ、そうしたら日本も少し変わるかもしれないと夢想した。(2017/2/17)
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    投稿日:2017年02月17日
  • 2015年『このマンガがすごい!』オトコ編第1位に輝き、翌年には映画化もされた大ヒット作 『聲の形』の著者・大今良時先生の最新作が、『不滅のあなたへ』です。私自身『聲の形』が大好きなので、ワクワクしながら読みました。今作は、壮大なファンタジーです。
    “私”という存在によって地上に投げ入れられた球(きゅう)。それは、はじめに石、次にコケ、さらにはオオカミの姿を写しとり変化し、同時に意識や感覚を獲得しながら雪原を進んでいく…。プロローグともいえる第1話は、こんな神秘的なシーンからスタートします。
    その後オオカミは、この物語のキーとなりそうな少年と出会うのですが、彼のひたむきで健気な姿がもう…胸をギューッと締め付けられるような切なさを感じずにはいられませんでした。さすが大今先生、第1話からボロ泣きです。
    球を投げ入れた“私”とは?そもそも球とは?そしてタイトルの“あなた”とは?など、現段階では謎も多いですが、これからどんな物語が綴られていくのかとても楽しみな作品、大作になる期待大です!!
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    投稿日:2017年02月17日
  • 憧れの恋愛って、ありますかね。私の場合は“惚れた女を守るために周囲も偽り、命も懸ける”そんな一途で献身的な愛に大変憧れがあるわけなのですが、本作『鬼娘恋愛禁止令』はまさにそれ。誰かに恋をすると【鬼】の本能により人間の男を喰らうようになってしまう少女【鹿恋】と、彼女を愛する不良少年【八郎】。かつて八郎に淡い恋心をいただいた鹿恋に「すち」と告白されると同時に鹿恋が鬼化するのを見てしまった八郎は、鹿恋の鬼化を抑えるため、鹿恋が可愛くて愛しくて仕方がないにも関わらず、わざと嫌われるような行動をとらねばならないのです。にしたってそんな…乱暴男子代表みたいな意地悪をしなくてもよいのではないか…? と思わなくもないのですが、そこも八郎の魅力かなと。不器用なんですね。少し昔の日本を舞台とした、方言満載のほっこり切なくて胸を甘く締め付ける1冊。2巻完結なので読みやすいです。欲を言えば、もっと続きが読みたかった!!
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    投稿日:2017年02月17日