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  • 戦中、そして戦後、二つの国の狭間で揺れ動いた沖縄の悲劇──。「カジムヌガタイ」とは、沖縄の言葉で「風が語る」という意味なのだそうです。「沖縄が戦後米軍支配下にあったことを初めて知った」と、海外の読者が語るのを見たのですが、この作品がなければ、沖縄の悲劇は彼らに永遠に知られることはなかったかもしれません。作中で描かれる戦争の真実は、まさに息を飲む凄惨さですが、目を逸らさずに、多くの人に読んでもらいたい作品です。
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    投稿日:2010年06月15日
  •  著者名の徳冨健次郎は「不如帰」などの著作で知られる徳冨蘆花の本名。明治の終わり頃に、東京の青山高樹町から武蔵野・千歳村(現在の世田谷・芦花公園近辺)に一家で移り住んだ蘆花が、村での暮らしぶりを書きとめたエッセイ集が本書(上下2巻)。随筆ですが、文中では蘆花自身を「彼」としています。
     蘆花の終の棲家となった千歳村は三里東に東京という位置にあって、京王線は工事中でまだ走っていません。三里はおおよそ12キロ。
     蘆花は時折歩いて人口200万の東京に出かけたようですが、晴耕雨読というか、彼の言葉によれば「美的百姓」――趣味の百姓として、甘藷(さつま)や南瓜(とうなす)、胡瓜(きゅうり)、馬鈴薯(じゃがいも)などをつくる日々をおくったようです。「生年四十にして初めて大地に脚を立てて人間の生活をなし始めた」と書く、いま流行(はやり)の「田舎暮らし」の先駆者で、季節のうつろいを細やかな目で観察しています。上巻136ページから引用します。

    〈六月初旬は、小学校も臨時農繁休(のうはんきゅう)をする。猫の手でも使いたい時だ。子供一人、ドウして中々馬鹿にはならぬ。初旬には最早(もう)蚕(かいこ)が上がるのだ。中旬(ちゅうじゅん)には大麦、下旬には小麦を苅(か)るのだ。(中略)
     空ではまだ雲雀が根気よく鳴いている。村の木立の中では、何時の間にか栗の花が咲いて居る。田圃の小川では、葭切(よしきり)が口やかましく終日(しゅうじつ)騒(さわ)いで居る。杜鵑(ほととぎす)が啼(な)いて行く夜もある。梟(ふくろう)が鳴く日もある。水鶏(くいな)がコトコトたたく宵(よい)もある。蛍がでる。蝉(せみ)が鳴く。蛙が鳴く。蚊が出る。ブヨが出る。蝿(はえ)真黒(まっくろ)にたかる。蚤(のみ)が跋扈(ばっこ)する。カナブン、瓜蝿(うりばえ)、テントウ虫、野菜につく虫は限もない。皆生命(いのち)だ。皆生きねばならぬのだ。〉

     今の東京からは想像もつかない千歳村の情景はまだまだ続きます。田植え、養蚕の季節には小学校が臨時休校となり、鳥や虫など生物が出す音が終日鳴り止まない。
     100年たらずの間に、私たちは何を失い、何を得たのでしょうか。(2010/06/11)
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    投稿日:2010年06月11日
  • 「くそお。なんでこんなに楽しいことにいままで気づかなかったのだ」…身体の不調を水泳で解消し始める主人公・和雄は、プール通いがエスカレート。500mが1km、そして一度に2kmを泳ぐヘヴィ・スイマーへと変貌する…。どんどんプールのトリコとなる感覚は、日曜スイマーの私にもよくわかります。水の中にいる安心感と心地良さ、遊泳中の頭空っぽさ感と達成感は、プール好きにとってまさに至福の時間だから。和雄につられて水泳にはまった主治医の伊良部先生とふたりで、プールを独占したくて夜中に忍び込む描写は秀逸です。これを読んだらカナヅチのあなた(!?)も、明日からスイマーズ・ハイになったりして!?
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    投稿日:2010年06月11日
  • やっぱりこの時期に読むんじゃなかったかな。人生で一度だけ、頭の中が真っ白になったことがあるんですが、その当時のことを思い出してしまい、朝まで一気に読み返してしまった。明日、仕事になりませんw。主人公・和也が成長して、高校選手権を制し、Jリーグ昇格を目指し、日本代表に入り、そしてW杯最終予選へ。そこに至るまでのドラマチックな展開と並行して、私は仕事でどっぷりサッカーに浸ってました。読んで学んで見て聞いて探して選んで行って試して頼んで待って集めて賭けて書いて書いて書いて…。今回より次の試合、今日より明日、今より一秒後。日本代表が確実に強くなっていくことを信じていた時代。高揚感がダブるんですよ。全然違うのに、31巻の伊武が見た光景は、私が真っ白になった後に見た光景そのままに思えてくるんですから。私でもこうだから、あの熱狂をリアルタイムで体感した人にとって、感極まるシーンは必ずあるはずです。1巻と最終巻の表紙を同じ構図にするとか、成長物語としての演出も粋で、もう感涙モノの一作です。
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    投稿日:2010年06月11日
  • 鬼太郎シリーズに次ぐ、水木しげるの代表作といえばこれですね。ほかに貸本時代の作品集「水木しげる貸本傑作選 悪魔くん」というのもありまして、こちらはその後年に執筆されたもの。実はストーリーやテーマの部分では、前者の暗い雰囲気のほうに惹かれる部分が多いのです。しかし、やや一般的にアレンジされた後者のこちらを選んだのは、圧倒的な描写力、特に絵画的に描かれるようになった背景にシビれたから。貸本時代に比べて月日がたっているので、描写力が上がるのは当然なのかもしれませんが、この質感のある背景のド迫力は何なんでしょう。スクリーントーンを使わず(この時代にはなかった?)、描き込みだけで表現された濃淡。真骨頂である点描の美しさ。巨大な妖怪や異様にうねる蔓、異世界の風景などは匠の技の賜物です。それでいて、あのペーソス感のあるメインキャラと平行して存在しているからすごいよなあ。悪魔くんは千年にひとりの天才という設定ですけど、それは作者にもあてはまるというのは言い過ぎでしょうか。
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    投稿日:2010年06月11日
  • 2009年度本屋大賞受賞作のコミック版が早くも電子書籍で登場です! 原作者の湊かなえさん、何とこの作品が長編デビュー作。デビュー1作品目でのノミネートと受賞は共に本屋大賞初の快挙とのことです。「娘は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです。」女性教師の告白から始まる衝撃のミステリー、映画も大ヒット中の本作を是非この機会にコミックでもお楽しみ下さい!
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    投稿日:2010年06月11日
  • 「性同一性障害」については、ある程度認識がありましたが、「男でも女でも無いインターセクシャル」については、この作品を読んではじめて知りました。重いテーマではありますが、丁寧にわかりやすく描かれていて、しかもエンターテインメントとしても素晴らしい作品でした。気付いたら号泣しながら一気読みでした。一人でも多くの人に手にとってもらい、まだ認知度が低い「IS」について知ってもらいたいです。絵柄が苦手、などの理由で敬遠されるにはあまりにも惜しい名作。立ち読みからでも是非お試しください!
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    投稿日:2010年06月11日
  • 恋人である刑事のオトリ捜査の犠牲となった松島ナミが、投獄と脱走を繰り返す女囚物語。最近では、アメリカTVドラマ『プリズン・ブレスク』も、これに似た物語の展開で大ヒットした。この『さそり』はいわば、「女囚プリズン・ブレイク」。TVドラマと大きく違うのは、松島ナミが刑務所で暮らす女囚の日々が、これでもかとばかりに凄絶に描かれていること。数々の隠語や女囚同士のいじめ、そして看守と女囚の関係など、真偽はともかく閉ざされた塀の向こうの世界がヒシヒシと伝わってくるはず。それは、悪いことをしてお縄にだけはなりたくない、と読者を思わせるアンチテーゼなのかもしれない。
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    投稿日:2010年06月11日
  •  上質な小咄が11編並んだ感じのする、星新一のショートショート傑作集です。人の思いこみや「常識」が、どれほどバカバカしいものか、人の行動や言葉には表と裏があって、「じつは・・・・・・」という話は思いっきり眉に唾してきかなければならないなぁ、と妙に納得してしまいます。
     若く美人のバーのマダムをざーます言葉連発でやっつけている中年の婦人――2号さんのところに夫人が怒鳴り込んだものと思ったら、じつは反対でバーの美人ママが奥さんで、怒鳴り込んだ中年婦人が2号だったという、表題作「おみそれ社会」の逆転ぶり、常識的見方が次々にひっくり返されていくストーリー展開は言うまでもなく面白いのですが、じつは「女難の季節」「ねずみ小僧六世」「はだかの部屋」の3編が私のお気に入りです。いずれも言葉巧みに相手を誘い込み、迷わせ、行動に駆り立てておいて、最後には仰天の結末が待っているという趣で、ほんとの話だったらこわいなーと思いつつ、思わず笑ってしまうような、独特の味わいがあります。
    「女難の季節」では社長の娘との縁談が持ち上がっているエリート青年社員、「ねずみ小僧六世」では銀行の支店長、「はだかの季節」では豪華マンションの留守番役を頼まれた甥。この3人の男たちが陥った同情すべき状況。明日は我が身かもしれませんよ。(2010/06/11)
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    投稿日:2010年06月11日
  • 「悪いこと!? ──悪いことってなんだ!? おれたちは命令されたことをやるだけだ!!」機械人間にとっては、主の命令が絶対で善悪を判断する必要はありません。しかし、「良心回路」を不完全なかたちで組み込まれてしまったキカイダーことジローは、善と悪の狭間で苦しみ続け孤独な闘いを続けます。そんなジローの姿が心を打つ作品です。一方、敵として描かれる機械人間も、よく考えると一途に任務を遂行してるんですよね。腕をもがれようが、ツノを折られようがおかまいなしに。。。そんな風に読んでみたら、また違ったおもしろさがあるかもしれません。
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    投稿日:2010年06月08日
  • 痛快任侠アクションが登場。まるで鋼のような最強ボディを誇る主人公・不動が、その身ひとつを武器に大暴れ! 序盤は王道のストーリーですが、8巻からストーリーが一変。無敵の極道・不動が、とあることから学校の先生になってしまいます。ここからは、悪徳ヤミ金業者から美人教師を守るため、正体を隠し獅子奮迅の大活躍…と半分コメディになってくるのですが、「特命係長」的なノリが見事にハマっています!
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    投稿日:2010年06月08日
  • 2週連続でこのコンビ。いやーハマっちゃっいました。先週の『サンクチュアリ』もそうでしたが何で主人公こんなにかっこいいんでしょう。舞台は現代の日本で、特にぶっとんだ設定があるわけでもないのに、「主人公があまりにもハイパー」というその1点によってリアリティが無くなってます(笑)今の日本にこんな男がいるわきゃあないですよ…残念ですが。そんな主人公・唐沢は、やってることはムチャクチャなのに、関わった人間は誰しもが“熱く”なり、男だろうが女だろうがその人間性に惚れてしまう…という「これぞ主人公!」というキャラクター。最初は歌舞伎町のいちチンピラにすぎなかった唐沢が己の才覚でどんどんデカくなっていく様はかなりグッときます。将来息子が生まれたらこんな男になってほしいですね。いや、正業で、の話ですが(笑)
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    投稿日:2010年06月08日
  • 『ヤング島耕作』ばかりが若年サラリーマンの現実じゃない! こんなサラリーマンだっているんだぞ! というわけでこの作品。著者の田中圭一が玩具メーカーに勤めていた時の実体験を描いているのですが、決してビジネスマンガではありません。「こんなくだらないことをしていた」「こんな同僚たちだった」という内容で、著者得意の下ネタも連発。ここに描かれた様子だけ見ると、何とまあ自由な社風の会社なのかと羨ましくなります。ただそうは言ってももちろん仕事上で大変だったことや人間関係の面倒くささ等、社会人であれば誰もが感じるようなこともユーモアに包んで描いており、そういう意味じゃ「リアル」なビジネスマンガと言えないことも…ないかな?
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    投稿日:2010年06月08日
  • サイゴン(現在のホーチミン市)陥落、南ベトナムの崩壊を特派員として見届けた新聞記者が、特派員生活をおくったサイゴンで子連れのベトナム人女性と結婚。親子3人で日本に帰国。その東京生活を綴ったのが本書「サイゴンから来た妻と娘」。第10回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作品(1979年)です。見知らぬ国での生活にとまどったかと思うと、意外な共通項に安心したりして、二人のベトナム人母娘とその夫・父となった中年新聞記者が織りなす、ユーモアにみちた、あたたかい気持ちが通い合う暮らしぶりが、上質な私小説を読んでいるような気分にさせてくれます。なれない日本での生活は小事件の連続です。フランスの学校に通う娘の成績が低迷していることに発憤した父親が、思わず怒鳴りつけてしまう。「こんな計算は、日本人なら幼稚園の子供だってできるぞ。お前、いったい幾つだ、恥を知れ、恥を」。蒼くなって震えていた彼女が歯を食いしばって父をにらみつけた。両眼から無念の涙を流し、そしてそれまで見せたことのない形相で、猛然と問題に取り組み始めた――。どうやら「メンツ」にこだわるベトナム人の血が逆流したのだと、娘の泣き所をつかんだ父は、その後この手を時に使い始めるが、後味は悪く、悩む。そんな夫をベトナム人妻は怒鳴ったあとでくよくよするなんて最低、怒鳴る方の気合いが足りないと叱咤激励するタイプ。平均的日本人の感覚からすると、え、何それと思ってしまうような、「わが家の性教育」。思春期を迎えた娘との間でかわされる、ほほえましくもきわどい会話。そんな身辺雑記の中に異文化を受け入れる、やさしい目線の大事さがあふれています。(2010/6/4)
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    投稿日:2010年06月04日
  • 中国文学界にあって押しも押されもせぬ存在だった吉川幸次郎「水滸伝」の誤訳を批判したことで知られる中国文学の異才、駒田信二が、中国歴代王朝を後宮にあって裏で動かした7人の女たちを描いた列伝です。後宮とは、日本で言えば「大奥」。そこで男と女、宦官の間で繰り広げられる、陰謀、権謀術数、欲望のすさまじさ。今の中国も歴史的に受け継いできているのだとすれば、日本の「草食性」政治家や経済人ではとてもとてもたちうちできないだろうなぁ、と感心してしまいます。なにしろ、書名からして「中国妖姫伝」で、著者による、妖姫たちへの形容句がすさまじい。唐の則天武后には「則天楼の妖帝」、漢の呂太后は「血ぬられた女権」、秦の朱太后は「邯鄲の妖媛」という具合で、いったいどんな物語が紡がれているのか、興味はつきません。則天武后は高宗の寵愛をうけて影の漢力を握っていきますが、もとをただせば、14歳の若さで高宗の父、先帝の太宗の後宮に迎えられた娘。父の存命中に息子と情を交わして、太宗の死後、29歳で高宗の後宮の主となっていきます。世に有名な楊貴妃(唐)の場合はさらに波瀾万丈です。皇太子妃、つまり息子の妻を見初めた玄宗が一計を案じて自らの後宮に迎え入れます。その元皇太子妃が後の楊貴妃です。息子には別な女性を妻として与えるのですから、常識はずれの、むき出しの欲望がうごめく世界です。後宮三千の美女が顔色をなくしたといわれる、楊貴妃22歳の時で、湯を賜(たま)うため浴室をつくらせた玄宗は、豪華絢爛たる浴室で湯浴みする若き楊貴妃の肢体をつぶさに覗き見したそうです。中国三千年の歴史をいろどった妖姫を通して中国の文化を体感させてくれる一冊です。(2010/6/4)
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    投稿日:2010年06月04日
  • 小学生のころ、やたら星新一の小説を薦める先生がおりました。今思うとあれは先生の趣味だった気がしますが、そんなショート・ショート小説を漫画にしたような、ちょっぴりスパイスの効いた短編集がこの作品です。基本は怪談話で、表紙になっている表題作は、正統派の都市伝説系。他の作品もそんな調子なのかと思ったら、一見ファンタジーに見える天使のお話があったり、にやりと笑ってしまう、タイトル通りの「人を喰った話」なんてとぼけたのも…。はたまたシニカルでブラックなものもあれば、SFチックな話、そして正統ホラーなど、幅の広いジャンルを扱っております。短編というのはオチがしまらないとダサダサになってしまいますが、きれいにまとめてくれてるのがいいですね。そういえば前述の先生は「漫画は馬鹿では描けない」ともおっしゃってました。まったくそうです。作者は多くの短編を発表しておりますが、頭が悪いと、こんなにバラエティに富んだお話を、さまざまな味付けで料理できませんもの。
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    投稿日:2010年06月04日
  • まさに禁じ手。でも誰も真似できない真似。『デビルマン』や『ワイルド7』などのトリビュート作やオマージュはありますが、それはあくまで描き手の画風での作品。こちらは手塚治虫画風、というより絵の完璧コピーでオリジナルをやるという、日本漫画界の歴史の中でも他に類を見ない画期的な作品なのです。などと大仰に書いてみましたが、中身はそうとうお下劣。このあたりの感覚は、手塚コピーに転向する前の話題作「ドクター秩父山」を彷彿とさせるものがあります。というかいつもそうか。巻頭の間黒男とロックがエロゲーを攻略する話以外は、まったく手塚キャラは出てきませんが、まあ、それは内容が内容だけに配慮しているのでしょう。ちなみに昔の画風や本宮ひろ志、福本伸行のパロディもあり、2巻はほぼ昔の画風の短編が収録されています。しかし、これを読んで再確認したのは、手塚女性キャラというのはかなりエロ要素がある、ってこと。この内容で有名キャラを…って思ってると神罰が下りますかねぇ。
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    投稿日:2010年06月04日
  • ドラマ化、映画化もされ、原作コミックも大ヒットしていた当時は残念ながら未読でした。すでにだいぶ大人だったので、多分私が読んでも楽しめないだろうと思っていたのです。この度はじめて読んでみて、結論から言えばそれは大間違いでした。私もまだ、本当に中高生向けに描かれた純粋でまっすぐな少女漫画で泣けるのね(涙)と感動。良い作品というものは、読者を選ばないものですね。作者の力量に感服です。男性や大人の女性にも是非手にとってほしい名作です!
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    投稿日:2010年06月04日
  • 「みんな見ろっ 広く感じる部屋ができたぞおっ!!」「おおっ──家具などの色を統一しているから部屋と一体化して家具があまりめだたなくスッキリしている!!」 こんなセリフが飛び交う、異色の建築デザインバトル漫画が登場しました。主人公の計建作は、一流の建築デザイナーを目指し上京。入学した日本建築学院で、ライバルたちとデザイン対決を繰り広げます。さらに第二巻では、舞台が無人島へと変わり生徒たちのサバイバル実習がスタート。そして謎の「島の怪人」が出現し…!? 見どころ目白押しです。
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    投稿日:2010年06月01日
  • 毎日廊下に立たされる小学生のチビドンは、実は少年実業家。放課後は「なんでも株式会社」の社長なのです。しかし、その業績はあまりかんばしくないようで、あらゆる仕事をするはめに──。経営の本質に鋭く迫る本格ビジネス漫画…ではなくて純粋なギャグ漫画です。念のため。もしも、ちびっ子が会社を経営したら…、というのは漫画ならではのコメディですが、実際は大人だってチビドンたちのようにドタバタの毎日だったりします。
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    投稿日:2010年06月01日
  • 流麗かつ熱い作画、スケールがデカいのに緻密な原作……池上遼一×武論尊(史村翔)のマンガに外れ無し! その中でも個人的に一番好きなのがこちら。幼少期、共に“地獄”を生き抜いた二人の男が、日本を変えるためそれぞれが政治と極道の世界で闘っていくという骨太な物語で、政治サイド、極道サイドという2つの面で話が進んでいきます。どちらの話も面白いのですが、僕は政治サイドの方が“魑魅魍魎”感に溢れていて好きですね。政治家ってのはこんなにも腐った奴らなのかと思う事必至です(もちろんここに描かれてることを鵜呑みにするわけじゃないですが…)。作中、「今の日本人は目が死んでいる」というセリフがありますが、自分はどうなのかなぁ…なんて思ったりも。政治が混迷しまくっている今だからこそ読んでほしい作品です。
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    投稿日:2010年06月01日
  • 言わずとしれた名作! 藤子不二雄の自伝的作品ですが、マンガとしてめちゃくちゃ面白い! 二人の出会い、手塚治虫との邂逅、デビュー、そして不遇時代…いまや日本国民であれば誰もが知っているであろう“超”ビッグネームにもこんな時代があったわけです。二人の漫画に懸ける情熱はそれはもう凄いもので、「何かを成し遂げたい」と思っている人はジャンル問わず参考になるはず。って言うかもうこれは教科書に載せてもいいんじゃないかと思いますよ僕は。何かに一生懸命になる素晴らしさ、そして人と人との出会いの大切さがしみじみ伝わってきます。もはや叶いませんが、F先生から見た『まんが道』も読んでみたかったなぁ…。
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    投稿日:2010年06月01日
  • この作者の作品をちゃんと読んだのはわりと最近のことです。初めて絵を見たのはドラマの「セクシーボイスアンドロボ」の企画書に載っていたカット。絵のうまいスタッフが描いたのかな、なんて思っていたのですが、これは原作漫画で何かの賞をとっていて、各界の評価が凄く高いらしいと聞いて、読む気になったわけです。それでとりあえず読んだのがこの作品。何でもありというか見てきたような嘘をつくというか、ペテン師だなこの作者は、という印象でした。ありそうでたぶんない、日常っぽくみえる話なんて、まるっきりの嘘より難しいし、またネームが巧みで。まんまと乗せられてしまいました。時々すばらしく切れるフレーズが入ってくるんですよね。それが淡々としているように見える画風とよく合います。評価が高いのも納得。しかし「茄子」をモチーフというのは企画倒れかと。作者もあとがきで書いてはおりますが。その辺気にせずに読んでみてはと思います。
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    投稿日:2010年05月28日
  • 頭ごなしにやっても、いい結果にはならないですね。普天間にしても八ツ場ダムにしても周りは振り回されるだけで、結局残ったのは自然の破壊とやりきれない気持ち。日本人は過去から学ぶことができないのでしょうか。本作では成田空港開港に伴う顛末、いわゆる「成田闘争」が描かれていますけど、これなんかは私が生まれたころの話ですから、ほんの40年ほど前の出来事。空港が建設されることが決まり、長い年月をかけて開墾してきた土地を奪われることになった農民たちの必死の闘争が、限りなく実話に近い形で描かれていて、現代に生きる私でも身につまされます。どこかで聞いたような「決めたから従え」という暴挙の果て…。土地とは何か。国との対立や利権がらみの大人の葛藤など、複雑な環境で育つ子供はどんな夢を見るのか。時代背景も違うしスケールや立場も違うけれど、投げかけられるテーマは今でこそ考えるに値する意味を持っていると思います。
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    投稿日:2010年05月28日
  • 「日本人にとって、ベトナムはヨーロッパ以上に憧れのヨーロッパを感じさせてくれる」――本書執筆陣のまとめ役、友田博道教授(昭和女子大学)は19世紀にベトナム全土統一への協力から植民地化を進めたフランスが植民地の利益を惜しみなく投じて、緑豊かな広いブールバール(街路)にコロニアル建築群を配した「プチパリ」を造りあげたのだという。フランス以上にフランスらしい建造物が残るベトナム。その姿を11人の建築専門家、いわば建築探偵たちが隈無く歩いてまとめたのだから、新書とはいえその記述は詳細を極めています。ところどころに「旅のメモ」として、食べ物のことや建築以外の見ものなどの情報が載っていたりしますが、これはおまけで、とばして読んでもいい(失礼!)。この本の魅力はなんと言っても建築探偵たちが本領発揮する、建造物についての蘊蓄であり、基礎知識が平明な言葉で綴られているところです。さらにわかりやすい設計図風のイラストで補足され、建築家らしい目線で撮られた写真もその魅力を倍加させています。なかでも152ページに載っているホーチミン市(旧サイゴン市)の中央郵便局のガラス張りの大ボールト天井は見事です。鉄骨構造が普及して大胆な構造の建築物が流行っていた、当時のフランスの事情を正確に反映しているそうです。iPadを手にサイゴンを町歩きするのにうってつけの電子本です。(2010/5/28)
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    投稿日:2010年05月28日