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  • リストラされた侍が、侍の誇りと決別して町人として生き抜く物語。突然の失職と職探しの苦悩は、同じく宮仕えするサラリーマンにも共感できる場面が多々あります。ただ、士農工商の社会でその垣根をまたいで求職する元侍・鮎川の精神状況は、並々ならぬ苦悩に満ちていたのだろうな、と容易に想像してしまいます。苦難に耐えられるのは、鮎川が守らなければならない家族がそこにいるからこそ。物語は鮎川自身の求職の話に始まり、子供達が巣立って懸命に世を生きる姿も描かれています。ただ、テーマの本質は第一話に凝縮されているようです。涙なくして、第一話を読み終えることはできません。胸が張り裂けそうな描写もあります。うつむき加減のお父さんの背中を押して、歩を進めさせてくれる、そんな作品です。
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    投稿日:2010年07月09日
  • このコーナーに新機軸を…、と思いましてひとつ考えてみました。題して「ご当地漫画家列島」。ある土地出身の漫画家とその作品を紹介しようかと思います。その1は私の実家近く、三重県伊勢市から郷田マモラ、作品は「サマヨイザクラ」。裁判員制度導入が話題になったころ、それを題材に扱っていたために興味をもった作品です。まずは、まだ制度としてスタートする前に漫画でシミュレーションするという試みに、相当下調べをしたのだろうなと感心。そして読み進めて感嘆したのが、決して多いとはいえないページ数で、よくこれだけ多くの登場人物の人間模様を入れ込んだものだ、ということ。簡単な絵にも関わらず、性格がにじみ出てくる人物描写が巧いですね。人任せの男や苦悩する弁護士、悪辣な隣人、揺れまくる主人公と強い意志を持ったヒロイン…、市民が参加する裁判の裏側で絡み合う人々の様々な思惑がよくわかる密度の濃い内容です。伊勢出身ということに気付いたのは作中に登場する地獄図の説明コラムを見たからですが、この地獄図もイメージとして世界観によくマッチしていると思います。
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    投稿日:2010年07月09日
  • 「ご当地漫画家列島」三重県編のその2は曽祢まさこの「呪いの招待状」(その1は郷田マモラ「サマヨイザクラ」)。表題作は「呪いのシリーズ」から続く息の長いシリーズ、ということで取り上げました。10年の寿命と引き換えに憎い相手を呪殺する呪術師カイと人形のマリー、そしてカイの影である黒猫の物語です。さすが長編だけあって主要人物?のキャラはしっかり確立されていて、カイは依頼人の心の闇をすくい取るクールな男、生きる人形であるマリーはときにはコミカル、ときには女の子らしくカイに近づく女性に嫉妬してみたりとなんともかわいらしい。また黒猫は隙あらば主体のカイを喰ってしまおうという野望の持ち主。オーソドックスな少女向けホラーのイメージがある著者ですが、本作では長年積み重ねてきた彼らの個性が非常に浮き出ていて、人間ドラマの要素が色濃く出ているところに好感が持てます。この著者が伊勢の出身ということを知ったのはごく最近で、調べてみたら妹も漫画家の志摩ようこ。地元民なら、曽祢と志摩と聞いてピンとくるかと思いますが、姉妹とも出身近くの地域名からペンネームをとっているわけですね。
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    投稿日:2010年07月09日
  • 印象的な表紙につられて、つい手にとってしまった一冊です。いざ読んでみると……すごい……陰湿で残酷でショッキングな内容でした。主人公・春花は廃校になることが決まっている田舎の学校へ転校してきたのですが、そこにはクラスメイトからのイジメが待っていました。……イジメを題材に扱った作品は他にもイロイロあるかと思いますが、この作品は何か、強烈な気持ちを植えつけられます。一見、常識のある優しそうな人物や担任教師がとんでもない性格だったり、主人公の春花も強く生きてはいるのですが、やっぱりどこか歪んでいて、その歪みが非常に怖いです。全3巻という決して長編ではない作品ですが、黒いドロッとした成分がぎゅうぎゅうに詰まっていて読み応えがあります。最後の最後まで救われることのない内容なのですが、非常に心に残る作品です。あ、結構グロいシーンが多いので、苦手な方は注意してください。
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    投稿日:2010年07月09日
  • 本人(犬)の無邪気な振る舞いが、いろいろな騒動を巻き起こしていくドタバタコメディ。食って寝て遊ぶのがバウの仕事…自由すぎる彼の生活が笑えます。
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    投稿日:2010年07月06日
  • 池上遼一・武論尊の名コンビで贈るバイオレンスアクション。物語が進むにつれ、タイトルの意味がやがて明らかに…。全5巻と長くはありませんが、ミステリー要素もあって読み応えはばっちりです。
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    投稿日:2010年07月06日
  • 普通の日常を舞台に、少し変わったSF設定を織り交ぜて描かれる数々の短編。絵はお世辞にも綺麗と言えるものではなく、正直古臭い絵です。しかし一編一編の完成度は高く、ワクワクドキドキする! とかではないけれど、何とも胸に染み入る面白さがありました。読み終えた後のこの感じ、どこかで感じた事があるな、と思いふと考えてみると、藤子・F・不二雄の短編の読後感に凄くよく似ているのだと思い至りました。藤子先生の「すこし・ふしぎ」SFが好きな方はきっと気に入るんじゃないかと思います。
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    投稿日:2010年07月06日
  • この著者が圧倒的に好きになってしまったのでもう1作ご紹介を。こちらは短編集ではなく連続した物語。とは言え一話完結なので非常に読みやすいです。天才博士の発明品によって、周りの人々がドタバタを繰り広げる、というやはりどこか藤子不二雄的な雰囲気。しかし読者対象が青年のため、話の本筋が恋愛だったり、ちょいちょいアダルトな話もあったりして、十分に大人も楽しめるものになっています。慣れてくると絵も「古臭い」ではなく「これが味である」と思えてくるから不思議ですね。
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    投稿日:2010年07月06日
  • 「このBLがやばい!2010」で堂々の第1位を獲得した作品!BLレーベルしかチェックしていなかった私はBLスキーとしてあるまじきことに、この作品の存在に気づくのに大幅に遅れてしまいました。なんとJUDYコミックス(普通の少女コミック!)で発売されている作品でして、この情報がなければ一生出会えなかったことでしょう。恐ろしい…。著者である水城せとな先生との出会いは、十数年程前に買い始めたBL雑誌「BE×BOY」で連載されていた『同棲愛』という作品でした。当時中学生だった私は、この作品に深い感銘を受けBLというジャンルの奥深さを痛感しました。それまで私の中ではBL=ファンタジーで、「男同士だけど好きだ!」→「俺も」という黄金の数式が成り立っていたのですが、一筋縄ではいかなかったのが水城先生の作品でした。なんというか、いい意味でも悪い意味でも非常にリアルな内容だったんです。言葉ひとつひとつに重みがあり、繊細な心理描写がとても印象的でした。その後、水城先生はレディース誌に移られて、もうBLは描かないのか…と残念に思っていたのですが、数年前『窮鼠はチーズの夢を見る』でBLをまた描いていると知った時は、当時の懐かしさが蘇り単純に嬉しさが込み上げてきたものです。こちらのシリーズですが、簡単に言うとゲイとノンケの恋愛は成立するのか?という内容かと。普通のBL漫画では胸を張ってイエス!なのですが、これはそう単純な話じゃない。「好きになったのがたまたま男だった」なんてそんな常套句は通用しない。性癖というのはその人個人の変えようのないもので、女も愛せるノンケと、男しか愛せないゲイには、その後の人生においてきっと歩み寄れない程大きな隔たりがあるのですね。いつか必ず駄目になると解っているゲイの今ヶ瀬と、未来のことまでは考えられないノンケの恭一。ノンケの恭一には女と結婚して幸せな家庭を築くという道も残されているけれど、ゲイの今ヶ瀬にはそんな未来は存在しない。切なくて痛くてただただ苦しい刹那的な関係。終着駅の違う者同士の行く末はどうなるのか…。久々にBLというジャンルで心の琴線に触れた作品に出会えました。BLのジャンルを超えた非常に文学的な作品なので、BL好きじゃない人にも一読の価値ありです!
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    投稿日:2010年07月02日
  • 母が雑誌Wingsを買っていまして、昔そこで連載されていたのをきっかけに、一気に単行本を集めた作品です。
    報われない恋で自害した罪から、黄泉の国で300年案内人をしていた可哀想な姫・沙桐が、三途の川で黄泉の国に迷い込んだ東宮(当時の皇太子)陽朔の魂と出逢い、恋に落ちた二人は、生まれ変わって現世で逢おうと約束する…というロマンティックなファンタジック・シンデレラストーリー!
    まず出会いが黄泉の国というのがなんとも運命的でいいですよね。黄泉の国が本当にあると信じたくなります。
    この物語の舞台は平安時代でして、帝の仕組みや右大臣・左大臣の勢力争い、結婚制度など、平安時代について物語をとおして詳しく描かれているので、そういった面でも色々と勉強になります。
    さて、二人は無事に現世で出会えるのか…!? はらはらドキドキの平安ロマネスク!身分違いの二人の恋を応援する宮様'Sがまたいい味出してます☆そして二人の関係も気になるところ…ムフフ(´ー`*)
    魅力的なキャラも満載で、弊社では全16巻と読み応えたっぷりです!本格的な時代設定や衣装など、平安モノが好きな方にもオススメの作品。
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    投稿日:2010年07月02日
  • 中学2年生の頃の話。級友から借りて読んだマンガに、思わず目をそむけたくなる描写の連続があった。後頭部をガツンガツンとぶん殴られるような衝撃と胃袋を裏返しにされてしまいそうな気持ち悪さに、激しい目まいさえ感じたほどです。以後、日野日出志の名前は、トラウマ的に記憶に刻まれました。この『地獄変』は著者自らが作品の中で「自伝」をほのめかしている作品。自らの肉体を刻んで、血を絵の具として地獄絵ばかりを描く漫画家…。やがて、ペン先は妻子と世の中に向けられ、最後には読者に向かってきます。ホラーマンガ史伝説のラスト20ページです。読み手の感情をこれほどまでに掻き毟ることができるのは、伝説のマンガ家の真骨頂なのです。
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    投稿日:2010年07月02日
  • 広告のための航空写真を長く撮ってきた福岡在住の写真家が、仕事を離れたライフワークとして九州を天空から自在に撮った96枚の写真。雲仙普賢岳のように自然の力によって破壊されたものには自然の美が形成されていくが、諫早湾の干潟埋め立てによる人工景観に自然の美はないと著者は指摘しています。空撮の基本は無風、雲のない晴天、つまりピーカン撮影だそうですが、仕事を離れたときはそのセオリーを無視してピーカン撮影にはないものをむしろ多用しています。その一例が斜光線(平たく言えば水平線に沈んでいく太陽の光)を利用した写真でこの写真集のタイトル「Horizon」はここからきていますが、、No.5の「鎮魂の島(普賢岳) 島原 長崎」はそのいい例でしょう。西日の中に黒く浮かぶ山影。1990年11月17日の普賢岳噴火、翌91年6月5日の火砕流惨事後に撮影された写真です。自然の力によって破壊されたものには自然の美が形成されていくという著者の言葉に説得力を与える一枚です。地上を俯瞰した時に初めて見えてくるものがあるに違いありません。多くのことを学べる一冊、96枚の写真です。(2010/07/02)
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    投稿日:2010年07月02日
  • 『何でも見てやろう』が電子書籍版小田実全集の第1弾として刊行されたのを機に再読しました。
     29歳の小田実は同書を、
    〈ひとつ、アメリカへ行ってやろう、と私は思った。三年前の秋のことである。理由はしごく簡単であった。私はアメリカを見たくなったのである。要するに、ただそれだけのことであった。〉
     ――こう書き始めています。とりわけ見たいと心ひそかに憧れていたのが三つあった。ニューヨークの摩天楼、ミシシッピ河、テキサスの原野。なかでもわれわれの文明が二十世紀になって行きついた極限のかたちというべき摩天楼にもっとも心をひかれていたという。
     その心象風景を小田実はこんなふうに綴っています。
    〈二十世紀のわれわれの文明が、われわれの手に負えないほどに巨大な、ばかでかいものになっている、あるいは、そうなりつつあるなら、そのばかでかさというものに、ひとつ直面したい。そいつが重圧となって私の頭上におおいかぶさってくるなら、その下で自分を試したい、コトバを変えて言えば、自分の存在を確かめたい、と。〉

     こうして小田実は1958年の夏、船で太平洋を渡ります。そして大陸を横断してボストンへ。ハーバード留学生生活が始まり、ニューヨークを歩き回ります。また中西部からメキシコにも足を伸ばします。そして滞在期限ぎりぎりの1959年10月7日、アメリカをあとにします。それ以降、60年4月に羽田にたどりつくまで、半年にわたってアメリカと日本の間に横たわるもろもろの国をブラブラ歩いています。その数二十二カ国。
     まだ日本が貧しかった時代に一人の学生が自身の足で歩き、自分の目で見た等身大の世界旅行記です。青春の旅行記としては後に沢木耕太郎『深夜特急』(全6巻、新潮社、2014年6月20日配信)が出ていますが、戦後生まれの沢木耕太郎とはちょうど一世代上の小田実の青春旅行記。陸路、ヨーロッパを目指した沢木耕太郎に対し、小田実はヨーロッパから羽田に帰ってきます。10数年の時代を隔てた二人の日本の若者が何を見て、何を感じ取ったのか、読み比べてみるのも一興です。(2010/07/02、2018/4/2追補)
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    投稿日:2010年07月02日
  • 日本返還前の沖縄を舞台にしたある悲劇。米軍に対する親子の心情を通して、沖縄に存在する基地・米兵の問題を描いているのですが、とても40年以上も前の話とは思えず、現在でもありそうな内容です。確かに米軍の沖縄住民に対する意識は変わってきているのでしょう。しかしながら現在でもそれらの問題はあって、そんなニュースを耳にするにつけて思うことと同じものを、漫画からも感じてしまうのです。この理不尽さに逆らうことはできないのかと。米軍がらみのイザコザがあると、なぜ沖縄の人たちは、ああも被害者意識を持って敵意をむき出しにするのか。今でも薄れる事のないアメリカに対するアレルギーの理由が、この短編からは伝わってきます。ほか「冥土からの招待」「うじ虫の歌」というインパクトのあるタイトルの作品も収録。同様に沖縄と反戦をテーマにした話ですが、こちらは必ずしも反米だけではない視点で描かれているのが興味深いです。
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    投稿日:2010年07月02日
  • このところ揺れ続けている角界ですが、こっちの方のスキャンダルだったら、あまり大ゴトにならなかったかもしれません。「男芸者」の異名を持つ関脇・恋吹雪の活躍を描く物語…、といってもその異名通り、半分は夜の取組のお話です。一夜を共にした女性は艶と運を手にするという噂があり、彼はもちろんモテモテ。しかしおごることなく、土俵でもベッドでも手を抜かない、という信条に従い必ず四股を踏んでからコトに及ぶという、かなりぶっ飛んだ内容です。ただ、これがよくありがちな破天荒力士という方向へいかず、男としての色気、という道を突き進んでいくのがいいですね。土俵上の技でお客に喜んでもらい、さらに女性も満足させて幸福に、という異色のコラボを見事に実現させています。さりげなく”相撲最強”伝説を匂わせてくれるのもたまりません。さらにあのリッキー大和もゲスト出演してるなど、ニクイ演出もありオールドファンには感激ものです。
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    投稿日:2010年07月02日
  • 主人公・幸江さんのどうにも報われない日々。やくざ者の旦那・イサオの暴れっぷりに、あんまりだよといいたくなります。なんでこんな男についていくのか?って不思議になりますが、その理由は二人の過去(これまた悲しい)にありました。業田良家の作品は、辛く悲しいものが多いです。なんでこんなストーリーを描かなければならないのだろうという、作者の苦しみが伝わってくるかのようです。
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    投稿日:2010年06月29日
  • 少年の成長を描いた剣道漫画の超名作。少年時代編が特に良いです。六三四が子どもらしく描かれていて、素直なセリフが心に響きます。六三四かわいい~。剣道の描写も最高。熱いです。読んで損なしの感動作。
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    投稿日:2010年06月29日
  • 藤子・F・不二雄のマンガに出てくるゆかいな「居候」たち……あんな友達がいたらいいなぁなんて子供の頃考えませんでしたか? この作品に描かれているのはそんな「居候キャラ」が当たり前のように存在している世界。ただ、それが「当り前」となるとさまざまな問題や悲哀ももちろんあるわけで。ポップではあるのですが、多分に毒も含んだ異色作です。
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    投稿日:2010年06月29日
  • 1978年に発表された赤塚不二夫の掌編。主人公はタイトルそのまま荷車権太郎。彼が上京してきたところから始まり、キレイなヒロインと出会ったり、右も左もわからないなか騙されたりと、いわゆる「上京もの」によくある展開で話が進んでいきます。しかし! さすが赤塚不二夫。単なる成長物語では終わりません。ほんのちょっとしたいざこざからとんでもない展開が訪れます。唐突かつ極端なそのラストには思わず口をあんぐり。これはきっと打ち切……いやいや、何でもありません。ただ昨今ここまで急激に振りきれたマンガはそうそうないはず。そういう意味で貴重(?)な作品かと。
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    投稿日:2010年06月29日
  • 鳩山前首相の命取りとなった普天間基地問題は、菅政権に代わって突入した参院選挙の争点の一つとなっているが、「県内か県外、国外か」といった直接的な問題がとびかうばかりで、そもそもなぜ沖縄に多くの米軍基地が存在しているのか、なぜ沖縄が過重な負担を強いられているのか、さらにいえば安全保障と基地問題という基本的なことが議論されることは少ない。そうした風潮が色濃い今だからこそ、読んでいただきたいのが本書です。公文書が公開されることなく官僚によって秘匿されているという高い壁によって遮られながらも、沖縄生まれの研究者が「沖縄返還とは何だったのか」を日米交渉史のなかに追究した労作です。現在の沖縄の基地問題は、直接的には1972年5月15日の沖縄返還に始まりますが、その元をさらにたどれば、1951年のサンフランシスコ講和条約に行きつきます。このアメリカとの平和条約によって、敗戦国日本は主権を回復し、一方沖縄はアメリカの施政権下におかれることになりました。そして施政権を握る米軍は基地や軍事施設を自在につくることができるようになったことが沖縄の基地問題を引き起こし、それが本土復帰から38年たった今も続いているのです。外交交渉の名の下にいったい何が進行していたのか。国民の目が届かない密室で何が語られ、何が約束されてきたのか。そうしたことの一つ一つを白日の下にさらしていくことによって初めて「沖縄の基地問題」の解決の道も開けるのではないでしょうか。(2010/06/25)
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    投稿日:2010年06月25日
  •  講談社の文芸書がApple社のiPhoneでも利用できるようになりました。これまでは、パソコンに限定されていたため、通勤電車の中や街歩きの時などには電子書籍を利用しにくかったのですが、最大手の講談社が文芸書のモバイル機器利用解禁に踏み出したことで電子書籍事情は大きく変わりました。
     書斎のパソコンではなく、街歩きの最中にも自在にページを開くことができればなぁ、と残念に思っていた書籍の一つが、今回紹介する水原秋櫻子編『俳句歳時記』。電子化当初は春夏秋冬4分冊されていましたが、2015年6月に紙書籍と同様一冊に統合され、日本の四季を表現する季語1800と例句6000を集めた、文字通りの決定版となりました。
     例えば≪夏の部≫は、初夏、盛夏、晩夏の3章に別れています。初夏の章は梅雨にちなむ季語や例句が多いのですが、その中に「短夜(みじかよ)」があります。春分を過ぎてからは昼が目に見えて長くなり、夏至の頃に夜が最も短くなるところからきた季語で、思うことがあって眠れない夜を過ごしているとき、戸の隙間から朝の光が洩れ入ってきたときのやるせなさを表現するのに用いられたりするそうです。
     日本の自然や伝統を表す言葉の宝庫と言ってもけっして言い過ぎではありません。言葉の宝庫を収録したiPhoneを手に街歩き、自然散策に出てみませんか。(2010/06/25、2018/4/2追補)
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    投稿日:2010年06月25日
  • 原型と別人の顔に仕上がる顔面マスク。呪われた企画の再映画化。その監督の過去に関わる悲恋…。ホラー映画になりそうな話だな、と思ったら、もうされていたんですね。で、あとがきを読んで知りましたが、作者本人も特殊メイクの仕事をかつてしていたとか。どうりで出てくる小道具の種類や監督のしぐさなどが本物っぽいわけです。私は学生時代に自主映画を撮っていたこともあり、勝手に映画にした場合の配役やらロケ地を考えつつ読んで、ずいぶん妄想をかきたてられてしまいました。絵も達者なだけに最後には漫画が絵コンテに見えてしまう始末。顔模型が手前に奥に主人公がいて、構図そのままで手前にピントが移動したときに口元がニイィとなる、なんて、”そうそう”とうなずいてしまいましたもん。そんな部分で感情移入ができ、登場人物も動いて見える映画的な作品だと思います。映画版も見られたら見てみようと思うのですが、配役のイメージが違うので別の意味でコワイなあ…。
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    投稿日:2010年06月25日
  • 坂本龍馬を描いたマンガ作品として、『お~い!竜馬』(原作:武田鉄矢 作画:小山ゆう)を抜きには語れない。この『おれは直角』は、同じく幕末の長州藩を舞台に主人公の石垣直角が、「直角切り」を必殺技としてまっすぐに生きる痛快活劇。“正義”を貫こうとする直角の、躍動感あふれる暴れっぷりに魅了された読者は少なくないはず。コミカルな仕草や表情も加わって、この直角はさんさんと輝き続ける太陽のようでもあります。対比される形で登場する敵(悪)役のキャラクターや陰りとなるサイドストーリーがないにも関わらず、こんなにまぶしく主人公が描かれたマンガは珍しいと思います。快活な気分にさせられるから、心がちょっとお疲れ気味のようなときにもおすすめです。
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    投稿日:2010年06月25日
  • 劇画をけん引し続けた黄金コンビの隠れた代表作で、仲代達也と西田敏行の豪華主演でドラマ化もされた名作。リストラされて絶望の淵に立たされた元同心と元忍者が、残り少ない人生を人間らしく生きようと決意して、不条理な世の中を生きる物語。剣の達人でも一流忍者でもない、どこにでもいそうな二人組が主人公だからこそ、読んでいて自己投影しやすいはず。私もわが身に置き換えてのめり込むように読みました。世にしがつくようにして懸命に生きているのに、なかなか幸せが訪れずもどかしさを感じることもありますが、それも含めてここには人生の真実が描かれているのかもしれません。果たして、二人に春は訪れるのか? 気になってきたでしょう。
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    投稿日:2010年06月25日
  • 1982年より連載が始まり、現在も続いているこの作品。最近ついに連載10000回を迎え、それに合わせてコボちゃんにもミホちゃんという妹が生まれました。そんな国民的4コママンガの主人公コボちゃんは、大人がハッとするような発想をしたり、妙に女の子にモテモテだったり、そうかと思えば子供ならではの可愛い勘違いを披露したりと、連載当初のものを読んでも面白さは変わりません。新聞で連載している4コマならではの時事ネタも「あ~そういえばこの時代、エリマキトカゲが流行ってたよなぁ」といった感じに懐かしい気分になること間違いなしです! そういえば、わが社のホームページのトップで過去のコボちゃんを毎日1話づつ更新していますが、妹が生まれるのは何年後になるのでしょうか(笑)。(2010/06/25)
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    投稿日:2010年06月25日