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  • 「ニッポンの夏、節電の夏」ですね。テレビから「節電」の言葉を聴かない日はありません。多くの人にとって、こんなに毎日電気のことを考えさせられるのは初めてのことではないでしょうか。ちょっと不思議なタイトル『発電ドクター走る!』は、電気を仕事とする「現場の人」たちの読み切り集です。いろんな「現場の人」が登場します。嵐の夜、送電線の修理に走り回る男がいれば、吹雪の中でダム湖の取水口を掃除して回る男もいます。私が感動したのは、100分の1ミリでも凹凸があってはいけないという、発電機の表面を技術者の手のひらが感知して修理するというエピソードです。最先端をイメージさせる分野ですが、描かれる話は、どれもこれもが職人芸のオンパレードなのです。リアリティにあふれているのは、10年ばかり前に著者が丹念に取材で各地を訪れた賜物です。当時の写真が載っているのは、著者もよほど思い入れが深かった仕事だったからでしょうか。このマンガを読んでいると、もっと電気を大切に使わなくては、と素直に思えてきます。「節電」を連呼するより、この本をおすすめした方が効果テキメンですよ!! (2011.8.4)
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    投稿日:2011年08月16日
  • まず、このマンガの表紙を見て、「えっ?」と思う方がほとんどかと思います。女子高校生と思しき女の子が、消防服を身にまとって火の中から今にも飛び出そうとしているのですから。一見、突拍子もなさそうなビジュアルですが、中身は極めて感動的なストーリーです。そもそも、この消防服の持ち主であるスーパー消防士は、火災現場で不慮の死を遂げたのですが、あまりにも理不尽な出来事があって浮かばれません。そして、縁あって女子高生・水沢千里(みずさわ・せんり)に憑依して消火活動を行うというのが本筋です。このマンガの面白みはいくつかの伏線的なサイドストーリーがあって、最後に本線としてつながるところだと思いました。そして、ふだんはちょっとドンくさい女の子である千里が、憑依された瞬間にスーパー消防士となって、現場を駆け巡る瞬間にしびれました。本物の消防士のみなさんも、現場ではアドレナリンのようなものを一気に出しまくって、勇気を振り絞るのでしょうか…。読後、真夏の夜にそんなことを思わされました。 (2011.8.4)
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    投稿日:2011年08月16日
  • 没後46年の2011年(平成23年)の夏、高見順『敗戦日記』が見直されています。「最後の文士」と称される昭和時代の作家・高見順が1945年(昭和20年)1月1日から12月31日までの1年間を綴った日記です。いうまでもなく、66年前のこの年は第2次世界大戦(太平洋戦争)最後の年で、3月の東京大空襲、6月の沖縄陥落、8月6日広島、9日長崎への原子爆弾連続投下を経て8月15日に天皇が戦争終結の詔書を放送。いわゆる玉音放送で、それを境に日本は敗戦国として連合国軍の占領下に入り、焼け跡からの復興の道を歩み始めます。まさに激動の1年でした。高見順はその1年をどう生き、何を見ていたのでしょうか。8月15日には次のように書いています。〈「ここで天皇陛下が、朕とともに死んでくれとおっしゃたら、みんな死ぬわね」と妻が言った。私もその気持ちだった。(引用者中略)十二時、時報。君ガ代奏楽。詔書の御朗読。やはり戦争終結であった。(中略)遂に敗けたのだ。戦いに敗れたのだ。夏の太陽がカッカと燃えている。眼に痛い光線。烈日の下に敗戦を知らされた。蝉がしきりと鳴いている。音はそれだけだ。静かだ〉ジリジリと照りつける太陽と蝉の鳴き声がかえって静けさを伝えていて、喪失感とともに戦争が終わったというある種の解放感を感じさせます。高見順自身、前日の8月14日にはこんな風に書いています。〈戦争が終ったら、万歳! 万歳! と言って銀座通りを駆け回りたい、そう言った人があったものだが、私もまた銀座へ出て、知らない人でもなんでも手を握り合い、抱き合いたい。そう言ったものだが〉戦争、敗戦、そして復興へ――同時代人として生きた作家によってその時代の日本人のありのままの心情が書き残された貴重な記録です。こうした日記文学を高く評価するドナルド・キーン米コロンビア大学名誉教授は、東日本大震災直後に「こうした日本人と共に生きたい。日本人になる」と語り、その理由の一つとして高見順ら日本人作家の日記の存在に光をあてました。これが高見順再評価のきっかけとなったわけですが、戦争終結から66年、3.11から5か月の2011年8月に、ぜひとも読み直していただきたい一冊です。ほかに1945年を東京で医学生として体験した山田風太郎による『戦中派不戦日記』(講談社電子文庫)もあります。これも見逃せません。(2011/8/12)
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    投稿日:2011年08月12日
  • 私にとって、この作品を忘れられないものとしているのは、学帽政の男っぷりの良さでもなく、虎の破天荒な生きざまでもありません。漫画史上最悪の女性キャラクター、枢斬暗屯子の存在ゆえです。これ「すうざんあんとんこ」、と読みまして、連載当時に人気だったアメリカの歌手をもじった名前なのですが…。中身は女傑というか怪女というか、とんでもない猛女なんですね。ぱっと見、セーラー服を着ているのでかろうじて女性だとわかりますが(当時は今みたいに女装タレントはいなかったし)、レスラーのような風貌はともかく、ヒゲが生えているって…。そして用をたすのは男子便所、どうなってるのかわかりませんが立ちションしてます。しかも下着はふんどし。それでもってキレると「犯したるっ!」と叫び荒れ狂うってもう何がなんやら。女性蔑視も過剰暴力もお構いなし、という無茶苦茶っぷりが、いつまでも頭にこびりついたままなのです。強烈なキャラは他にもいますけど、彼女を超える衝撃はお目にかかったことありません。ホント、罪な女ですよ。(2011/8/12)
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    投稿日:2011年08月12日
  • もう10年前の作品なんですね…!門地かおり先生の噂のラブコメが新装版で登場です!! 表題作『花のある生活』が半数を占めます。ガリガリでお人好しでウスノロだけど優しい天然の五百川を、ズルくてモテモテで格好良い倉橋先輩が変態ちっくに攻めまくる!純情可憐な五百川の貞操の危機を巡って、万年発情男・倉橋の恋の行方はどうなる!? これ高校生の時に本誌で読んでまして、単行本も持ってたんですが、残念なことに実家に置いてきてしまったので、久々にご対面できて嬉しいです!相変わらずジリジリと読者を焦らして萌えさせるのがうまいっすね!門地先生の作品には、可愛い受と芋系な受の2種類があると勝手に思ってるんですけど、今回の作品は芋系な受に残念なイケメン攻という門地先生の中ではもっとも王道(!?)な一作。変態・倉橋にセクハラされながら、騙しだまし手籠めにされていく天然・五百川が…可哀想すぎるwwwでもどの芋系作品でもそうなんですが、芋系なのに可愛い!と読者に思わせる門地マジックには感服です><そして残念なイケメンが本当に変態すぎてまた愛らしいw「ちょっと見てよ、あの人…すごいキレイ――ああゆう人ってどんな事考えてるんだろうね…?」→(答え:最近すっかりごぶさただ……っ!!!)とか脳内で変態エロ妄想を繰り返すとんだド変態です。こんな変態ギャグ漫画なのに、最後にはちゃんとラブい展開になるんですよね~そこがまたGOOD(*>ω<*)b 同時収録の「褪せる」「密室」「ねじ」の3作品は、表題作とは打って変わってシリアス路線のダークで痛い話です。門地先生のもう一つの顔ですね…奥が深い。このギャグとシリアスのギャップが門地先生の魅力でもあります。
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    投稿日:2011年08月12日
  • 懐かしの名作がついに電子書籍で登場しました。週刊少年ジャンプが黄金期といわれていた時代に連載されていた人気作なのでご存知の方も多いと思います。
    個人的にも大好きだった作品で、少年ジャンプを開いてまず最初に、『ドラゴンボール』よりも先に読んでいたくらいです。
    そんな思い入れのある作品だったのですが、長い間読み返す機会もなく、登場人物もあやふやになりかけていましたのでこれを機に読み返してみました。
    当時はあまり印象になかったのですが、1巻~4巻くらいの初期の頃なんかは完全にギャグ漫画テイストで、今読んでも最高に笑えます。二号生筆頭代理の江戸川先輩などもっとひっぱってもらいたかったような。。もちろん本格格闘マンガとなってからも最高なんですが。
    驚邏大四凶殺(きょうらだいよんきょうさつ)、大威震八連制覇(だいいしんぱーれんせいは)、天挑五輪大武會(てんちょうごりんだいぶかい)……。死と隣り合わせの究極の闘いの中で見せる男塾魂を感じてください。(2011/8/12)
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    投稿日:2011年08月12日
  • 数ある柳沢きみお作品の中でも、もしかするといちばんの傑作かも、と思うのです。わずか全2巻のこの作品、コンパクトな物語の中に、柳沢きみおが描き続けているサラリーマン漫画のエッセンスというか、作者の描きたいことが凝縮されてるように感じます。すべて順調にいっていたのに、ある日を境に、日常に見切りをつけた男。安アパートを家族に内緒でコッソリ借り、会社の帰りに寄って学生時代の気分に浸ったりと、まるで小さな旅行です。人生捨て鉢っぷりが徐々にエスカレートしていくのですが、そんな主人公の姿がなんとも痛快で、共感される人も多いのではないでしょうか。(2011/8/9)
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    投稿日:2011年08月09日
  • なでしこジャパンの大活躍に、日本中はおろか世界が目を見張りました。大柄な欧米チームの選手と比べると、どうしても華奢にみえてしまうイレブンがチャンピオンに輝いたのですから爽快でしたね。やっぱり、日本の女性は強いです! これからもいろんな分野での健闘を期待してしまいますね。この『守ってあげたい!』は、女子高生・安西サラサが卒業と同時にフとしたきっかけで自衛隊に入り、一人前の自衛官目指して奮闘努力するお話。サラサが配属された班には軍事オタクや元お嬢様、ヤンキー上がり等の変りダネ隊員ばかりが集まり、隊の中では落ちこぼれとして「くさったみかん」扱いを受け続けます。いわば「外から逃げてきた人間」の集まりであり、そんなので本当に他人を助けることができるの?と思わせられる面子です。ですが、数々のハードな訓練を通してメンバーたちの意識は変っていきます。そして、後半「今 助けに行くからねっ!」とサラサたちは除隊をも覚悟して走り出します。笑っちゃうほど無茶苦茶な救出劇ですが、まぶしいです。誰を助けに行くのか、ぜひご愛読ください。あー、オッサンもがんばらなくっちゃ!!って何を?(2011.7.31)
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    投稿日:2011年08月09日
  • ここ数年「観測史上最大級の」という枕詞をよく耳にしますが、これ以上の天変地異はもう起きてほしくないですね。私たちも生き続けるためには、従来の考え方にとらわれない、柔軟な発想が必要なのでしょうか。そんなことを思わせられたのが、この『トリプルR』。「RESCUE」と「RANGER」そして「RELIEF DOCTOR」の頭文字で名づけられた特別救助チームが舞台で、メンバーは自衛隊のレンジャー部隊員や救命医師、消防庁レスキュー隊員たちの混成チームです。素人ながらも、こういったハイブリッド型レスキューチームが存在するなら、相当厳しい救助の現場でもひとつでも多くの命が助けられるかも、と思ってしまいます。物語は、主人公の狗堂潤(くどう・じゅん)が一人前の隊員として育っていく過程を描きます。大型旅客機の墜落現場では、隊長がこんなセリフを吐きます。「事故現場は一般社会とは違う…地獄だ!」「ここでのルールはただひとつ『一人でも多く生かすこと』だッ!」と。地獄に身を投じて、他人の生命の救出を最優先とする…まさに聖職者の世界なのかもしれません。(2011.7.31)
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    投稿日:2011年08月09日
  • 本書『暗殺の年輪』は表題作によって第69回直木賞(1973年上半期)を受賞した藤沢周平が初めて出版した作品集で、日本食品加工新聞(日本食品経済社)記者の仕事をしながら書きためた短編をまとめたものです。この頃の作品について、藤沢周平自身は「私自身当時の小説を読み返すと、少少苦痛を感じるほどに暗い仕上がりのものが多い。男女の愛は別離で終わるし、武士が死んで物語が終わるというふうだった。ハッピーエンドが書けなかった」と述懐しています。翌74年に業界新聞を退社して作家専業となって以来、数多くの秀作を生み出して多くのファンを獲得していったことはあらためていうまでもないと思いますが、この最初の作品集が電子書籍としてリリースされた機会に読み返してみて、もっとも藤沢周平らしい作品というか、藤沢時代小説の原点との思いがわき、一気に読み通しました。直木賞受賞の表題作「暗殺の年輪」は、無役の平侍、葛西馨之介が藩の実権を握る中老の暗殺を対立する家老らから命じられることから物語が始まります。馨之介の亡き父、そして父亡き後女手ひとつで馨之介を育ててきた母と、問題の中老との間には声高には語れない因縁があり、馨之介の耳にも妙な噂として届くようになります。「女の臀で拾った家名」。周囲の冷笑を感じ取った馨之介はその謎を知ろうと関係者に聞いて回り、母に中老との関係を問い詰めます。観念した母は自害し、馨之介は暗殺を決意して指示された場所へ。「葛西源太夫の息子、馨之介でござる」中老と対峙して名を名乗った馨之介に対して返ってきた答えは――「葛西だと?知らんな」という思いもしなかった言葉でした。母が自害して果てるほどの思いを長い間持ち続けてきた側との、この落差。これを藤沢周平は生死を分ける緊張の場面におけるたった一言の会話によって際立たせています。そして中老刺殺を果たした馨之介を取り囲む白刃。横死した源太夫の息子を中老暗殺に仕向けた陰謀の存在に初めて気づいた馨之介。藤沢周平自身が言うように、何ともやりきれない結末です。時代小説の形をとってはいますが、藤沢が切開して見せる人間社会の醜悪さは現代社会にも通底しています。表題作の他には直木賞受賞前の1971年に第38回オール讀物新人賞を受賞し、初めて直木賞候補にもなった『溟(くら)い海』、『黒い縄』、『ただ一撃』、『囮(おとり)』の4篇が収録されています。巻頭の『黒い縄』は互いに想いながら別れていかざるをえない男と女を描いて秀逸です。(2011/8/5)
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    投稿日:2011年08月05日
  • 今週は郷土愛!秋田のご当地ヒーロー「超神ネイガー」がついに電子コミック化!超神ネイガーとは、秋田県一円で活躍しているローカルヒーローのこと。名前の由来はナマハゲの叫び声『泣ぐ子(ご)は居ねがぁ』からきてるとか(笑)秋田県活性化のため「ネイガー・プロジェクト」が発足し、2005年に誕生した秋田のオリジナルヒーローです。私はこの時すでに上京していたので、ネイガーが地元でこんなに有名なヒーローだとは露知らず…ちらほら噂を耳にしてはいましたが、帰省した時にその人気ぶりが伺えました!駅のお土産コーナーやまるごと市場には、ネイガーのお土産品がずらっと並んでいます。地元ジャスコでもネイガーショーを開催してるとか!秋田で「ヒーロー」と言えば超神ネイガーなんですね~なんと秋葉原に遠征したこともあるらしい!恐るべし超神ネイガー!公式サイトも遊び心満載で、かなり細かく設定が練られていて大変見応えがありますw力入れるとこ間違ってるんじゃ!?って感じですが、こういうのに全力を尽くす秋田が大好きだ☆秋田が舞台の漫画『釣りキチ三平』でも、キャラクターと共同して「三平バス」や「三平さなづら」などで昔から地域活性化を図ってましたが、ついにオリジナルヒーローを創るまでに至るとは…!実はこのローカルヒーロー、他の地域でも流行っているらしく、なんと沖縄のヒーローはこの夏、地元出身の人気俳優で実写映画化!しかも劇中に超神ネイガーがゲストとして出演しているのです!! ローカルヒーローもここまで来たかと!次はぜひ超神ネイガーの実写映画化を期待しています!キャストがどうなるか気になりますね。ちなみに怪人の名前は秋田弁をモチーフにしているらしく、わかる方はついプッと吹いてしまう面白さのようです。もちろん意味がわからなくても面白い!ぜひ秋田の文化に触れてみてください^^
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    投稿日:2011年08月05日
  • 久しぶりに読み返さずに書くことにします。読まずとも、強烈に記憶に残っている作品ですから。なぜそれほど覚えてるのかというと、私の両生類嫌いの原因をつくったのがこの作品なのです。幼少期、アニメ版が好きで、本屋で見かけて親に単行本を買ってもらったんです。最初は読まずにいて、表紙のゲッターロボの顔をアニメ風に赤いクレヨンで塗りつぶして遊んでいました。で、ある雨の日に中を読み始めたわけです。序盤でいきなり恐竜に博士が食い殺されてドキドキ。そして空から降ってくるイモリの大群にショックを受け、そのあと登場したイモリに体を乗っ取られた研究所員の姿に強烈なトラウマを植え付けられたのでした。顔にペチャペチャと張り付くイモリ、こういうシチュエーションは一生御免被りたいです。確かその後も教室でトカゲ人間が生徒の腕をコリコリ齧っていたり、隼人と怪物の本能的丸出しの闘いがあったりと、相当グロテスクな印象が…。隼人なんか素手で人の顔の皮剥いじゃうんですよ。というわけで、アニメのイメージはまったくないのでご期待?ください。(2011/7/29)
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    投稿日:2011年08月05日
  • 今週は郷土愛!です。秋田生まれのヒーロー「超神ネイガー」の電子コミックがついに発売になりました!! 主人公アキタ・ケンが、秋田の平和を守るため、ホジナシの軍団・だじゃく組合と壮絶な戦いを繰り広げます!! 超人ネイガーは、2005年に誕生したらしいのですが、いまや県内ではブラボー中谷氏と並んでカリスマ的な人気を誇る郷土のスーパースターです。帰省するたびに駅や空港のキャラクターグッズゾーンが増えてるという盛況ぶり。実写版DVDも出ていました。ちなみに“ネイガー”という名前は、ナマハゲが叫ぶ「泣ぐ子はいねーがー」からきているそうなんですね。なるほど…! ほかにも“シンケタガレ”、“モジャーネ”などの怪人の名前も、秋田弁を知らないとネーミングのおもしろさがさっぱり分からないという限定っぷり。これがたまらないのですが、地元球団を応援するような感覚に近いのでしょうか。秋田は少し前までプロスポーツと無縁の地域だったのでよく分からないのですが…。ただ、地域に根ざした身の丈サイズの活動が、たくさんの人に支持されて育っていって、そんな様子が傍からみていても、たいへんいいものだなあと思う次第です。(2011/8/2)
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    投稿日:2011年08月02日
  • 夏、真盛りです。夏といえば高校野球、という人は多いと思います。私も好きです。野球を描いたマンガは数多くありますが、この『熱血高校野球 大地のグラウンド』は、はっきりいって地味なマンガです。魔球を投げるエースがいなれば、打率7割を誇る超高校級スラッガーもいません。主人公の大地は名門高校の野球部に入り損ねて、弱小野球部の高校に入学します。そして、野球をあきらめきれなくて野球部の練習風景を見ているときに、キャプテンから声をかけられます。甲子園に行こう、と。そして「名門校じゃねえと、甲子園にはいけねえと思ってる」奴を見返そうと、言います。そして、大地は「自分に特別な才能がないことぐらい、知っているけれど」ふたたび、白球を追い始めます。ひたむきに。このマンガで描かれている選手たちは、等身大に近い高校生のような気がします。なぜ甲子園を目指す球児達が私たちを惹きつけるのか、そのワケがこのマンガの根底にあるような気がします。そして、勝つために最も必要なものを教えてくれます。このマンガを読んで、高校野球がもっとまぶしい世界に思えてきました。(2011.7.23)
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    投稿日:2011年08月02日
  • 漫画家が自分自身をモデルとして自叙伝風に描く、漫画家マンガが増えています。この『まんがの花道』は、少年誌でひとつの時代を築いた金井たつおが自らをモデルに描いたマンガです。山形から漫画家を目指して上京してきた、日本一(ひもと・はじめ)がプロデビューを目指すというストーリー。1970年代後半、少年誌が右肩上がりに発行部数を伸ばし続けている時代を背景に、本宮ひろ志を連想させる天道プロでの彼のアシスタント生活を描いています。いわば、国全体もマンガという文化も成長著しい時代で、しかも本宮ひろ志が師匠として描かれているのですから、熱気ムンムン活力ビシバシの当時の雰囲気が伝わってきます。CG処理はおろか、スクリーントーンもなくて漫画家とアシスタントの手作業で行われていた等との技術的なノウハウも描かれていて、読者を飽きさせない内容です。惜しむらくは、連載が終了となり1巻のみしか書籍化されていないことです。(2011.7.23)
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    投稿日:2011年08月02日
  • ギャグ漫画にもいろいろあります。本作はそのジャンルの中でも好き嫌いが激しいというか、読み手を選んでしまうナンセンスギャグ漫画。どう思うかは感性に委ねられる部分が大きくて、人に薦めるときに面白さを説明しずらいんですよね。なので読むきっかけを見つけてみました。まず、この絵柄って見たことないですか? 著者はイラストでも有名で、かつて「COMIC QUE」の表紙も手掛けた方。本作は少々昔の作品で絵柄は古いですが、本編の巻末にカラー描き下ろしがあるので、こちらを見ればサブカル好きな人は「ああ、あの絵か」と思うはず。また「小学館新人コミック大賞」入賞作という箔も付いてます。さらに上下巻をセットで買うと付録本がついて、なんと古屋兎丸やしりあがり寿、押切蓮介のイラストを掲載! これで興味を持ってくれたなら、あとは主人公・森繁アユコの大暴走に付き合うのみです。赤塚不二夫もびっくり、吉田戦車も真っ青。なんて言うと大げさですが、この不条理感は数あるeBook取り扱い本の中でナンバーワンだと断言します。(2011/7/29)
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    投稿日:2011年07月29日
  • ブサイクでダメダメな少年が、美少年に大変身!? 森永あいの人気学園ラブコメディが新装版で登場です!単行本全6巻を、全3巻に凝縮した新装版だけあって読みごたえはたっぷり!これはかなりお得ですよ~!チビでブサイクないじめられっ子の白鳥麗一は、唯一優しくしてくれる伊藤ゆみこへ淡い恋心を抱くが、彼女のブサイクな愛犬・ミスターを助けようとして交通事故に遭ってしまう!犬のはずのミスターは、実は昔悪い魔法使いに犬にされてしまった遠い国の王子で、お礼にひとつだけ望みを叶えてくれるという…麗一が願ったのは「今度生まれ変わったら美しくなりたい」というもので…。そして1年後、病院で目覚めた麗一は、誰もが振り向く美少年に変身していて…!? 森永先生の描く美少年は本っっ当に美しくて、ため息が出てしまいます…ホゥ(o´A`)=3鼻血ものです!!( ̄TT ̄) 絵は綺麗ですが内容はギャグコメディで笑えますw 私のお気に入りはミスター!何百年も生きてきただけあって、煙草とか吸っちゃうハードボイルドな犬です。でも人間に戻ると…これまたまさかの美少年…!!!!!キラっキラです!!あなたこそ王子様!!>∇< 登場人物がみんな個性的でいいキャラしてるんですが、麗一の思い人のゆみこちゃんは、美的感覚が他人と正反対の変わったヒロイン。美少年に変身した麗一の恋は前途多難!? 蘭姉にも押し倒されちゃってさあ大変!そして麗一の彼女(!?)大前先輩にも異変が…!!? ユーモア溢れる超展開ストーリーで楽しめること間違いなしです!
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    投稿日:2011年07月29日
  • お、これは…! また面白い漫画を発見しました! “時は永禄、戦国時代…。妖狐・たまと仙道・迅火の“義姉弟”が、乱世にはびこる巨悪を討つ!!”「戦国妖怪ファンタジー」なんて、きっとどこかで見たような内容が…とたかをくくって読み始めたら、大間違い。独自の世界観がちゃんとあって、且つセリフがうまい! 岩石っぽいデザインがメインの術や妖怪たちがまたいい味です。岩って地味なのに、モチーフにこれを選び貫いているところにすごく魅かれます……。いや、それ以上に、クセのあるキャラクター陣や、ストーリーが秀逸!! 私はこれ大好きです。(2011/7/26)
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    投稿日:2011年07月26日
  • こんなに猛暑が続くと、背筋が冷たくなるような作品を読んでみたくなりますね。そこで選んだのが、ホラーの大御所・犬木加奈子の『口裂け女伝説』です。「口裂け女」のうわさ話をリアルタイムで体験した子供たちも、今ではもういい歳の大人。私も小学生の時に体験しました。かなり不気味だったことを覚えています。「わたし、きれい?」と問いかけてくる女の話そのものよりも、当時の子供たちの間で、あっという間に全国的に広まった現象そのものが怖かったのです。テレビやラジオで誰かが流行らせたわけではなく、口から口に伝わり、たぶん全国津々浦々の児童を震え上がらせたのですから、今考えても驚くようなうわさの伝わり方でした。あの現象はなんだったのでしょうか。地方によってはうわさ話にいくつかのオプションがあり、私が聞いたのは「ポマード、ポマードと唱えれば、口裂け女は退散する」というパターンでした。子供ながらにもバカバカしいと思いながら、「なんで、ポマードなの?」と、その不気味さが際立っていたような気がします。『口裂け女伝説』は、まず主役が怖いです。私の場合、酒の酔いが覚めました。そして、ポマードのエピソードも登場しますが、パート2の後半で、やはり「うわさ話そのもの」にスポットを当てているのが、怖さに拍車をかけているようです。暑くて寝苦しいような夜に、ぜひご覧ください。ほら、あなたの後ろにも…。(2011.7.16)
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    投稿日:2011年07月26日
  • 「遠山の金さん」といえば、テレビの時代劇でよく親しまれているキャラクターですが、実在したということもファンの間では有名な話です。『金四郎無頼桜』は、北と南の両町の奉行として活躍した遠山景元…通称・金四郎の若かりし日の物語です。このマンガを読んでいて面白いと思ったのは、女目明しの琴音(ことね)とのコンビで事件を解決していく場面。一本気だけど可愛らしい琴音が必死になって難事件に挑みますが、ピンチになって金四郎が駆けつけるという流れです。時には永井豪持ち前のサービス精神で、あられもない姿を晒してしまい、読者をドキッ!とさせるカットも少なくありません。また、金四郎同様に実在したキャラクターがふんだんに登場するのも見どころです。若き日の剣豪・千葉周作や伝説的な名横綱・雷電為右衛門が事件の手助けをしてくれることがあれば、悪名高い鳥居耀蔵がその片鱗を見せるちょっと不気味な存在として登場します。気風のよい金四郎の活躍ぶりを読んでいると、モヤモヤした気分もすっきりさせてくれるのです。(2011.7.16)
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    投稿日:2011年07月26日
  • 1961年(昭和36年)生まれの作家・島田雅彦は『退廃姉妹』(2005年出版)に次のように書いています。〈1946年1月1日。この日を境に、天皇は自ら現人神であることを否定し、人間になった。まるで、新たに天皇陛下を人間の仲間にお迎えすることを祝うかのような元旦だった。父のいない家で迎える初めての正月を有希子と久美子は、一人一個の目玉焼と塩鮭とズルチンで甘くしたお汁粉で祝った。それが精一杯の贅沢だった。注連飾り(しめかざり)も門松もなく、年賀状も届かなかった〉映画制作会社の重役だった父がアメリカ兵の肉を食べたという戦犯容疑によって占領軍によって連行された後、残された二人の姉妹が東京・目黒の屋敷をアメリカ兵相手の娼館「スプリング・ハウス」と名付けて戦後の混乱期を逞しく生きていくという物語です。戦争を体験した世代による戦後の日本人の変容を描いた作品は、太宰治『斜陽』や田村泰次郎『肉体の門』などが映画化もされてよく知られていますが、『退廃姉妹』は1961年生まれ、戦争を知らない世代による戦争文学として注目される作品です。経済白書が「もはや戦後ではない」と高らかに宣言したのが1956年(昭和31年)ですから、その5年後に生をうけた島田雅彦はいわゆる団塊世代を中心とする戦後生まれの世代より、もう一世代若い作家です。妹の久美子が女学校をやめてアメリカ兵相手の娼婦になることを決意する夜を、島田雅彦は次のように描写しています。〈ベッドが軋む音はそのまま自分の体が軋む音だった。これほどの苦痛に耐えなければ、闇の女として生きていけないものなら、それはあまりに理不尽だった。久美子は遠のく意識の中で、念じていた。みんな通らなければならない道なんだ、処女は死に、新しい久美子が生まれるんだ、と。(中略)これでやっと自分の戦後が始まる〉東京はアメリカ人に占領されたけど、(自分たちは)アメリカ人の心と財布を占領する――心の内で闘争宣言をする久美子ですが、ここにアメリカをどう見るか、戦後世代らしい視点があらわれています。島田雅彦はデビュー作『優しいサヨクのための嬉遊曲』が第89回(1983年上期)芥川賞候補となって以来、第90回、第91回、第93回、第95回、第96回と毎年候補になりながら受賞をはたせず、第144回(2010年下半期)――西村賢太『苦役列車』、朝吹真理子『きことわ』ダブル受賞で話題となったことは記憶に新しい――からは選考委員となった実力派です。敗戦から六十年が経過した2005年、優雅なあばずれ娘たちの祖母となった「退廃姉妹」は何を思うか、はここでは触れないでおきましょう。(2011/7/22)
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    投稿日:2011年07月22日
  • 本作を読むと、小学校のころ、担任の熱血先生にやたら「星新一の小説を読め!」と薦められていたのを思い出します。これ、まさにその漫画版ですからね。一部連作はあるものの10巻すべて珠玉のショート・ショート集。モチーフにしているのは生物学から考古学、物理学に化学、さらには文学から哲学めいたものまで多種多用。幅広く、適度に掘り下げた題材を、サクサクッと料理してくれています。オチもハッピーエンドが多くて、後味も良し。また、著者再編集版ということで、各巻ごとテーマ別に収録されているので、1巻から気合い入れて読み進めるのでなく、パラパラっと目に留まったストーリーだけ読むということができるのもいい。私は、第1話の妙にペーソス感のある話に興味を持って1巻を完読した後は、サスペンスタッチの2巻「犯人は誰だ!?」編、そして7巻の「生物の鼓動」編、という具合に趣味的な順番で飛ばし読みしてしまいました。電車での移動時間や、夜寝る前にちょこちょこっとって感じです。でも結局は、面白いしもったいないので全部読んじゃったんですけどね。(2011/7/8)
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    投稿日:2011年07月22日
  • さて、またまた山田ユギ作品のご紹介です!ほんとに好きですね(笑) 内容はもちろん、特にこちらは表紙もかなり好きな作品です!^^ 学生ものからオヤジまで、コメディからシリアスまで、幅広く収録されたバラエティ豊かな傑作短編集です。「おまけ」を含む全10編を収録し、山田ユギの良さが短い作品の中にギュッと凝縮されていて、かなりお得感がありますよ~。^o^ どの作品もとても面白いのですが、やはりここは表題作「小さなガラスの空」をご紹介します!表題作&表紙は、以前オススメした『太陽の下で笑え。』の主役・壮平とチカの、高校時代からの友人・直樹の物語です。「オカマ」といじめられていた直樹の高校時代の悲惨な話。まさか、今ではあんなに明るく立派なオカマの直樹に、こんなに辛い過去があったとは…。『太陽の下で笑え。』を先に読んでいたので、この作品ではかなりの衝撃を受けました…。高校時代の話なので、壮平と、(ちらっとですがw)チカも出てきます。まだ仲良くなる前ですね。さらに「おまけ」では、現在ホンモノのオカマになった直樹と、壮平とチカも登場。ここでもまさかの衝撃の事実が……!直樹の話はいろいろと辛すぎます。昔これを読んだときは、切なさで本当に胸が詰まりましたね。直樹には心から幸せになって欲しいです!>< …と、実はこの「小さなガラスの空」と「おまけ」の間には、直樹の「別の物語」があるのですが、それはいつかまた別のところで…^ω^ 甘くホロ苦い恋を描く、山田ユギの傑作読み切り短編集。笑って、涙して、萌えてください!ヾ(T∇T)ノ ぜひ『太陽の下で笑え。』と合わせてご覧ください!
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    投稿日:2011年07月22日
  • 以前、省エネルックと称して半そでスーツを着用していた総理大臣がいましたが、この『世直し源さん』の主人公・本田源太郎は首相ながらなんとステテコ姿で国会に登場します。「国会議員性根たたき直し法案」を衆議院議長に提案するくらいですら、型破りの姿は主義主張の表れなのかもしれません。それにしても、「国会議員性根たたき直し」ですよ!! その提案理由は、企業や利益団体のために働くのではなく、「国民の幸福のために働け!」というもので、懲罰付の徹底した法案内容です。前半部分は、このマンガどっちの方向に進むんだろう、とハラハラさせられるほどギャグが多めですが中盤からラストにかけての源さんの主張には圧倒され続けました。そして、読み終えたあとに、前半のギャグも実は布石だったのだ!!と改めて合点がいきました。全体を通して、この国の腐敗のしくみに気づかされ、著者の生半可ではない「思い」がひしひしと伝わってきて、源さんの国会での最終演説から採決までのシーンには魂が揺さぶられました。巻末の「回想とあとがき」によれば、発表当時に何人かの有力国会議員(実名で掲載)が感動のあまり作者との面会を希望したそうです。それほどの「マンガ力」がある作品です。今現在、国会議員にも読んでほしいマンガです。(2011.7.10)
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    投稿日:2011年07月19日
  • ボクシングほど、世界中で観戦者を熱くさせる格闘技はないと思います。テレビで見ているだけでも、そう思わせられるのですから、対戦している選手の心理状態は相当なものなのでしょうね。闘争本能を呼び起こすような脳内物質がたくさん分泌されているのでしょうか。『ライジング・ファイタータケル』の主人公・大場武流(たける)は、理不尽なことで不良達から袋叩きにあって、ボクシングに目覚めます。正確に言うと、非凡な闘争本能を燃やすきっかけとなったのがボクシングというスポーツでした。岡崎つぐお一流のカッコイイ男子なのですが、翳りがあって凄みを感じさせるキャラクターぶりが強烈です。それは、相手を倒して強くなればなるほど、研ぎ澄まされていく闘争本能のようで、チャンプになれる素質を持った人間というのは、こういうタイプの男なのかなと思わされました。実際に、タケルがチャンプになれるかどうかには触れませんが、一人の男の子が比類のない本能に目覚めて獣のような強さを発揮してのぼりあがって行く過程を堪能してください。(2011.7.10)
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    投稿日:2011年07月19日