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  • 会社スタッフのひとりがあんまり薦めるものですから読んでみました。最近よく目にする、ヘンな○○シリーズのひとつですが、雑学集ではなくて、明らかにおかしい間取り図をみてニヤニヤする、という趣旨の本です。第一章は「入れない部屋」。これは、どこにも扉のない部屋がある間取り集。まあ誤植みたいなものなので、軽いジャブというところですが、本のコンセプトがよくわかり、つかみとしては上出来。そして第二章は「くつろげないバス・トイレ」。このあたりからは爆笑図面のオンパレードです。一度ベランダにでないとたどりつけないトイレや、浴槽と便器が同じ大きさの部屋、ベランダにポツンとある浴槽など。私が爆笑したのは洋間正方形15帖のど真ん中に浴室とトイレがある部屋。動物園みたいで使い勝手も悪すぎると思うんですけど。さらに第三章「楽しい食卓」になると、玄関開けたらすぐキッチン、なんてのが出てきて、立ち喰いかよっ!とツッコミを入れたくなってしまいました。こりゃ確かに面白い、アイデアの勝利の一冊です。(2011/4/8)
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    投稿日:2011年04月08日
  • 月に一度だけ注文できる「特別なカクテル」…それはバーのオーナー・芦原とベッドを共にできる合図──。年下ヘタレワンコ攻×年上女王様誘い受の胸が疼く青春ラブストーリー!バーのオーナー芦原(受)はとてもきれいで大人。会社の先輩・田町に連れて行かれたバーで、田町の大学時代の友達・芦原に一目ぼれした村上(攻)。田町は、月に一度必ず芦原に会いに行っているようで…二人の関係にただならぬ雰囲気を感じた村上が、ある日芦原に勧められた「特別なカクテル」。田町が海外へ転勤になってからも、月に一度だけ「特別なカクテル」で繋がった二人の関係は続いている――たとえそれが、田町の身代わりだとしても…。芦原は気に入ったら誰とでも寝るらしいので、遊び人なのかな?と思いましたが…とにかく大人で謎な人物です。のちにワガママで素直に気持ちを表現できないという可愛らしい一面を見ることができますけどね★誘っておいてやりたくなくなったから「バスルームで抜いてきて」ってwそりゃないだろ~と思うけど逆らえない。ワガママ通り越して理不尽な大人・芦原さんに振り回されっぱなしのワンコ村上は今日も幸せです♪日高ショーコ先生の作品は雰囲気いいですね~。芦原の大学時代の同級生・榊(ゲイ)も出てきます。そう、このゲイの榊はのちに発売された『嵐のあと』の主人公です。こちらも見ごたえありますのでぜひ!! 同時収録「言葉より強く」は前作『足りない時間』収録「感情サイン」の続編なので、こちらも合わせてどうぞ~!
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    投稿日:2011年04月08日
  • 初めてバイクに乗った時、驚くほど自分の世界が広がったことを覚えています。それは、単純に行動範囲が広くなったということ以上に、流れる風景を目にしつつ疾走感を身体で浴びる心地良さを発見したからだったと思います。『恋ヶ窪★ワークス』(大森しんや)はバイクショップで働くあやめと店主のボス達、バイクを心から愛する人間のエピソード集です。バイクが題材でありながら、バイクに乗っているシーンは、そう多くありません。バイクに初めて接する多感な少年や少女の心の機微や、元ライダーの中年サラリーマンが久しぶりにバイクにまたがった時のトキメキなど、心動かされる話があふれています。バイクに乗ったことがない人も、十分楽しめる作品なのです。(2011.4.5)
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    投稿日:2011年04月05日
  • 「えっ、横山さんが描いたの?」、あるベテラン漫画家はこの作品を目にして、そう驚きました。雑誌掲載以来、単行本にはなっていませんので、この作品の知名度は高くはありません。『子連れ狼』で知られる原作者・小池一夫と『やる気まんまん』はじめ艶笑マンガで名を馳せた故・横山まさみちの絶妙なカップリング。小池原作では珍しく明治維新を扱った作品ですが、『やる気まんまん』とはまるで違ったテイストの作画から、時代の緊迫した空気がヒシヒシと伝わってくるのです。暗殺者「世露」が狙う大物の命とその背景は、小池節の真骨頂といったところでしょうか。電子書籍ならではの、貴重な復刊です。(2011.4.5)
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    投稿日:2011年04月05日
  • 身震いするほどの興奮と感動に満ちた大作。“生命”を表現する描写には、全身が粟立つ。「一歩歩むごとに成長」するその瞬間! 「生命力が膨らんでいく」その瞬間!(第15巻より) 生き物を描くとは、こういうことをいうのだろう。圧倒的な熱量で描かれるレース、ぶつかり合うジョッキーたちの意地と矜持、壁をひとつひとつ乗り越え職業人として着実に成長していく少年の姿……。盛り上がり続ける展開に心を奪われ、作者の思うがまま、いいように翻弄されてしまう。
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    投稿日:2011年04月05日
  • 「大成殿も高等女子師範も順天堂病院もすべて焼けていた。ことに、驚いたのは、駿河台のあの大きな崖が崩れて、樹木や家屋と一緒にあの省線の電車のレイルが、くねくねと他愛なく曲がって、殆ど水を堰きとめるかとばかりにあの濠の中に横って落ちていることであった。私は思わずじっと立尽くした。(中略)そこから少し此方に来ると、遥かに遠山が――多摩秩父の連山が、午前の明るい日影を帯びて、いつもと同じように、首都が『廃墟』になったことなどには少しも頓着しないように、無心に、むしろ無関心に、そこに美しい色彩を展開しているのを眼にした」――1923年(大正12年)9月1日の関東大震災によって「廃墟」と化した東京および近県を、自然主義文学を代表する作家・田山花袋が自ら歩き、見て、書いた記録『東京震災記』の一節です。お茶の水界隈の惨状に立ち尽くした田山花袋は、しかし、午前の明るい日差しを受けて輝く多摩秩父連山に希望を見いだしています。首都が廃墟と化そうが、そんなことには頓着することなく、無心に、むしろ無関心に美しい色彩を展開している山々の姿。それを廃墟から立ち上がろうとする人々のための拠り所と捉えて、人間の営みを超えた自然の摂理の揺るぎなさを、そして時の経過とともに訪れる安堵感を読みとっています。2011年3月11日の東日本大震災から3週間。この間、被災地から伝えられてきた惨状には言葉を失いますが、田山花袋が90年近く前の関東大震災で廃墟と化した東京を文学者の目で捉えた文章は、いま私たちが直面している状況と重なり合います。そのままと言ってもいいほどです。しかし、そこには一つだけ、決定的に異なることがあります。田山花袋は揺るぎない自然の摂理に希望を読みとりました。その確信をもたらしたのは、午前の日差しを受けて輝く多摩秩父の山々の姿でした。東北の人々はいま、岩手山、磐梯山など奥羽山脈の山々にそうした「希望」を見いだすことができるでしょうか。地震・津波に見舞われた福島原発から放出された放射性物質によって、大地が汚染され、水が汚染され、私たちの暮らしを支えてきた揺るぎなき自然の摂理さえもが脅かされているのです。拠り所を喪った私たちには「希望」さえ見いだしにくく、不安が消せなくなっています。関東大震災と東日本大震災の88年の間に、私たちは何を得て、何を喪ってきたのか。便利さを得るのと引き替えに、大地を、海や川を、空気を喪ってきたのではないか。――自然の摂理と引き替えに手にした「豊かな生活」がいかにもろいものだったのか、代償の大きさを田山花袋「東京震災記」は教えています。いまこそ読み直したい一冊です。(2011/4/1)
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    投稿日:2011年04月01日
  • この作品を読むと、ひと昔前の少年漫画って本当にギャグの密度が濃いなあと思ってしまいますね。本作はおとぎ話をモチーフにしたキャラが闘うプロレス漫画なのですが、ギャグ作品なため登場レスラーはシャレの効いたキャラ揃い。モモタロウ永遠のライバル・キンタロウはイケメンなのに髪切りマッチで敗れて河童状態だし、あんまりなモジリの牛バカ丸や、酒呑童子ならぬシュテンドルフと、そのキャラの立ちっぷりやネーミングは抜群。そして彼らとモモタロウ対決の中で繰り広げられるギャグの応酬。これがまた半端じゃない。それこそひとコマごとに小ネタが入り、その合間に試合をしているようなもの。このネタ、ちゃんと押さえていくと普段の3倍くらい読むのに時間がかかるw。で、さんざん笑わせてかっこよくキメる、というのが小気味良い。気を楽にして読むことをおすすめします。また、オールド・プロレスファン向けのネタもあるのでそこも楽しんでもらえたら。ブラック・モモタロウの正体である影幻春架の元ネタとか、わかるかな?(2011/4/1)
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    投稿日:2011年04月01日
  • これ凄く面白いです!!!!! クラゲ大好きの女の子・月海(つきみ)が暮らすアパートは男子禁制・ヲタ女子オンリーの天水館(あまみずかん)。ある日、月海が溺愛するクラゲ・クララのピンチを救ってくれたおしゃれ女子と出会う。でもなんと彼女は…!? まず、このヲタ女子オンリーの天水館に住むヲタ女子軍団「尼(あま)~ず」ですが。みなさんそれぞれ特有の萌え属性をお持ちのようで…クラゲ・三国志・おじ専・鉄道…とw 濃すぎですwwwすごく楽しそう! そしてポイントはこのおしゃれ女子…なんですが、実はこの子、…女装娘なんです…!! ええ!今流行りの男の娘ですよ!!(*´∇`*) 彼は別にオカマではなくて、女装は単なる趣味のようです。自他共に認める美少年で、女装した姿は誰もが見惚れるほど。これだけの美しさで今まで間違いがなかったのか、気になるところですね!!!!ワッフルワッフル^ω^) ヒロインの月海も、普段は化粧っ気なくて地味~なヲタ眼鏡女子ですが、女装趣味の美男子・蔵之介の手にかかれば清楚なお嬢様に大変身!! そこに恋なんかも絡んできちゃって、続きがとっっても気になるまさかのヲタ女子シンデレラストーリー!ギャグ漫画でも通じるほど笑えて、でもしっかり少女漫画として乙女チックな展開もあり、面白いとしか言えないです!これはもう読んでみてくださいとしか(*゚▽゚)ノ 男女問わず楽しめる作品です!
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    投稿日:2011年04月01日
  • 現在(2011年3月24日)、東京電力福島第一原発の大事故は収まらず、近隣住民の方は大変ご不安かと思います。今回は、福島県会津に生まれた偉人、野口英世の物語をご紹介します。サブタイトルに「新解釈の野口英世物語」とあるように、事実を基にしたフィクションですが、それを踏まえて読んでも、逐次感動させられる場面にあふれています。私も、もっと早く読めばよかったと悔やみました。極貧の農家に生まれた野口は、1歳の時に火傷で左手が不自由になり、それが元で少年時代にイジメられ、東京に出ては学歴がないと馬鹿にされ、研究者として海外に出れば、肌の色を理由に差別を受けます。それらの逆境を跳ね返して、医学者として世界に名を馳せたのは、不屈の精神と情熱のようです。年が経ち、野口が母のシカと別れて15年、母が息子会いたさに、「はやくきてくたされ」と4回繰り返し、「にしさむいては おかみ(拝み) ひかしさむいてはおかみ しております」と帰郷を願う手紙を受け取る場面も深く心動かされます。粘り強さと人同士の絆を大切に生きる東北人気質が、克明に描かれた大作です。 (2011.3.24)
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    投稿日:2011年03月29日
  • 『黄檗先生妄想録』…ごついタイトルに反して、度が過ぎるほど中身はくだけています。作者の泉昌之は泉晴紀(作画)と久住昌之(原作)のコンビ名。ちょっと重苦しい劇画タッチとド派手なストーリーテリングのカップリングの珍妙さは、二人で出来上がる作品ならではなのでしょうか。マンガ家黄檗先生のストーリーテリングをアシスタントの青年主人公が、時にツッコミを入れながら面白がって聞き出すという内容。書名に「妄想」とあるように、壮大で奇妙で馬鹿馬鹿しくてヘンなお話ばかりですが、読み始めると止まらなくなってしまいます。だって、キングコングならぬ「都(みやこ)コング」(もちろん、都コンブのダジャレ)と奈良の大仏&大船観音の大バトルやジョン・レノンの再生計画なんてお話ばかりなんですから。そんな馬鹿な…と思いながらもついつい読みふけってしまうのは、展開とオチがまったく予測できないから。そして、黄檗先生が大真面目な顔で「妄想」を語り、アシスタントが絶妙なタイミングで茶化すから。なんだかんだ言って、作者の術中にはめられているのかもしれませんね。(2010.3.24)
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    投稿日:2011年03月29日
  • このたびの東日本大震災に被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。報道される現地の映像をみていると、いてもたってもいられない思いにかられます。また、直接なにもできないもどかしさや無力感のような気持ちも、同時にわき起こってきます。先日、故郷の秋田にいってきたのですが、ガソリン不足で車を動かすこともままならず、家にたどりつくのもやっとといった状況でした。電車が動く、電灯がともる、水が飲める…当たり前のようにあった日常を地震は破壊しました。また、そんな当たり前のように思っているものが多くの人々によって支えられていると痛切に思わされます。『働きマン』ではもがき苦しみながら戦う様々な職業人が描かれます。テレビの映像を見ていて、思わず自分自身の仕事を省みた…という方も少なくないのではと私は思います。普段通り仕事を続けることも、復興に向け私たちができる貢献のひとつだと、頭では分かっていても、被災された方々の状況を目の当たりにすると、いったい何が正しいのか分からなくなります。
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    投稿日:2011年03月29日
  •  1911年1月24日、明治天皇暗殺を企てたとして幸徳秋水ら12名が絞首刑に処された。判決から1週間後の早朝、厳冬の市ヶ谷監獄刑場でした。世にいう大逆事件です。――この「大逆事件」から100年の時が経過した2011年、『大正霊戦記 沖野岩三郎伝』が電子書籍となってリリースされました。沖野岩三郎は和歌山グループ6名のリーダーとされた医師・大石誠之助(絞首刑)と親交のあった新宮教会の牧師。事件当時、34歳の沖野は大石らとともに、貧しい人々を救済する運動を行っていましたが、そのことが「天皇暗殺謀議」へとフレームアップされ、沖野自身も和歌山グループ「7人目の共謀者」としての嫌疑を受け、厳しい訊問にさらされました。かろうじて逮捕を逃れた沖野は、盟友だった大石医師の遺族の支援をする一方、作家として「大逆事件」の真実を伝えるための執筆活動を展開していきます。
     幸徳秋水、大石誠之助らの処刑から半年後に特別高等警察、いわゆる特高が設置され、社会主義関係者に対する監視・尾行・郵便物検閲といった視察体制が確立されていくなかで、世の人々に真相を伝える執筆活動が困難を極めたことは想像にかたくありません。
     本書は沖野岩三郎の養女を母とする著者が祖父の残した原稿類を初めとする膨大な関係資料を精査し、沖野岩三郎の生涯を再現したノンフィクションです。「大逆事件」を国家権力による集団催眠主義(国権メスメリズム)に基づく冤罪裁判であったとする視点によって貫かれた本書は、大逆事件100周年の今、その衝撃性をさらに増したといっていいでしょう。
     昨年来、検察官による自白強要、証拠物改竄という司法・裁判の驚くべき実態が白日の下にさらされていますが、そうした日本の検察、裁判制度に連綿として続いてきた病根の原点ともいうべき大逆事件はわずか100年前の出来事なのです。作家・猪瀬直樹さんは本書に寄せた跋文で著者についてこう記しています。
    〈関根進さんは、作家としての僕の恩人です。なぜなら僕の処女作『天皇の影法師』(1983年、朝日新聞社刊)を読み、この著者にうちの雑誌(『週刊ポスト』)で連載をやってもらえないか、と編集会議で提案したことがきっかけで若い編集者が僕のところにやってきた。その後、関根編集長と夕飯を食べることになり、僕は『ミカドの肖像』の原案を口頭でお伝えした。(中略)
    『ミカドの肖像』が週刊ポストに連載されるのは昭和六十年(1985年)一月十八日号からでした。翌昭和六十一年八月一日号まで、七十六回である。その年の十二月に分厚い単行本として出版されたのです。(中略)
     週刊誌が新聞や月刊誌の水準以上の調査報道をきちんとやる前例をつくったこと。これは関根さんと僕の誇りです〉
     著者・関根進さんの編集者、ジャーナリストとしてのこうした考え、姿勢はライフワークとして取り組んだ『大正霊戦記』でも貫かれています。(2011/3/25)
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    投稿日:2011年03月25日
  • 「いつ何時、誰の挑戦でも私は受ける」――。強さへの自負と覚悟がこもり、見出しにもしやすいこの発言。エンターテナーとしても非凡な才能をもつアントニオ猪木を象徴する言葉であります。そんな現役時代の魂の叫びや、より洗練された引退後の名言をまとめたのがこの本です。私はレスラー・猪木信者なので、ページをめくるとその当時の情景などが蘇ってきて胸が熱くなっちゃいますね。例えば
    試合に関してならば大巨人、A・ザ・ジャイアントに言い放った「寝れば、体重は関係ない」や、関節技の鬼・藤原喜明に指さしながら言ったという「角度が違うぞ」とか。もうセンス抜群です。ほか「なんだコノヤロー」「1・2・3・ダーッ!」など名セリフの裏話的解説や政治家時代の発言、ユーモアに満ちた迷言集?もあり、ファンならずとも興味深く読めます。また人によっては心に残る言葉を見つけられるのではないでしょうか。最初の言葉は私が猪木語録の中で最も好きな名言です。ですが今の日本にはやはりこの言葉がいいですね。「元気があればなんでもできる」。(2011/3/25)
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    投稿日:2011年03月25日
  • ①「タッチ・ミー・アゲイン」粗暴な攻×内気な受 ②「息を止めて、」嫉妬の攻×ソツのない受 ③「Candied Lemon Peel」オカマな攻×コンプレックスの受…などなど、バラエティに富んだ短編集です。どの作品も、攻が個性的というかなんというか…軽くDVだったり、ノイローゼの変態だったり、いきなり目隠しプレイを強要するドSの変態だったり…と攻の愛が極端に重過ぎです(笑) そして外見が「逆」の受攻が多いですね。オヤジ受や強面受など。でも受は受、攻は攻の性格をしているので、苦手な人でもすんなり受け入れてしまえると思います。そして読んでいると本当に受が可愛く見えてくる不思議。これぞヤマシタ・マジック! 表題作「タッチ・ミー・アゲイン」は8ページのショート×全5話を繋げた短編作品。1話8ページという短さの中で、7年前に一度だけ関係を持った『親友』二人それぞれの視点が交互に、丁寧に描かれています。ストーリーというよりは心象で読ませる作家さんなので、特に繊細な心理描写は秀逸で、独白の痛々しさには胸が締め付けられました。切なさで、何度涙腺が緩んだことか…。言葉の表現が素晴らしく、素直に心に響きます。実在する人物のようにリアリティあるセリフと会話のテンポの良さ、キャラクターの表情や仕草、明るさとギャグセンスも抜群で、それぞれのバランスが絶妙です。ピュアな想いと即物的な欲望が渦巻く、特別な想いを込めた「愛」あふれるヤマシタトモコさん珠玉の作品集をぜひご覧下さい!
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    投稿日:2011年03月25日
  • 先日(2011.3.7)、村野守美先生が亡くなりました。少年誌と青年誌をフィールドとする村野先生ですが、多数のアニメーション制作の現場でも活躍されていました。何度か村野先生のお仕事にお邪魔したことがありますが、柔和な笑顔を絶やさないそのお人柄が素敵な方でした。『職人尽百景』は、村野先生の代表作の一つ。読み切り短編の中で登場する主人公達は、庭師や大工・染物その他、江戸文化の市井の職人たちで、自分の腕に誇りを持つ者ばかり。技は一流なのに世間から認められない職人がいれば、慢心してうっかりと進むべき道を誤りそうな職人もいます。どのお話にも、江戸の職人と周囲の人間たちとの心の機微が細やかに描かれていて、それは現代に通ずる物語ばかりで、心動かされます。そして共通するのは、どの職人も自分の作ったものが他人に喜んでもらえた時こそ、職人冥利に尽きる瞬間のようです。ひょっとしたら、村野先生ご自身を投影されていたのかもしれません。先生の作品を読みながら、ご冥福をお祈りしたいと思います。(2011.3.22)
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    投稿日:2011年03月22日
  • 今回の東日本大震災で被災された方々へ、心からお見舞い申し上げます。私も実家が福島県田村市にあり、大事故の原子力発電所からは30キロ圏内で、とても他人事ではありません。両親や友人に町の様子を聞くと、食料やガソリンをはじめとした物資が極端に不足しているそうです。電車やバスなども動かないので、避難したくても身動きが取れない人も少なくないのだとか。震災の翌々日に、都内のガソリンスタンドに並んだ自分の行動を恥じ入るばかりです。こんな時には、オイルショック時の経験を思い出して、慌てて買い占めてはいけないですね。なにしろ、被災者の皆さんは、海外でも報道されているように、称賛されるべき落ち着いた行動をとっているのですから。今回、ご紹介する『あしたのジョー』はあまりにも有名なタイトルなので、いまさら詳述はいたしません。ただ、常に「あした」を見つめながら闘う矢吹ジョーの姿は、いつの世も人の心を奮い立たせる強烈なキャラクターです。未来に希望を持ちたいですね。被災されたすべての方々に明るい笑顔が戻りますように、心からお祈りしています。(2011.3.18)
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    投稿日:2011年03月22日
  • 時代劇画史に残る名作『子連れ狼』の続編です。拝一刀と柳生烈堂との果たし合いは壮絶な相討ちに終わり、父の側に立ちつくしていた大五郎は、旅をしていた示現流始祖・東郷重位と偶然出会います。重位は、大五郎の宿命を自分のものとして受け入れ、同じ道を歩むことに。「北方水滸伝」の楊志と楊令に重なるところがあります。「生まれ変わりたる次の世でも父は父 次の次の世でもわが子はおまえぞ」。拝一刀と同様、重位もそう思っていたことでしょう。強さと温かさを持った重位の生き様があまりに心を打ちます。父と子の絆を描いた傑作です。
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    投稿日:2011年03月22日
  • 「戦争が始まったかのようだった」1985年8月12日夕刻過ぎ。日航ジャンボ機墜落。死者520人をだした世界最大の航空機事故を追いかけた地方新聞記者の苦闘を描く横山秀夫の『クライマーズ・ハイ』。横山秀夫自身が群馬県の上毛新聞記者としてこの時の報道を経験しています。その体験をもとに描かれた小説で、現場にいたものにだけ書ける迫真のシーン、苦悩する人間の姿がそこにはあります。冒頭に引用した一行もそうした横山秀夫の体験が凝縮されています。日航全権デスクを命じられた悠木のデスクで電話が鳴った。悠木がもっとも信頼を寄せていた佐山記者が御巣鷹山の現場雑感を送るための電話だったが、すでに朝刊は下版、印刷に回っていた。迫力に満ちた、見事な雑感だった。しかし、新聞には載らない。その一言が悠木には言えなかった。悠木は佐山にもっと書けと指示し、佐山はまったく違う現場雑感を書き上げた。〈若い自衛官は仁王立ちしていた。両手でしっかりと、小さな女の子を抱きかかえていた。赤い、トンボの髪飾り。青い、水玉のワンピース。小麦色の、細い右手が、だらりと垂れ下がっていた。自衛官は天を仰いだ。空はあんなに青いというのに。雲はぽっかりと浮かんでいるというのに。鳥は囀り、風は悠々と尾根を渡っていくというのに。自衛官は地獄に目を落とした。そのどこかにあるはずの、女の子の左手を探してあげねばならなかった――。 悠木は赤いペンを机に置いた。何度も前文を読み返し、それから本文を読み進んだ。感情が収まるのを待って席を立った。それでも、見てきたかのように現場の光景が瞼から離れなかった。整理部長の亀嶋に原稿を手渡した。「カクさん、これ、一面トップで」「どうしたん?赤い目して」悠木は答えず、ネクタイを緩めながらドアに向かった。〉東日本大震災にも通底する記者たちの物語はこれから始まります。(2011/3/18)
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    投稿日:2011年03月18日
  • 観測史上最大、マグニチュード9.0の大地震、そしてその直後の大津波によって蹂躙されてしまった海沿いの町。そのつめ跡を俯瞰的に、あるいは微視的に伝える報道写真に目を奪われて週末を過ごしていて、ある短編小説がひらめくように頭に浮かんだ。浅田次郎の『月のしずく』です。かつては海の近くにあって栄えた漁師町が湾岸コンビナートの町に変わって、そこで30年も働いてきた中卒の43歳。パッキンをトラックに積み込む荷役(かえき)が辰夫の仕事だ。フォークリフトと並んでコンビナートのなかを動き回る様子が似ているところから「蟻ン子」と呼ばれている。そのさえない蟻ン子に、秋も初めの十五夜の晩、椿事が訪れた。シルバー・グレーのベンツが止まり、美しい女が降りた。〈「いいかげんにしろよ。こっちが甘い顔してりゃつけ上がりやがって」「ふん、あんたに亭主ヅラされる覚えはないわ。じゃあね、バイバイ」男はいきなり女の二の腕を引き寄せて、頬を殴りつけた。・・・・・・倒れ伏した女に向かって、男はさんざ悪態をついた。運転席から手提げ鞄を取り出し、乱暴にひと?みの札束抜き出すと、女の上に撒き散らした。・・・・・・ベンツは唸りをあげて行ってしまった〉女がどこの誰で、どうして自分の前にいるのか、そんなことはどうでもよかった。何とかしてやらなくてはと、辰夫は思った。それが十五夜の満月が真上に輝いていた夜、自分には何一つ取り柄がないと思いこんでいる辰夫が、銀座の女リエを背負ってアパートへ帰ることになるきっかけだった。月夜の晩に出会って、コンビナートのずーと先にある海へ、喪われてしまったふるさとの海へ回帰する辰夫とリエの間の癒しのストーリー、表題作「月のしずく」のほか「聖夜の肖像」「銀色の雨」「琉璃想」(リウリイシアン)「花や今宵」「ふくちゃんのジャック・ナイフ」「ピエタ」を収録。短編の名手だからこそ実現した「浅田ワールド」傑作選。(2011/3/18)
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    投稿日:2011年03月18日
  • 村野守美氏が描いたおそらく最後のカラー作品が、14号には掲載されています。当時、このウェブマガジンの刊行ペースや運用などは全く手探りの状況でしたが、とにかく村野氏に夏に向けて戦争もので一作、ということで無理にオールカラーでお願いした作品でした。私、漫画編集の経験はほとんどなかったため、知りあいを頼って僅かばかりの知識を身につけ、村野氏が資料を欲しいといえば、ネットで探し、汗を拭きつつ博物館や図書館をまわったり。それが役に立ったかどうかと言えばそれほどでもなかったようですが、ただ「ありがとう」と言ってもらえたことだけを覚えています。原稿のアップはギリギリで、できたページから急いで会社に持ちかえってすぐ作業して…。ずいぶん暑い夏だった気がします。その後、全3作で完結させるようにプロットも作り上げ、第2回は主人公の疎開地での物語を中心とした構想になっていました。それの仕上がりを見ることはもうありません。2011年3月7日、村野氏は永眠されました。無念でなりません。(2011/3/18)
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    投稿日:2011年03月18日
  • 「男になんて夢はナシ! 堅実に生きていく!」が信条の普通のOL・小鳥遊千和は22年間ほぼ彼氏ゼロ。そんな彼女が、出会って二日の男と突然結婚することになって――…!? 「プチコミ」で大人気連載中のウエディングストーリー!! こんな結婚アリですか!? …いや、全然アリですよ!!(*´○`*) なんと旦那さまは千和が勤める商社の社長・間宮北斗(28)で、女子社員の憧れの的なんです!経済力もあって、スマートでカッコイイ!!  最高じゃないですか~!(*゜▽゜*)玉の輿♪ しかも結婚したことは社員には内緒。大企業の社長と一社員の秘密の結婚……皆さん一度は妄想したことありますよね? そんな誰もが夢見るシンデレラストーリーです☆ 「ウチの奥さん」「奥さま」とか萌えるわ~憧れてしまいます!(*´ェ`*) 話のテンポも良く、内容に入り込みやすくてとっても面白いです! 旦那さまはクールなドSで、いつも上から目線で鼻で笑ってる感じなんだけど、実は優しくて…(*'-'*)え、なにこれツンデレ?ギャップ萌です!素敵な笑顔に胸キュン(//∇//) あんな人と一緒に暮らしたら、そりゃドキドキしますよねん☆ 著者も書かれてますが、北斗が「カタギに見えない」と…確かに(笑) 口調のせいもあるのかな?でもそこが彼の魅力だと思います!契約から始まった結婚ですが、だんだん絆は深まって愛が芽生えていく予感…(*^^*) 二人が本当の「夫婦」になれる日は来るのか!? 今後の進展にも期待大です!
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    投稿日:2011年03月18日
  • 2010年私的ベスト10の発表です。第10位は少女漫画の『春行きバス』。失ったなにかを思い出させてくれる作品。第9位『拳児』。主人公が小さいときから立派です。格闘もののジャンルに入るのでしょうけれど、さわやかでまっすぐな少年の生き様に心が洗われました。第8位『ギラギラ』。闘うお父さんの物語です。第7位『サマーウォーズ』。全3巻というサイズで、まさに映画を見るように楽しめました。中身が濃いです! 第6位『純愛ストリップ』。明るいド変態ぶりについ笑ってしまうラブコメ。男性が読んでもきっと楽しいです。 第5位『パパイラズ』。子どもの健気なかわいさがグッときます。第4位『人造人間キカイダー』。悩める人に、なぜか心惹かれます。第3位『ボールパークへようこそ』。非常に生々しい人間ドラマ。これも悩める人ですが、こちらはより等身大で迫ってきます。第2位『銀河鉄道999』。エピソードのひとつひとつが奥深いです。広い宇宙を想像し、切ない気持ちに…。第1位『デッドマン・ワンダーランド』。2011春アニメ化の話題作。絵にかいたような“ハラハラドキドキ”状態にさせられました。振り返ってみると、この枠で採り上げさせてもらった作品ばかりになりました。以上、2010ベスト10でした。
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    投稿日:2011年03月15日
  • 適度な飲酒は楽しいものですが、ついつい度が過ぎてしまう人っています。そういう私こそが、過去を振り返ると赤面するばかりです。『平成よっぱらい研究所 完全版』は『のだめカンタービレ』でお馴染みの二ノ宮知子の作品。平成よっぱらい研究所・所長として、作者本人がお酒を飲んでのドンちゃん騒ぎのアレやコレや描いています。酒好きには、「そういうこと、あるある」と頷いて仲間を見つけたような安心感を抱く(?)エピソードが少なくありません。大酒を飲んだ翌日、飲んでいた時の記憶の一部がなくなっているというお話も何度か登場するのですが、実は愛飲家にとってはこれが一番の恐怖のような気がします。ひょっとして、とんでもないことをしたのではないのか…ついつい悪い方向へ思いを巡らせてしまいがちです。笑いながら読んでいるうちにも、「お酒はほどほどに」と自戒してしまいました。(2011.3.6)
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    投稿日:2011年03月15日
  • いろんなデバイスが続々と登場して、快適に電子書籍が読める環境が整いつつあります。ここ100年ばかりの間に、劇的に文明は進歩しました。PCやケータイどころか家電製品もなくて、交通手段も限られた100年前の生活なんて、もはや想像すらできないですね。戸田誠二の短編集『WOMAN』の中に収められた「1900」は、主人の会社が倒産したために、家族全員でアルバイトとして1900年の生活をするというお話。炊事や洗濯に掃除…文明の利器が使えないとなると、考えただけでも大変です。でも、不便だから幸せではないのかというと、必ずしもそうではないような気がします。この本の話に登場する主人公は、タイトルどおり女性ばかりです。何気ない日常生活を通して、人の幸せといったものを描いています。ちょっとお疲れ気味のようなときに、ぜひお読みください。 もちろん、男性にもおすすめです。(2011.3.6)
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    投稿日:2011年03月15日
  • さすが原作・雁屋哲。これでもか、といわんばかりに魅力的なエピソードを詰め込んでいいて、その引き出しの多さに脱帽します。終末兵器をめぐる超忍組織・恐車と神魔の壮絶な闘い。そこには敵味方にわかれてしまった者の悲哀があり、鉄の掟に従わなければならない不条理が。ほか、政府の陰謀という政治的な匂いも漂わせつつ、必殺技のグレードアップというエンタメ性も強調し、四天王や巡回処刑人といった言葉のセンスの良さも持ち合わせる。作画が島本和彦じゃなかったら、相当ハードな作品に仕上がっていたかもしれません。ですが、逆にいえば普遍的なテーマなので、シリアス系の作画だとベタな忍者アクションになっていたかも。だからこそ熱血ギャグ仕立てのこの作品は、異彩を放っているんでしょう。当時の島本は新人。片や雁屋は「男組」で名を挙げた一流原作者。その原作をここまで自分流に解釈してしまうとはなんたる度胸か。しかも一時『炎の転校生』と連載時期が重なっていたなんて。その心と体の強さを知ってしまうと、やはり島本和彦にもスゴイと言わざるおえません。(2011/3/11)
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    投稿日:2011年03月11日