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  • 小学生の頃、単行本全巻揃えるほど大好きでした。
    懐かしくて購入しましたが、かなり抜けてる箇所があるようです。
    ちと残念です。
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    投稿日:2013年11月08日
  • 匿名希望
    ランキングに入ってたけど
    ランキングに入ってたけど思ったより面白くなかった。
    買って後悔
    • 参考になった 3
    投稿日:2013年11月08日
  • みずほ銀行が暴力団員に対して系列信販会社を通じて融資を行ってきたことが露見、さらにみずほだけでなく地銀など他の金融機関でも同様に暴力団関係者への融資が続けられていたことも判明。反社会的勢力と企業、とりわけ金融機関の隠された関係の一端が表面化したわけですが、しかし、報道されているのは表側の事実の断片でしかありません。銀行と暴力団の背後の深い闇に隠された真相は容易には視(み)えてきません。日本の銀行と暴力団の関係――本当はどうなっているのか? 企業小説の第一人者、高杉良の『金融腐蝕列島』(上・下2巻)は、実際にあった金融事件をめぐる金融界内部の証言などを丹念につみあげつつ、フィクションとして描ききることで、“事実”を超えて“金融界の真相”に迫った力作です。物語は、急な異動の内示から始まります。〈特上のうな重を食べ終えて、楊枝で歯をせせりながら、相原洋介はなにやら意味ありげな上眼遣いで竹中治夫をとらえた。竹中は身構えるように居ずまいを正した。相原は緩慢な動作で楊枝を二つに折って重箱に投げ捨ててから、湯呑みに手を伸ばした。「実は、きみにちょっと話しておきたいことがあるんだ……」「なんでしょうか」「あした異動があるよ。本店総務部の主任調査役だ。きみだからオフレコの話をするが、二日前に人事部から話があったとき、わたしは抵抗したんだが、ダメだった。人事部もそうだが、総務部長がぜひ竹中を欲しいと言ってきかないらしいんだ」 竹中は胸がざわついた〉 竹中治夫は早稲田大学法学部を卒業して大手都銀・協立銀行に入って19年目、虎の門支店副支店長の職にありましたが、翌日の発令で総務部主任調査役――特殊株主対策が任務という“渉外班”に転じます。しかも竹中の場合、渉外班のなかでも、他のメンバーには秘匿された特命が与えられることになります。異動初日の夜、入行同期のMOF(大蔵省)担・杉本勝彦から強引に高級料亭に呼び出された竹中は、ワンマン会長の懐刀的存在の実力者、佐藤明夫秘書役からの特命を聞かされます。〈「・・・鈴木会長のお嬢さんのこと知ってるか」「いや、知らん」「知ってるわけがねえよな。実は、大変なことになってるんだ。上のお嬢さんの雅枝さんがヤクザに絡まれちゃってねぇ」「銀座で画廊を経営してる……」「うん、三十八歳だ。もちろん結婚してて、亭主も子供もいるが、魔が差したっていうか、ヤクザと男女関係が生じちゃったわけよ」「いつのこと」「三カ月ほど前だ。ゴミみたいなチンピラ総会屋にてこずって、ずっこけちゃった中村にはとてもまかせられない」中村国男は高卒で総務部〝渉外班〟の主任調査役までなったのだから、仕事のできる男だった。支店長になってもおかしくなかったが、心身症で脱落し、協立銀行系列の不動産管理会社に出された。「雅枝さんの相手は本物のヤクザなのか」「広域暴力団の準構成員ってとこかな」「そんなのに絡まれたら、俺も心身症になるよ。いや俺なんてイチコロだ。俺にマル暴と対決しろとでも言うのか」「そうは言わんが、会長に累が及ばない方法を考えてもらいたいんだ。躰を張って損はないと思うよ」 それなら、おまえが〝渉外班〟へ行けと言いたいところをぐっと抑えて、竹中はビールを飲んだ〉かつて「住友銀行の天皇」と称された磯田一郎頭取(在任期間:1977-1983、1983年に会長就任、1990年に辞任)と絵画取引問題が表面化した長女を彷彿とさせる設定で、その後、会長の娘への溺愛は、協立銀行の弱い環として特殊株主といわれる大物総会屋、その背後で銀行から資金を引っ張ろうと虎視眈々と狙う広域暴力団などにつけ狙われていき、総務部“渉外班”の竹中は、本人の意思とは関係なく、対反社会勢力の最前線に立たされていきます。きれいごとでは済まされない、銀行の実態を抉る高杉良の筆は、容赦ありません。大物総会屋として恐れられている児玉由紀夫が彼に取り入った竹中に本音で語るシーンです。〈「協銀は、川口に融資してるそうじゃないか。川口は前科もないし、ヤクザでもないが、ヤクザとけっこうつきあってるぞ。わしもヤクザとつきあいがないとは言わない。当節、ヤクザとのつきあいなしには、やってゆけなくなってるんだ。バブル期に地上げと解体、それに産業廃棄物で、不動産屋も土建屋もヤクザと深くかかわってしまった。不動産屋と土建屋の背後にいるのが銀行と株屋だ。銀行も株屋もヤクザに汚染されてるってことになるわけだ」〉総務部から本店営業部に異動してバブルの後始末に取り組むことになった竹中が挨拶にきたとき、同じ世界の“仲間”に語るかのように、銀行が置かれている状況をズバリ語ってみせます。〈いまゼネコンの世界で、ひでえことになってるのは、下請けいじめだ。下請けは一次も二次も、しぼられ泣かされてるよ。首を括ったやつもいるし、行方をくらました者もいる。悲惨なことになってるよ。ゼネコンのほうは無い袖は振れないってひらき直ってるが、暴力団にはけっこうカネが流れてる。このカネを止めたら最後、殺されちゃうから、銀行もゼネコンも暴力団、企業舎弟は優先せんわけにはいかんのだ。ピストルや鉄砲持ってるやつには勝てんわなあ」〉闇の底に隠されている銀行と暴力団のつながりは容易には断ち切れないのが実情のようです。建前や表向きのきれいごとではすまされない金融界の実態を知り尽くした上で、事実を超えて真実に迫っていく高杉良の企業小説。登場人物、エピソード、展開される物語――そのほとんどが実際の金融事件を下敷きにしていることがうかがえる名称がつけられていて、謎解きの面白さも味わえます。金融同時代史として読んでも楽しめる、エンターテインメント作品です。(2013/11/8)
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    投稿日:2013年11月08日
  • フジテレビ、松下奈緒主演でドラマ化もされた、こちらの作品ですが、声無き死体から法医学で死者の最期の声を聞くというミステリー作品です。変人で天才肌で気の強い女性と若い大学院生の男子という組み合わせで展開される、非常に入りやすく読みやすい作品だなぁ~と思いました。作者は実際に医学部薬学科を卒業し、薬剤師の免許を持っている(スゴイ!)とのことで、医学部内の様子などとてもリアルに、且つドラマ要素もふんだんでバランスがとれた良い作品だと思います。ユキはいろいろな「過去」を持っていて、なぜ天才外科医だったユキが法医学の道を選んだのか……?など徐々にユキの過去が描かれ始めていて今後の展開が楽しみな作品です!
    • 参考になった 2
    投稿日:2013年11月08日
  • 『かっこいいスキヤキ』は泉昌之のデビュー作。泉昌之は泉晴紀と久住昌之のコンビによるペンネームで、主に泉が作画、久住が原作を担当しているのだそうです。久住は『花のズボラ飯』(漫画:水沢悦子 原作:久住昌之)や『孤独のグルメ』(谷口ジロー 久住昌之)などの原作?としても知られています。どちらも新感覚テイストの食漫画として話題となりましたが、この『かっこいいスキヤキ』にも『孤独のグルメ』の原型と思しき短編が含まれています。「夜行」という冒頭の作品なのですが、ハードボイルド風の主人公が車内で駅弁を食べるお話です。カツやサバ・卵焼き等ふんだんのおかずを「どう せめるか」と思案しながら箸を進めていきます。久住作品のこれぞ持ち味ともいうべき、こだわりの味わい方が描かれているのですが、『孤独のグルメ』では見られないギャグのオチで味付けされています。声を上げて爆笑する笑いではなく、心の笑いのヒダを微妙にくすぐられるような可笑しみあふれる読み切り短篇が、幕の内弁当のようにこの一冊に詰まっています。(2013/11/8)
    • 参考になった 0
    投稿日:2013年11月08日
  • 匿名希望
    あれ?
    まだ1巻のみですが、過去単行本で読んだ新幹線内の出来事やらいろいろページが抜けている気が・・・
    • 参考になった 3
    投稿日:2013年11月06日
  • 匿名希望
    ギャグ混じりのドタバタ
    絵は可愛いくて私好みでしたが、登場人物たちの感情が絡み合い過ぎてドタバタ劇の印象を受けました。同じような展開で10巻まで引っ張り過ぎ。。。?もう少しストーリー性があったら良かったかも。
    • 参考になった 0
    投稿日:2013年11月05日
  • プロ野球のシーズンが終わりましたね。我らが広島東洋カープはセリーグ3位で16年ぶりのAクラス。クライマックスシリーズでは甲子園で阪神に2連勝、東京ドームで巨人に3連敗。私は東京ドーム4戦目のチケットを取っていたのですが、あえなく払い戻しとなりました。本当に残念でなりません。今年は、関東地方においてカープファンが急増しているという新聞記事やニュースを見かけることがよくありました。実際、「どこからこんなに集まるんだろう。自分もそのひとりなんだが…」と自問しては自答します。私がカープを応援するようになったころからチームに所属する最後の現役選手が今年、ユニフォームを脱ぎました。ご存じ、前田智徳選手です。今年の春先のこと、「今年もプロ野球チップスの季節だ!!」と無造作に三袋を購入し、その一袋目のカードが前田選手でした。ちなみに高校生と大学生のころにも1回ずつ前田選手を引き当てたことがあります。我が家には2001年と2005年そして2013年の前田選手がいます。応援のときも前田ユニ。団扇も、リストバンドも、小学生のころ使ってた下敷きも前田選手。本当におつかれさまでした。
    • 参考になった 0
    投稿日:2013年11月05日
  • 匿名希望
    すっごくよかったです!
    君に捧ぐサディスティックというお話が個人的に好きすぎました!!!!!
    マネージャーさんのドSへの豹変ぶりがマジツボです!!!!!あとメガネっていうのがまたいいです!!!!
    • 参考になった 9
    投稿日:2013年11月04日
  • 匿名希望
    ネタバレあり
    百合物の古典作品
    マリみてよりライトな百合作品。
    ちょ~なつかしい。
    • 参考になった 0
    投稿日:2013年11月04日
  • 匿名希望
    最悪
    強姦ばっかり、彼氏とのセックスシーンばっかり、内容あまりにもなさ過ぎ。まとめ買いしたのに、読まずに捨てた。絶対人に勧めません。作者、頭がおかしいとしか言いようない。
    • 参考になった 4
    投稿日:2013年11月03日
  • はるき悦巳さんの力作
    はるき悦巳さんの全盛期の作品だと個人的には思います。私ははるきさんの代表作じゃりん子チエが大好きでこの作品も読んでみたのですが、今の漫画では味わえない昔ながらの人間同士の温かみやさりげないギャグがこれにも同じように含まれています。ただ、じゃりん子チエと違うところは題にもあるように青春ということで視点がチエの様な小学生から大人へと変わっていく中学卒業頃にあり、内容が情緒的というか若干シリアスではあります。ですが、そこははるきさんの作品なので登場人物の魅力で一気に話に引き込まれ、どんな場面も読むのが楽しくて仕方ありませんでした。日々の生活や人間関係に疲れた方はぜひ試してください。かなりおすすめです!
    • 参考になった 3
    投稿日:2013年11月03日
  • 匿名希望
    早く14巻を!
    引っ張ってきた謎がやっと一つ解決し、これからの展開が気になります。
    早く14巻を配信してください!
    • 参考になった 6
    投稿日:2013年11月02日
  • ネタバレあり
    凄く一言で言うなら「面白い」です。
    作者さんが凄い洞察力が優れた方なんだと思います。最初のお話、弓子とかなえのことがすごく印象にのこりました。傑作集とかいてありますが多分その通りだと思います。この作者さん話も面白いし心理描写や人間の心や本質の描き方がほかと群を抜いて凄いと思います。「もう疲れた。話すくらいなら死んだほうがマシ」と最後死の間際弓子さんはいいますがその通りだと思います。これは女にしか解らないかもしれませんが私もそうしたほうがマシだと思うからただ最後一緒にいてくれるひとがいて・・・・それは本当に良かったなとおもうけど・・・でも彼女を結局つれてはいかず。。まだ生きろと言ってるならそうするしかないとかなえさんも言いましたね最後・・・このなんともいいようがない表現が凄く秀逸で好きです。凄くおすすめです。素晴らしい人間描写でした。
    • 参考になった 2
    投稿日:2013年11月02日
  • バリバリ働くひとり暮らしの主人公マキはひょんなことからイケメン美術教師、渚と一緒に暮らすことに。ところが、超偏食家でほとんど料理もせず、お酒が大好きなダメダメグータラ女・マキと、潔癖症ぎみでベジタリアンな渚はケンカばかり!次第に距離が縮まっていく二人ですが、渚はまさかのゲイ!こんな二人の同居生活、いったいどうなるの?!・・・と、はちゃめちゃコメディ調なまんがですが、ちゃんとした料理マンガでもあります!料理大好きな渚がベジタリアンで、マキの実家が農家ということで出てくる食材はほとんど野菜です。肉・魚は一切使用せず。それでもおいしそうな料理の数々に思わずお腹がぐー・・・。「いくら美味しくてもやっぱり野菜じゃ物足りない」と思われるかもですが、騙されたと思ってマンガに登場する料理を作ってみてください!野菜の魅力を再発見できます!ちゃんと料理のレシピも詳しく載っているのでわかりやすいです。
    • 参考になった 4
    投稿日:2013年11月01日
  • 普段から、多浪生と見間違えられるほどしょぼくれた格好をしていても、特にとがめられないのが、この出版界隈のよいところ。梅雨や真夏のスーツの苦しみを味合わずに済んでいます。ただ、スーツ姿の同級生と出会うとあまりの見栄えの違いに居心地が悪さを感じてしまう30代。彼らにはもう、嫁も子どももいるのですよ!
     そんなサラリーマンの戦闘服・スーツをテーマにした漫画が『王様の仕立て屋~サルト・フィニート~』です。ナポリ伝説の職人で“ミケランジェロ”とも称された故マリオ・サントリヨ唯一の弟子・織部悠が、様々なトラブルを抱えた依頼人の悩みを、その卓越した腕で解決しいくオムニバス作品。いうなれば、仕立て職人版の『美味しんぼ』といったところ。仕立ての知識はもちろん、時計や靴といった服飾の知識、同じヨーロッパ圏ということで一緒くたにしがちな、イタリア、フランス、イギリスのスーツに対する考え方の違い、さらにはヨーロッパ文化と日本文化の差異にまで話は広がり、知識欲を多いに満足させてくれます。スーツが話の柱と聞いて、正直、長い連載にならないと思っていました。ネタがすぐに無くなってしまうだろうと思っていたからです。それが『王様の仕立て屋』は、今連載中のシリーズ『王様の仕立て屋~サルトリア・ナポレターナ~』と合わせるとすでに35冊以上にもなる長期連載になっているのです。
     それはもちろん、仕立てというジャンルの奥深さがそうさせるのでしょうが、魅力的なキャラクターに依るところ部分も多いと思います。ちょっと老成してる悠の周りには、変わったキャラクターが数多くいます。中でも女社長ユーリア率いるカジュアルブランド・ジラソーレ社はどこを見ても(一癖ある)美女ばかり。往々にして彼女らに流されて巻き込まれてゆく悠に若干の嫉妬を感じます。名言や歌を用いた細かなネタに、細かに挿入されるギャグがリズム感を生んで、長いウンチク部分も冗長にならずあれよあれよと読み進められる、稀有な作品だと思います。
     この漫画のお陰でコーデュロイやビキューナ(超高級素材。Amazonで調べたら掛け布団が800万円を超えていた!)、とこれまでの生活では全く知る由もなかったスーツの世界を垣間見ることができました。ただ、それを実践するのには気が遠くなるほどの金額が必要なのです…。
    • 参考になった 2
    投稿日:2013年11月01日
  • 女は怖い――幸せを絵に描いたような平穏な家庭生活を営みながら、その内奥では平穏な日常を超えていこうとする欲望を人知れず育んでいる。そんな女と男を描いた6話の短篇を集めた本書『妻の女友達』は、後に恋愛へも幅を広げていき直木賞を受賞する小池真理子がサスペンス分野の注目作家として脚光を浴び始めた1980年代後半の初期作品集。男には見えない女の心の秘めやかな動きを捉え、そこからまったく予想外の結末へと展開していく、サスペンスとしての鮮やかさは際立っています。日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した表題作『妻の女友達』は、小池サスペンスを代表する作品と言っていいでしょう。主人公は、市役所の戸籍係・広中肇とその妻・志津子。38歳になる広中肇は平和で波風のたたない人生に満足していた。華やかな職業につきたいと思ったこともないし、男なら何かを成し遂げねばならない、と考えたこともない。野心という言葉は彼の中にはなかった。仕事というのは、朝、出かけて行って、夜、帰って来ること、そしてその分の報酬をもらうこと……それだけだった。何事もなく、毎日毎日が変わりなくあればいい、それが幸せな生活の形と考えている男、広中肇が「理想の女」を妻に迎えます。〈志津子とは五年前に見合い結婚した。優しくて気配りのきく家庭的な女で、肇の少ない給料をやりくりする能力にもたけており、満点をやってもまだ足りないいい女房だった。美人ではなかったが、清楚で控え目な感じは肇の好みにぴったりだったし、波風のたたない平穏な家庭生活を育(はぐく)もうと努力するところなど、彼にはまたとないパートナーだった。志津子は子供のころ患(わずら)った小児マヒの後遺症で、右足に軽い障害が残っている。歩行にはほとんど支障がなかったが、本人はいつもそのことを気にしているようで、その痛々しさが、またひとしお、肇の情愛をつのらせた。彼は妻に手をあげたこともなければ、大声で怒鳴ったことも、文句を言ったこともない。妻は彼にとって、かけがえのない宝だった〉結婚して二年目にさずかった長女のちえみは、いま、三歳。妻によく似たおもざしで、性格もまた、志津子そっくりのおとなしい子だった。3人の生活はこんな具合です。〈役所が休みの時は、ちえみを連れて、妻とともに家の近所で散歩する。カップアイスクリームを買って、公園のベンチで食べ、ちえみがブランコに乗るのを眺める。混雑を極める都心のデパートや遊園地に、行ったこともなければ、行きたいと思うこともなかった。それは妻も同様だった。志津子は、女には珍しく物欲の少ない女で、洋服や小物などに興味を持たなかった。彼女が興味をもつのは、それらを手作りで作ること、それだけだった。四畳半と六畳、それに八畳ほどのリビングのついた貸家には、志津子の手作りのものがあふれている。(中略)ちえみのおもちゃも、たいてい志津子が作ってやったものばかりで、子供用のベッドの脇には、動物を象(かたど)ったモビールや、牛乳の空きパックで作った人形の家などが並び、それは肇の心を和(なご)ませた。
    ごくたまに、図々しくも休日の暇つぶしに訪ねてこようとする役所仲間がいたが、彼はでっち上げた嘘(うそ)をついて、ほとんどの訪問を断った。志津子もそれを望んでいるようだった。俺以外とは話などしなくていいよ、と彼はいつも志津子に言ってきかせる。きみは、のんびりこの家でくつろぎながら生きていればいいんだ、と。
    夕食後などに、ちえみの小さなハンカチにアイロンをかける妻を横目で見ながら、肇は心の中で「志津子、愛してるよ」とつぶやく。愛してる。愛してる・・・・・・それを実際に言葉に出したことは、一度もない。だが、志津子をどれだけ深く愛しているか、彼は自分でよく知っていた〉人並みの物欲も待たず、野心もなく、妻を愛し、子どもを大事にする市役所の戸籍係・広中肇の平和な家庭生活ですが、ある日、その平穏を破る“異変”が生じます。家にいるのが好きだと信じていた妻が唐突に、駅前に新しく出来たフランス料理の教室に通いたいと言いだしたのです。初夏の緑が眩しい季節の夜のことでした。妻の家事、料理に何の問題もないと考えていた肇は最初「必要ないんじゃないか」と言ったものの、遠方に通うのではなく駅前なら買い物の帰りに寄れるしと考え直して、「きみが通いたいなら、かまわないよ」と鷹揚に答えて妻を喜ばせたとき――居間の電話が鳴り出した。いまいましい女の出現を告げる電話の音です。〈「夜分、すみません。私、多田と申しますの。多田美雪です。志津子さん、ご在宅かしら」はあ、とまた肇は言った。彼は受話器の送話口を片手でおさえ、妻に向かって言った。「きみにだよ。多田さんって女の人」「多田?」志津子は聞き返した。そして一瞬、考えあぐねた顔をした。「誰かしら」「知らないの? きみの友達じゃない? 多田美雪って言ってるけど」妻の顔に光がさした。「美雪さん?まさか、あの美雪さんじゃ……」彼女はおそるおそる、彼の手から受話器を取ると、ゆっくりと耳に当てがった。「もしもし。お電話、かわりました。志津子です」
    そしてその直後、彼女は「わあ」と言った。これまで肇が聞いたこともないような、少女めいた黄色い声だった。「美雪さんなのね? 本当ね?」〉多田美雪は高校のクラスメートで、高校卒業後アメリカに渡り、アメリカ人と結婚したが、その後離婚。その経験をジャネット・多田のペンネームで出版した著書がベストセラーになっていた女流評論家です。肇は『ブロンドの胸毛と暮らした日々』という不潔ったらしいタイトルがいやで、中身は読まなかったが、著者が志津子の昔の友達だということは、よく知っていた。夜分に突然電話してきて、近くにいるのでこれから寄りたいという厚かましさ。家庭に土足で入り込まれるような不快感を抱いた肇ですが、そんな気持はおくびにも出さずに多田美雪と妻の会話を聞きます。〈「家政婦っていやなのよ。知らない人をうちにいれるのは好きじゃないの。知ってる人のほうがいいわ。志津ちゃんみたいな人。志津ちゃん、昔から掃除とか料理とか、好きだったし、うまかったもの」志津子は「あら」と言い、ぽっと顔を赤らめた。「私なんかでもいいの?」それは肇の予測しなかった言葉だった〉この瞬間、広中肇の家庭生活の崩壊が始まります。そして驚きの結末――秋の夜長、女の怖さをじっくりお読みください。(2013/11/1)
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    投稿日:2013年11月01日
  • 初めて購入しましたが面白い雑誌です
    好きな作家さんの名前をみつけて購入しました。
    この手の雑誌は読み切り雑誌だと思ってこれまで購入は見送っていましたがこの雑誌は連載漫画だけが載っている雑誌だったんですね。
    どの作品も面白かったです。特に「調教牢獄村」が物凄く面白かったです!!!。
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    投稿日:2013年10月31日
  • ストーリーもエロ目的も楽しめます
    ストーリーもエロ目的も楽しめます。この作者さんは話をうまくまとめてくれるので、ワクワクドキドキしながら読めます!続きが気になります。早く続きを・・・。
    • 参考になった 3
    投稿日:2013年10月31日
  • 匿名希望
    食のドラマはおもしろい!
    なにか美味いものを食べたくなったときは、この作品に手を伸ばしてしまう。飽くことのない食だからこそ、そこに生まれるドラマが面白い。
    日本の食文化の豊かさ、オリジナリティを発見してみたいと思って久しぶりにダウンロード。
    • 参考になった 3
    投稿日:2013年10月30日
  • 匿名希望
    また読み返したくなる作品
    どこにでもありそうなストーリだからこそ共感してしまう。初めて読んだのは10年以上も前だけど、このサイトでこの作品を見かけたとき迷わずにダウンロードしてページをめくった。そしてまた泣いてしまった。
    • 参考になった 7
    投稿日:2013年10月30日
  • 本人には全くもって奇をてらったところはないのに、周りから見るとどーにも不思議な女性・野田さん。そんな野田さんの、本人にとってはフツーな、でも人から見たらちょっと「?」な考え方や出来事を描く1話完結のショート作品。地味すぎるほど地味なのに他の誰よりも個性的な野田さんを見るにつけ「個性とは何か」を考えさせられますね。作者は柘植文さん。僕は「柘植文のつつウラウラまんきツアー」を読んでこの人が気になりだし、その後「僕とおませちゃん」でそのセンスにメロメロになりました。でも何が僕にそんなにも刺さったのか全くもって人には説明できません。シニカルなような…ブラックなような…でも違うような…。柘植作品、ほかにも「つげ式 貧遊術」「ゆるガキあやちゃん」「ノンストップおヨメ道」とありますがどれかひとつでも刺さったなら全部面白いはず。おすすめですよ。
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    投稿日:2013年10月29日
  • 親が親なら子も子だね(笑)
    父親、相沢耕平の遺伝子は、確実に薫平に伝わってるね!
    喧嘩っ早くて、女好き、なのに何故かモテる(笑)
    たがみよしひさ先生の作風は、相変わらずですね。
    ウィットな会話と、2頭身とリアルな絵の使い分け。
    私は、好きです!
    • 参考になった 2
    投稿日:2013年10月28日
  • 大宅壮一ノンフィクション賞受賞作品『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』は、著者である米原万里が、旧チェコスロバキア社会主義共和国の首都プラハにあったソビエト学校でともに学んだ同級生3人の消息をたどり、会いにゆき、語り合ったこと、そして語らなか
    ったことを、自身の分身ともいうべき「マリ」を主人公に綴った作品です。日本共産党の幹部であった父親の赴任にともなってマリが在プラハ・モスクワ学校に学んだのは1960年1月から1964年10月までの約5年間。日本に戻ったマリは中学2年に編入していますから、プラハの学友たちとは日本でいえば小学校から中学時代をともに過ごしたということになりますが、別れたあとの中欧は文字通り、激動の時代を迎えます。1968年8月20日、ワルシャワ条約機構軍の戦車がチェコスロバキアに侵入、全土を占領。「人間の顔を持つ社会主義」を目指して始まったチェコスロバキアの政治・経済改革運動「プラハの春」を主導する改革派を弾圧・排除しはじめたのです。ソ連流の社会主義では考えられない複数の政治的立場の容認や言論の自由の拡大などを実現しようとした「プラハの春」は、戦車の前に一気に押しつぶされ、チェコスロバキアは再び冬の時代に逆行していきます。受験勉強に追われる日々を過ごしていたマリですが、突然、プラハの学友たちを思って眠れぬ日が何日も続くようになります。〈他の多くのクラスメートたちは、すでに故国に帰っていたが、リッツァだけは、まだプラハにいたはずだった。しかし、久しぶりに速達で出した手紙の返事は来ず、何度試みても、電話は通じなかった。プラハ・ソビエト学校は、事件後閉鎖されたと人づてに聞いた〉ここに登場するリッツァは、三部構成の本書第1部「リッツァの夢見た青空」に登場するギリシャ人少女です。両親は亡命ギリシャ人で、ルーマニア生まれのリッツァは、一度も仰ぎ見たことのないギリシャの抜けるような青い空に強い憧れを抱いています。このチリチリ天然パーマのユニークな学友は、奥手のマリに性の知識を披瀝して驚かせる愉快な仲良しでした。こんな具合です。〈あるとき、リッツァは一時間目の授業に三〇分も遅れてきて教師にしこたま叱られ、廊下に立たされる。その日は、リッツァからさんざん愚痴をこぼされた。
    「ママのせいよ、遅れたのは。もう嫌んなっちゃう。朝っぱらからパパとおっ始めるもんだから、朝食からゴミ出しまであたしがやらされる羽目になってさあ」「おっおっおっ始めるって、何のこと?」「やだあ、セックスに決まってるじゃん」「セッセッセッセックスって」「えっ、マリ、知らないの!? もしかして子どもの作り方も知らないんじゃない?」「あれ自然にできるんじゃないの?」「もーっ、信じらんない」あきれかえった彼女は、それでも懇切丁寧に教えてくれた。私にしてみれば耳を疑うような内容である。「ウソでしょ、それ」「二〇〇パーセントほんと。マリだって、マリのパパとママがセックスしたおかげでできたんだ」ショックでその日の授業は、何も見えず、何も聞こえず、教師に指されてはとんちんかんなことを答えて教室の爆笑を誘った。家では、父や母の顔を正視できず、食事も喉を通らず、夜は一睡もできなかった〉大人顔負けの話に、びっくり、仰天、どぎまぎする若き米原万里の様子が目に浮かぶようですが、その学友が戦車の侵入という緊迫状況下で連絡がつかなくなってしまった・・・・・・。世界の激動が他人事ではなく、身近な友人の安否に直結していることをつきつけられた10代のマリの思いはどうだったのか。そして、彼女たちの人生はさらに大きな社会の激変に見舞われていきます。米原万里はこう書いています。〈再びプラハ時代の学友たちのことが、むやみに心をかき乱すようになったのは、八〇年代も後半に入ってからのことである。東欧の共産党政権が軒並み倒れ、ソ連邦が崩壊していく時期。もう立派な中年になっている同級生たちは、この激動期を無事に生き抜いただろうか。いつのまにかクラスメート一人一人の顔が浮かんでいることが多くなった。「リッツァに逢いたい。プラハ・ソビエト学校時代の同級生みんなに逢いたい」彼らの面影に惹かれるように、再三再四、プラハやプラハ時代の学友たちが帰っていっただろう国々に旅するようになった。しかし、一四歳の頃に知らされた住所に、今も住む者などひとりもいなかった〉プラハの学友たちを探し、訪ねる米原万里の旅はこうして始まりました。かつてプラハ・ソビエト学校があった場所にも何度か足を運んでいます。そして、学校近くに住む婦人から30年前の昔話を聞き出し、学校が移転したことを知る。引っ越し先を調べて校長先生に面会する。ギリシャ人コロニーに辿り着いた米原万里はギリシャ人子弟のための学校で、リッツァとカレル大学の寮で一緒だったという女性と出会い、リッツァが医学部にいたことを知ります。消息を知っていそうな人々の間を歩き回った末に、米原万里はついにリッツァの叔父を捜し出します。ホテルに戻ったマリが、ドイツのフランクフルト近くの町で診療所を開いているリッツァに電話をかけるシーンです。〈受信音一回で向こう側は受話器を取った。男の声だった。ドイツ語で「もしもし」と言っているらしい。「ドクトル・ソティリア・パパドプロス、ビッテ」なけなしのドイツ語の単語を絞り出すと、「アイン・モメント」という男の声に続いて、「アロー」懐かしい声が聞こえてきた。「リッツァ、リッツァなのね!?」「あら、嫌だ、ロシア語じゃない。誰、いきなり?」「マリよ、日本人のマリ」「ウソッ! 信じられない!……でも、マリの声だ。今どこにいるの? 東京?」「ううん、プラハ。あなたのこと、探したの。今日叔父さんに会えて、やっと電話番号が分かったのよ。明日、そっち行っていい?」「もちろんよ。仕事時間にかかると、迎えに行けないけれど、フランクフルト空港からすぐのところだから。今から住所言うからメモして」〉米原万里はリッツァのほかに、もう二人の学友を捜し出します。歓迎されざる「ソードルフ(同志)」という言い方にこだわり続けたルーマニア人のアーニャ(表題作「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」)とクラス一の秀才ヤスミンカです。ヤスミンカは、ユーゴスラビア人。民族紛争を踏まえていえば、ボスニアの人です(「白い都のヤスミンカ」)。とまれ再会を果たしたリッツァ、アーニャ、ヤスミンカの3人からマリが聞き取った、20世紀最後の動乱の時代を生きた家族の物語はそのまま現代社会の歴史であり、貴重な記録です。しかも、米原万里はこの貴重な記録をウイットに富んだ文体を駆使して一級のエンターテインメントに仕立てあげることに成功しています。(2013/10/25)
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    投稿日:2013年10月25日
  • まず、メンズがイケメン揃いですね。そこからだけでも読むに値する作品だと私は断言したいと思います!主人公の花笑は33才の独身女子で、且つ処女という設定で、なんと21才大学生の田之倉くんと、とあるキッカケが始まりでお付き合いすることになるわけです。若干リアリティにかけているところがありますが、いいのです!幻想、大事です。そして私も「きょうは会社休みます。」と諸事情により、唐突に!会社に連絡を入れ休んでみたいものだと憧れました。単純に『恋愛漫画が読みたいの!』モードの読者におすすめの一冊です。
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    投稿日:2013年10月25日