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  • フリージング
    闘うヒロインがメインコンセプトの「コミックヴァルキリー」で一際目立つ『フリージング』。
    人類を襲う「異次元体」との戦いに身を投じる「パンドラ」と呼ばれる特殊能力を持った少女たち。
    彼女たちは謎の生物だけではなく異次元体対応作戦学校「ゼネティックス」での学内での序列競争だったり、パートナーである「リミッター」と呼ばれる男性を巡ったり、女のプライドを懸けて全力で戦っています。
    バトルシーンや作画の美しさだけでなくヒロイン「接触禁止の女王」サテライザーの寡黙美人のツンデレぶりや他のパンドラたちのエロピンチぶりを是非ご堪能ください。
    投稿日:2013年07月26日
  • ばくおん!!
    自分が昔バイク好きだったということや、自分が関わる雑誌の連載作品だからということもありますが、コメディとしての完成度が高く、率直に今イチバン面白いと推薦できる作品が、「ばくおん!!」です!! 内容は、女子高生がバイクに惹かれ、バイク部に入り…というライト・ストーリー。しかし、その中に編み込まれている設定がバイク好きの心をくすぐります。例えば、主人公の名前が「羽音(はね)」、その友達が「恩紗(おんさ)」「鈴乃木」、先輩に「来夢(らいむ)」etc.…傑作なオチ、カワイイ登場人物たちも相まって、バイクを知らない人も楽しめる優れたエンターテインメントです。続刊も今後ありますので、お読みになられてない方はぜひ!!
    投稿日:2013年07月26日
  • フットボールネーション
    運動科学総合研究所所長でいらっしゃる高岡英夫さん(「ゆる体操」で有名!)に科学指導をお願いした、スポーツ科学情報満載の、これまでにない新型サッカー漫画です。インナーマッスルや身体の使い方に関する最先端の情報が随所に盛り込まれていて、サッカーにそれほど興味のない私でも、読んで「へえ~」と感心すること、しきりです。もちろん、その詳細な情報性は、サッカー好きの読者をも唸らせることは必至!!この作品を読み、サッカーを科学的に認識し直して、来年のワールドカップを今まで以上に楽しんでください!
    投稿日:2013年07月26日
  • 銀の匙 Silver Spoon
    大自然に囲まれた大蝦夷農業高校に入学した八軒勇吾。授業が始まるなり子牛を追いかけて迷子、実習ではニワトリが肛門から生まれると知って驚愕…などなど、都会育ちには想定外の事態が多すぎて戸惑いの青春真っ最中。仲間や家畜たちに支えられたりコケにされたり、濃厚すぎる農業高校を舞台に日々悪戦苦闘しながら、命の大切さを学んでいく…汗と涙と土にまみれた青春物語。こんな時代だからこそ、絶対に読んでほしい。そんな作品です!TVアニメもノイタミナ枠で放送中!!
    ※本書は読んだあと急激にお腹がすくことがありますのでご注意くださいね。
    投稿日:2013年07月26日
  • BUGS LAND~箱船のトリトン~
    尖閣諸島を漂流する巨大なコンテナ船。救助要請を受けた海保の特殊警備隊員・友理まひろが船内で見たものは!? 湧き出る恐怖と絶望。ぶつかる生存本能。これは人類を未曾有の災厄に叩き込む戦いの始まりに過ぎなかった!…ちょっと大仰に書いちゃいましたが、この作品、『スターシップ・トゥルーパーズ』や『エイリアン』が好きな方にはドンピシャのバトル・ホラーです。七月先生の精緻な原作、藤原先生の迫力の描写!小さい画面ではもったいない!ぜひ大画面のPCやタブレットで楽しんでくださいませ。
    投稿日:2013年07月26日
  • 土竜(モグラ)の唄
    ど派手でシリアス、そしてときどきナンセンス。これが「漫画」だよなあ~と、いつも笑いながら原稿を拝見しているのが、この『土竜の唄』です。犯罪組織を壊滅させるために送り込まれた潜入捜査官・菊川玲二の活躍(と追い込まれっぷり)は、どんな方にもお楽しみいただけるハズです。そして来春公開で映画化も決定! 主演は生田斗真さん、脚本は宮藤官九郎さん、監督は三池崇史さん…って、豪華布陣すぎです!
    投稿日:2013年07月26日
  • どうらく息子
    巷間、落語漫画がきているってぇ噂が流れておりますが、舞台が学生サークルでぇあったり、若干昔の話でぇあったりで、今現在を生きるプロの落語家を題材にした作品はとんと、ご無沙汰でございました。しかしぃ、今ここにございますのがこの「どうらく息子」!師匠は長屋じゃなくてマンションに住んでるし駆け出しの前座にだってキャラしだいでTVの仕事もきちゃう。厳しい修行の場にだってICレコーダーが登場したりする。一方、肝心の落語の方も登場人物が扮する「漫中噺」でわかりやすい!面白くてためになるし、主人公の話す「寿限無」や「やかん」は覚えちまえるかもしれませんぜ!
    投稿日:2013年07月26日
  • 機械仕掛けの愛
    私はお涙頂戴みたいな漫画は、本当は嫌なのだ。だがロボットが主人公の本作は、ビッグコミックで一番涙腺がゆるむ。犬や幼児のように、ロボットは純真で、どんなにイジメられてもイジメられてもご主人様である人間を慕い、忠誠を尽くす。醜い人間への無限の信頼は、切ない。映画『道』のアンソニー・クインのように、喪って初めて人は、愛を知る。嫌だが大好きな作品だ。
    投稿日:2013年07月26日
  • 素晴らしい世界
    まだサンデーGXに関わってない別部署の時代から、何度も読み返している漫画がこれ。様々な人々の良くも悪くも輝いた人生の一瞬を、丁寧に切り取った2000年代短編集の傑作です。特に、人生のターニングポイントでこれからどんな進路に進もうか迷ってる人、必読です。どの作品からインスピレーションを得るかは、皆さん次第。どの話にもタイトルどおりの「素晴らしい世界」を生きる術が刻まれてます。どうしたらこんな表情が描けるのか感嘆するしかない、浅野さんの表情芸術も必見です。
    投稿日:2013年07月26日
  • ウソツキ!ゴクオーくん
    児童まんがといいますと、ウンコチンコのお手軽なものでしょ、というご意見を頂くことがあります。しかし違います。編集部一同、「これが子供たちが最初に読むまんがだ。彼らがまんがを好きになるかどうか、ここで決まる」という覚悟のもと制作しておりますし、子供たちの読解力は大人の想像以上で、ぬるい作品には厳しい「NO」がつきつけられます。
     この作品は、そんなコロコロ読者が、「めちゃくちゃ面白い!」と評価して、読切から別冊コロコロでの連載、本誌連載へと躍進した「ウソ漫画」です。

    八百小学校へやってきた謎の転校生、ゴクオー。ウソをつくのも見抜くのも大得意な、「ウソのエキスパート」である彼は、事件を起こす悪のウソツキたちを、得意のウソで追い詰めていくのですが…!?
    もちろん、ロジカルな展開で、ただ読んでいるだけでも気持ち良いですが、実は、大人も、現役小学生もハッとする、登場人物たちの心の動きがこの作品の醍醐味です。だれもが小学生のころに感じた、つまらない見栄や、小さくくだらないことなのに世界が終わったかのような絶望、時折見せる宝石のような心の清らかさ、そこに「人間ならざる主人公」ゴクオーが絡んだ時に、絶妙のエンターテインメントが出来上がります。
    ぜひ、大人の方にも手に取って頂き、少年時代のワクワクを、現役小学生とともに味わって頂きたいと思っています!
    投稿日:2013年07月26日
  •  軽妙なストーリー展開と謎解きの意外性――赤川次郎らしさがたっぷりの『変りものの季節』は、1995年双葉社刊行の紙書籍を底本に電子書籍化された長編ミステリー。石油会社OLの坂爪亜矢子(さかづめ・あやこ)が取引先の印刷会社社員の不審死に巻き込まれ、変りものの新入社員3人組とともにその謎を解いていく物語です。
     とにかく坂爪亜矢子と新人3人がフツーではないところが、作品の大きな魅力となっています。少し長くなりますが、その人物像をピックアップしてみましょう。
     まず、坂爪亜矢子――。
    〈坂爪亜矢子、二十七歳。くり返すが独身。かつて恋人の一人や二人、いなかったわけではない。スラリとした体つき、長身ではないが、足は長い方。美人――というのは我が目の評価。まあ、恋人ができてふしぎじゃない女性ではあるが、目下のところは「空(あ)いている」。忙しいせいもある。今は仕事が面白いのだ。特に、この春からは部下が一度に三人もできてしまった。おかげで目の回る忙しさ。部下がいるといえば聞こえはいいが、要するに新入社員の教育係〉

     というわけで、広報課所属の坂爪亜矢子のもとに配置された3人の新人です。一人目の木下征男は、不器用でドジ!
    〈「木下(きのした)君」と、亜矢子は呼んだ。
    「木下君!」
    「は、はい!」
     机に向かってボーッとしていた木下征男は、飛び上がるように立ち上がったが、その勢いで、車輪のついた椅子がシューッと滑って行き、通りかかった女の子にぶつかった。
    「キャッ!」
     両手に一杯書類を抱えていたその子は、足を取られて引っくり返り、書類は辺り一面に飛び散ってしまった。
    「ご、ごめんなさい!」〉

     二人目の小西夕紀は子供っぽさの残る20歳。春に短大を出て入社して来た。
    〈・・・目の前に背中を見せて座っている小西夕紀を呼んだ。
    「ちょっといい?」
    「はあい」と、振り向いた小西夕紀は、サングラスをかけていた。
     亜矢子は面食らって、「どうしたの? それ・・・・・・」
    「あ、すみません」と、サングラスを外すと、真丸な顔に大きな目。
    「目が疲れて、週刊誌に、日本の家は明るすぎる、って書いてあったんで、サングラスをかけてみたんです。でも、だめですね。これかけてちゃ、文字が読めない」
    「じゃ、やめた方がいいわね」〉

     三人目、名門国立大学の文学部を出た白河顕治(けんじ)は、25歳の“文学青年”。
    〈「白河さん」と、亜矢子は言った。
    「どこへ行ってたの?」
    「屋上です」
     二十五歳というのが信じられないほど老け込んだ感じの白河はそう言って、「一度死んだんです、僕は」と、難しく眉を寄せる。
    「あ、そう」これくらいのことではびっくりしない。
    「屋上で日の光を浴び、風の囁きを聞く内、再び細胞がよみがえって活動を始めたんです。現代人は、生きるために空や風が必要なことを忘れている。天井(てんじょう)とエアコンの風だけで生きているのは、ガラス箱に入れられたモルモットと同じです」
     と、白河は言った。「人々の心に必要なのは『詩』です。詩こそが人間を人間に帰してくれるんですよ」
     二十五というのに、もう髪には大分白いものが混り、顔色も青白くて全体に生気がない〉

     どうして三人が三人とも、そろって、「変わりもの」なのか。仕事を教え込もうとするものの、「のれんに腕押し」「ぬかに釘」の状態で、どうにもならない・・・・・・頭に来ていた坂詰亜矢子ですが、ある日、やっかいな問題に巻き込まれていきます。印刷会社の担当者・松木が電話してきて、話しておきたいことがあるので、時間を作って欲しいという。翌日に会社近くの喫茶店で落ち合うことにしたが、待ち合わせの時刻になっても松木は現れない。そしてその日の夜、亜矢子の部屋を刑事が訪れ、松木が死体となって発見されたことを告げます。
     亜矢子の会社から100メートルほど離れたビルの屋上から墜落死したという。自殺ではなく、何者かによって突き落とされたのが目撃されていた。
     松木の死は、亜矢子に話そうとしていたことが関係するのか。不安にかられる亜矢子宛に、夜遅くファックスが届きます。死んだはずの松木からのファックスでした。

    〈俺が話したかったのはね、その植字工のことだ。奴も実は自殺したんじゃなく、殺されたらしいってことなんだ。ぜひあんたと会って、詳しい話を、と思ってたけど、もうその時間がない。あんたは公平で頭のいい人だ。ぜひ、あのじいさんの敵をとってやってくれ。これが俺の遺言だよ。どうか聞いてくれ〉

     死者からの便りに唖然とした亜矢子は、翌日の昼休みに3人組をレストランに招集。亜矢子からファックスを見せられた白河が「筆跡は貴重な証拠になる」と言って、レストランと親しい小西夕紀にコピーをとってもらうように頼みます。文学青年が機知に富んだ意外な側面をのぞかせて、亜矢子と三人組の謎解きが始まります。
     軽快なテンポとユーモア、職場の人間関係、男女の機微が絡み合う赤川ミステリーの真骨頂がいかんなく発揮された佳作です。双葉社版のほかに、2003年に文庫化された紙書籍を電子化した角川書店版もリリースされています。(2013/7/26)
    • 参考になった 2
    投稿日:2013年07月26日
  • 匿名希望
    ネタバレあり
    キレイな絵と不思議な世界観、でも…
    表紙を見て購入した時の期待を裏切らず、キレイな絵と不思議な世界観の作品でした。でも、正直、ヤマ無し・オチ無し・意味無しのお話なので、何らかの解決を求める方にはオススメしません。美しい神が答えの出るような出ないような問答をぐるぐる繰り返すお話で、読んでいて疲れました。私も青春の頃はこんな話が好きだったような記憶があるので、需要はあるのでしょう。
    • 参考になった 3
    投稿日:2013年07月25日
  • 密度が濃い!
    僕は読むのが早いほうでさっさか読んでいくのですが、この作品は何故か2倍近い時間がかかります。
    推理漫画のようにセリフが多いわけでもないのに。
    不思議に思って読んでいる自分を思い出してみたら、どうやらキャラクターの表情をかなりじっと見ているようです。
    それが如実に現れたのが第一話でした。

    第一話を読み終わったとき、「ああもう一冊読んじゃったのか」と思ったのです。
    たった一話にこんなにいっぱい詰め込んで・・・と。
    つまり第一話でしっかり心を捕まれちゃったわけですね。


    信頼、信用、失意、コンプレックス、バッテリー、おどおど、小心者、羨望。
    それがこの作品のキーワードだと思います。
    • 参考になった 6
    投稿日:2013年07月24日
  • 人はみんな不器用なのだ
    漫画と密接に関わろうとする主人公たちの、
    劣情、焦燥、嫉妬、けれども持つ情熱、夢を語ることへの恥ずかしさ、
    そんな等身大の気持ちがこめられている作品でした。

    子を育てる親の目線はひとつじゃないこと。
    漫画の中の漫画に、込められているものの重み。
    ひとりひとりの思い。
    日本橋先生の作品はいつもキャラクターが成長していきます。
    • 参考になった 4
    投稿日:2013年07月24日
  • バレー漫画だけどヒューマンストーリー。
    表紙を飾る主人公の女の子、練(ねり)。
    持っているボールでわかるように、部活バレー漫画です。
    日本橋先生の作品にはキャラクター一人ひとりに血が通っているのですが、
    この作品に至っては身震いするような言葉がちりばめられています。

    主人公はバレーをやりたいけれど、バレーは団体競技。
    思いもスキルも突出した主人公に周囲が起こした行動。
    そして新たな出会いに、人間として成長していくキャラクターたち。
    ふふ、と微笑んでしまうような日常の何気ないことや、大切なことが、
    とても丁寧に書かれているので、しっかりと伝わってくる漫画です。
    • 参考になった 9
    投稿日:2013年07月24日
  • 中学2年生。男子同士でバカをやっているのが最高に楽しく、でも女子のこともちょっとは、イヤ、かなり気になっていて、アタマの中はエロい妄想でいっぱい。あの頃の「どうしようもなさ」がうまいこと描かれていてたまりません。似たような中学生悶々作品としては『昭和の中坊』『中学生日記』という名作がありますが、あちらに出てくる中学生たちがある意味「ウブ」だったのに対し、こちらの中学生は性衝動もあけっぴろげで、しかもまるっきりモテないというわけでもない。良くも悪くも「いまどき」感があります。さすが平成生まれ。個人的に好きなのは、2巻に収録された教育実習生とのエピソード。かわいらしい実習生が酔っぱらうと乱れるさまは、「中2の考える“オトナ”とその現実」がうまいこと描かれているんじゃないでしょうか。これぞ中学生悶々ものの最新形、お試しを。
    • 参考になった 1
    投稿日:2013年07月23日
  • 実験作品
    日本では珍しい複数人の作家によるクロスオーバー漫画の第一作で画力は高く安定していてストーリーも面白くコミック未収録の話やカラーページ修正されていてとてもよかった。問題点は企画が軌道に乗る前に掲載誌が廃刊になり作品同士のクロスオーバーがあまりできていないことと現在企画自体が停滞状態にあることです。ぜひともこのebookで華麗なる復活を遂げてほしい期待も込めて星5の評価とさせていただきます
    • 参考になった 6
    投稿日:2013年07月21日
  • 学園異能ファンタジー
    若干内容は短いが画力は高くキャラクターもおもしろいので東まゆみの漫画を読んだことのない人には入門作ちょうどいいかもしれません。もしこの漫画を気に入って長編が読みたくなったらなら同作者のエレメンタルジェレイドシリーズを読んでみることをお勧めします
    • 参考になった 1
    投稿日:2013年07月21日
  • ネタバレあり
    熱血主人公
    根拠のない自信に満ち溢れどうでもいいことに躓き苦悩する若き漫画家志望者の話、燃えよペンが好きな人や主人公と同じ年代の漫画好きアニメ好きにはたまらない作品だと思う ただ一つ問題があるとすれば作者があだ○先生や同業者に怒らてないか不安になる
    • 参考になった 0
    投稿日:2013年07月21日
  • 感想
    105円という手ごろな値段で買うことができ、内容的にも充実していてとてもよかった 一つ問題があるとするなら懸賞が付いてないことだけです
    • 参考になった 2
    投稿日:2013年07月21日
  • 匿名希望
    ピアノの森
    切なくて、眩しくて、いじらしくて。。。本当に大好きな作品です。男女、問わず楽しめると思います。自分が旅立つ時、一緒にお墓に入れてもらいたい作品です。 笑
    • 参考になった 2
    投稿日:2013年07月19日
  • 匿名希望
    SEX PISTOLS
    絵もストーリも好み! オリジナリティ溢れてます。買って損は無し! 先が読みたい。。。
    • 参考になった 2
    投稿日:2013年07月19日
  • 7月12日、20~30代の女性10人中7人が働いているという調査結果が総務省から発表されました。2012年の就業構造基本調査で、働き盛りにあたる25歳から39歳までの女性の有業率(仕事をしている人の割合)が、過去最高を更新、7割目前の69.8%に達したそうです。子育て世代の女性たちが離職せずに働き続ける傾向が強まっていて、男性社会だった日本の企業にも、いよいよ大きな変化が押し寄せてきているようです。2004年に『空中ブランコ』で第131回直木賞を受賞した奥田英朗が、企業社会で存在感を増す女性たち――男尊女卑の色濃い企業社会に出現した「女たち」(「女の子たち」ではありません)を描いたのが、本書『ガール』。2003年から2005年にかけて「小説現代」に発表された5作品『ヒロくん』『マンション』『ガール』『ワーキング・マザー』『ひと回り』を執筆順に編纂した短篇集です。2012年に公開された映画「ガール」は、『マンション』を除く収録4編を一つのストーリーに仕立て直したもので、いま時の女たちの心理、本音、生態、悩みが巧みに描かれていて評判を呼び、大ヒットとなったことは記憶に新しい。どの作品も主人公は、入社10年を過ぎて、“ガール”卒業の時期が近づいている女性総合職です。表題作の『ガール』では、広告代理店に働く32歳独身の滝川由紀子(たきがわ・ゆきこ)が担当する百貨店のイベント企画を巡って百貨店担当者とちらす同世代女性同士の火花が縦軸。横軸は、冒頭に伏線として仕込まれた、30歳を過ぎたガールの本音です。仕事の打ち上げ後、後輩の20代を引き連れてディスコに流れた由紀子と同期・千恵の二人。年下に見えるが、ハンサム、モード系の細身のスーツに身を包んだ男たちが自分たちの方を見ていて、近寄ってくる。「ナンパされるなんて久しぶり」二人は期待に心振るわせて身構えていたのに、男たちは自分たちの横を素通り。「ねえ、彼女たち」そんな声が隣で聞こえる。あろうことか男たちは20代前半の後輩たちに声をかけていた。〈千恵が何も言わず顔を背(そむ)けた。頬(ほお)をひきつらせているのが視界の端(はし)に見えた。由紀子はフロアのほうを向いた。笑ってごまかすには、あまりにもばつが悪かったのだ。みるみる気持が冷えていった。奈落の底は大袈裟(おおげさ)にしても、落とし穴に落ちたぐらいのへこみはある。(中略)ふん。由紀子は鼻を鳴らした。なんだ、こんなディスコ。よく見ればお子ちゃまばかりじゃないか。店を間違えただけだ。心の中で強がりを言う。柱の鏡に自分が映っていた。一瞬だれかと思った。あまりに仏頂面で、可愛くなかったのだ。思わず視線をそらせた。
    すっかり踊る気が失せていた〉――もう若くはないと思い知らされた女たちの心理描写がうまいし、面白い。しかし、男の目には、巻頭収録の『ヒロくん』が仕事小説の趣もあって印象深い。女子総合職として異例の抜擢人事で課長になった武田聖子が上司を上司とも思わぬ態度の3期先輩の男性社員の扱いに苦労しながらも、最後にはやりこめてしまうところなど新鮮です。書き出しはこうです。〈武田聖子(たけだせいこ)に開発局第二営業部三課課長の肩書きがついたのは、梅雨真っ只中の七月一日のことだった。
    四年制大学を卒業し、大手不動産会社に就職して十四年目を迎えていた。その間ずっと開発畑を歩いてきて、局内では立派な中堅どころといえた。聖子の会社では、数年前に昇進の年次主義を廃止しており、三十代半ばの管理職は珍しくなかった。中には海外企業から転職してきて、二十九歳の若さで課長になった者もいる。けれど、女子総合職としては異例の抜擢(ばってき)人事だった。局内を見渡しても、女子は四十代の部次長が一人いるだけだ〉直属の上司の内示に聖子は戸惑った。心の準備がまるでできていなかったからだ。昇進など、考えたこともなかった。ただ総務から届いた名刺をみたときには少なからず胸がふくらんだ。それはクレジットカードがゴールドに切り替わったときの優越感に似ていた。差し出すとき、自尊心をくすぐる。女だと軽く見られないで済む、というわけです。しかし聖子のそんな前向きな思いを打ち砕く事態が待ち受けていた。問題は3期先輩になる今井係長。よく言えば親分肌で、自分になついてくる者に対しては面倒見がいいが、自己を主張するタイプは無視する。メンツにこだわる男だ。仕事を任せてみようと重要プロジェクトの担当に指名したが、意気に感じた様子はまるでない。それどころか上司である課長の聖子をないがしろにする言動が目立ち始め、一緒に担当につけた女子総合職の北村裕子(きたむらゆうこ)にいたっては完全にアシスタント扱い。男尊女卑の風潮が未だに色濃く残る企業社会の壁を体現するかのような年上の男性部下に、聖子はいかに立ち向かうかは本編をお読みいただくとして、印象に残ったくだりを引用しておきます。〈この男は、女房とホステスと部下しか女を知らない。そのいずれかには鷹揚(おうよう)に接し、守ってやるという姿勢を見せる。そして聖子や裕子のような、男の庇護(ひご)を求めない女に対しては、ひたすら敵対心を燃やす〉
     ちなみにタイトルの「ヒロくん」は聖子の夫君で、ここで俎上にのせられている今井係長の対極に位置するような男性。この二人の対比がまた男社会の問題点をよりいっそう際立たせています。(2013/7/19)
    • 参考になった 2
    投稿日:2013年07月19日
  • 2013年、講談社漫画賞少年部門を受賞した作品。国内外の数々のピアノコンクールで優勝し「神童」と呼ばれた主人公「有馬公生」くんは、母の死をきっかけにピアノを弾かなくなってしまうわけです。弾けなくなるって感覚は私にはわからないのですが、天才な感じですよね。そして芸術というのは「心」がとても大切なものなんだろうなぁと感じました。彼の日常は、本当に本当に悲しい、灰色のような毎日になってしまうのですが、そこでヴァイオリニストの天才少女と出会い、運命が変わり始めるのです!ピアノを弾く楽しさを少しずつ取り戻していく彼。私は熱中し、恋焦がれて、そして拒絶して、それでも依存してしまうぐらいにとことん取り組んだものがないので、何ともうらやましいなぁと思えた作品でした。どんどん面白くなってきた作品を是非読んでいただけたらと思います
    • 参考になった 12
    投稿日:2013年07月19日
  • 『自殺島』というショッキングな書名にして、内容もさぞや陰惨な物語かとイメージしてしまいますが、作品を知らない人にとっては見当がつかない内容ですね。少しだけ舞台を説明すると、自殺島とは「生きる権利と義務を放棄した」人が集められた島で、この島からの脱出は決して許されない、という政府のお墨付きがあります。この島に主人公・セイをはじめ何十人もの自殺未遂者が船で運ばれてくるのですが、日常生活を送るための文明の利器が何もないことに絶望をして、上陸当日に自殺する者が続出します。それに対し、こんなところでは死にたくないという者や、自殺した人を見て怖くなってしまう人が出てきます。自殺島にきて「生きよう」と決意し始め、サバイバルが始まるのです。この漫画を読んで面白いと思ったのは、食料を得るために漁や狩猟をして生き残るための知恵を働かせる場面や敵対グループとの確執です。つい数ヶ月前までには死を望んでいたはずなのに、生きるために汗水たらして努力を重ね、人間ならではの社会生活の結びつきの良し悪しまで表れるのですから、逆説的ですね。今後の展開が楽しみな作品です。(2013/7/19)
    • 参考になった 7
    投稿日:2013年07月19日