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  • 噂には聞いてましたがここまで凄まじいとは…。この作品、いきなりクライマックスという感じで、しょっぱなから第1巻のほとんど最後まで、ひたすらハードなアクションが続いているんです。マッド・ドッグの異名をとる傭兵・岩鬼将造は暴力団組長の息子。父の暗殺を知り帰国、落とし前をつけに黒幕の元へ――。ということで殴り込みになるのですが、そこは極道ならぬ極道兵器。ドスやチャカ程度の戦闘では収まらない。戦場土産のバズーカやミサイル、果ては核兵器まで飛び交うのですからもはや戦争。著者の真骨頂である狂気の演出と相まって、ハリウッド映画も真っ青のバイオレンス作品に仕上がっています。最初は極道物と思わせておいて、SF的な改造をされて名実ともに極道兵器になる、という設定なのですが、それはこの際どこかに置いといてほしい。許嫁の姐さんや、さらに凶悪な兄貴分もでてきますがそれもどうでもいい。とにかく主人公・将造の暴れっぷりを見て欲しいですね。ついでに、またしても広げた風呂敷を畳まない展開も忘れてほしい…。(2011/4/22)
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    投稿日:2011年04月22日
  • 劇場版も絶賛公開中!! 劇場版は今年で15周年、記念すべき第15作目です。実は私は第4作目から毎年欠かさず映画館に足を運んでいます!コナンの映画は本当に面白いんです!!!!手に汗握る興奮と感動の本格探偵アクション、ハラハラドキドキの推理サスペンスは、息をもつかせぬ展開と面白さで、一度見ると絶対ハマります!また少年マンガを紹介して~って思ってます?でもジャンルなんて関係ない!実はコナンは女性が読んでも楽しめる作品なんです!なんといっても登場人物が格好いい!!!新一も服部も白馬も…みんな本当に格好良すぎて困る!その中でも私の一押しキャラは怪盗キッドです!そうです、あのキザなコソ泥です!もうね…キッド様は本当に格好イイ!!!!!私の理想のタイプの男性です!!!あんな人三次元にいないってーーー!テレビアニメでもキッドが登場するだけで私たち姉妹は興奮状態になり「キャー―!!!!!キッド様~~~!!!!!!!!」と叫びまくりテンションUPして、近所迷惑な人達ですみません…m(uu)m。キッドってなんでこんなに格好いいの!?と登場する度に自問自答し、それはキッド様だからね!という結論になる。いや、読めばわかるんだって!本当に格好いいんです!そこでっっ!!!皆様にぜひお願いしたいのですが、現在コナンではキャラクター人気投票受付中なので、どうか、どうかキッド様に熱い1票を……!1票と言わず、2票でも10票でも毎日投票していただけるとさらに嬉しいです!!><壁紙欲しいんです!!!おっと、興奮しすぎて内容について触れてませんでしたね。青山先生って本当にすごいなって思います!特に本筋の話が黒の組織とコナンの対決なんですが、もうね。緻密に練られたストーリー構成と、随所に散りばめられた伏線には感服します。一つ一つ伏線が回収される度に、そういうことだったのか~~!と驚きと感激の嵐!!これはもう読むっきゃない!そしてコナンファンの間で必ず話題になるのが「あの方」とは誰か?という疑問。巷では様々な見解で推理されてますが…正体が明かされる日が楽しみです。絶賛連載中ですが、結末が物凄く気になる作品です!!コナン好きなので終わらないで欲しいですが><
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    投稿日:2011年04月22日
  • 就活生にもおすすめ第2弾です。その内容は、カリスマ的企業の代表を迎え豪華な食事、ジャンケンで負けた人が自腹という、お笑い企画なのですが、インタビューの内容が素晴らしいです。某「プロ○ェッショ○ル」的に近い感じでしょうか。しかしテレビとは違って、かなり砕けた雰囲気で取材がされていたためか、続々登場するトップの方々の中には、相当あけっぴろげなトークをしてる方もいて、余計なお世話ですが企業イメージが心配になってしまいほどです(笑) また、社員食堂が紹介されていたりと、その会社の雰囲気がすごく伝わってくる内容が盛りだくさん。「え、あの会社ってそうなの!?」とか、有名企画の裏話とか、驚くべき発見がきっとありますよ。
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    投稿日:2011年04月19日
  • かつて、東京駅が東北新幹線の終着駅となるまでは、上野駅が東北地方からの玄関口でした。その上野駅のすぐそばに、数年前まで「聚楽台」という昭和の香りが漂う大衆レストランがあって、上野のランドマーク的な存在でした。東北から東京に出て、初めて入った思い出のお店として語られることもしばしばです。古くは、集団就職で上京した少年少女も数多く来店したのだとか。初めて食べた東京のレストランの味は、どんな味がしたのでしょう。この「聚楽台」を連想させる舞台設定の作品が『衆楽苑』(小山田いく)です。物語は各話が読み切りで、主人公は衆楽苑を訪れるお客さんです。短いエピソードの中に、それぞれの人生の空模様を見事に描ききっていて、度々心揺さぶられます。私が好きなお話は、いわきから上京した営業マンが、衆楽苑で知り合った老人から高価と思しき宝石を預かって、逡巡するエピソードです。劇画の大家から、短編にひとつの話をまとめる労苦を聞かされたことがありますが、秀逸揃いの短編をこれだけ連作したというだけでも、ちょっとした奇跡ではないでしょうか。聚楽台…じゃなかった、衆楽苑のようなお店に明るい笑顔が満ち溢れている光景って本当に素晴らしい、そう思わされました。
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    投稿日:2011年04月19日
  • タイトルを見て懐かしく感じる読者は、40代以上のおっさん世代です。私もそうです。『月とスッポン』を表しているのは、背の低い土田新一と大柄な花岡世界のことで、ふたりは幼馴染以上で恋人未満という微妙な関係。作者である柳沢きみおの初期の代表作であり、柳沢が近年よく描く翳りのあるキャラクターや性描写を見慣れた若い読者には、新鮮かもしれません。物語は、二人が中学生から高校生にかけて成長していく過程を描いたもので、ギャグを交えているとはいえ、全体的にさわやかで健康的に明るいのであります。でも、この世代特有の悩みごとなんかもしっかり押さえているから、リアルタイムで読んでいて、共感を抱いたのかもしれません。30年ぶりに読み返しても、少しも色褪せていないどころか、あらためてこの作品に魅了されたような気がします。それは、この世代が持つみずみずしい感性やはち切れそうなトキメキ、挫折しかけているときの滅入った気分を随所に描き切っているからだと思います。そうです。おっさん世代には、何もかもが懐かしくて、目もくらむほど眩しい世界がここにあるのです。
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    投稿日:2011年04月19日
  • 本書『それぞれの終楽賞』は、阿部牧郎(あべまきお)が8回目の挑戦(ノミネート)で射止めた直木賞受賞作です。受賞時、54歳。官能小説などを量産し、中堅作家として脂がのりきろうという時代で、遅咲きの直木賞作家といえるかもしれません。1968年に『蛸と精鋭』で初めて候補となってから、1973年まで毎年のように候補となりながら直木賞の栄誉を逃し続けてきましたが、1987年に受賞、しかもほぼ満票でした。黒岩重吾、藤沢周平、平岩弓枝、陳舜臣ら名だたる名文家選考委員がこぞって高評価を与えていたことからもわかるように、完成度が高い、見事な作品です。主題は、高校時代の親友の葬儀で故郷秋田に帰った作家が、その急死の謎をたどりながら、自身の来し方を思い返し、友人たちの人生を描こう、描かなければならい、彼らを生かすことで自分も生きることができるという境地に至るまでの心のうつろいです。高校時代に興じた野球の記憶、万引きをして退学となった苦い想い出、今は亡き父の愛情、連れ添ってきた妻の献身・・・・・終楽章に入って、人生にとってもっとも大事なものの存在に気づいていく男の心情が、簡潔な文体で綴られていきます。選考委員の黒岩重吾は選評にこう書いています。「『それぞれの終楽章』が抜群で、受賞作は阿部氏以外にないだろう、と感じた。贅肉が取れた文章で描かれた人間模様には今の氏の年齢でなければ凝視できない人生への慈愛が滲み出ている。旧友の死を作為的なストーリーで追わず、彼の性格を抉って小説に構築したこともこの作品の格調を高めた」約500万人といわれる団塊世代の定年退職はすでに始まっています。人生の最終コーナーを曲がったとき、彼らは何に気づくのでしょうか。阿部牧郎が自身の体験を元に描いた男たちの終楽章。私たちの琴線にふれる感動作です。(2011/4/15)
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    投稿日:2011年04月15日
  • 前回ご紹介した『シグナル』に登場する鬼畜眼鏡(笑)・榊が主人公のお話です。ゲイとノンケの恋を切なく描き、「このBLがやばい!2009年版」でも4位にランクイン!榊は真性ゲイで、学生の時初めて本気で好きになった相手は、芦原の妹と結婚したノーマルの田町。学生時代の苦い経験から、男同士のドライな恋愛関係を好み、普段はノンケに手を出さない榊だが、仕事の取引先でタイプの男・岡田が現れ…。しかし榊のタイプわかりやす!『シグナル』では村上君にアタックしてましたしね!榊は職場とか親しい人にはカミングアウトしてるみたいです。ゲイのパートナー(セフレ?)も普通に職場に遊びに来ます。でも本気の相手には、軽蔑されるのが怖くてカミングアウトできない。ノンケの岡田の事も好みなだけで本気になるはずないと油断していたが、だんだんと学生時代の強く揺れる嵐のような感情が高まってくる榊。この気持ちはいつか静まる。そう信じて嵐をやり過ごそうとしていたが……ゲイがノンケに恋をすると、こんな風になってしまうのね。臆病で前が見えない。とんだヘタレ眼鏡です(笑) 学生時代の感情がよく出てくるのですが、榊がここまで田町に本気だったとは知らなかった。『シグナル』では割と嫌なキャラで鬼畜っぽかったんで、こんな切ない想いを抱えていたとはびっくりです。岡田はノンケですが、無自覚に思わせぶりな態度をとって、榊の感情をかき乱す。榊がカミングアウトして決裂した時、ピリピリと伝わってくる二人の緊迫感は凄まじかった――こっちまで緊張してしまいました。間のとり方というか、空気や雰囲気の表現が本当に上手い作家さんです。リアルな話と作りこまれたキャラ、綺麗な絵柄で多くのファンを持つ日高先生の描く、ゲイとノンケの切ない恋が胸に迫る、嵐のような大人の純愛の行方をそっと見守ってください。
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    投稿日:2011年04月15日
  • 最近、64巻収録の「2万5千年の荒野」という原発事故に絡んだストーリーが注目されているそうです。この話、確かにいまの日本の緊迫感を重ねてしまっても不思議ではありません。やっぱり実体験に近いということは強いですね。で、私にはほかに同じような意味で妙に思い入れのある話があります。それは90巻の「F1サーカス」というエピソード。舞台は90年鈴鹿。そう、セナとプロストが1コーナーで絡みクラッシュ、鈴木亜久里が日本人で初めて表彰台に上ったレースです。ホンダ(劇中ではサワダ)排除の動きを止めるため、澤田社長がゴルゴに依頼したのはポイントトップであり自社ドライバー・セナ(劇中ではレネ)のマシンの狙撃。ゴルゴは思慮の末、1コーナーでマシンのアップライト部のボルトを撃ち抜く――。どこか遠い世界の話ではなく、リアルに体験した事実の裏にゴルゴが、というのが印象的でした。狙撃ラインを考えるお楽しみもありましたし(見つかりませんでしたが…)。裏側ではこんなこともありそう、という雰囲気が漂っていて、当時のF1を感じさせてくれるのも良いです。(2011/4/15)
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    投稿日:2011年04月15日
  • サラリーマンにとって通勤時に座れるかどうか、それはちょっとしたヨロコビの境い目かもしれません。『流星課長』(しりあがり寿)に登場する流星課長は、電車の座席に座ることに対して達人技を繰り出し、命がけで自分の座席を確保します。その俊敏な動きは忍者やSFの加速装置をほうふつさせる、まさに人間離れしたお笑い超美技なのです。ロシアの金メダル級体操選手やロボット、そしてなぜか総理大臣を相手にしても、一歩も引くことなく座席を確保しようとします。流星課長は、くたびれたサラリーマンの希望の星なのかもしれません!? ぜひ、通勤の車内でご覧になって、疲れを癒してください。
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    投稿日:2011年04月12日
  • 就職活動の実態をリアルに描いた珍しい漫画。就職指導の名人といわれる、大学就職課の野々山を主人公に、様々な学生たちの奮闘や成長していく姿が描かれています。企業でも学生でもない、第三者である野々山の言葉が心に刺さります。いま活動中の学生さんも、一度読んでみられては。
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    投稿日:2011年04月12日
  • 本田靖春が本書『ニューヨークの日本人』のもととなった連載「世界点々」を週刊現代で始めたのが1975年(昭和50年)の新年号。読売新聞社をやめてフリーランスのライターになって4年たっていました。その頃、ライバル週刊誌で編集の仕事についていた私には毎週月曜日、「世界点々」が掲載された週刊現代の発売を心待ちにしていた記憶が残っています。読売社会部エース記者からフリー・ジャーナリストに転じた本田靖春が手がける、一見気楽な旅の雑記帳に見えながら、人間に対する飽くなき好奇心、つきぬ興味をもって対象の内面に迫っていくホンモノのコラムに思えたからです。本田靖春は本書前書きでこう言っています。「わざわざニューヨークで日本人を題材として採り上げたのは、この人種のるつぼに拠り込まれて適合不能をおこしている同胞が、好むと好まざるとにかかわらず世界へ出て行かなければならないわれわれにとって、格好の被験体だと思われたからである。ときに物悲しく、ときに滑稽な登場人物は、私自身の投影でもあろう」――気ままな旅にあこがれ、気楽に書いたが、ただひとつ、「人間」に対する興味だけは失っていないつもり、「人間」こそ人間にとっての永遠のテーマと言いきる本田靖春だけに、対象を見つめる眼はどこまでもやさしく、それでいて厳しい眼差しで自己をも投影していきます。訪米した昭和天皇も宿泊した最高級ホテル、ウォルドーフ・アストリア・ホテル。きらびやかなシャンデリアがともるロビーをまだ足元のおぼつかない幼児の遊び場にした小柄な日本女性サトミ。その理由(わけ)を追って、本田靖春はサトミの半生をたどります。アメリカの大学を卒業した日米の女性たちでつくっている「カレッジ・ウィメン・クラブ」がスポンサーとなる留学生に選ばれ、出発の羽田では記者会見までしてアメリカにやってきたサトミはしかし、入学したカレッジに1年しかいなかった。休暇で行ったシカゴで日系2世の青年と出会って恋におち、いったんは大学に戻ったものの、退学してシカゴで結婚。ウエートレスとして働くレストランの進出にともなってニューヨークへ。ニューヨーク行きをためらった夫とはあっさり離婚した。NYの店で知り合った中国系の男と再婚して男女2児をもうける。ギャンブルに狂った2番目の夫とも別れて、サトミは子どもたちを女手一つで育てている。ウェートレスをしながら上の二人を高額な費用のかかる私立校に通わせ、そしてウォルドーフ・アストリア・ホテルのシャンデリアの下で遊ばせる3人目の幼児。挫折を繰り返してきたサトミは子どもたちにどんな夢をかけているのか。本田靖春はニューヨークに集まる人たちの夢と苦悩とを鮮やかな群像劇の中に描き出しています。(2011/4/8)
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    投稿日:2011年04月08日
  • 会社スタッフのひとりがあんまり薦めるものですから読んでみました。最近よく目にする、ヘンな○○シリーズのひとつですが、雑学集ではなくて、明らかにおかしい間取り図をみてニヤニヤする、という趣旨の本です。第一章は「入れない部屋」。これは、どこにも扉のない部屋がある間取り集。まあ誤植みたいなものなので、軽いジャブというところですが、本のコンセプトがよくわかり、つかみとしては上出来。そして第二章は「くつろげないバス・トイレ」。このあたりからは爆笑図面のオンパレードです。一度ベランダにでないとたどりつけないトイレや、浴槽と便器が同じ大きさの部屋、ベランダにポツンとある浴槽など。私が爆笑したのは洋間正方形15帖のど真ん中に浴室とトイレがある部屋。動物園みたいで使い勝手も悪すぎると思うんですけど。さらに第三章「楽しい食卓」になると、玄関開けたらすぐキッチン、なんてのが出てきて、立ち喰いかよっ!とツッコミを入れたくなってしまいました。こりゃ確かに面白い、アイデアの勝利の一冊です。(2011/4/8)
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    投稿日:2011年04月08日
  • 月に一度だけ注文できる「特別なカクテル」…それはバーのオーナー・芦原とベッドを共にできる合図──。年下ヘタレワンコ攻×年上女王様誘い受の胸が疼く青春ラブストーリー!バーのオーナー芦原(受)はとてもきれいで大人。会社の先輩・田町に連れて行かれたバーで、田町の大学時代の友達・芦原に一目ぼれした村上(攻)。田町は、月に一度必ず芦原に会いに行っているようで…二人の関係にただならぬ雰囲気を感じた村上が、ある日芦原に勧められた「特別なカクテル」。田町が海外へ転勤になってからも、月に一度だけ「特別なカクテル」で繋がった二人の関係は続いている――たとえそれが、田町の身代わりだとしても…。芦原は気に入ったら誰とでも寝るらしいので、遊び人なのかな?と思いましたが…とにかく大人で謎な人物です。のちにワガママで素直に気持ちを表現できないという可愛らしい一面を見ることができますけどね★誘っておいてやりたくなくなったから「バスルームで抜いてきて」ってwそりゃないだろ~と思うけど逆らえない。ワガママ通り越して理不尽な大人・芦原さんに振り回されっぱなしのワンコ村上は今日も幸せです♪日高ショーコ先生の作品は雰囲気いいですね~。芦原の大学時代の同級生・榊(ゲイ)も出てきます。そう、このゲイの榊はのちに発売された『嵐のあと』の主人公です。こちらも見ごたえありますのでぜひ!! 同時収録「言葉より強く」は前作『足りない時間』収録「感情サイン」の続編なので、こちらも合わせてどうぞ~!
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    投稿日:2011年04月08日
  • 初めてバイクに乗った時、驚くほど自分の世界が広がったことを覚えています。それは、単純に行動範囲が広くなったということ以上に、流れる風景を目にしつつ疾走感を身体で浴びる心地良さを発見したからだったと思います。『恋ヶ窪★ワークス』(大森しんや)はバイクショップで働くあやめと店主のボス達、バイクを心から愛する人間のエピソード集です。バイクが題材でありながら、バイクに乗っているシーンは、そう多くありません。バイクに初めて接する多感な少年や少女の心の機微や、元ライダーの中年サラリーマンが久しぶりにバイクにまたがった時のトキメキなど、心動かされる話があふれています。バイクに乗ったことがない人も、十分楽しめる作品なのです。(2011.4.5)
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    投稿日:2011年04月05日
  • 「えっ、横山さんが描いたの?」、あるベテラン漫画家はこの作品を目にして、そう驚きました。雑誌掲載以来、単行本にはなっていませんので、この作品の知名度は高くはありません。『子連れ狼』で知られる原作者・小池一夫と『やる気まんまん』はじめ艶笑マンガで名を馳せた故・横山まさみちの絶妙なカップリング。小池原作では珍しく明治維新を扱った作品ですが、『やる気まんまん』とはまるで違ったテイストの作画から、時代の緊迫した空気がヒシヒシと伝わってくるのです。暗殺者「世露」が狙う大物の命とその背景は、小池節の真骨頂といったところでしょうか。電子書籍ならではの、貴重な復刊です。(2011.4.5)
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    投稿日:2011年04月05日
  • 身震いするほどの興奮と感動に満ちた大作。“生命”を表現する描写には、全身が粟立つ。「一歩歩むごとに成長」するその瞬間! 「生命力が膨らんでいく」その瞬間!(第15巻より) 生き物を描くとは、こういうことをいうのだろう。圧倒的な熱量で描かれるレース、ぶつかり合うジョッキーたちの意地と矜持、壁をひとつひとつ乗り越え職業人として着実に成長していく少年の姿……。盛り上がり続ける展開に心を奪われ、作者の思うがまま、いいように翻弄されてしまう。
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    投稿日:2011年04月05日
  • 「大成殿も高等女子師範も順天堂病院もすべて焼けていた。ことに、驚いたのは、駿河台のあの大きな崖が崩れて、樹木や家屋と一緒にあの省線の電車のレイルが、くねくねと他愛なく曲がって、殆ど水を堰きとめるかとばかりにあの濠の中に横って落ちていることであった。私は思わずじっと立尽くした。(中略)そこから少し此方に来ると、遥かに遠山が――多摩秩父の連山が、午前の明るい日影を帯びて、いつもと同じように、首都が『廃墟』になったことなどには少しも頓着しないように、無心に、むしろ無関心に、そこに美しい色彩を展開しているのを眼にした」――1923年(大正12年)9月1日の関東大震災によって「廃墟」と化した東京および近県を、自然主義文学を代表する作家・田山花袋が自ら歩き、見て、書いた記録『東京震災記』の一節です。お茶の水界隈の惨状に立ち尽くした田山花袋は、しかし、午前の明るい日差しを受けて輝く多摩秩父連山に希望を見いだしています。首都が廃墟と化そうが、そんなことには頓着することなく、無心に、むしろ無関心に美しい色彩を展開している山々の姿。それを廃墟から立ち上がろうとする人々のための拠り所と捉えて、人間の営みを超えた自然の摂理の揺るぎなさを、そして時の経過とともに訪れる安堵感を読みとっています。2011年3月11日の東日本大震災から3週間。この間、被災地から伝えられてきた惨状には言葉を失いますが、田山花袋が90年近く前の関東大震災で廃墟と化した東京を文学者の目で捉えた文章は、いま私たちが直面している状況と重なり合います。そのままと言ってもいいほどです。しかし、そこには一つだけ、決定的に異なることがあります。田山花袋は揺るぎない自然の摂理に希望を読みとりました。その確信をもたらしたのは、午前の日差しを受けて輝く多摩秩父の山々の姿でした。東北の人々はいま、岩手山、磐梯山など奥羽山脈の山々にそうした「希望」を見いだすことができるでしょうか。地震・津波に見舞われた福島原発から放出された放射性物質によって、大地が汚染され、水が汚染され、私たちの暮らしを支えてきた揺るぎなき自然の摂理さえもが脅かされているのです。拠り所を喪った私たちには「希望」さえ見いだしにくく、不安が消せなくなっています。関東大震災と東日本大震災の88年の間に、私たちは何を得て、何を喪ってきたのか。便利さを得るのと引き替えに、大地を、海や川を、空気を喪ってきたのではないか。――自然の摂理と引き替えに手にした「豊かな生活」がいかにもろいものだったのか、代償の大きさを田山花袋「東京震災記」は教えています。いまこそ読み直したい一冊です。(2011/4/1)
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    投稿日:2011年04月01日
  • この作品を読むと、ひと昔前の少年漫画って本当にギャグの密度が濃いなあと思ってしまいますね。本作はおとぎ話をモチーフにしたキャラが闘うプロレス漫画なのですが、ギャグ作品なため登場レスラーはシャレの効いたキャラ揃い。モモタロウ永遠のライバル・キンタロウはイケメンなのに髪切りマッチで敗れて河童状態だし、あんまりなモジリの牛バカ丸や、酒呑童子ならぬシュテンドルフと、そのキャラの立ちっぷりやネーミングは抜群。そして彼らとモモタロウ対決の中で繰り広げられるギャグの応酬。これがまた半端じゃない。それこそひとコマごとに小ネタが入り、その合間に試合をしているようなもの。このネタ、ちゃんと押さえていくと普段の3倍くらい読むのに時間がかかるw。で、さんざん笑わせてかっこよくキメる、というのが小気味良い。気を楽にして読むことをおすすめします。また、オールド・プロレスファン向けのネタもあるのでそこも楽しんでもらえたら。ブラック・モモタロウの正体である影幻春架の元ネタとか、わかるかな?(2011/4/1)
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    投稿日:2011年04月01日
  • これ凄く面白いです!!!!! クラゲ大好きの女の子・月海(つきみ)が暮らすアパートは男子禁制・ヲタ女子オンリーの天水館(あまみずかん)。ある日、月海が溺愛するクラゲ・クララのピンチを救ってくれたおしゃれ女子と出会う。でもなんと彼女は…!? まず、このヲタ女子オンリーの天水館に住むヲタ女子軍団「尼(あま)~ず」ですが。みなさんそれぞれ特有の萌え属性をお持ちのようで…クラゲ・三国志・おじ専・鉄道…とw 濃すぎですwwwすごく楽しそう! そしてポイントはこのおしゃれ女子…なんですが、実はこの子、…女装娘なんです…!! ええ!今流行りの男の娘ですよ!!(*´∇`*) 彼は別にオカマではなくて、女装は単なる趣味のようです。自他共に認める美少年で、女装した姿は誰もが見惚れるほど。これだけの美しさで今まで間違いがなかったのか、気になるところですね!!!!ワッフルワッフル^ω^) ヒロインの月海も、普段は化粧っ気なくて地味~なヲタ眼鏡女子ですが、女装趣味の美男子・蔵之介の手にかかれば清楚なお嬢様に大変身!! そこに恋なんかも絡んできちゃって、続きがとっっても気になるまさかのヲタ女子シンデレラストーリー!ギャグ漫画でも通じるほど笑えて、でもしっかり少女漫画として乙女チックな展開もあり、面白いとしか言えないです!これはもう読んでみてくださいとしか(*゚▽゚)ノ 男女問わず楽しめる作品です!
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    投稿日:2011年04月01日
  • 現在(2011年3月24日)、東京電力福島第一原発の大事故は収まらず、近隣住民の方は大変ご不安かと思います。今回は、福島県会津に生まれた偉人、野口英世の物語をご紹介します。サブタイトルに「新解釈の野口英世物語」とあるように、事実を基にしたフィクションですが、それを踏まえて読んでも、逐次感動させられる場面にあふれています。私も、もっと早く読めばよかったと悔やみました。極貧の農家に生まれた野口は、1歳の時に火傷で左手が不自由になり、それが元で少年時代にイジメられ、東京に出ては学歴がないと馬鹿にされ、研究者として海外に出れば、肌の色を理由に差別を受けます。それらの逆境を跳ね返して、医学者として世界に名を馳せたのは、不屈の精神と情熱のようです。年が経ち、野口が母のシカと別れて15年、母が息子会いたさに、「はやくきてくたされ」と4回繰り返し、「にしさむいては おかみ(拝み) ひかしさむいてはおかみ しております」と帰郷を願う手紙を受け取る場面も深く心動かされます。粘り強さと人同士の絆を大切に生きる東北人気質が、克明に描かれた大作です。 (2011.3.24)
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    投稿日:2011年03月29日
  • 『黄檗先生妄想録』…ごついタイトルに反して、度が過ぎるほど中身はくだけています。作者の泉昌之は泉晴紀(作画)と久住昌之(原作)のコンビ名。ちょっと重苦しい劇画タッチとド派手なストーリーテリングのカップリングの珍妙さは、二人で出来上がる作品ならではなのでしょうか。マンガ家黄檗先生のストーリーテリングをアシスタントの青年主人公が、時にツッコミを入れながら面白がって聞き出すという内容。書名に「妄想」とあるように、壮大で奇妙で馬鹿馬鹿しくてヘンなお話ばかりですが、読み始めると止まらなくなってしまいます。だって、キングコングならぬ「都(みやこ)コング」(もちろん、都コンブのダジャレ)と奈良の大仏&大船観音の大バトルやジョン・レノンの再生計画なんてお話ばかりなんですから。そんな馬鹿な…と思いながらもついつい読みふけってしまうのは、展開とオチがまったく予測できないから。そして、黄檗先生が大真面目な顔で「妄想」を語り、アシスタントが絶妙なタイミングで茶化すから。なんだかんだ言って、作者の術中にはめられているのかもしれませんね。(2010.3.24)
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    投稿日:2011年03月29日
  • このたびの東日本大震災に被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。報道される現地の映像をみていると、いてもたってもいられない思いにかられます。また、直接なにもできないもどかしさや無力感のような気持ちも、同時にわき起こってきます。先日、故郷の秋田にいってきたのですが、ガソリン不足で車を動かすこともままならず、家にたどりつくのもやっとといった状況でした。電車が動く、電灯がともる、水が飲める…当たり前のようにあった日常を地震は破壊しました。また、そんな当たり前のように思っているものが多くの人々によって支えられていると痛切に思わされます。『働きマン』ではもがき苦しみながら戦う様々な職業人が描かれます。テレビの映像を見ていて、思わず自分自身の仕事を省みた…という方も少なくないのではと私は思います。普段通り仕事を続けることも、復興に向け私たちができる貢献のひとつだと、頭では分かっていても、被災された方々の状況を目の当たりにすると、いったい何が正しいのか分からなくなります。
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    投稿日:2011年03月29日
  • 1911年1月24日、明治天皇暗殺を企てたとして幸徳秋水ら12名が絞首刑に処された。判決から1週間後の早朝、厳冬の市ヶ谷監獄刑場でした。世にいう大逆事件です。――この「大逆事件」から100年の時が経過した2011年、本書『大正霊戦記 沖野岩三郎伝』が電子書籍となってリリースされました。沖野岩三郎は和歌山グループ6名のリーダーとされた医師・大石誠之助(絞首刑)と親交のあった新宮教会の牧師。事件当時、34歳の沖野は大石らとともに、貧しい人々を救済する運動を行っていましたが、そのことが「天皇暗殺謀議」へとフレームアップされ、大石自身も和歌山グループ「7人目の共謀者」としての嫌疑を受け、厳しい訊問にさらされました。かろうじて逮捕を逃れた沖野は、盟友だった大石医師の遺族の支援をする一方、作家として「大逆事件」の真実を伝えるための執筆活動を展開していきます。幸徳秋水、大石誠之助らの処刑から半年後に特別高等警察、いわゆる特高が設置され、社会主義関係者に対する監視・尾行・郵便物検閲といった視察体制が確立されていくなかで、世の人々に真相を伝える執筆活動が困難を極めたことは想像にかたくありません。本書は沖野岩三郎の養女を母とする筆者が祖父の残した原稿類を初めとする膨大な関係資料を精査し、沖野岩三郎の生涯を再現したノンフィクションです。「大逆事件」を国家権力による集団催眠主義(国権メスメリズム)に基づく冤罪裁判であったとする視点によって貫かれた本書は、大逆事件100周年の今、その衝撃性をさらに増したといっていいでしょう。昨年来、検察官による自白強要、証拠物改竄という司法・裁判の驚くべき実態が白日の下にさらされていますが、そうした日本の検察、裁判制度に連綿として続いてきた病根の原点ともいうべき大逆事件はわずか100年前の出来事なのです。作家・猪瀬直樹さんは本書に寄せた跋文で筆者についてこう述べています。「関根進さんは、作家としての僕の恩人です。なぜなら僕の処女作『天皇の影法師』(1983年、朝日新聞社刊)を読み、この著者にうちの雑誌(『週刊ポスト』)で連載をやってもらえないか、と編集会議で提案したことがきっかけで若い編集者が僕のところにやってきた。その後、関根編集長と夕飯を食べることになり、僕は『ミカドの肖像』の原案を口頭でお伝えした。(中略)『ミカドの肖像』が週刊ポストに連載されるのは昭和六十年(1985年)一月十八日号からでした。翌昭和六十一年八月一日号まで、七十六回である。その年の十二月に分厚い単行本として出版されたのです。(中略)週刊誌が新聞や月刊誌の水準以上の調査報道をきちんとやる前例をつくったこと。これは関根さんと僕の誇りです」本書著者・関根進さんの編集者、ジャーナリストとしてのこうした考え、姿勢はライフワークとして取り組んだ『大正霊戦記』でも貫かれています。(2011/3/25)
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    投稿日:2011年03月25日
  • 「いつ何時、誰の挑戦でも私は受ける」――。強さへの自負と覚悟がこもり、見出しにもしやすいこの発言。エンターテナーとしても非凡な才能をもつアントニオ猪木を象徴する言葉であります。そんな現役時代の魂の叫びや、より洗練された引退後の名言をまとめたのがこの本です。私はレスラー・猪木信者なので、ページをめくるとその当時の情景などが蘇ってきて胸が熱くなっちゃいますね。例えば
    試合に関してならば大巨人、A・ザ・ジャイアントに言い放った「寝れば、体重は関係ない」や、関節技の鬼・藤原喜明に指さしながら言ったという「角度が違うぞ」とか。もうセンス抜群です。ほか「なんだコノヤロー」「1・2・3・ダーッ!」など名セリフの裏話的解説や政治家時代の発言、ユーモアに満ちた迷言集?もあり、ファンならずとも興味深く読めます。また人によっては心に残る言葉を見つけられるのではないでしょうか。最初の言葉は私が猪木語録の中で最も好きな名言です。ですが今の日本にはやはりこの言葉がいいですね。「元気があればなんでもできる」。(2011/3/25)
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    投稿日:2011年03月25日
  • ①「タッチ・ミー・アゲイン」粗暴な攻×内気な受 ②「息を止めて、」嫉妬の攻×ソツのない受 ③「Candied Lemon Peel」オカマな攻×コンプレックスの受…などなど、バラエティに富んだ短編集です。どの作品も、攻が個性的というかなんというか…軽くDVだったり、ノイローゼの変態だったり、いきなり目隠しプレイを強要するドSの変態だったり…と攻の愛が極端に重過ぎです(笑) そして外見が「逆」の受攻が多いですね。オヤジ受や強面受など。でも受は受、攻は攻の性格をしているので、苦手な人でもすんなり受け入れてしまえると思います。そして読んでいると本当に受が可愛く見えてくる不思議。これぞヤマシタ・マジック! 表題作「タッチ・ミー・アゲイン」は8ページのショート×全5話を繋げた短編作品。1話8ページという短さの中で、7年前に一度だけ関係を持った『親友』二人それぞれの視点が交互に、丁寧に描かれています。ストーリーというよりは心象で読ませる作家さんなので、特に繊細な心理描写は秀逸で、独白の痛々しさには胸が締め付けられました。切なさで、何度涙腺が緩んだことか…。言葉の表現が素晴らしく、素直に心に響きます。実在する人物のようにリアリティあるセリフと会話のテンポの良さ、キャラクターの表情や仕草、明るさとギャグセンスも抜群で、それぞれのバランスが絶妙です。ピュアな想いと即物的な欲望が渦巻く、特別な想いを込めた「愛」あふれるヤマシタトモコさん珠玉の作品集をぜひご覧下さい!
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    投稿日:2011年03月25日