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  • これぞ、伝説の野球漫画!!なのです。アストロ球団のメンバーは、こちらも伝説の名投手である沢村栄治の遺志を受け継いで、集められた宇野球一はじめ9人の超人たち。私が「伝説」というのは、子供の頃にこのマンガを読んで、強烈に脳裏につき刺さったシーンがあるからです。それは、超人を探し集めるシュウロが球一に対して秘球を投げたシーンです。バッターボックスで球一は言い放ちます。「このコースいただきだ!」次の瞬間、ボールはカクッと曲がり落ちます。「ムッ ドロップかい!」ボールはさらに落ちて、「ウッ二段ドロップ さすがだぜ!」、そして次の瞬間に球一はバットを振りにいくのですが、ボールはさらにクッと落ちるのです。空振りしながら「ウオッ バカな 三段ドロップ!」と叫ぶのです。私は子供ながらにも、いくらなんでもそんな魔球があるわけがない、と思いました。でも、(そんな、バカな)そう思いながらも、まるで吸い寄せられるようにページをめくられずにはいられない、それがこのマンガの醍醐味なのです。作中には三段ドロップなどまだ序の口で、スカイラブ投法やジャコビニ流星打法など盛りだくさんの超人プレーを次々と繰り出して死闘が繰りひろげられます。その度に、頭の片隅では(そんな、バカな)と思いつつ、このマンガに惹きつけられます。不思議です。多分、このマンガは作者が身を削る思いで渾身を込めたオーラを発しているのだと思います。ウソだと思ったら、アストロ球団の試合を見てください。スポ根のジャンルにはとても収まりきらない、怒涛のド迫力が体感できますから。(2012/11/6)
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    投稿日:2012年11月06日
  • “Sitting in the morning sun ・・・”( 朝日を浴びて座っている・・・)The dock of the bayを歌うオーティス・レディングの透き通った声が、詩が頭の中で繰り返し、繰り返し聞こえてきました。” Sitting on the dock of the bay”確かにあの、懐かしい歌が聞こえてきます。1951年生まれの浅田次郎は『霞町物語』の表題作をこんな風に書き始めています。〈霞町という地名は、とうに東京の地図から消されてしまった。だが今でも、かつてそう呼ばれたあたりの街角に立てば、誰もがなるほどと肯(うなず)くことだろう。できれば冬の夜がいい。青山と麻布と六本木の台地に挟まれた谷間には、夜の更けるほどにみずみずしい霧が湧く。周囲の墓地や大使館の木立から滑りおりた霧が、街路に沿ってゆったりと流れてくるのである。 あのころ――いや、もう「あの時代」とでも言った方がいいのかも知れない。飛行機事故で死んでしまったオーティス・レディングの歌声が、ビルの谷間に沈んで行く僕らの故郷に妙に似合っていた、あの時代の話だ〉そう、機動隊導入によって安田講堂の封鎖は解除されたものの東大入試が中止となった年、柏戸が大相撲を引退した年――1969年に日比谷高校とおぼしき都立高校に通う3年生の「僕」(伊能)とその仲間たちの青春を、その時代にちょうど高校3年だった浅田次郎が8篇の連作短篇にまとめました。浅田次郎自身の青春が投影されていると言われるゆえんですが、東京生まれで、1969年には大学2年だった私も同じ時代の空気をすって育ちました。8篇すべてに登場する「僕」こと伊能は、お屋敷町に隣接する写真館の3代目。夜な夜な六本木界隈に繰り出し、夏になれば愛車を駆って湘南の海にでるが、根っからの不良というわけではない。18歳になるのを待って軽免許(排気量360cc以下の軽自動車に乗れる資格)を普通免許に換えた伊能は、親に泣きついてホンダの「エヌコロ」(N360)と呼ばれた軽自動車からマツダのロータリークーペに乗り換えた。どちらも当時話題となった懐かしの名車です。そういえばN360はホンダ初の軽自動車でしたが、11月2日に復刻モデルの後継車が発売されて、再び話題となっています。車だけではありません。「あの時代」を彩る音楽として冒頭に紹介した、オーティス・レディングを初めとするR&B、プレスリー、ビートルズの存在。東京から湘南の海に走るルート、隧道や岬、海岸、茅ヶ崎のパシフィックホテル。コンテンポラリーのスーツを着、タブカラーのシャツに細身のタイといったファッション。そして――同級生との恋。〈僕のロータリークーペは一目散に恋人岬へと向かった。逗子湾を柿色に染めて沈む夕日の美しさを、僕は一生忘れない。恋人たちの踏み分けた巌(いわお)の崖道を下りると、静かな磯場があった。満ち潮がひたひたと岩を洗うほど海は凪(な)いでいた。危うい崖道でつないだ手を、僕らはずっと離さずにいた。平らな岩に腰を下ろして夕日を眺めながら、自動販売機で買ってきた一本のコーラを二人で飲んだ。海岸通りの喧噪(けんそう)は波音に消されているのに、恋人たちの車から洩れ出てくるビートルズのバラードだけは耳に届いた。僕らは黙りこくったまま、昏(く)れなずむ海を見つめていた。(中略)いつの間にか僕の肩に頬をあずけ、短い髪を指先でくしけずりながら真知子は言った。「キスしても、いいよ」僕たちは眠るような長い接吻をした。時の過ぎるのも忘れ、黙って海を見、また唇を重ね合って、僕らは次第に時間も場所もわからない未知の世界に引きこまれて行った――。〉収録短篇の一つ、『夕暮れ隧道』の一節です。「あのころ」を同時代として生きた、私たちの世代には、まさにオンリー・イエスタディーです。40代、30代の人たちにとっては、一世代も二世代も上の父や母の時代の物語です。戦後すぐには、石坂洋次郎『青い山脈』がありました。敗戦から10年たった1955年に発表された石原慎太郎『太陽の季節』では、翌56年に「経済白書」が「もはや戦後ではない」と宣言して流行語となった時代の青春が描かれました。60年安保の時代の青春を描いた柴田翔『されどわれらが日々―』が世に出たのは、太陽の季節から約10年後の1964年でした。時代を刻んできた青春文学の系譜に、浅田次郎が加えたのは、高度成長の頂点に達した経済の時代であると同時に、70年安保闘争で東大入試が中止されるという政治の季節でもあった1960年代後半から1970年代の初めに東京の霞町(今の西麻布交差点を中心とするエリア)を活動の拠点とした若者たちの青春ストーリーです。1995年から98年にかけて「小説現代」に発表された同名作品が初出ですが、舞台装置としての「あの時代」――「あのころ」を体験してみてください。時代によって刻印された若者の心情が世代を超えて共感を呼んでくれればと思います。(2012/11/2)
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    投稿日:2012年11月02日
  • 待ちに待っていた『とせい~任侠書房~』の続編。今度はヤクザの阿岐本組が学園経営に乗り出す、という展開です。荒れた高校の立て直しを組長にまかされた代貸・日村らが、学園上層部のやる気のなさや悪童たちの反抗、モンスターペアレンツの追放運動などの対処に悪戦苦闘するという、まあよくあるパターンといえばその通り。ですが、あいかわらず日村は逆境で輝く男で、微妙にずれた思想対立を、ときに熱く、ときに額に汗しながらも、胸のすくような活躍で解決してくれる。。無軌道な学生には大人のルールを教え、ヒステリックな親の言葉にキレそうになりながらもぐっとこらえ、同業者相手にはきちっとケジメをつける。ほんと、痛快極まりないです。本作では前作より少し絵も軽くなってやや凄みは薄れてますが、そのぶん青春学園ドラマとうまくかみ合っている印象。変にジェネレーションギャップをつけすぎず、ヤンキーVSヤクザの構想みたいな展開になってないのが大人向けのコメディ、って感じです。さあ、このあとは病院編。こちらもぜひ漫画化してほしいものです。(2012/11/2)
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    投稿日:2012年11月02日
  • 電子化前にこの本が手元に来た時、タイトルに惹かれてついつい読んでしまったら…面白い!(゚∀゚) もともとはブログで連載されていた4コママンガらしく、フルカラーのとってもファンタスティックで可愛らしい絵柄の作品です。そんな見た目とは裏腹に、中身はとってもリアル。女子の生態、男子への本音が鋭く、赤裸々に描かれています。女子にも男子にもモテモテのアラサーちゃんの悩みは、モテたくない男からモテたり、モテたい男からモテなかったり、水面下で勃発する女友達同士のいざこざに巻き込まれること。モテ女をキープするため、日々努力を怠らないアラサーちゃん。アラサーちゃんが目指すモテ道は長く険しいのだ! 作者が今まで出会った上玉女子の、モテるところを全部詰め込んで出来上がったキャラクターがアラサーちゃんだそう。作者が元AV女優ということでエロネタ多めですが、女の園で生きてきたからこそわかる女の本音や、女同士のやりとりの表現力はさすがです。共感できたり勉強になる部分も多く、女性だったら読んでて楽しいんじゃないかな(´∀`) こういうの嫌いな人もいるとは思いますがね…^^; 女子の生態を知りたい男子も必見ですよ~!(●´Д`●) 「女ってこんな生き物なんだ…」と学べること間違いなしっ!! 主人公のアラサーちゃんのほかに、ゆるふわちゃん、ヤリマンちゃん、サバサバちゃんなど、個性豊かなそれぞれ違うタイプのキャラクターも登場し、自分はこのタイプだな~っていうキャラクターが必ずいる気がします。「モテるって難しい!!」 モテたい全ての人に捧げる人気エロカワ漫画です! 大人女子の皆様是非ご一読をー!(Pq’v`◆)
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    投稿日:2012年11月02日
  • 転校初日、虫が苦手なちろちゃんが出会ったのは、虫大好き少女のまとちゃんだった…! 数奇な運命に導かれ、相反する嗜好をもったふたりが、ほほえましくも壮絶な戦いをまったり繰り広げる4コマギャグです。虫と女の子という組み合わせ、新鮮ですよね。まとちゃんのマニアックな発言にご注目くださいませ。順番が逆になってしまいましたが、前編にあたる『まとちゃん』も、もうすぐ発売になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。どちらから読み始めてもOKな内容ですよー^^ (2012/10/30)
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    投稿日:2012年10月30日
  • 一般市民を守るため、邪悪な敵を斃して正義を貫く救世主、それが多くの人が抱くヒーローのイメージだと思います。悪がはびこらないように、常に目を光らせていなければならないのですから、ヒーローは大変です。もし、ヒーローの役割がお仕事となって、ビジネス化されたらどうなるのでしょう。『ヒーローカンパニー』(島本和彦)では、ヒーローたちが所属する会社であるヒーローカンパニーを舞台に、その活躍ぶりが描かれています。この会社のヒーローたちは、個人の正義感で行動するのではありません。8つの「社訓」にもあるように、「会社の利益も守れ!!」と教え込まれているのです。従来にはいなかった新しいヒーロー、まさに現代社会を反映したヒーロー!?の活躍が描かれているわけです。例えば、就業時間内は疲れきるまで働くヒーローたちなのですが、時間外の悪に対してはスルーして明日のための休息をとるのです。これから、このニュータイプのヒーローたちがどんな活躍を見せてくれるのか、目が離せない作品なのです。(2012/10/30)
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    投稿日:2012年10月30日
  • 1981年生まれの若者が、東大卒業後、就職をせずに非営利組織「ホワイトハンズ」を立ち上げました。2008年のことです。事業目的は障害者の「性の問題」の解決。その主要な手段として「射精介助」のサービスを前面に打ち出しました。セックスの選択肢は恋愛と風俗しかないのか――若者のラジカルな問いと実践活動が警察や地方自治体の固定観念という名の厚い壁に穴をあけて、ニッポン社会の「性」のありようを根底から変え始めたようです。本書『セックスヘルパーの尋常ならざる情熱』は、この若者、坂爪真吾さんの起業奮闘記で、「セックスヘルパー」とは何か、誰も取り組んでこなかった事業を思い立ったきっかけは何か、起業するまでの苦労、困難な壁は何だったか、どう乗り越えてきたかなど着想から起業、実践に至るまでのすべてが余すところなく綴られています。そもそも「射精介助」とは何か。著者は「自力での射精行為が物理的に困難な男性身体障害者に対して、本人の性に関する尊厳と自立の保護、そして性機能の健康管理を目的として、介護用手袋を着用したスタッフの手を用いて、射精の介助を行うサービス」と定義しています。射精介助の目的は、「障害者の性欲の処理」や「障害者のセックスの相手をすること」ではなく、性機能の健康管理を通した、障害者のQOL(quality of life=人生の質)の向上にあるというわけです。では実際にどう行われるのか。少し長くなりますが、「性の介護」のひとこまを引用します。介助者は地元の訪問介護センターに勤務する33歳の女性(文中では川本さん)。服装は、普段の訪問介護の時と同じです。利用者は市営住宅で一人暮らしをしている脳性まひの男性(47歳、文中では青山さん)。四肢障害のため自力で射精をうまく行うことができません。そこで1年ほど前から月1回ケアを利用しています。〈ケア時間は30分。はじめに、お湯で絞ったタオルで陰部全体を清拭する。清拭の際には、きちんと男性器の包皮を剥いて、内部の垢をきれいに洗い落とす。次に勃起の介助を行う。介護用手袋を着用した手で、陰部全体をやさしくもみほぐして、勃起を促す。陰嚢と肛門の中間部分=会陰部を中心に刺激すると、陰部全体の血行がよくなり、勃起が促進される。川本「このくらいの速さ、強さでいいですか?」青山「ええ、大丈夫です」川本「全身の力を抜いて、楽にしてくださいね」ズボンを脱がせる際、コンドームを装着する際などには、必ず、その都度「これから、お脱がせしますね」「これから、お付けしますね」等の声かけを行い、相手に安心感を与えられるよう心がけている。精液飛び散り防止用のコンドームを着用した後に、射精の介助に入る。人肌程度に温めたローションを手のひらになじませ、陰茎をやさしく握って、上下にこする。川本「そろそろ、出そうですか?」「う~ん、もうちょっと・・・・・・」川本「射精したくなったら、いつでも出して大丈夫ですよ」射精までの時間は人によって様々だ。開始してから1分足らずで射精する人もいれば、服用している薬の副作用のために、1時間近くかかる人もいる。平均時間は、約10分程度。高齢の人は勃起力が弱く、陰茎が本当に勃起しているのかどうか、はっきり分からない場合もあるが、そうした場合でも、一定の時間ケアを続けていけば、射精まで到達することが多い。今回は、15分で問題なく射精に導くことができた。射精後、性機能の健康管理の目安として、利用者に精液量を知らせる。川本「今日は、いつもよりたくさん出ましたね」青山「そうでしたか? おかげで、スッキリしました」なお、射出される精液量は、体調やホルモンバランスによって変化するので、その分量のみで、性機能の正常・異常を判断することはできない。射精後は、陰茎を軽く握って、内部に残っている精液をもれなく搾り出す。射精後の陰茎及び亀頭は非常に敏感になっているので、清拭はやさしく丁寧に行う。清拭後は、乾タオルで水気をとり、下着とズボンをはいてもらう。時間が余った場合、お茶を飲みながら雑談をして過ごす〉現在の障害者福祉に関するすべての制度やサービスは「障害者には性がない」ということを暗黙の前提として作られている、というのが著者の主張です。「障害者に、性欲があるはずがない」「障害者が、セックスをするはずがない」「障害者が、妊娠・出産するはずがない」「障害者が、性暴力被害に遭うはずがない」こうした無知や偏見が蔓延している今、生きていくために不可欠な「最低限度の性の健康と権利」すら、満足に得られない状態に追いやられているというわけです。東大でフェミニズムの論客、上野千鶴子教授のゼミで学んだ著者は、新宿歌舞伎町ほかのフィールドリサーチを経て「障害者と性」の状況を変革する、壮大な実験に着手しました。その情熱とプラグマティックな実践力から目が離せません。(2012/10/26)
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    投稿日:2012年10月26日
  • やまねあやのさんといえば、ボーイズラブ業界において絶大な人気を誇り、日本国外での評価も高い実力派BL漫画家ですが、こちらの『ファインダーシリーズ』はBL界の歴史を塗り替えた作品といっても過言ではないでしょう! いや懐かしい、b-BOY Zips超懐かしい…!!\(*T▽T*)/ これまた私の青春です。。もうかれこれ10年以上前なんですね~そういやSM特集でしたっけ?W どうりでいきなりSMな内容…www 1話はSMですが、それ以降はそんなこともなく、ちょっとハードなBLとして読めますので、痛いの苦手な人もご安心を! ただ受けが攻め以外にも結構やられちゃってますので、そういうのNGな人は注意かな!でも愛はあるんで大丈夫です!!(?) 「忘れるな、俺から受けた痛みと快楽を――」フリーカメラマン・秋仁は、裏社会の美しき実力者・麻見の手に堕ちる…!! 監禁され、凌辱されてしまった秋仁の運命は――!? この麻見は頭脳、ルックス共に完璧な俺様攻めですね~! やんちゃでツンツン受けの秋仁は身も心も翻弄されまくりです…☆ この貫禄と余裕、まさに裏社会の実力者ですね!! そんな俺様な麻見ですが、力に屈せず、なかなか自分のいいなりにならない生意気な秋仁を次第に気に入り、執着し、危ないことに首を突っ込んで危ない目に合う秋仁を助けてくれたりします。秋仁も初めは反発しながらも、次第に惹かれいき…。麻見と敵対する香港マフィアの頭で長髪美形の飛龍(フェイロン)も絡んできて、やられちゃったり誘拐されちゃったりと前途多難な秋仁ですが、飛龍様はホントにお美しい~(*´Д`*)ホゥ…。私的には攻めにしとくの勿体ない程の逸材っすね!!(*ノωノ) 雑誌掲載時のカラー扉を完全再現した電子書籍限定版です!! やまねあやの先生の美麗かつ耽美なイラストを是非ご堪能ください!ヾ(*゜∇^*)ノ
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    投稿日:2012年10月26日
  • かつての漫画や特撮ヒーローの二世もの作品が、一時期に急増したことがありました。そしてこれが私ぐらいの年の世代にドンピシャなもので、予告が出るたびにわくわくしていました。しかしながら親のすねをかじった?だけで残念な結末に終わったものも多くて、なかなか偉大なる先代を超えるのは難しいものだなとも思っていました。それがひと段落したころに出てきた本作。これはそれらの作品とは一味違います。もちろん元ネタはあの特撮「ウルトラマン」ですが、その後の「セブン」や「エース」などのシリーズの流れには乗っていなくて、まったく違うレールの上を走っている作品。主人公の進次郎はハヤタの息子で、父からウルトラ因子を受け継ぎ、強化服「ウルトラスーツ」を装着して宇宙人と闘うといういう内容です。特撮から漫画化するにあたっての飛躍が秀逸なんですね。イデやモロボシダンなどの懐かしのキャラや、あの怪獣の名前と同じ宇宙人の登場と、オヤジ世代をくすぐりながらも、別次元のSF作品として立派に成立している。こんな形での「ウルトラマン」の復活ならもちろん大歓迎です。(2012/10/26)
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    投稿日:2012年10月26日
  • おお~、これはおもしろそう! 『孤独のグルメ』を世に送り出した黄金コンビによるエッセイ風コミックだそうです。あの淡々とした空気感がいいですよね! では読んでみましょう。……うむ、やはり超淡々です\(^o^)/ 都内に暮らす、ごく普通のサラリーマンを主人公に、彼が散歩中に見たもの、思ったことが、特にがーっと盛り上げられたりすることもなく飄々と描かれていきます。あとがきによると、この漫画は「通販生活」という雑誌で連載されていたのだそうで、そのため、漫画雑誌に掲載されるものとは趣が異なります。漫画家さんにとっては、特殊なお仕事の部類に入るものではないでしょうか。この作品の雰囲気、ぜひお楽しみください。 (2012/10/23)
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    投稿日:2012年10月23日
  • ステテコ姿で事件現場にさっそうと(!?)登場する刑事、その名は源さん。業田良家の『源さん刑事』は総理大臣の『世直し源さん』の続編的な作品です。続編といっても、ストーリーのつながりはほとんどないのですが、奥さんがたくさんいるという舞台設定は変わりません。「源さん てーへんだ」と源さんに駆け寄る相棒のハチ兵衛を従えて、難事件(珍事件!?)を解決します。あまりの名刑事ぶりに全国の警官からの憧れの的なのですが、なんと源さん本人は本物の警官ではありませんでした。その後の活躍で本物の刑事となった源さんは、さらに敏腕ぶりを発揮します。ギャグも織り交ぜてコミカルに描かれていますが、このマンガの面白みは徹底した勧善懲悪の爽快感だと思います。バッサ、バッサと悪事を斬る小気味良さがなんともいえません。物語の後半では、許し難い悪を追い詰めるために検察を目指します。そして、怒涛のようにクライマックスへ突入していきます。いやあ、スッキリ、スッキリ!! (2012/10/23)
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    投稿日:2012年10月23日
  • 「負け組への応援歌」との自負をもって、野球の世界を中心にノンフィクションを書いてきた気鋭の作家・澤宮優による、もっとも「澤宮優」らしいテーマ、対象にとことん密着して空間を共有して書くという、「澤宮優」らしい作品――『ドラフト1位―九人の光と影』が河出書房新社から刊行されたのは2008年12月。2011年の文庫化を経て2012年5月に電子書籍になりました。澤宮優は本書あとがきにこう書いています。〈私は好むにしろ好まざるにしろ、「ドラフト1位」という栄光を与えられた選手たちが、この十字架を負いながらどのように自分独自の人生を築き上げてきたのか記してみたいと思った。ドラフト1位は、栄光でもあり、見方を変えれば修羅にもなる。彼らは十代や二十代初めで、その十字架を背負った。そこで入団するか、拒否するか、人生の最大の選択もしなければならなかった。それが吉と出るか凶と出るかは、その後の彼らの野球人生が証明している。ただどういう結果が出ようと、彼らは死ぬまで、「ドラフト1位」という称号を背負いながら生きてゆかなければならない。それを宿業と捉えるか、発奮の材料とするか、人によって異なる。そんな彼らの人生を追い続けることは、平成不況の現代に大いに意味のあることだと考えた。野球の世界に限らず、誰もが、それぞれ固有の修羅を背負って生きているから、彼らの生き方は大きな参考になると思ったのである〉2012年のドラフト会議は10月25日に予定されています。注目の1位候補として週刊誌、スポーツ新聞などのメディアを賑わせている大阪桐蔭の藤波晋太郎投手、亜細亜大学の東浜巨投手、花巻東の大谷翔平投手たちを待っているのはどんな展開でしょうか。彼らは10月25日のドラマを経て、その後どのような野球人生を歩んでいくことになるのでしょうか。かつて彼らと同じようにこの運命の日をふるえる思いで迎え、そこで「1位指名」という十字架を背負うことになった9人の男たち。澤宮優は彼らのその後の軌跡を追い、九つの人生を淡々と、しかし温かく見つめて描きました。九つの人生――「1位指名」という栄光へのスタートラインに立った男たちは、しかしまったく異なる軌跡をたどることになります。そこには深い絶望感、挫折もあれば、苦渋の選択の末の再起の物語さえ生まれています。1968年(昭和43年)に巨人軍から1位指名された島野修は、高校時代に神奈川県の予選でノーヒット・ノーランを達成、甲子園でも活躍をして巨人に入団。将来を嘱望された投手でしたが、プロ選手としては実績が上がらず、阪急に移籍後、引退。その彼が、1981年(昭和56年)阪急が初めて作った球団マスコット「ブレービー」を被ることになります。「巨人のドラフト1位投手が恥ずかしくないのか!」といった心ないヤジも飛んでくる中、1998年(平成10年)まで1175試合、1試合も休むことなく、島野修はグランドに着ぐるみ姿で立ってファンサービスに徹しました。2010年5月に59歳の若さで亡くなった島野修は生前、著者のインタビューに応えて自らの人生を一言一言噛みしめるように語ってくれたそうです。続く8人は、「未完の大砲からスカウトになった慶應義塾大学・大森剛内野手」、「阪急を解雇され台湾で復活、日本復帰後悲願の1勝をあげた中京高校・野中徹博投手」、「ホーナーの打撃投手になった崇徳高校・黒田真二投手」、「西の福留、東の澤井と言われた銚子商業高校・澤井良輔内野手」、「1番、走れる捕手、慶應義塾大学・高木大成捕手」、「暴漢と“三角トレード”の早稲田大学・荒川堯内野手」、「巨人の1位指名を拒否した唯一の男、愛知学院大学・小林秀一投手」、そして「幻のドラフト1位? 慶應義塾大学・志村亮投手」です。最後の志村亮は、高校時代の神奈川県予選、甲子園、六大学野球の神宮球場でのクレバーな投球を記憶しています。1988年(昭和63年)のドラフト会議の超目玉だった志村がドラフト指名を断って普通に就職したことはニュースで知ってはいましたが、それが大手不動産会社、三井不動産で、そこでどんなサラリーマン人生を送ってきたのかは知るよしもありませんでした。入社が平成元年(1989年)ですから、もう24年の経験をもつ中堅ビジネスマン。余裕が出てきたからなのか、数年前にアマチュアのクラブチームで野球を始めて、いま休日は野球三昧だとか。とまれ、「ドラフト1位指名の男」たちを描いた「負け組への応援歌」ですが、描かれた9人、それぞれの「野球人生」は「負け組」ではありません。人生の「勝ち組」として心の内に誇りをもって生きているのだということが伝わってきて胸をうちます。イイ話です。(2012/10/19)
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    投稿日:2012年10月19日
  • 突然舞い込んだ、高校時代のクラスメイトの訃報。遺族の願いを叶えるため、姿の見えぬ「元・恋人」探しを請け負うことになった水帆。3年前の高校時代と、大学生になった現在。二つの時代を交互に描きながら、主人公の恋愛と成長を多層的に追いかけていく、この秋ドラマ化の話題作です。謎解きと ラブ線が交互に織りなされ、主人公や登場人物たちの心理描写がとても丁寧に繊細に描かれており、時折登場人物たちと一緒に過去にタイムスリップしたような不思議な感覚に陥ります。謎解き要素も、毎回新たな人物と出会い、パズルのピースが埋まっていくようでいて、実は謎が謎を呼び、膨れ上がり続けるという構成になっていて、どんどん物語に引き込まれます。「知りたい」「近づきたい」「でも怖い」。このワードは謎解きをあらわしてるようで、人と人との繋がりそのものに言えるもの。私も主人公の水帆同様、人に関心がなく、どこか頭で冷静に考えて、損得勘定で動いているところがあります。人が好きな人は、人に関心を持てる人。知りたいという欲求を持って、自分と違うところを理解しようとしなければ信頼関係なんて生まれない。この作品は、そういった人の感情の深いところまで潜り込んでいく作品です。亡くなったはるかはクラスでは地味で目立たない存在。でも、はるかの過去を探っていくうちに色んな人と出会い、様々な繋がりがあることを知って、自分が今まではるかの一部分しか見えてなくて、心の奥深くまで踏み込まないと見えない部分が沢山あると学ぶことになります。人それぞれにその人を取り巻く環境があって、誰にだって悩みがあって、感情があって。そういう人の深い部分を理解できる人になりたい。水帆同様、自分自身を見つめ直すいいきっかけになりました。今後どのような人物が関わり、どのようにピースが埋まっていくのか、大変興味深い作品です。
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    投稿日:2012年10月19日
  • 私が少年のころ、まわりはオカルトに満ちていたように感じます。「オーメン」「ゾンビ」「エクソシスト」「サスペリア」「マニトウ」という映画を劇場で見た記憶がありますし、江戸川乱歩や横溝正史の小説が手に届くところにありました。また、テレビでは夏になると「あなたの知らない世界」を昼間から放送していましたし、漫画も日野日出志楳図かずおつのだじろう古賀新一のホラー作品をよく読んだものです。こうして挙げてみると壮観ですね。ただ、本作はここにあげた中でも別格。恐怖というより得体のしれない未知の世界を教えてくれた存在でもあるのです。主人公は女子中学生。この黒井ミサという主人公が魔女という噂通りの魔性を備えた女。気に入らないものには容赦なく、死かそれと同等のことで罪を償うことになるという妖しげなダークヒロイン。加えて魔術や呪文、黒ミサなど世界の闇を教えてくれる訳ですから、思春期の精神には蠱惑的でした。今読んでもそのころの刺激的な出会いを思い出してしまう貴重な作品です。(2012/10/19)
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    投稿日:2012年10月19日
  • 文藝春秋創設者であり、芥川賞、直木賞を設立するなど、日本の出版史に大きな足跡を残した菊池寛。第二次世界大戦後の1948年(昭和23年)に死去するまでに、作家として『父帰る』『恩讐の彼方に』『忠直卿行状記』『真珠夫人』などの小説を数多く残し、「昭和の文豪」の一人に数えられています。本書『貞操問答』は、読みやすい通俗小説の形をとってはいますが、東京山の手に暮らす「南條家」を通して昭和初期の世相、人々の生活感覚や価値観がジャーナリストでもあった菊池寛らしい感性で巧みに描かれていて興味は尽きません。とくに時代が大きく変わっているようであっても、人の営みというものは実はあまり変わることなく続いているのだということが行間から浮かび上がってくるところが時代を超えて多くの人に読み継がれている理由ではないでしょうか。その意味で、この読みものはけっして古くなってはいません。いまの時代、私たちの生活感、琴線に重なり、共鳴するものがしっかりあるのです。ストーリーは南條家の美人3姉妹と軽井沢に別荘をもつ資産家の前川夫妻との関わりを軸に展開していきます。父が亡くなった後、母と3人の姉妹は経済的な問題に直面しているが、その状況をちゃんと認識しているのは次女の新子だけで、新子は一家の生活の安定をはかろうと知人の紹介で前川家の家庭教師の職を得て、夏休みに入った前川家の軽井沢の別荘に赴きます。しかし、教え子である二人の子ども以上にその父親である前川準之助に気に入られた新子は、逆に高慢な前川夫人には嫌われ、さらには夫との仲を疑われて東京に帰されてしまいます。この事件が物語の始まりになるわけですが、菊池寛の独特な言い回しが随所に出てきます。その一つが「権女」という言葉です。出てくるのは一箇所だけ。こんな具合です。〈妻が、やかましい権女(けんじょ)であればあるほど、その眼を忍んで、含みのある青い色のうすものに、絹麻の名古屋帯を結んだスラリと伸びた、しかし、どことなく頼りなげな新子と、二尺と離れず歩いていることが・・・・・・準之助氏にとって、何か恐ろしい何かすばらしい冒険のような気がして悲調を帯びた彼の恋心を深めるのであった〉ここで使われている「権女」――ケンジョ。実は日本最大の国語辞典である『日本国語大辞典』にも載っていません。見出し語として収録されていないばかりか、主だった国語辞典、百科事典を全文検索で探しても出てきません。昭和初期の辞典にはあったという可能性はゼロではありませんが、おそらく菊池寛の造語、現代風(いまふう)に言えば、「感字」ではないでしょうか。数行前に「病的にわがままな夫人」という言い方で夫人を形容していますが、前川家において夫人がどんな立場にあるのか、また夫との関係がどうなっているのか、「権女」の一言で小気味よくズバリ言い尽くしています。もう一つ、思わず笑ってしまった言い回しがあります。自らが「すぐに出ていけ」とばかりに軽井沢から追い立てた新子を夫が助けているという疑いをもった夫人が新子のいる銀座のバーを突然訪ねた時のことです。〈来てみるまでは、夫人もかほどまでに、新子に対する良人(おっと)の心づかいが、行き届いているとは思っていなかった。階下を見て驚き、二階に上がってみて、新子の私室(プライヴエト)らしい小部屋を見て、驚いた。すべては、小ぢんまりとしていたが、季節の飯蛸(いいだこ)のように、充実している。階段を上がるときに電話が引かれているのも見逃さなかった〉夫が隠してきた「女」のところに妻が乗り込んでいくという修羅場なのですが、そこで「すべては、小ぢんまりとしていたが、季節の飯蛸(いいだこ)のように、充実している」です。大蛸をそのまま小さくしたようなミニチュア版の飯蛸――どこかユーモラスな、その姿形を思い起こしてしまいました。緊張の中の“笑い”ですが、この“笑い”を誘う表現はこんなにまで夫の世話を受けていては、どんなに面詰しようとも、相手はグウの音も出まいと思って心が躍っていく権女の秘めた思いを表しているかのようです。書名の「貞操問答」を引き起こすのは、二組の男女の間で交わされる「接吻」です。昭和初期の性文化を率直に映しているわけですが、それを演じる男と女、その人間模様はそのまま、現代(いま)に通じています。電子書籍になって復活した昭和の文豪を愉しんでください。(2012/10/12)
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    投稿日:2012年10月12日
  • 『進撃の巨人』の超巨人や『ハカイジュウ』の怪生物など、漫画界は最近やたらクリ―チャ―流行り。人気になる理由のひとつになっています。けれど、そんな存在感ある怪物ではなくて、この作品に出てくる何をするわけでもない名もなき怪物のほうが、私は「おおっ」と思ってしまうから困ったもんだ。この作品、怪物目当てで読む人は少数派だとは思いますけど…。舞台は金やんと高木さんという漫才コンビのような女子高生が暮らす近未来。とはいっても私たちの住む世界とは微妙に違っている世界のよう。便利な道具もあれば、かなり強引な食べ物、一風変わった建造物など、まるで「不思議の国のアリス」の未来版といったふうです。で、なぜか時々この世界には怪物が現れるのですが、これが内容と相まって非常にツボにはまる。第2話に出てくる怪物なんかデザインの秀逸さといい、目的意識の希薄さといい素敵すぎます。本作の内容はゆるゆるのファンタジー。ハードなSFに疲れた人はちょいとつまんでみてはいかがですか。(2012/10/12)
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    投稿日:2012年10月12日
  • 私の大好きな山本小鉄子先生の描く、一風変わったドタバタラブコメです☆ 不幸体質(?)の可愛い佐藤さんと付き合い始めた妻夫木だけど、佐藤と付き合う恋人には次々と災いが降りかかるようで…!? どうやら佐藤さんは生まれつき災難に見舞われる体質らしく、恋人と付き合うと、災難が相手に移って自分は怪我をしたりしなくて済むらしい。顔がいいだけに今まで男女ともに告白されては付き合ってきた佐藤さんだけど、怪我の連続に、一週間ともたずに告白してきたほうから別れを切り出されることの繰り返しだとか。実は不幸体質は佐藤さんのお母さんの遺伝らしく、お父さんがすでに亡くなっているのを知り、ぞっとする妻夫木くん…。このままだといつか本当に死んでしまう…!と恐怖を覚える妻夫木ですが、佐藤さんへの愛はこんなもんじゃ揺るがない! たとえ死んだとしても、佐藤さんのために死ねたなら本望! 愛する佐藤さんのために、妻夫木くんはいつも満身創痍です(笑) うん、不幸体質はアレルギーってことらしいです(^○^)w でもちょっとオカルト入ってますかね…いまいち腑に落ちないというかなんというかw でもギャグコメディとして楽しめますよ!W この不幸体質の解決策は見つからなそうですが、今後二人は傷だらけになりながらも幸せに愛し合っていくのでしょう。とてもかわいくて微笑ましい不幸カップルです(*´∇`*)
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    投稿日:2012年10月12日
  • 『アドルフに告ぐ』は手塚治虫の作品で、当時は一般週刊誌に連載した事でも有名なマンガです。私も学生のときに単行本を夢中で読みましたが、懐かしい思いで読み始めたら、またまた最後までむさぼるように読み尽くしてしまいました。「アドルフ」といえば、最も有名な人物はヒトラーなのですが、このマンガは、ヒトラーとナチスのアドルフ・カウフマン、ユダヤ人のアドルフ・カミルの三人のアドルフの人生の流転を描いた名作です。物語の主軸はヒトラーの出生の秘密にあります。時は第二次大戦直前。ユダヤ人への迫害で恐れられたヒトラーなのですが、幼友達のカウフマンとカミルは「総統はユダヤ人」という秘密を知ってしまいます。その秘密の鍵を握る文書をめぐって、物語はゲシュタポや特高警察も絡みサスペンス風にダイナミックに展開します。私の好きなキャラクターは、狂言回しとして登場する新聞記者の峠草平です。戦時下ということもあり、登場するほとんどの人物が過酷な体験を強いられ、大事なものを失ってしまいます。そして、戦争に突き進むこととなった、それぞれの「正義」の正体がおぼろげながら見え隠れするようです。ぜひ、後世に読み継がれてほしい物語です。(2012/10/9)
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    投稿日:2012年10月09日
  • 人気急上昇中の注目作! 「私の隣の席の関くんは、授業中いつも何かして遊んでいる」 ドミノ、折り紙、避難訓練、そしてネコ(?)と、謎の男子生徒・関くんが授業中に繰り広げる多種多様な遊び。隣の席のマジメ女子・横井さんは、迷惑こうむりながらも関くんがいつ先生に見つかって怒られてしまうのか心配でいつもハラハラしています。これは確かにじわじわ笑いがきます! 関くんが今度はなにを机の上に出してくるのか、動向に目が離せません>< (2012/10/9)
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    投稿日:2012年10月09日
  • 「“おや・まあ・へー”が週刊誌記事になくてはならない大事な要素だ」――駆け出しの週刊誌編集者の頃にたたき込まれた記事作り、企画の基本ですが、今回紹介する『日本地図の面白い読み方』(河出書房新社)は、この“おや・まー・へー”が行間からわき出てくるようなオモシロ本。日本に暮らしていながら、日本列島について実はよく知らない、わかっていないということを教えられました。東京・新宿から小田急線で1時間あまりの神奈川県の丹沢山地。山ガールの間でも人気のエリアですが、この丹沢山地からサンゴ礁が見つかっていたことはまったく知りませんでした。本書によれば、このサンゴ礁のほかにもマングローブ沼であったことを示す化石が各地で発見されており、これらの証拠から日本列島の西半分はかつて熱帯に属していたと推察されるというのですから驚きです。少し長くなりますが引用します。〈・・・・・・ところが、こうした気候(引用者注:四季折々変化する気候)はどうやら日本列島が誕生したときからあったものではないようだ。かつては日本列島の西半分が、なんと熱帯気候だったらしいのである。それを証明しているのがマングローブ沼の存在。マングローブ沼は河口のような汽水(きすい、海水と淡水がまじり合っている塩分濃度の低い水)のところにでき、主に泥が堆積している場合が多い。北西太平洋で分布を調べると、現在では北の端が種子島で、フィリピンやインドネシアなど、赤道に近い東南アジアの各地には大規模なものがあり、熱帯の海の環境の代表的なものなのだ。そのマングローブ沼の貝群集と同じ内容を持った化石(セルギシジミーセンニンガイ群集)が新潟県村上市や能登半島、八尾などで発見されており、広島県の庄原市や東城町、岡山県の大佐(おおさ)町、川上町、新見市、津山市などでも発見。ヒルギの花粉化石も八尾の黒瀬谷層などから見つかっている。さらに、熱帯の海の特徴の一つであるサンゴ礁も見つかった。静岡県の女神(めがみ)石灰岩や神奈川県の丹沢山地の石灰岩などがかつてのサンゴ礁で、これらの発見からも日本列島の西半分はかつては熱帯だったと考えられるのである。こうした証拠から推察すると、どうやら日本列島の半分は今から約1600万年ほど前は熱帯だったということになるのだ〉大むかしの日本列島はサンゴ礁に囲まれ、マングローブが生い茂る沼が点在していた・・・・・・今年の夏の暑さに閉口している現代人ではとてもやっていけなかったかもしれませんが、現在の生態系とはまったく異なる自然環境を想像するだけでも楽しくなりませんか。とまれ、本書が集めた日本地理についての“雑学知”は、地理や歴史の教科書を開いてみても滅多に出てこない「知識」の集積です。以下はそこから抜き出した簡単な“雑学知”テストです。テスト問題の末尾の()内の数字は正解が説明されているページを示しています。(1)富士五湖には冬期に凍る湖と凍らない湖がありますが、わかりますか? 理由は?(正解はP29) (2)同じく富士五湖は流入する川も、逆にそこから流れ出る川もない不思議な湖です。なぜでしょうか?(P141) (3)自然の演出するアートと呼ばれる鳥取砂丘の美しい風紋はなぜできるのでしょうか?(P116) (4)全長わずか200メートルに届かない国道があります。何号線か、わかりますか?(P80) (5)途中になんと、階段のある国道があります。何号線でしょうか?(P81) (6)沖縄本島を貫く国道58号線――本土復帰前のアメリカ施政権下では1号線と呼ばれ、那覇から嘉手納基地のあるコザ(現・沖縄市)を経て沖縄本島の北端にある国頭(くにがみ)村を結ぶ幹線道路だった――は、鹿児島県山下町を起点に種子島、奄美大島を経由して沖縄本島へと続き、終点の那覇市奥竹山町に至る一般国道です。お気づきかと思いますが、この国道は路線の大半が海上ということになっています。なぜ、実際に車が走ることはない「海上の道」を含む国道ができたのでしょうか? (P85)(7)皇居に隣接して、ビルが建ち並ぶ日比谷は昔、海に面した漁村だったそうです。「ひびや」という地名の由来をご存知ですか?(P195) (8)海岸線の長さ日本1の県はどこ?(P44) (9)東京の下町に「島」のつく地名が多い理由(わけ)は?(P188) (10)大阪の玄関口「梅田」がもともとは「埋田」だった理由は?(P198) ――どうでしょうか。ここでは種明かしはしません。正解の該当ページ数を付記しておきましたから、そちらをご覧ください。なお、姉妹編に日本ではなく、世界を舞台に編集された『世界地図の楽しい読み方』もあります。2冊を併せ読めば、地球規模の雑学知で一歩先んじる存在になること疑いなし、です。(2012/10/5)
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    投稿日:2012年10月05日
  • 都市伝説問題処理係を舞台にした「とでんか」から飛び出したスピンオフ作で、こちらは少年・田村くんが主人公。口裂け女や人面犬など都市伝説なんてそもそも子供っぽい話が多いので、むしろこちらのほうがなじむかな、なんて思いましたがなかなかにハードな内容です。ストーリーがカードゲーム仕立てなのはイマドキの子供が主人公だからしょうがないとして、登場する都市伝説の中心は宇宙人関係。ミステリーサークルから始まりキャトルミューティレーションにアブダクトなどのフレーズが次々飛び出します。ロズウェルはともかく、フー・ファイター、フラットウッズ・モンスターにウンモ星人ってどれだけの人がついていけるかは疑問ですけどね。E.T.やMIBなど宇宙人映画ネタもちょこちょこ入っていてオチもあの名作なので、映画ファンも楽しめるのではないでしょうか。まあ、私は鈴木さんが登場していることで満足なんですが。NHKで『バリバラ』なんて番組もある時代ですから大丈夫ですよ、OVAくらいにはできる…かな?(2012/10/5)
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    投稿日:2012年10月05日
  • 小学館漫画賞も受賞した、ごく平凡な女子高生と、彼女を溺愛する美形で有名な双子のシスコンの兄たちとの恋と兄妹愛、家族愛を描いたラブコメディー作品です。美形で有名な高校生の双子・真宮烈と真宮哲の通称・真宮ブラザーズ 。二人は溺愛する妹・静にしか愛を感じない筋金入りのシスコン。静は容姿も人並みで、兄と比較されてはコンプレックスを抱いてきた。高校生活では兄離れして恋もしたいと思う静だが、溺愛する烈&哲や周囲がそうはさせてくれない。ひとつ屋根の下、弱肉強食の思春期ライフを送る3人だが、「静・養女説」が浮上して…!? これまで兄として見ていた烈と哲から「もし兄でなくなっても、どちらかを彼氏に選べ。」と言われ、戸惑う静。やがて、3人の関係に、少しずつ変化が生じてくる…。この作品、人気ありますよね。以前からずっと気になってました! だって「シスコン」ですよ? シスコンとかブラコンとか、私アブノーマルもの大好きなんですよね…(*^q^*) シリアスなストーリー展開ではありますが、独特のコメディータッチで描かれ、作者特有のギャグセンスが所々にちりばめられています。徐々に明らかになる烈・哲・静、それぞれの出生の秘密…。核心に迫るにつれ、物語から目が離せなくなります。母・涼子と親世代の過去が描かれるサイドストーリーが本当に切なくて悲しいです。最終回の「ただいま」に涼子が涙するシーンが感動的でした。・゚・(*ノД`*)・゚・。影の主役はこの人かもしれないw 母は強しっ!(2012/10/5)
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    投稿日:2012年10月05日
  • 第二次大戦末期の日本では、いくつかの特攻兵器が開発されました。ロケット方式で飛行する「桜花」や人間魚雷の「回天」などですが、どちらも有人操縦によって敵艦に体当たりすることを目的に作られた悲しい兵器です。今回ご紹介する『特攻の島』(佐藤秀峰)は、回天とその搭乗員を描いた連載中の作品です。内容は軍艦マーチが聞こえそうな勇猛果敢な物語ではなく、安直お涙頂戴的なものでもありません。そもそも、この回天自体が実際には操縦することが非常に難しく、「真っ暗闇をブレーキのない車で走り廻れって言ってるような」有人魚雷だったようです。当然、搭乗員の若者たちは苦悩します。これでは、犬死ではないか、と。こんな兵器を一体誰が開発したのだろうと疑問が浮かびますが、開発に関わった実在の人物が史実を織り交ぜながら登場するのもこの漫画の醍醐味のようです。悲しい歴史が二度と繰り返されないように祈ってしまいます。(2012/10/2)
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    投稿日:2012年10月02日
  • よい子は見ちゃダメな下ネタ満載ほのぼのコメディ\(^o^)/ バイオテクノロジーによってつくられたバイオ犬カイザーが巻頭から巻末までず~と下ネタを発し続けるという、とってもお下品な漫画ですw 絵が劇画だったら発禁かも!? 問題にならないうちに読みましょう!!\大げさ/ (2012/10/2)
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    投稿日:2012年10月02日
  • あれだけ報道されればいやでも気になってしまう昨今の日中関係。とはいえ中国などいったことはないので実際のところどうなのだろう?なんて思ったりもします。そんなわけで漫画で今の中国がわかるものを…、と探してみると、これが三国志モノばかりなんですね。で、しょうがないよなあ、なにか変わったものないかな、と眺めていたらこんな珍しい作品をみつけました。連環画というそうで、上部に物語の一部が紙芝居ふうに描かれています。そして下部には物語の本文が。詳しい人によると、この手の本は中国人が幼少期に道徳的な意義や価値観を養うために読む本だそうで。確かに、嘘をつく曹操に苦言を呈す許攸だとか、孔明ばかりが重用されてふてくされている関羽と張飛をたしなめる劉備とか、情操教育にぴったりの内容なんです。ただ、じゃあなんで今の中国人はあんなに攻撃的なのよ、とも思うんですけどねー。まあそれはさておき、この絵の情報量はちょっと驚き。細部まで描き込まれた合戦シーンや表情豊かな登場人物たちは、伝統文化的な部分も感じさせてくれて意外に新鮮です。(2012/9/28)
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    投稿日:2012年09月28日