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5751~5775件/11353件 を表示

  • 久しぶりに読み返してやっぱりいいなと。
    登場人物がそれぞれ濃い。
    一瞬しか出てなくても、濃い。
    平野先生の不思議なキャラ作りがこれでもかと詰まっている。
    ところどころコミカルなところもある序盤から最終章に向けての加速と凄絶さは文字や言葉にしづらくて、これぞ「漫画で表現すべき話」。
    絵がまた不気味で気持ち悪くアニメのような独特なものなので、苦手な人は苦手かもしれない。
    そんな絵柄に抵抗がなければ是非一度は読んでいただきたい。
    読み進めて行くうちにいつの間にか“彼”の一部になるはず。


    吸血鬼を狩るための組織、HELLSING機関には吸血鬼がいる。
    “彼”はただひとりに仕えている。
    インテグラ。
    彼女がHELLSING機関の長であり、“彼”のマスター。
    そのマスターに中指を突きつけた男がいる。
    男は“手段”のためには“目的”を選ばない。
    英国は燃える。燃える。燃える。
    是非、あらゆる悪夢を現実にしたかのような世界を覗いていただきたい。

    ただ非常に残念なことに、作者の“作中の雰囲気ぶち壊しシリーズ”のあとがきが全く収録されていない。
    紙の書籍と異なるものには必ず注釈をつけていただきたいと、出版社に直訴したい。
    欲を言うならeBookJapan側で把握して注釈をつけていただきたい。
    あのあとがき…いいんだよ…ぶち壊されるあのあとがきが…癖になるんだよ…。
    それだけが気になるので☆をひとつ減らそうかとも思ったのですが、もとから紙書籍を知らなければ文句無しに☆5なので、電子から入る人に誤解がないよう☆5でつけておきます。
    あとがきの存在を知っている人からみたら☆3~4かもしれない…。
    電子書籍としてはちょっとね。未熟。


    この作品のキーワードは
    吸血鬼、不死、永遠、かっこ良すぎる台詞、戦う執事、戦う婦警
    キーワード難しいなあ。
    • 参考になった 1
    投稿日:2016年04月05日
  • 匿名希望
    ネタバレあり
    美しくて心にしみる物語
    タイムスリップ、父と息子、という設定でどんなお話しかと思ってましたが、とても美しくて切ないお話しでした。息子と父が恋に落ちるのが、とても自然に納得がいきます。運命に定められた神話の恋物語のよう。二人とも父親の愛に恵まれず、互いの孤独を埋めるように、ひかれあってしまう様子が切ないです。かっこいい息子も、童顔で少年のように無垢な父もどちらも魅力的です。昭和のバブル絶頂期を背景にノスタルジックで透明感のある美しい物語です。池先生の作品はどれも大好きですが、これはまた新しい魅力を感じる作品。あ、池先生らしくエッチもちゃんとありますよ(笑)
    • 参考になった 4
    投稿日:2016年04月05日
  • 自分が決める。
    《バラ色の時代》のスピンオフ。大和は出てきません。不良の辰吾と巽の弟の智巳。その二人から愛される大和の息子で長男の巽。愛情の示しかたは人それぞれ。どれを受け入れるのかも人それぞれ。愛情とはナニをもって愛情とするのか。終盤で登場する右介が語る言葉が右介らしい。この作家さんの話はエロはあってもあまり艶っぽくなかったりするし、萌えも遠い。けれど引っ掛かって刺さる。選ぶのも決めるのも自分次第。そんな話が上手い人だと思う。
    • 参考になった 6
    投稿日:2016年04月04日
  • やくざの組長の息子、大和と医者一家の息子、右介の話。高校の図書室で出逢って二十年、右介は大和にすべてを奪われ続ける。それは愛情からなのか憎しみからなのか右介には分からないまま二人の時間は進行していく。語られない大和の心情に振り回される右介。大和のような、こういう表現もあるんだなと思った。
    • 参考になった 3
    投稿日:2016年04月04日
  • デフォルト
     ある地銀の不良債権問題とそれに絡む金融行政批判を自身の信念に基づいてレポートしたエコノミスト。そのレポートを快く思わない政治家、金融庁官僚、日銀行員、そして彼らパワーエリートの意を酌んだ会社からの圧力によって追い込まれたエコノミストは非業の死を遂げる。彼の死を悼む友人たちは政治家、金融庁、日銀相手にリベンジを決意する。ホスト、記者、ハッカー、ディーラーなど多彩な経歴を持つ友人たちが総力を挙げて敵を追い詰めていく流れは秀逸。また、ひとつひとつのシーンが丁寧に描かれており充分に納得のいく仕上がりになっている。さらに、デフォルトの刻限が迫るなかで繰り広げられる行き詰まる頭脳戦、心理戦は圧巻だった。
     最近、経済問題に興味を持ち始めていて、経済的な知識が土台となり且つ充分に楽しめそうな娯楽小説はないかと探していて見つけたのが本書だった。本書が相場氏のデビュー作であるということも気に入った。デビュー作は作家にとって重要だが、読者にとっても強い意味合いを持つからだ。デビュー作には作家の才能、というよりも作家たらんとする動機、情熱といったオリジナリティの本質が強烈なメッセージとして作品に顕れているケースが多い。本書を読んでいると常に頬をじりじりとした熱にさらされている感覚があった。稀に出会うデビュー作特有のこの熱気が読者の惹きつけに重要であり、作品の面白さと共に2重の悦びを味わうことができるものになっている。
    • 参考になった 0
    投稿日:2016年04月04日
  • 「いぢめる?」「しゅりんく!」が懐かしい
    きっかけは良く覚えていないのですが、「ちょっと変わった、面白いマンガがある」と聞いて読み出した記憶があります。当事、まだ単行本が出たばかりでしたが、シマリスくんの「いぢめる?」やプレーリードックくんの「しゅりんく!」などが私のまわりでは流行ったりしてました。
    ラッコのぼのぼのがお友だちのシマリスくん、アライグマくんたちや、スナドリネコさん、ヒグマの大将などの大人たちとすごしながら、いろいろなことを学んでいくお話です。
    ギャグマンガですが、ぼのの純朴で時に哲学的なまでの問いに、周りのキャラたちがそれぞれの生き方で答える様が心に残る作品です。
    他にも「ぼののおとうさん」「しまっちゃうおじさん」など、魅力的なキャラクターが数えきれないほど登場します。
    電子版は画質が悪いのが難点(ピンぼけ写真みたい)。
    • 参考になった 3
    投稿日:2016年04月03日
  • 匿名希望
    ネタバレあり
    メチャ良かった!
    殿様タイプの上司♥ステキでしたー。
    作品の間にある挿し絵や作者のコメントなども楽しく読ませていただきました!
    • 参考になった 0
    投稿日:2016年04月03日
  • 匿名希望
    作者買いです♥
    いつも短編読み切りで、その先のストーリーを覗いてみたくなるお話ばかりでドキドキしながら読んでます。
    リアルキスを初めに読んでからのファンです♥
    • 参考になった 1
    投稿日:2016年04月03日
  • 匿名希望
    ネタバレあり
    よかった
    冒頭の 秀才 。
    主人公が「仕事しろっつーの、だから女がなめられるんだよ」って。むしろ女が自分達が社会全体の女性の評価を下げてるって感じてしまう時期。
    あったなぁ、青い自分再発見。
    あと「私だって一生懸命やってるんです!」って上司に泣きながらいう女性。
    「泣いて帰れるならボクだっていくらでも泣いてやるよ」って上司の返し。
    昨今パワハラとかあるんであまり聞かなくなりましたが本音ですよね。
    愚痴る主人公に「あんたって時々ぶんなぐってやりたくなるよ」って真顔スマイルでいう女先輩
    現実に言う言わないかは別として思っていることがリアルだぁ。本当にうすぼんやりとしないでそれぞれきちんと本音。

    (あの職場は単に彼女が活きる場所じゃなかっただけかもしれないなぁ
    私も他に楽になる方法があったのかもしれない)
    気づけてよかったなぁ主人公。それを踏まえての
    (人間急には変われないよ)

    ヤバイ響きますね。

    そして最後が
    うれしいなぁって
    終わっていたところ。
    すごくよかった。

    なんだか当事の青かった自分まで救われた気になる終わり方。

    「わかってくれる人はいるから…だからなんとか生き抜いてほしいの」
    この言葉につきます。
    • 参考になった 0
    投稿日:2016年04月02日
  • 優しくて温かいお話です
    とても感動しました。ゲイの上司とその部下のお話。部下の高梨くんとてもかっこいいです。外見ではなく中身がです
    上司の徳永さんをそれはそれは愛していて、守ってあげたいという切なくてそれでいて力強い思いを感じました。ノンケの部下に惚れられてしまった徳永さんは、好きでいながらも引け目を感じて逃げようとしてしまいます。お互いがお互いを思いやりながら理解し合うそのやり取りがとても良かったです。本当に幸せになってほしいと思いました。
    • 参考になった 1
    投稿日:2016年04月02日
  • 匿名希望
    読みやすい
    当事読んでて漫画みたいだなぁと思った。
    堅くなくて、頭が疲れない。
    でも読んでて、心に響く。
    疲れてて、しんどいとき、少しほぐされた思い出有ります。
    • 参考になった 0
    投稿日:2016年04月02日
  • ネタバレあり
    全員キャラ濃いー笑えます
    作家買いです。少しお高いですが小冊子付購入しました。タイトルそのままなんの深い考えもなくヤッてます😊
    主人公?だけが一般人?普通?で写真部という名のヤリチン☆ビッチ部の先輩達キャラ濃いーですそして謎めいています。え~この人達何?何なの?という箇所が多々ありました。主人公の友だちのやっくん、とても気になります一体何を考えているのか、早く続きが読みたいです。ネット掲載の漫画なだけに作家の趣旨が色濃く出ている感じで楽しめました。絵は相変わらずとても綺麗でお上手です。
    これから先の展開がとても気になります。たなか先生早く
    キャラ解明よろしくお願い致します。
    • 参考になった 6
    投稿日:2016年04月02日
  • 匿名希望
    大学合格ランキング
    表紙に掲載されている記事については掲載してほしいと思います。
    よく読まずに購入したこちらもバカでしたが、表紙のトピックス
    を見て購入したのに、肝心なものが掲載されていないのなら、何
    のために購入したのかわかりません。返金に応じてもらいたいく
    らいです。二度と購入しません。
    • 参考になった 9
    投稿日:2016年04月01日
  • 静かな…
    短編集。表題作のみ最後に続編有り。2話目の真面目サラリーマンとバスケやってる大学生の話は前後編でキュンとしました。他は安定している作家さんなので大外れはありませんが、少し、物足りない。表題作はもっと描けたんじゃないかなと思ってしまう。
    • 参考になった 0
    投稿日:2016年04月01日
  • 匿名希望
    短すぎる
    某漫画の設定が剣道になった感じだったけれど、これはこれで面白い
    ただいきなり省略された感じで。。。
    無理して終わらせた感じかな。。。そこが残念
    • 参考になった 3
    投稿日:2016年04月01日
  • 匿名希望
    読者からの要望が多くて復活した漫画
    週刊少年誌上で打ち切りになるも、再び連載になったというある意味伝説の漫画。円卓の騎士をベースに子供に退屈なゴルフを楽しませてくれた作品です。
    主人公のガウェインが楽しすぎるのとライバル達がまた個性的でかつ憎めないんですよね。意表をつくカップリングでマニアックなファン層の心も鷲掴みです。ちょっと読んでみれば?
    • 参考になった 11
    投稿日:2016年04月01日
  • 匿名希望
    鈴木央ってなんでもアリだけどそれがまた面白いよね
    登場人物達がいたって真剣にバカバカしいことを行っていることを、読者が読んで楽しむ系の漫画。すごい番長がたくさん出てくるよ。基本バトル漫画だよ。しかし群を抜いて強くてデカイ(ハートも)金剛番長の生き様を生暖かい眼差しで楽しむといいよ。 
    • 参考になった 3
    投稿日:2016年04月01日
  • 匿名希望
    完結済みなので一気に読めますよ
    怪我で挫折した主人公がラクロスの監督として頑張る話。なのですが、頑張り屋のおバカで頑張り屋のヒロインやそれを取り巻くチームのキャラクター達も個性が強くて楽しい作品で、もちろんラクロスを知らなくても面白かったです

    完結してしまっていますが、できることならもっと続きが読みたかった!!週刊少年ジャンプのアンケート層と合わなかったんでしょうが良い作品です。過剰なバトル漫画に飽きた人はちょっと読んでみたらいかがでしょうか。
    • 参考になった 0
    投稿日:2016年04月01日
  • 匿名希望
    是非!
    紅林先生のイメージを一新する意欲作!
    紅林先生はやはり凄いです!
    • 参考になった 1
    投稿日:2016年04月01日
  • 匿名希望
    さすがです
    推理小説や探偵ものがお好きな方にはおすすめです。ぜひシリーズにして欲しいです。夜光花先生が好きで、他の作品を読んでいる方には、チョイサプライズがあるかな?私もは嬉しかったです。
    • 参考になった 5
    投稿日:2016年04月01日
  •  14歳の少年が自殺した。自宅庭の柿の木にぶらさがった彼を発見したのは父親でした。
     遺書には4人の名前があった。
     一人は、主人公の真田裕。物語は「僕」の視点、「僕」の語りで描かれていきます。
    〈真田裕様。親友になってくれてありがとう。ユウちゃんの幸せな人生を祈っています〉
     二人目と三人目は、少年――藤井俊介(ふじい・しゅんすけ)だから「フジシュン」と呼ばれていた――をいじめたグループの中心にいた二人。
    〈三島武大(みしま・たけひろ)。根本晋哉(ねもと・しんや)。永遠にゆるさない。呪ってやる。地獄に落ちろ〉
     四人目は、女子。中川小百合(なかがわ・さゆり)です。フジシュンは、彼女には謝っていた。遺書の終わりに、P・S――追伸として小さな字で書き込んであった。
    〈中川小百合さん。迷惑をおかけして、ごめんなさい。誕生日おめでとうございます。幸せになってください〉

    「ありがとう」、「ゆるさない」、「ごめんなさい」
    〈その三つの思いを書きのこして、フジシュンは死んでしまった。
     遺書に名前を出された四人は、一方的にフジシュンの思いを背負わされたまま、その後の人生を歩むことになった。〉

     第44回吉川英治文学賞(2010年)を受賞した本書『十字架』(講談社文庫、2016年1月29日配信開始)で著者の重松清は、中学2年のとき遺書に名前を書きのこされたことから、自殺した同級生の思いを背負うことになった真田裕と中川小百合、そして「あのひと」という遠い呼称で描かれるフジシュンの父親と母親のその後の20年を語っていきます。昂まる感情を内に留めた静かな語り口と抑制の利いた文章が、思いもよらない十字架を背負うことになった人たちの、とまどいながらもそれに向き合って正直に生きていく姿と苦悩の深さを鮮やかに浮かびあがらせていきます。

     中学2年の夏休みが終わり2学期が始まった9月4日に自殺したフジシュンとの関わりを真田裕――「僕」はこう思いおこします。

    〈確かに僕とあいつは幼なじみだった。小学生の頃はしょっちゅう一緒に遊んでいた。でも、親友というほど深く付き合っていたかどうかは、よくわからない。少なくとも、あの頃──中学二年生の僕が、誰かに「きみの親友は?」と訊かれたら、たぶんあいつの名前は挙げなかっただろう。
     でも、あいつにとって僕は親友だったらしい。それも、たった一人の。
     釣り合っていない。男同士の友情にも片思いというものはあるのだろうか。あるのだとすれば、僕はあいつを手ひどく振ってしまったことになるのかもしれない。(中略)
     素直で明るい性格だが、ちょっと幼い。中学生になっても変わらなかった。だから僕は少しずつあいつと遊ばなくなり、会っても話はすぐに途切れるようになって、同じクラスだった二年生のときも、特に親しいという関係にはならなかった。(中略)
     なにより釣り合っていないのは、あいつが僕に〈ありがとう〉と書いていたことだった。それは違う。絶対に違う。「ありがとう」と言われたら、ふつうは「どういたしまして」と返す。でも、僕には言えない。僕がフジシュンの「ありがとう」に応えられる言葉は、「ごめんな」以外にはありえないはずだ。
     フジシュンはなぜ、あんなことを手紙に書いたのだろう。どんなに考えてもわからない。
     でも、それを本人には訊けない。〉

     遺書に名前のあった女子、中川小百合は、部活から帰った6時半頃フジシュンから電話があって、少し話をした。フジシュンが自殺したのは、その直後のことだった。

    〈フジシュンは電話に出たのが中川さんだと知るとほっとしたように息をつき、自分の名前を名乗ってから、言った。
    「誕生日おめでとう」
     その日は中川さんの十四歳の誕生日だった。
     でも、クラスの違うフジシュンにいきなり「おめでとう」と言われると、ただびっくりするしかない。中川さんは「あ、どうも……」と応えただけだったが、フジシュンは中川さんの反応など最初から気にしていなかったのか、すぐにつづけた。
    「プレゼント、いまから中川さんの家に持って行っていい?」
     驚いた、というより気味が悪くなった、と中川さんはあとで教えてくれた。
    「困ります」
     迷う間もなく断った。フジシュンは「プレゼント渡したら、すぐに帰るから」とねばったが、中川さんが「そういうの、やめてください」と強い口調で言うと、意外とあっさり「ごめん……」と謝って、「じゃあ」と中川さんが電話を切るときにもなにも言わなかった。
     もしもフジシュンが強引にウチに来たらどうしよう、と中川さんはしばらく不安だったという。そうなったらプレゼントを受け取ったほうがいいのか突き返したほうがいいのか、迷っているうちに誕生日の浮き立った気分はすっかり冷めてしまった。代わりに、なんともいえず落ち着かなくなった。Tシャツを前後逆さに着てしまったときのような違和感がずっとつきまとった。虫の知らせだったのかもしれない、と中川さんはあとで僕に言った。〉

     フジシュンは、電話を終えたあとコンビニに行くと言って家を出ます。そして誕生日プレゼントの小さな箱を宅配便で中川小百合の自宅宛に送った。中身は古い郵便ポストの形をした鋳物の貯金箱だった。そのあと――食事時間の7時半を過ぎてもフジシュンが帰ってこないことを不審に思った母親が部屋の机の上に置かれた遺書を見つけ、ほぼ同時に父親が庭の柿の木にぶら下がっているフジシュンを見つけた。

     遺書の中に〈ぼくは皆さんのいけにえになりました〉とあったところから、マスコミはフジシュンの自殺を〈いけにえ自殺〉と名づけ、大きく取り上げた。9月7日、市営斎場で営まれた告別式には報道陣が詰めかけていた。同級生とともに参列した真田裕は、ただ一人ホールに入ってくるように言われ、そこで初めてフジシュンの父親と向き合います。

    〈挨拶をしようとしたら、お父さんは差し出しかけた花を途中で止めて、低い声で言った。
    「親友だったのか」
     僕を見つめる。健介くん(引用者注:フジシュンの弟)ほど険しくはなかったが、暗い目をしていた。(中略)
    「親友だったら……なんで、助けなかった……」
     花を持った手が震えた。
    「親友だったんだろう……だったら、なんで……」
     花が手からぽとりと落ちた──と気づく間もなく、胸ぐらをつかまれ、体を揺さぶられた。
    「俊介を……なんで、助けてくれなかったんだ……」
     一瞬、目の前が真っ白になった。まぶしくてからっぽな、光だけの世界に放り出されたような感覚だった。(中略)
     お父さんが僕を見ていた。怒りに満ちた目でにらまれるのは覚悟していたが、違った。お父さんのまなざしは、ぞっとするほど暗くて、悲しそうで、なにより、すぐ近くにいるのに遠かった。星の光がはてしなく遠い距離から放たれているように、お父さんのまなざしも、手を伸ばせば触れられそうでいながら、決して届かない、という気がした。
     フジシュンのお父さんは、その瞬間、「あのひと」になった。〉

     重松清は、本書巻末に収録されている「文庫版のためのあとがき」で、この物語の核となる現実の出来事があったことを明かしています。NHK教育テレビのドキュメント番組の取材でインタビューしたOさん。中学2年生だった息子さんをいじめを苦にした自殺で亡くした経験の持ち主です。命日にはいまも息子さんをいじめた人も、それを止めなかった人も線香をあげにOさんの家を訪ねてくるという。
    「彼らのことを、いまはもう、ゆるしているのですか?」――重松清が訊いたとき、Oさんは、小さくかぶりを振って、静かに、しかしきっぱりした声で、
    「いや……それは、ないですね」
     と答えたそうです。
     その瞬間、重松清の胸の奥に「核」が宿った。それから一篇の物語として完成するまでに4年近い時間が必要だったという。そしてその『十字架』がいま、人びとが人生の新しいページへと進む春に似合う物語として私たちの前にあります。小出恵介、木村文乃、永瀬正敏、富田靖子主演、五十嵐匠監督によって映画化され、2016年2月公開されました。(2016/4/1)
    • 参考になった 2
    投稿日:2016年04月01日
  • マウスの動かし方が重要!? 新しい人事評価基準とは?
    日本企業における人事、とくに採用に関しては、どの会社も横並びの定型的プロセスで行われ、人事担当者や経営者の感覚と主観による評価がまかり通っているのが実情ではないだろうか。しかし、米国をはじめ海外では、人工知能(AI)とビッグデータを活用した、客観的で正確なものに人事評価制度がシフトしつつあるという。本書では、そうした世界的な流れを踏まえ、「AI×ビッグデータ」というツールによって、問題の多い日本の人事制度を改革することを提案。AIやビッグデータをめぐる最新の情報を概説した上で、グーグルなどの米国先進事例を紹介しながら、最新テクノロジーを用いて組織に人材を最大限に生かす戦略を示している。
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    投稿日:2016年04月01日
  • みうらじゅんの「一人電通」式仕事術を大公開!
    「サブカルの帝王」とも呼ばれ、イラストレーター、漫画家、エッセイスト、ミュージシャンなど、神出鬼没、縦横無尽の活躍を見せ人気を博している、みうらじゅん。流行語から、誰もが普通の会話で使うまでに定着した「マイブーム」「ゆるキャラ」といった言葉の名づけ親でもある。本書では、そんな彼の、自ら「一人電通」と呼ぶ独特な仕事術を惜しげもなく公開している。それは、それまで世の中になかった仕事、名前やジャンルがまだ「ない」ものに目をつけ、自分自身面白がりながら仕掛けをして売り出していく、というものだ。「ゆるキャラ」をはじめ「いやげ物」「勝手に観光協会」「地獄表」「ブロンソンズ」「見仏記」「親孝行プレイ」などこれまで仕掛けられた「仕事」の数々を楽しみながら、そのユニークさの秘密を垣間見ることができる。
    書籍ダイジェストサービス「SERENDIP」詳細はこちら
    投稿日:2016年04月01日
  • 正に入魂の一作
    主に馬鹿でエッチな男子たちのギャグ漫画を描いていた村田ひろゆき氏ですが
    癌治療による生死の境目から復帰後に描いたこの作品…作品名通りのれっきとした医療漫画として描かれてます。
    ぶっきらぼうで強面で下品だが凄腕の医師、早乙女医師の病院で救命、終末期医療等様々な場面に関わる姿を描いている漫画で
    かなりブラック・ジャック色の強い作品ですが、患者たちや病気のドラマはベテランと言うだけでなく、自身が生死を彷徨った経験からか凄みがあり
    掲載ペースが長かったので、もしも作画担当を付ければもっと早い刊行が出来たと思われるのですが、内容的にも自分自身の手で描こうという意思が感じられます。
    画力は高い方でもないし、下品なギャグは相変わらず出てきますが、根底に流れる生死、医師、患者と言ったモノに対する態度は極めて真面目な物で
    誰にでもおススメできる漫画とは言い難いですが、一度は目を通してほしい作品です。
    • 参考になった 0
    投稿日:2016年03月31日
  • 匿名希望
    男気
    今の世の中にはいないタイプの主人公
    知的さはなく不器用で純粋な思いで人を守る
    じーんとくるストーリーで人情ものが好きな人にはおすすめ
    男性向けな感じだけれど
    不器用な男気溢れる泥臭い人間味溢れるタイプの人に興味がある女性にもおすすめかも
    • 参考になった 1
    投稿日:2016年03月31日