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1~25件/8652件 を表示

  • テンポがよくてサクサク読める誰も死なない(死んでも生き返る)ライトノベルです。とは言いつつも主人公和真は冒頭でいきなり死んでいて、死後の世界で女神アクアに魔王がいる世界で人生をやり直さないかと提案されその話に乗ってしまいます。しかし、転生系作品にありがちな「強力な能力」を与えられ異世界へ降り立つと思いきや、和真が求めた「もの」はなんと「女神アクア」。。。異世界で和真とアクア二人がお金も無く知り合いもいない状態で冒険がスタートします。

    主人公が最強の能力を持っている!というライトノベルはたくさんありますが、この作品では主人公が弱く、さらに仲間になる面々も癖の強すぎるキャラばかり。そんなキャラたちがバイトしたり冒険に出てボロボロになったり、カエルに食べられて全身ヌメヌメになったり空飛ぶキャベツを捕まえたりします。ギャグ展開満載で楽しく読めますね~

    そんなギャグ展開満載のこの作品。アニメも面白いですがラノベもこの機会にお楽しみいただければと思います!
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    投稿日:2017年04月28日
  • 突然脳内に浮かぶやっかいな選択肢のせいで学校中から変態だと思われてしまう、容姿はいいのに全くモテない主人公甘草奏の残念ラブコメディです。脳内に浮かぶ選択肢はどうしても選びたくないようなものばかり。例えば、

    「① 上半身裸で、日本男児風に叫ぶ」
    「② 上半身裸で、アマゾンの戦士風に叫ぶ」

    という選択肢が出てきて、どちらかを選ばないと奏の身にとんでもないことが起きてしまうわけで。ちなみにこの選択肢、どっちを選んだんでしょうね?どっちを選んでもあまり変わりませんが、ラノベの中では他にももっと過激な選択肢に奏の脳内は襲われているんです。

    そんな選択肢によって変態的な行動を取らされる奏と、そんな奏の周りに集まるヒロインたちの残念だけど笑えるこの作品、個人的にかなりオススメします!
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    投稿日:2017年04月28日
  • エッチな行為をすることでヒロインたちがパワーアップ!世界を守るために主人公の傷無(きずな)は「エロス」と叫ぶ、そんなラノベです。ちなみに「エロス」と叫ぶと「魔導装甲(ハート・ハイブリッド・ギア)」という体を覆う装甲が具現化し戦闘モードに入れるんですよ。

    そして、ヒロインたちの胸を揉んだり体を撫で回したりしてある一定以上の状態になると、魔導装甲の能力が飛躍的にパワーアップ!? 敵である魔導兵器を倒すために、真面目にエッチなことをしなければならない主人公とヒロインたちの物語、この機会にぜひ!
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    投稿日:2017年04月28日
  • 2017年4月よりアニメが放送する注目作品!この作品は、地上を正体不明の怪物たちに蹂躙され人間を含む多くの種族が滅ぼされた後の世界が舞台。そんな世界に人間族の唯一の生き残りである「ヴィレム・クメシュ」が、他の種族に嫌われたり借金に追われるといった状況の中で死んだみたいに生きている、という少し暗めのキャラクターが主人公のお話です。

    1巻ではそんなヴィレムが友人から「軍の施設の兵器管理」の仕事を紹介され現場へ行ったけど兵器らしきものはどこにもなく・・・?という展開からスタート。しかしその「兵器」は施設内に既に存在するものだった、という事実に驚愕。驚きと悲しさを同時に感じました。この続きはぜひ読んで楽しんでいただければと思います。簡単に感想をお話しますと、派手さはそんなに無いですがじっくりと深みのある物語を紐解いていく面白さがある内容だと感じました。

    というわけで、アニメが始まる前にぜひ原作ラノベをお楽しみ頂ければと思います。
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    投稿日:2017年04月28日
  •  福岡市の繁華街で白昼、貴金属関連会社の社員が銀行から下ろしたたばかりの現金3億8,400万円を大型スーツケースごと強奪された直後、福岡空港でトランクに入れた現金7億円を海外に持ち出そうとした韓国籍の男性4人が関税法違反の容疑で逮捕された。
     4月22日付朝日新聞によれば、ソウルにある自動車販売会社の男性社長(42)が名乗り出て、“東京の日本人男性から伊フェラーリの高級車「ラ・フェラーリ」2台を受注し、その代金として約7億3,500万円を福岡空港で受け取り、社員4人に香港まで運ばせようとした。過去にも何回か同様に現金を運ばせたことがある。法律に触れるとは思わなかった。(現金強奪事件について訊かれて)偶然同じ日にそういうことが起きてびっくりした。この強奪事件がなかったら、関税法違反で逮捕されるほどでもなかったのでは”と語ったという。偶然の出来事だとしても、同じ町、同じ日のほぼ同時刻に3億8,400万円が強奪され、7億円が香港に持ち出されようとしていた。そして翌日、東京銀座の路上でやはり白昼、4,000万円が奪われる事件が発生。わずか2日の間に億単位、一千万単位の現金が事件となったわけですが、私が見聞きした限りでは事件を伝えるメディアはなぜか登場する人物、会社の名前を書かないし、言いません。不明なのか被害者への配慮なのかわかりませんが、私たちの日常では普通出てこない巨額現ナマをめぐる不可解な事件です。じつは表に出てはならなかったはずのお金だったのではないか、そんな風に妄想を逞しくした時、1冊の長編小説が頭に浮かびました。
     ちょうど1年前に文庫版を底本に電子化された橘玲著『タックスヘイヴン Tax Haven』(幻冬舎文庫、2016年4月12日配信)です。こんな一節があります。スーツケースに入れた現金を闇に紛れて日本船から韓国船に海上で受け渡す緊迫シーンです。

    〈対馬の北端から韓国の釜山までは五〇キロほどしかない。高速フェリーなら一時間一〇分の距離で、時速一〇ノットの釣り船でも三時間弱で着く。
     午前二時過ぎ、船は韓国との国境近くで停まった。暗闇から、サーチライトを照らしながら別の船が近づいてくる。ひとまわり大きな漁船で、韓国旗を掲げている。
     こちらからもサーチライトで合図すると、韓国船がゆっくりと横づけしてきた。
     床に寝転んで荒い息を吐いている堀山を置いて、古波蔵は船室を出た。
     韓国船では、船員たちがブリッジを下ろす準備をしている。漁師が操舵室から下りてきて、ブリッジを引き込んで素早くデッキに固定した。屈強な体躯(たいく)の若い船員が二人、韓国船から乗り移ってきた。
    「スーツケースを運ばせるから、先に向こうの船に行ってくれ」古波蔵は、青白い顔で船室から出てきた堀山に声をかけた。
     堀山は一瞬、躊躇(ちゅうちょ)し、「それはあきまへんで」といった。「ワシはいつでもあんたといっしょや」
     古波蔵は肩をすくめると、手早く救命胴衣をつけ、コートの内ポケットから封筒を取り出して漁師に差し出した。漁師はなにもいわずに封筒を受け取り、乱暴に尻のポケットに突っ込んだ。
     韓国人の船員がスーツケースを抱えてデッキに戻ってきた。古波蔵はブリッジに足をかけ、バランスをとりながら一気に渡った。そのあとを、手すりにしがみつき、四つんばいになって堀山がついてくる。
     転げ落ちるようにして韓国船のデッキに下りると、堀山はぜいぜいと息をつきながら古波蔵のうしろに立った。向こうの船には、韓国人の船員二人とスーツケースが残されている。
     古波蔵は、脇腹のあたりに硬いものが当たるのを感じた。
    「このまま船が別々になれば、カネはおしまいや」堀山はいった。「そのときはあんたを殺して、ワシはこの冷たい海に飛び込むことに決めとりまんねん」
     堀山の言葉を無視して、古波蔵は大きく手を振った。韓国人の船員がスーツケースの取っ手とキャスターを持って、ブリッジを駆け上がってくる。
     二人は堀山の足元にスーツケースを置くと、手際よくブリッジを片づけて、操舵室に向けて手を振った。エンジンがかかり、船がゆっくりと動き出す。〉

     文中の堀山(健二)は関西を中心にファッションヘルスやピンサロを手広く経営。二重帳簿で売上げを隠蔽してきたが、大阪国税局査察部による摘発が時間の問題となるにおよんで、在日韓国人の大物フィクサー崔民秀(チェ・ミンス)の配下で、裏社会に通じた情報屋・柳正成(リュ・ジョンソン)を通じて古波蔵佑(こばくら・たすく)に接触をはかった。手元に残った現金5億円を国税の摘発前に海外に移すことが目的だ。
     古波蔵佑は関西の国立大学を卒業して米系の外資系銀行に就職。横浜支店でプライベートバイキングといわれる富裕層向けの営業を担当。しかし法令違反が問題化して日本から撤退が決まった時、ヘッドハンティングを受けてスイスにあるユダヤ財閥系のプライベートバンクへ。自分の担当する顧客の口座の大半も一緒に移した。日本との間を往復する生活を続けたが、リーマンショックで日本への出張が禁止されるやそこを退職、どこの組織にも属さないプライベートバンカーとして独立した。フリーとなった古波蔵に最初に接触してきたのが、情報屋の柳だった。裏社会にも通じ、高度な金融商品や海外送金の仕組みに精通した一匹狼。国際金融ミステリーにはこれ以上ないキャラクターの主人公だ。

     古波蔵が使う日本から韓国に現金を密輸するルートは、日本の政財界と裏社会を結びつける「最後のフィクサー」と呼ばれた崔民秀が10年ほど前につくったものだ。

    〈いまもむかしも、現金こそがもっとも匿名性の高い決済手段だ。マネーロンダリングへの監視が厳しくなればなるほどその価値は上がり、堀山のように、どれだけコストがかかっても手持ちの現金を海外に運びたいというカモが増えてくる。柳が古波蔵に接触してきたのは四年ほど前で、それ以来古波蔵はこのルートを使っていた。プライベートジェットやクルーザーを使った大掛かりな現金移送は税務当局が監視しており、こちらの方がずっと安全なのだ。〉

     韓国に密輸された現金5億円は釜山の信用金庫に持ち込まれ、現金の山から手数料・謝礼として支店長に7束、700万円、船の運賃として2束、200万円がひかれた。残った4億9,100万円はユーロに変換されて堀山が持つリヒテンシュタインの銀行の法人口座に2営業日で入金される。堀山の名前は一切表に出ることなく秘密は完全に守られるのですが、その仕組みの詳細についてはここでは触れません。本書をご覧ください。

     さて送金額の1割が古波蔵の報酬です。今回の場合5,000万円で、古波蔵はそのうち6割を崔と柳に渡す取り決めだ。つまり5日間の小旅行で2,000万円の無税の報酬を得ての帰路、福岡空港搭乗口に向かおうとする時、古波蔵のスマートフォンが振動した。「通知不可能」との表示があった。搭乗の列から外れて受信ボタンをタップした古波蔵の耳に切羽詰まった男の声が飛び込んできた。

    〈「コバ?」いきなりあだ名を呼ばれた。「コバなんだろ」
    「誰だ?」古波蔵は混乱した。
    「あの、俺」相手は切羽詰まった口調でいった。「サトル、牧島慧だよ」〉

     牧島慧は静岡県内の高校時代に仲のよかった友人で、東京の私立大学理工学部を出て大手電気メーカーに就職。5年前に退職して技術書やビジネス書の翻訳の仕事をしてなんとかくいつないでいる。
     高校時代のもうひとりの友人、紫帆とともにシンガポールに来ているが、ある書類にサインするよう求められて、どうしていいか判断に迷って、ふと思い浮かんだ古波蔵に連絡をしたという。
     紫帆の夫、北川康志(きたがわ・やすし)はシンガポールを拠点とするプライベートバンカーですが、ホテルのベランダから墜落死。事件性がないか警察の捜査が始まっているが、連絡を受けて遺体の確認などのためにシンガポールを訪れた紫帆の前にスイス系銀行のシンガポール法人でエグゼクティヴダイレクター(執行役員)を努めるエドワード・ウィリアムズと名乗る男が現れ、夫の北川には彼の銀行に対する1,000万ドル(10億円)の負債があると告げた。しかし、銀行に対する求償権を放棄し、この件については今後一切口外しないことを約束すれば、10億円もの負債も北川所有のコンドミニアムにつけた抵当権も放棄する、だからこの場で契約書にサインせよ――そう迫られて古波蔵に電話したというわけです。
     ひととおり事情を聞いた古波蔵の返事は簡潔なものでした。

    〈「バカか、お前は」と古波蔵はいった。牧島はエドワードのところに戻ると、古波蔵にいわれたとおりのことを伝えた。
    「法律家のチェックを受けないどのような書類にもサインできません。その代わり、私たちがなんらかの不利益を被らないかぎり、この件については沈黙を約束します。コンドミニアムの抵当権を行使するかどうかは、あなた方が判断することです」
     エドワードはしばらく牧島を眺めていたが、「それもひとつの見識かもしれませんね」と書類をしまい、席を立って紫帆と牧島に握手した。〉

     しかし、これで一件落着というわけにはいかなかった。彼らは既にトラブルに巻き込まれていた。シンガポールから帰国した牧島が古波蔵を誘い、5年ぶりに会った二人の会話――。

    〈古波蔵は・・・・・・「自分たちがどんなトラブルに巻き込まれたかわかってるのか?」と訊いた。
     牧島は驚いて首を振った。
     古波蔵はレザージャケットのポケットから四つに折りたたんだ紙を取り出すと、それを広げて牧島の前に置いた。フィナンシャルタイムズ・アジア版のコピーだった。〈スイスSG銀行、一〇〇〇万ドル行方不明か?〉という見出しで、シンガポールの金融当局がプライベートバンクの不透明な資金処理の調査に入ったことが報じられていた。日付は三日前になっているから、牧島たちがエドワードに会ってから事件はメディアの知るところとなったのだ。
    「消えたのがどういうカネだったかもわかっている」古波蔵はもう一枚のプリントアウトを牧島に見せた。それは東証二部に上場する「民平」という飲食店チェーンが、株主へのIR情報としてホームページに掲載したものだった。予定していた自社株の取得ができなくなったことの釈明で、「スイスSG銀行シンガポール法人から自社株の買取り資金として八億円の融資を受けることが決まっていたものの、期日になっても約束の融資が実行されなかった」と書かれていた。
    「PB(プライベートバンク)は、担保がなければ融資などしない」古波蔵が説明した。「民平に融資されるはずの八億円は、オーナーがスイスSG銀行に持っている口座の資金が担保になっていたはずだ」〉

     担保となるはずの預金が消えた。そのため融資が実行されずに自社株取得もできなくなった。すべての発端となった「消えた預金」に墜落死した紫帆の夫が関わっており、残された紫帆、シンガポールに同行した牧島、そして古波蔵――事情をよく知らないまま、気がついてみれば「やばい立場」に立たされていた同級生3人・・・・・ここから物語が動き始めます。

     裏社会に詳しいノンフィクション作家の溝口敦さんは、福岡現金3億8千万円強奪事件について、「おそらく金インゴット(地金)の密輸がらみの犯罪だろう」という興味深い見方を示しました(4月25日付「日刊ゲンダイ」)。実際、福岡では昨年7月、警察官を装った男数人が、金を貴金属店に持ち込もうとしていた男たちを取り囲み、「密輸品なのは分かってるんだぞ」と、金塊入り(6億円相当)のケースを搾取した事件が発生しているのです。「福岡、沖縄辺りは税関がぬるいのか、金密輸の集積地になろうとしている」と溝口さん。巨額現金が表舞台に出た一連の事件は、地表の裂け目から地下世界が一瞬露わになった想定外の出来事だったのかもしれません。

     日本人プライベートバンカーの転落死。直後にコンドミニアムから姿を消した現地妻と5歳の男の子。ODA。大物保守政治家の影、北朝鮮の暗躍。東京地検特捜部検事。二人の同級生と古波蔵佑・・・・・・思わぬ形で露出した「現金社会」の広がりに触発されて再読した『タックスヘイヴン』は、一度目とはまったく違うリアリティに溢れていた。橘玲渾身の国際情報小説――いま、見逃せない1冊だ。(2017/4/28)
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    投稿日:2017年04月28日
  • 近年、子どもの貧困が注目されています。貧困家庭は社会的に孤立し、親が心身を病んでいたり、虐待やDVが行われたりしているケースも多いといわれています。社会的な問題意識の高さから、子どもの貧困について書かれた本が次々と出版されていますが、中学校の保健室を軸に、現在の子どもたちを取り巻く問題を丹念に取材して書かれたのが、本書『ルポ 保健室 子どもの貧困・虐待・性のリアル』です。

    貧困家庭に育った子どもたちの多くは、家庭に居場所をつくれず、また標準的な中流家庭で育つ子どもたちが集まるという建前を前提とした学校の教室にもなじめません。また、貧困以外の理由でも「標準」から外れた子どもたちは、家庭や教室で十分にケアされないケースが多い。そうした子どもたちが居場所を求めて集まるのが、保健室だといいます。

    子どもは大変です。私は貧困家庭で育ったわけではありませんが、それでも子ども時代を思い出してみれば、大人と比べて生活範囲が狭く、学校と家がすべてで、この場でうまくやっていけなければ人生終わりだ、と思うほど閉塞感がありました。あの頃周囲から感じていた同調圧力は、大人になった現在の比ではなく、思えば自分の居場所を確保すべく、どう振る舞えばいいのかを考えることに、いつも必死になっていました。

    本書には、「保健室は、悩める子どもたちの居場所となっている」「保健室をみれば、いまの子どもが抱える問題がわかる」という問題意識のもと、保健室に集まるに至った子どもたちの様々なケースが、具体的に書かれています。

    例えば第2章には、家庭で父・母・姉から壮絶な虐待を受け、ものすごく苦しんだ女の子について書かれています。彼女は中学校の保健室で温かいケアを受けて立ち直り、卒業する間際に、保健室の先生にこんな手紙を書きました。「私は先生が大好きだし、今までで一番大切な先生だし、私の基本になっているんです」。実は、彼女はその後進学した高校では十分なケアを受けられず、ものすごいいじめを受けてしまいます。それでも、中学校の保健室での経験があったからこそ、逆境のなかでも自力で前に向かって進むことができたそうです。

    「私の基本になっているんです」この言葉が心に残りました。子どもにとって、大人たちから生きる「基本」を与えられるかどうかは、ものすごく重要だと思います。保健室は、言わば行き場をなくした子どもたちの命綱となっているのです。もし、その命綱が機能しなかったら……。

    保健室の先生こそが、各学校に一人ずつしか配置されていないケースが多く、孤立しています。様々な不安を抱えていたり、スキルにバラツキがあったりしています。また、子どもの問題を解決するには、どうしても家庭に介入しなければならないケースもあるのですが、それができないというもどかしさを感じている保健室の先生も多い。個々の保健室の先生の努力に、問題を抱えた子どもたちの命運が託されている、という現状を変えるための提言も、本書には盛り込まれています。

    子どもを取り巻く問題を解決するために懸命に努力している保健室の先生たちに頭が下がる思いです。また、このような良書を書いた著者にも感謝したい気持ちです。子どもを持つ親として、深く考えさせられました。
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    投稿日:2017年04月28日
  • 8巻は3話しかありません。
    3話しか入ってないのに、他の巻と同じ額。
    それを説明した文章が無いので、詐欺に近い販売方法だと思いました。
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    投稿日:2017年04月27日
  • 匿名希望
    20年過ぎて…
    20年ぶりに、高校生の頃に何度も読み返しどっぷりはまっていたケルト神話をベースにした長編ドラマチックファンタジーを大人買い!黒髪巻き毛の魔法使い見習いアリアンロッドは結構ドジだけど、その強く真っ直ぐな気質が私の憧れでした。奴隷になったり戦士になったり杖なき魔法使いになったり…と、何度も死にかけるし時空も旅してかなり忙しいけどね。(恋愛モード皆無な主人公も珍しいし…。美形の戦士レギオンが相手役かと昔は勘違いしていたわ。)敵役の邪悪なバラー含む、全ての登場人物がひたすら懐かしく。。で、その闇の象徴であるバラーの腹心だけどえらい律儀で生真面目で、とても悪役に見えない(きっとファンが多いに違いない)グリフィス!君も生きていたのね〜〜。相変わらずアリアンと旅して仲良く(??)やってるしー。その他もろもろの個性豊かな登場人物(神、妖精、聖霊、魔物等含む)たちの壮大な物語が、着実に進んでいたことにビックリ。もう続きは出ないと思っていただけに嬉しい〜。ただ、絵柄もコマ割りも随分変わってますね。内容もひどく宇宙的…いわゆるコズミックになってきて、何やら時代の流れの感じます。。(歳かしら…)
    最初の方の、がっちり大地に根付いた人間の生の生々しさが好きでしたけど、今はもっと全体の雰囲気が宙に浮かんで希薄な感じ。絵も繊細になってるし。長きにわたっての連載だから、これはこれで良いのでしょうけどね。でも新しい展開は何度か読見なおさないと内容が頭に入らない〜。それでも、私が死ぬ前に思い出す少女漫画の一つに入るでしょう。それは確実。
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    投稿日:2017年04月27日
  • 電子化をずっと待っていた作品です
    ヤンキー・不良漫画といえば、僕はまずこの湘南爆走族を思い浮かべます。
    ドラマ化され、江口●介さんや織田裕●さんのデビュー作にもなったので、
    そこからご存知の方もいるかもしれません。
    しかし僕がおすすめしたいのは何と言ってもこの原作漫画です。
    殴り合いが多い不良漫画で感じるかっこよさだけではなく、
    ついキャラクターに愛着を感じてしまうようなほのぼのとした日常がとてもたまりません。
    不良漫画ってずっと血まみれなんでしょ?と思う方に是非読んでいただきたいです。
     
     
     
    手芸部の部長と言ったらおとなしそうな女の子を連想する人も多い中、この25代目の手芸部部長は一味違う。
    部長の通称は手芸のえっちゃん。
    手芸部唯一の男であり部長でもある彼の字は汚い。
    「江口洋助」と書いた入部届は「ミエロシヒツジスケ」と読まれるし、
    紫に染めた頭のせいで生活指導のムキタ先生に毎日追い掛け回されている。
    とても手芸部には見えない。
    そんな彼には4人の仲間がいて、彼を含めた5人は
    ときに他の生徒達に恐れられ、しかし慕われ、憧れの存在になっている。
    昼に手芸、夜に仲間と走り回る彼ら5人の日常を是非ご覧ください。
     
     
    この漫画のキーワードは、
    高校・手芸・族・少数精鋭・改造学ラン・オシリペンペン
    です。
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    投稿日:2017年04月26日
  • 匿名希望
    うぶ過ぎるけど面白い!
    無料の一巻を読んで面白いけど続きはいいかなぁ、と思ったものの。やはり気になったので、買っちゃいました。
    でも買って正解!
    こんなウブな高校生いるの!?ってくらい、すぐに恥じらう男性が可愛いのです。主人公も恋愛慣れしてないけれど、さすが趣味が家事一般というだけあって内面はしっかり者。まったく進展しなさそうなお付き合いも、主人公のがんばりでゆっくりだけど前進します。それを見ているだけでほんわか。
    そしてタイトルになるほどの「兄」ですが、この人が変!(好きだけどね、こういう傍若無人な俺さまキャラ。笑)しかも主人公の両親もけっこうユニーク。友人も面白いし、けっこうハマります。結局、主人公とその彼氏が一番、常識人なんじゃ?と思ったり。
    ハチャメチャな周りの思考に振り回されても、お互いにドキドキして惹かれていく様子が素敵。エロさなんてまったく無いけど(エロいのも大好きなので。笑)いいお話だと思います。
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    投稿日:2017年04月25日
  • 匿名希望
    ちょっと切なくて、あったかい
    表題作含め5つのお話と、そのうち4つの後日談的書き下ろしをまとめた一冊です。
    乱暴なまとめ方をすると、
    1.田舎の男子中学生と都会からの転校生のお話(表題作)
    2.地味なリーマンと自由人な社長の甥っ子のお話
    3.高校美術部のOBと部員のお話
    4.大学生と会話するために時給で雇うリーマンのお話
    5.母親にゲイを病気と思われている翻訳家のお話
    で、5以外はノンケとゲイのお話です。
    あえてキーワードでのまとめを試みましたが、
    萌えを詰め込んだようなBLとは違い(そういうのも大好きですが)、
    男子中学生とか、方言とか、リーマンとか、そういうキーワードにまとめられない、人と人との物語がやさしい目線からさらりと描かれています。
    気持ちがあたたかくなったり、胸がギュッと掴まれるような素敵な作品です。
    どれも素敵なお話ですが、きれいごとばかりの夢物語ではなくしてくれるているのは、登場人物が自分の気持ちに素直であったり、誠実にあろうとするところが描かれているからでしょうか。
    スパダリとかではないけど、相手にとってはとっても重要な一言を言ってくれた、してくれた、そんな特別なシーンが切り取られていて、彼らの生活のなかのキラキラした大事なものを分けてもらえる物語。
    読み返すたびにしみてくるあたたかさを味わってもらえたらなと思います。
    書き下ろしの後日談がさらにほっこりした幸福感を追加してくれているので、雑誌で単話を読んだ方も、単行本で読む価値ありです。
    そしてそして、ハマったらぜひこの作家さんの「僕らの食卓」も読んでほしいです!
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    投稿日:2017年04月24日
  • ネタバレあり
    普通に面白い!んだけど…
    ちょっとヒロインが優柔不断すぎてイライラ。
    すぐに付き合うフリだのデートだの周りの男子が可哀想。
    あんたサバサバしたキャラじゃなかったの?って疑うくらいフラフラしてるのがなんていうか少女マンガのテンプレすぎて好きになれなかった。
    ただ相手役の幼馴染や友達や当て馬はすっごくいい味出してたし、五巻あたりからは主人公も素直になったので星4つ!正直もっと続きを読みたいくらい満足です。
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    投稿日:2017年04月24日
  • 好きです。
    まず表紙のデザインが好きです。
    徹底的に取材して得た(と思われる)、あまり全国的には知られていないけどものすごく美味しそうなご当地グルメの描写が好きです。
    主人公のサチコの、ご当地グルメへの真摯に向かい合う姿勢が好きです。
    そして何より、サチコのキャラクターが大好きです。
    ・・・好きじゃないのは、サチコのように頻繁にご当地グルメを食べに行けない己の境遇だけ。
    ああ、なんでそんなに美味しそうに食べるのですか、サチコさん。
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    投稿日:2017年04月23日
  • みんなおいしい、みんなしあわせ。
    私は『クッキングパパ』のファン読者ですが、その雰囲気を共通に多く持ち合わせている作品といえるかもしれません。主人公の作るとても美味しそうな料理はもちろんとして、周囲の人々のグルメ&クッキングエピソードを中心に描いた回も多いです。そのどれも、食を通してみんなが幸せになれるような、微笑ましい内容です。
    絵のタッチがまたいいんですよ。ふわっとしてますが、すごく内容に合っています。お腹もすきますし、すぐにでもクッキングを試してみたくなりますね。
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    投稿日:2017年04月23日
  • ゆるくて笑えます
    『となりの関くん』で有名な森繁拓真氏が原作の本作品。同作と趣を一にしたゆる〜いギャグが特徴ですが、未来からの漂着民である主人公が歴史を変えない(変えてはいけない)ために発する一言が、突き抜けて面白く笑えます。
    作画担当:カミムラ晋作氏の絵も、森繁氏と異なった趣でいい味を出してますね。萌えもあります。
    ちょっと疲れているときなどに、安心して読めて笑顔になれる作品です。
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    投稿日:2017年04月23日
  • ネタバレあり
    安斎先生の続編掲載なら良かったのに……
    『新宿二丁目肛門科~お尻のスキマ、お埋めします~』と
    『伶くんちで家デート』の2編収録でした。
    先の方の作品は、それ単品ですでに持っていたのですが、
    ページ数が多いので、「もしかして安斎先生の続編かしら♪」と
    期待して購入してみました。
    違ったですね。全く別の作品でした。
    男子高校生の、痴話喧嘩のお話、かなw
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    投稿日:2017年04月23日
  • 炎特化の能力バトル
    能力者モノ漫画が溢れかえっている中で
    炎系能力者しか出てこない面白い視点の漫画です。
    週刊少年サンデーに移籍したのでソウルイーターのようにぶっ飛んだキャラやエグい描写は控えめになりました。
    でもこの作者さん特有の空気感はそのままで楽しめる漫画です。
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    投稿日:2017年04月23日
  • 匿名希望
    紙書籍との違いについて
    書籍の説明に今のところないので、紙書籍との違いについてご参考まで。
    修正: 紙書籍は範囲が小さく、スジとかふくろとかわりと見えがち。電子書籍は細かく修正が増えている。
    書き下ろしなど: 両方とも6ページの四コマがついている。弟君目線のお話。電子書籍の特典としては、GUSH150号記念ショートが付いている。内容はエロです。
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    投稿日:2017年04月22日
  • ネタバレあり
    可愛い
    絵はムチムチ筋肉質ですが、キャラクターは可愛かった。愛着がわく。エロは濃厚め。修正はあるけど、真っ白の不細工な白抜きではなかった。形はわかるかわからないか…くらい。ストーリーに満足。表紙の人が実は受け。ムキムキ受けあまり好きではないけど、これは楽しめました。
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    投稿日:2017年04月22日
  • 読み切り作品
    とても面白いのでお勧めです!
    宰相になるべく出世を目指す少年青推が愚図姫と言われている二の姫様にお仕えすることからはじまるお話です。
    読み切りだけど泣けるし笑えるしお話自体は短めのはずなのに読みごたえがあります。
    ちなみにこちらの話の100年後の世界のキッチンから話が同作者さんの「女王の花」でとても面白いので興味のあるか方は是非読んでみてください。
    青家のキャラクターが出てきます!
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    投稿日:2017年04月22日
  • 作者さんのファンです
    こちらの作者さんのファンで、完結したということで購入しました。
    「身分違いの恋」という風に紹介されていたのですが、間違いではないけど恋愛メインの話ではありません。
    あらすじなどは他の方がわかりやすく説明されているので割愛させていただきますね。
    話はもちろん最初から最後まで綺麗にまとまっていて読むのが止まらなくなるくらい面白いです。
    絵も綺麗で特に泣き顔が本当に上手くて何度ももらい泣きしてしまいました。
    どちらかというと悲恋?っぽい感じになるのでしょうか、やはり身分違いの恋なのでずっと一緒にいられないという葛藤の話が多いです。
    ちなみに同作者さんの「二の姫の物語」がとても好きなのですが、100年後の世界が「女王の花」に繋がっているようです。
    「女王の花」にちらっと出てきた青家の青年がお姫様をお嫁さんにして~という話が「二の姫の物語」なので興味のある方は是非そちらも読んでみて下さい。
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    投稿日:2017年04月22日
  • 祝 創刊20周年号に《是》
    2017年4月発売の今号は《是》が載ってます。来月も《是》が載る。スッゴいびっくりした。また読めるとは思ってなかった。嬉しい( ≧∀≦)ノよぉ!
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    投稿日:2017年04月22日
  • さすが腰乃先生です
    この作品は実は相当古い作品です。しかしそれを感じさせません。幼馴染からの恋人関係です。なんとも流されやすい受けと、淡々としながらも結構情熱的な攻めが笑えます。色んなプレイもあり、エロ満載です。そして相変わらずセリフが多い。受けの弟も何かオカシク可愛い。とても楽しかったですよ。
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    投稿日:2017年04月21日
  • 物語と色彩の妙が素晴らしい作品
    人魚の子のかわいさが読み進めるにつれてどんどん深まっていきます。それにつれて、主人公の気持ちに読み手が近づいていく感じが面白いです。
    ややもすると重くなりがちなテーマが自然に共感できる形で伝わってくるのも素晴らしく、合間合間のユーモアのセンスも凄いです。
    フルカラーを生かした色彩の美しさもとても気に入りました。海や夜の表現には特に感動しました。
    みんなのコミックで連載中に公開されていたイラストに加えて新規イラストもあって、とても満足の一冊でした。
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    投稿日:2017年04月21日
  •  桜の季節は、“税の重さ”を感じる季節でもある。確定申告にともなう所得税や消費税・地方消費税の納期限はそれぞれ3月15日と3月31日。約1ヵ月支払時期を延ばすことができる振替納税も4月20日、4月25日には指定の口座から引き落とされることになっています。
     朝日新聞連載(2015年8月23日~2016年8月29日、タイトルは「にっぽんの負担」)を基にまとめられた『ルポ 税金地獄』(文春新書、2017年3月17日配信)――取材にあたった経済記者たちはその思いを込めてこんなふうに書き始めています。少し長くなりますが、プロローグから引用します。

    〈お手元に給料明細があったら見てほしい。あなたの給料の額面と税金などを引かれた後、手取り収入がどのくらい残っているか。家族の状況などにもよるが、年収七百万円のサラリーマンだと実際の手取りは七割程度で、一千五百万円だと六割程度しか残らない(図1参照)。所得税、住民税、年金、医療、介護などと、項目は分かれているが、われわれはこんなに負担させられているのかと、あらためて驚くはずだ。
     しかも、これは天引きされている税金や保険料だけの話だ。買い物をするたびに八%の消費税を取られ、中にはビールなどの酒、たばこ、自動車やガソリンなど、商品の値段に含まれていて二重に払う税金もある。持ち家があれば固定資産税も払う。こんなに負担をしているのに、国と地方の借金は一千兆円を超えた。(中略)
    「にっぽんの負担」という連載を二〇一五年八月から一年間にわたって続けたが、そこで見えてきたのは、富裕層や大企業には税金を逃れるための様々な抜け道があるのに、サラリーマンや非正規労働者には逃げ道が少なく、増え続ける負担に押しつぶされかねない状況にあることだった。〉

     オビには〈税金を払わない富裕層VS.搾取されるサラリーマン〉の大活字、それと並んで〈税=不平等 これが日本の現実だ!〉の惹句。善良なるサラリーマンは税金を言われるままに払ってきた。しかし、サラリーマンたちからいいように税金をとりたてる一方、富裕層には税金を逃れるための様々な抜け道がちゃんと用意されており、さらにアベノミクス企業減税の恩恵を受けるのは超大企業ばかり……これが日本の実情だという。
     ニッポンの税の歪みはいったいどうなっているのか! このままでいいのか。このままでいいわけがない。溜め息まじりの怒りの声が行間から漏れ聞こえてくるような一冊。2015年12月に刊行され、年が明けて配信が始まった『ルポ 老人地獄』(文春新書、2016年1月15日配信)に続く、朝日新聞経済部記者たちによるルポ第2弾だ。

     富裕層の税金逃れに使われているのが、ここ数年人気の「ふるさと納税」だ。本書によれば、2015年度に全国の自治体が受け取った寄付額は、前年度の4倍を超える1,653億円に達した。なぜ、寄付が急増したのか。人気の直接的な理由は自治体の趣向を凝らした「返礼品」です。
     本書では「ふるさと納税」をわかりやすく説明するために年間1億円の給料をもらう人の例をあげています。1億の収入の人がある町に400万円のふるさと納税をすると、寄付をした年の所得税が確定申告で戻るだけではなく、翌年度の市民税、県民税も減額されて、所得税とあわせて計399万8,000円が戻ってきます。結局、400万円を寄付した人が実施的に負担するのはわずか2,000円というわけです。しかも寄付の全額に近い税金の戻りがあったうえに、2,000円を大きく上回る自治体の「返礼品」が送られてくるのですから、富裕層にとっては魅力的な税回避策であることはまちがいありません。そして「返礼品」として地方の名産品ばかりではなく、ついには金券が登場。かくして税収確保を狙う地方都市が“日本のタックスヘイブン”になっている構図ができあがったというわけです。記者が現地取材した千葉県大多喜町では、ほんとうにすごいことになっています。

    〈房総半島の中央にある人口約一万人の千葉県大多喜町。徳川家康の忠臣、本多忠勝が城主となった大多喜城が観光のシンボルだが、最近はふるさと納税でもらえる金券の「ふるさと感謝券」が富裕層の間で注目を集めた。町は一四年十二月に返礼品として金券を贈り始め、一五年度の寄付額は前年度の四十倍近い十八億五千五百万円と急増した。うち九六%が金券を求める寄付だった。
     一六年四月末の大型連休中に町を訪ねた。町の中心部にあるスーパー「いなげや」に行くと、夫婦が買い物カートを連ねて、四つのかごに山盛りの買い物をしていた。レジで取り出したのは分厚い「ふるさと感謝券」の束だった。
     取材するうちに、感謝券で自動車を買う人までいることがわかった。二百万~七百万円の新車を数台、全額感謝券で売ったという町内の自動車販売業者は、実態をこう話した。
    「新車や高級タイヤが売れました。大量の感謝券を持っている方は、タケノコや椎茸で五百万円分使うわけにはいきません。期限内に消費しないと紙くずになります。枚数が多くて数えるのが大変でした」
     感謝券は寄付額の七割相当が贈られる。七百万円の感謝券を使う人がいたということは、一千万円の寄付をしたか、インターネットのオークションなどを通じて、額面よりも割安に買い集めたということだ。販売業者はこれで売り上げが急に増えて、さぞかし喜んでいるのかと思ったが、意外な言葉を聞いた。
    「高額納税者の合法的な節税対策になってしまっています。本来、ふるさと感謝券の目的は地元の町おこしですが、自動車というのは特産品でも何でもありません。一時的で麻薬的な活性化にはなるかもしれませんが、買っていくのは県外の人ばかりです。そこに頼っていては商売は成り立ちません。本当は、これでいいのかと思いながら、登録店になっています」〉

    「ふるさと納税」では〈寄付額-2,000円〉の税金が戻ってきます。そのうえ実質2,000円の負担で寄付額の7割相当の感謝券(金券)が手に入るというのです。人気化しないわけがありません。大多喜町取材中に記者は、川崎ナンバーの高級外車で家族経営の電器店に乗り付けた夫婦が最新の冷蔵庫など25万円分を選んで金券で購入するのを目撃します。その男性は〈これまでに町を四回訪ねて、大きな買い物はここでした〉と記者に語ったとあります。
    「ふるさとへの寄付(納税)」の名を借りた税回避策は、さらなる利得を求める高級品ネット通販まで生み出した。「ふるさと納税」ブームに沸く人口1万人の町の生々しい姿は、ニッポンの何を映しているのでしょうか。

     菅義偉官房長官が第1次安倍政権で総務相だった2007年に打ち出した「ふるさと納税」。税金対策になるということでブームとなったわけですが、誰でもがその恩恵に浴せるわけではありません。年収や家族構成などに応じた控除上限額があるため節税効果をたっぷり享受できるのは高所得層だけ――と本書は指摘しています。

    〈例えば、宮崎県都城市は百万円の寄付で焼酎「黒霧島」の一升瓶が三百六十五本もらえる。しかし、百万円を寄付するには、サラリーマンだと年収三千万円ぐらいの人でないと不可能だ。戻る額には限度があるので、貧しい人にはふるさと納税のメリットはほとんどない。〉

     ふるさと納税収支黒字額トップの都城市の黒字額は42億円余り。それだけ人気も高いというわけですが、魅力ある返礼品を揃えた地方の自治体が人気化すればするほど、一方で都会では弊害が生じています。例えばふるさと納税の収支で2015年度の赤字がなんと16億円となった東京都世田谷区。待機児童数が全国で最も多い自治体なのですが、区によると16億円あれば120人規模の保育所を二つ新設して、1年間運営してもおつりがくるという。世田谷区のほか、約28億円もの赤字となった横浜市、約18億円の名古屋市と大都市が赤字自治体の上位に並びます。
     税金対策に熱心な富裕層が頼るのは「ふるさと納税」だけではありません。「タワーマンション」もあれば、海外移住、正真正銘のタックスヘイブンの活用もあります。本書では適法の手段を用いて税を逃れている実践者たちの言い分もきちんと聞いて紹介しています。税の仕組みを考えるうえでも興味深い主張も数多く含まれています。

     富裕層vsサラリーマンの不平等を中心に紹介してきましたが、もうひとつの不平等として忘れてはならないのは企業に対する減税措置の問題です。日本では各企業に対して多岐にわたる減税措置がとられています。しかしどんな企業がどういう減税項目でいくらまけてもらったかの実名はいっさい公表されていません。
     減税は国に入る税金が減ることになるので、実態は税金から特定の企業にお金を出す補助金と変わりがない。だが金額や支出先が明らかにされる補助金とは違い、減税ではそうした情報が公開されることはありません。財務省の750ページに及ぶ調査報告書には個別企業の名前は一切なく、減税項目ごとに利用している上位10社がアルファベットと6桁の数字によるコードで示されているだけ。記者たち取材班は、企業の公表資料と照合するなどの方法で、複雑な企業減税の一端をつかみます。それによれば、トヨタは報告書に公表されている減税項目の九つで上位10社に入っているという。なかでも金額も大きくとくに注目すべきは、第2次安倍政権になって一気に再拡充された研究開発減税です。2014年度の特例減税約1.2兆円の半分以上にあたる6,746億円がこの研究開発減税によって占められていたことをつきとめた記者たちは、こう続けます。

    〈トヨタはこの項目だけでも一千八十三億円と、ダントツの減税を受けていた。同減税の二、三位は同じ自動車大手の日産自動車とホンダで、四位はリニア新幹線で開発費が増えているJR東海、五位は連結ベースで年三千億ほどの研究費を計上するキヤノンだった。上位五社で二千億円近い減税を受けていた。〉

     上位5社分を除いてなお研究開発減税は4,000億円を優に上回る巨額です――いったいどの企業の懐を潤しているのか。そしてそれを動かしているのは誰なのか。
     不平等社会ニッポンの税金地獄の実態――給与明細、あるいは確定申告書(控え)を脇に置いて、じっくりとお読みください。(2017/4/21)
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    投稿日:2017年04月21日