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画業50周年記念!永井豪の軌跡

永井豪近影

日本が誇るスーパークリエーター・永井豪。巨星・手塚治虫が切り開いた日本マンガの枠を大きく押し広げ、様々なジャンルに渡ってエポックメイキングな作品を多数世に送り出し、マンガだけにとどまらずアニメ、ドラマ、そして映画にまで大きな成果を打ち立ててきた天才である。
彼が生んだ作品群は膨大で、それらをたった40数年で作り上げてきたという事実は驚愕に値する。
その全てを見渡すことは不可能に近いが、ここで永井豪の刻んできた足跡を、電子コミック版の作品とともに振り返りたいと思う。

ロボット

永井豪が生み出した
“スーパーロボットヒーロー”

マンガにおけるロボットの歴史は古い。
元祖ともいうべき『鉄腕アトム』から脈々とつらなる個性あふれるロボット達は、いまでも多数がキャラクターとしてその魅力を失っていない。
ロボットらしいロボット(アトムはどちらかというと少年のようである)の白眉は、横山光輝の『鉄人28号』であろう。
操縦機で操られるその姿は、人間の道具としてのそれであった。
そこに永井豪が送り出したのが、『マジンガーZ』である。
マジンガーZは主人公・兜甲児がパイルダージェットによって「乗り込み」、直接操縦するロボットである。
この描写によって、ロボットマンガに革命が起きた。
すなわち、それまでのロボットが「文明の利器」であったり「超人間的な機械」であったりした中で、マジンガーは主人公の手足の延長、つまり主人公そのものになって強大な悪を倒す存在になったのだ。
それは同時に、読者の感情移入をより自然なものとし、主人公=マジンガーの戦いに白熱できるようにさせたのである。
わかりやすく頼もしい「必殺技」の存在も、それに拍車をかけた。
「スーパーロボット」というジャンルの創出。永井豪が生み出した大いなる遺産は、今もなおリアルタイムで多くの作品に影響を与え、多くの人に愛されている。

バイオレンス

勧善懲悪を脱皮した、超克の世界観

作品という単位で永井豪の足跡を見たときに、何よりもまず光り輝くのはSFバイオレンスマンガの金字塔『デビルマン』であろう。
テレビアニメと平行して描かれたこの作品は、アニメ版のバトルヒーローものとしての大人気を尻目に、恐るべき展開をみせる。
マンガ版は想定読者の年齢を高めに設定したためか、黙示録的世界観を基にした神と悪魔の戦いに向かって突き進み、その流れの中で「人間とはなんなのか」という命題に対して理性をねじ伏せた決を下したのだ。
見開きで描かれた「炎」と「首」のシーン(詳細は是非作品をお読みください)は、マンガ史上最も衝撃的なカットといって過言ではないだろう。
今でもなお数多くのクリエーター達が最も影響を受けた作品として名を挙げる作品『デビルマン』。
永井豪が生み出したこの作品は、それ以降のシリアスなファンタジー・SF作品に対する“門”のような存在だ。
イメージを作る上で常に意識され、乗り越えようとするにせよ一度はその下をくぐらねばならない作品なのである。

美少女

強くてカワイイ美少女戦士、
その元祖も永井豪

美少女が主人公となって戦うマンガというと、その源流は手塚治虫の『リボンの騎士』あたりになるだろう。
しかしそれはあくまでも少女マンガとしてのベースを逸脱せず、あくまでも女の子向けの作品であった(もちろん男の子が読んでも面白いだろうが)。
メディアミックス作品として永井豪が生み出した『キューティーハニー』は、企画当初やはり女の子向けのものとされていたのだが、永井豪が得意とするキャラクターのりりしさとお色気、そしてれっきと迫力のあるバトルシーンは、女の子以上に男の子たちに熱狂的に受け入れられたのである。
毎回違った衣装に身を包むというアイデアも、「空中元素固定装置」というSF味あふれるギミックによって説明されるというその設定もあいまって、戦うヒロインとして最高の認知度をうけたハニーこそ、美少女戦士モノの元祖と銘打っても、異論は出ないであろう。
2007年にもドラマ化された、その長寿さもまた類稀である。
また、ハニー以降の美少女戦士モノというジャンルの隆盛はここに述べるまでもない。

ギャグ

ギャグを忘れちゃあ永井豪は語れない!

底抜けに明るく、徹底的におばか!
男の子はみんなエッチで、女の子は何故かみんなお色気満点!
永井豪の真骨頂といえば、ギャグなのである!
上記でまとめた永井豪の偉業、確かにそれは仰ぎ見られるべきものだ。
しかーし! 永井豪といえばやっぱりどこまでもばかばかしいギャグ・コメディであり、時にはブラックに、時には反体制的に、徹底的に突っ走るその爽快感が持ち味なのだ。
ギャグといえば偉大な先人・赤塚不二夫がいるが、彼のナンセンスで破壊的なギャグが白とするならば永井豪のギャグは黒。
ときに「ホントにこんなに描いちゃっていいの!?」と心配になるくらいブラックでニヒリスティックなものもあったりするのだが、そこをキャラクターの天真爛漫さでうまくカバーするあたり、かなり確信犯的だったのだろう。
また、とてつもなくシリアスな展開の中にも唐突に挟みこまれる「永井ギャグ」は、絶妙な味付けになると同時に、永井豪の人間味が現れていて思わず頬が緩むのであった。よっ、大統領(笑)!

総論

つまり、今現在、あまたある“マンガ”はみな永井作品の子供たちなのだ!

ここまで読んでいただければ、うっすらと気付いただろう。
永井豪は今現在まで続く「正統派少年マンガ」のエッセンスを全てオリジナルとして生み出していたのだ。
作品数や販売総数だけでは測ることのできない、後人の礎となる枠組み、ビジョンを生み出し、隆盛を誇るいわゆる「MANGA」や「ジャパニメーション」の父として、我々は永井豪の足跡をうかがい知るのである。
先人としての責というものがあるにせよ、手塚治虫と同様に永井豪はおそらく今後同様な者が世に出てくることはないであろう、偉大なるオリジネーターなのである!

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