書籍の詳細

海鹿耕治は好きな女の子にも声もかけられないほど純粋無垢な高校生。卒業間近、就職も決まっていた耕治だったが、自分の武器は演歌(うた)しかないと、歌手を目指して単身上京する。自分の演歌を信じて、故郷の津軽から身体ひとつで上京してきた耕治。さまざまな艱難辛苦を乗り越えて、果たして彼は「演歌の星」になることができるのか!?すべての若き魂に送る感動の青春巨編!!

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俺節のレビュー一覧

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  • どんなに踏みつけられへし折られても、まっすぐに空を見上げ続けていれば、いつか花を咲かせることができる。まるで演歌のような主人公・コージの生き方に勇気づけられる人は多いと思います。私はリアルタイムで読んでいた世代なもので、当時まさにそう感じていました。この作品が連載されていた時期はちょうど私が社会に出て働きはじめたころ。田舎出身のマイノリティであるコージやオキナワに自分を重ねたりしていて、未来への不安定な感情とともに存在している思い入れ深い作品です。なので、著者の訃報を聞いて真っ先に読み返したのがこの作品でした。泥臭くて暑苦しくも、一直線に心の叫びが伝わってくる力強い作風。鼻の穴とか服のしわとかどうしてここまで描き込むのかと思える自己主張の強い墨っぽい絵柄。ひとコマひとコマにやっぱり気持ちが入ってしまいますね。こんな思いにさせてくれる作品には、これからもなかなか巡り合えないじゃないかと思います。つきなみですが早過ぎるよ土田さん。この場を借りてご冥福を心からお祈り申し上げます。(2012/5/11)
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    投稿日:2012年05月11日
  • 津軽(青森)の若者が上京して演歌歌手を目指すという、地味に思われがちなテーマですが、かなり魂を揺さぶられるマンガです。純朴で吃音症気味の主人公・海鹿耕治 (あしか・こうじ)は、歌手としての才能に気づき、自分にとっての「武器」は歌を歌うこと、と道をまっしぐらに突き進もうとするのですが、世の中簡単にはできていません。相棒の通称・オキナワとふたりで、酒場の流しから歌の道を歩み出しますが、日々けんか騒ぎ等に巻き込まれながらアンダーグラウンドで、泥臭く生きていきます。圧巻は、海鹿が本気になった時に歌う時の、凄味のある表情です。私が最も好きなのは物語の中盤、フィリピン人の恋人・テレサが故郷に帰っていく時に海鹿が「北国の春」(千昌夫)を歌うシーンです。海鹿は、歌手になれたのかどうか、ぜひ足跡を辿ってください。一見不器用に見えるけど、どんな逆境にあっても、しぶとく根強く自分の道を踏み外さない、そんなガッツのある生き方が描かれています。
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    投稿日:2011年04月26日