書籍の詳細

死刑を執行する側とされる側。新人刑務官・及川直樹と死刑囚・渡瀬満の禁断の友情を通じ、死刑制度の《今》を描ききった衝撃の問題作!!『きらきらひかる』でおなじみの著者が描く、骨太の作品第1巻!

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モリのアサガオのレビュー一覧

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  • 刑務官と死刑囚の交流を通し、死刑制度の意味に向かい合った本作。重いテーマを丁寧かつ大胆に扱っており、連続ドラマの原作になるほど内容がつまった、読み応えある作品です。最初はタイトルに引っかかったんですよね。”モリ”というのは何となくわかるけど”アサガオ”って何?と。これは作品の最初でわかります。しかしそれがわかった時点で、話の本筋に引き込まれている自分がいました。冒頭、ある死刑囚の刑が執行されます。立ち会った刑務官とは信頼関係が結ばれていた様子。この二人の間にはいったい何が?と思わせておいて、舞台は過去へ。この死刑囚・渡瀬が登場するのは物語の中盤で、それまでは収監されている死刑囚の罪と、死を待つだけの極限状態での真実が主人公・及川の眼を通して明らかにされます。この過程の中でテーマが浮かび上がってくるのですね。それは”死刑”に作品として答えをだすこと。そして及川は渡瀬の死をもって、それから逃げることなくきちんと答えている。これは本当にすごいことです。(2010/10/22)
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    投稿日:2010年10月22日
  • 刑務所の中の生活、というのは我々には窺い知れないことも多いもの。それが死刑囚ともなればなおさらです。この作品ではそんな彼等死刑囚たちと刑務官の心の触れ合いを丹念に描いており、「死刑囚」、そして「死刑」という刑罰自体について、非常に考えさせられてしまいます。主人公の及川はとても繊細で、同僚からも「そんなにナイーブではやっていけない」と心配されてしまうのですが、第三者である僕からすると、人間は絶対ではないのだから、及川の様に悩み、苦しむのが真っ当なのではないかと思いました。ヘビーな内容ですが、これは現実にも起きていること。描かれていることが、いままさにこの時にも起こっているということを知るためにも読んで頂きたい作品です。
    • 参考になった 0
    投稿日:2009年10月13日