書籍の詳細

冬の終わりのその朝、1人の少年が死んだ。トーマ・ヴェルナー。そして、ユーリに残された1通の手紙。「これがぼくの愛、これがぼくの心臓の音」。信仰の暗い淵でもがくユーリ、父とユーリへの想いを秘めるオスカー、トーマに生き写しの転入生エーリク……。透明な季節を過ごすギムナジウムの少年たちに投げかけられた愛と試練と恩籠。今もなお光彩を放ち続ける萩尾望都初期の大傑作。

総合評価
5.0 レビュー総数:1件
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トーマの心臓のレビュー一覧

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  • 匿名希望
    はじめてハマった漫画
    もう30年も前、BLなんて影も形もなかった時代にこのコミックを読んで、少年同士の愛や友情に胸が痛くなりました。愛といっても精神的なもので、キス以上はありません。しかし、自分のすべてを愛する相手に捧げる崇高さや、少年時代特有の透明で純粋な思慕にはこの時期にしかない儚い美しさがあります。本書は最初はドイツのギムナジウム(寄宿舎)のトーマという少年の死から始まり、その少年とそっくりの生徒が転校してくるところから物語が紡がれます。なぜトーマは死んだのか?トーマが死の直前、ユーリに出した手紙にはどんな意味があるのか?ストーリーは謎解きから始まります。すべてが明らかになったとき、少年たちはどんなラストを迎えるのか。やんちゃな転校生エーリク、秘密を抱えた優等生ユーリ、大人っぽくクールなオスカー、登場人物たちも魅力的です。読み終わって世界が透明な美しさに包まれるような、そんな名作です。
    • 参考になった 5
    投稿日:2016年03月25日