書籍の詳細

歴史大河ギャグ漫画の傑作が登場!!幕末に大活躍する維新の志士たち、そこにいたるまでの日本には「なが~い」歴史がある!!話はさかのぼって、四百年前の関ヶ原では…。ギャグマンガ初の試み、著者懇親の「ギャグ注」付き!!新しい歴史観が話題を呼んだ、第8回手塚治虫文化賞特別賞受賞作品!!

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風雲児たちのレビュー一覧

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  • 中学時代、あまりに田舎すぎてエロ本を入手できなかった私は、思い余って図書館で林美一先生の春本解説本に手をだしました。そこには「好色一代男」など有名作品はもちろん、もうタイトルも思い出せないたくさんの作品が紹介されていました。その中で、ひとつだけ『長枕褥合戦』という作品は覚えています。たしか、北条政子と弓削道鏡の血を引く男があれやこれやする話だったように思いますが、この作者が実は平賀源内だったと知ったときはたいそう驚きました。江戸時代にエレキテルを発明して見世物にした、色物親父ではなくて、本物のイロモノ親父だったとは…。もちろん平賀源内の功績はそれだけではありません。多才な平賀源内の具体的な人物像を知ったのが『風雲児たち』です。
     『風雲児たち』の連載開始は1979年で、30年たった今も続いています。当初は幕末だけを描くはずだったのが、幕末にいたる様々な伏線を根っこをちゃんと描くため関ヶ原の戦いからはじめたという経緯があります。その結果、260年以上におよぶ江戸時代の通史に『風雲児たち』はなったのです。
     そこには教科書の味も素っ気もない、のっぺりした記述では知りえなかった数多くの魅力的なキャラクターが登場しています。保科正之、田沼意次、高山彦九郎、江川太郎左衛門英龍などなど、枚挙に暇がないというのはまさにこのこと。
     彼らが魅力的なのは、信念をもっている人間として描かれているからです。その信念が、個人的ものであれ社会的なものであれ、こうしたいという信念をもち、抗う姿に心が動かされるのです。江戸幕府という、全体としては250年以上も続く安定した社会には、細部では様々な矛盾や齟齬や一部の人間の犠牲がありました。変化をとてもいやがる社会の目を気にせず彼らは彼らが思う最善を尽くす…。そのような“風雲児”が描かれた物語が面白く無いはずがありません。
     連綿と連なる風雲児を追っていくことで知らず知らずに江戸時代の歴史の“流れ”がわかる。そういった稀有な作品なのです。
    • 参考になった 2
    投稿日:2013年09月20日
  • ギャグを装いながらも、関ヶ原から幕末黎明期までを骨太に史実に沿って描いた歴史マンガがこの『風雲児たち』。当初は、幕末に絞って描く予定だったらしく、出だしでは幕末の英雄が列挙されています。そして、場面は関ヶ原に移り、毛利(長州)、長宗我部(土佐)、島津(薩摩)がいかに徳川幕府に対して、長らくの怨念を積もらせることになったかを克明に描き出します。これが、幕末の動乱へとつながる布石なのです。ところが、この導火線の場面であるはずの関ヶ原の戦いそのものが面白いのです。武将たちの心理と行動にリアリティを感じてしまうのです。もはや、この作品が幕末にこだわることなく、江戸開府から滅亡するまでの“風雲児たち”が登場し、大河作品となることはここで決したようなものでしょう。幕末を読み解くためにも、おすすめの大作なのです。 (2010/8/15)
    • 参考になった 1
    投稿日:2010年08月31日