書籍の詳細

美しいコバルトブルーの海と紺碧の空を背景に、ゆったりとしたリズムで刻まれる奄美の島々の暮らしと伝承行事の数々。作者は奄美大島、徳之島、与論島、喜界島などを精力的に取材。長い年月をかけて撮られた貴重な映像は、記録としての高い価値を持ちながらも、日本人のルーツにどこかでつながる黒潮・海洋民族としての遠い記憶を呼び覚まし、限りない懐かしさを感じさせます。/写真収録100点

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黒潮海道―奄美群島のレビュー一覧

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  • 米軍基地の移転をめぐる政治問題の焦点となっている徳之島。鳩山首相の政治的稚拙さは論外だろうが、受け入れ拒否でまとまる島の人々の姿勢の基底には、黒潮海道と呼ばれる海域で生きてきた人々の歴史や文化があるのではないか。227ページの本書に収められた100枚の写真を見ていて、そんな思いにとらわれた。本土から南へ400キロに位置する奄美群島――奄美大島、喜界島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島と並んでいて、与論島のすぐ南には沖縄本島の北端がみえるという。海の遙か彼方(南)にはニライカナイという神々が住む楽園があると信じて暮らす南島の人々にとって、「県外」「県内」ということ自体、政治的虚構でしかなく、そこでの生活や文化土壌とまったく相容れないことなのではないか。鹿児島在住の写真家が徳之島や他の奄美群島の島々に通って撮影を続けた。島の人々によって守りつづけられる伝承祭事、古来の黒潮文化を彷彿とさせる独特で多様な生活文化、そして島々の自然・・・・・・100枚の写真の持つ力を感じます。(2010/5/14)
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    投稿日:2010年05月14日