書籍の詳細

本書は、明治中期から大正初期にかけて活躍した史論家・ジャーナリスト山路愛山の代表的作品の一つ。山路家は幕府天文方を歴任した家系で、愛山の武士のエイトスと科学的思考の背景をなすことは、「政商論附福沢先生」の章から窺える。

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現代金権史のレビュー一覧

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  • NHK大河ドラマ「龍馬伝」の評判がいい。なかでも三菱グループ創始者・岩崎弥太郎役の香川照之の熱演がうけていて、その影響からか、岩崎弥太郎への関心もにわかに高まっているとか。「現代金権史」は明治中期から大正初期にかけて活躍したジャーナリスト山路愛山が三菱会社を中心にすえて「政治と富豪」を徹底的に解析した同時代史。岩崎弥太郎の三菱会社は、明治7年の江藤新平の乱を皮切りに台湾征討、西郷隆盛の西南戦争へと続く戦乱の時代に明治政府と共同歩調をとることによって一大王国へと成長を遂げる。それは山路によれば、政治家は主人にして金持ちは従者たりし昔日の天下が一変し、金持ちが主人にして政治家は従者たるの時代が始まったことを痛感させたという。「政治家全く金持ちの隷属となり」とまで書いている。大隈重信(進歩党)と岩崎家(三菱)の関係が象徴するように、この時すでに「政治とカネ」の問題が始まっているとも言えるのだ。(2010/2/5)
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    投稿日:2010年02月05日