著:夏糖

東京漫画社

600円 (税別)

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バビルサの角の内容

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匿名希望

(4.0)

投稿日:2018年05月21日

噛めば噛むほど、ジワッと味がでてくる ネタバレあり

内気な年上のゲイが、しょぼいシェアハウスで出会った元気な年下のノンケに片思いをし、友達になっていくが、友情を深めれば深めるほどつらくなる。次の恋にも踏ん切れず、自分なりに諦めをつけて別れを決心する。
ここまでは悲恋BLの王道。そのあとに、相手が別れで初めて失ったものの意味を考え、自分の本当の気持ちに気づき、恋が成就するというハッピーエンドな後半つきです。最後まで通してもBL鉄板もの。Hは少ないし、はっちゃけてないし、主人公がちょっと静かすぎるしで、最初読んだときは薄い印象で終わりました。
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タイトルのバルビサって、なによ?
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お話にもでてきますが、角がどんどん大きくなり、それが自分の脳をつきやぶって死ぬこともある動物だそうです。しばらくしてふとまた読み始めとき、なんでこんなタイトルつけたんだろうと思い、そこから、タイトルに込められた著者の考えに触れて、わわわ、これすごいかもと夢中に読み進みました。以下、セリフをそのまま引用しながら、びっくりしたことを忘れないよう、書いておきます。
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「・・自己防衛のつもりが、予想されない方向に進化」して、自分を追いつめるバルビサの角を使って、自己防衛のつもりで逃げていく主人公が「・・そうやってどんどん自分の居場所がなくなって」しまうこと、「進化する相手の単なる通過点にはなりたくない」とかいいながら、「上手に進化できないで自滅」してしまうかもしれないことを描き出します。ここまでだと、よくある悲恋BLでおわってしまうのが、なんとこの話は「進化」を鍵に、相手が進化!し、それによって自分も進化するかもっていう話が続きます。「肩の力が抜けると絶妙のタイミングを捉えることができる」ようになった相手が、これまでの主人公との関係に向き合い、「挫折があって次がある」と、なおためらう主人公に新しい関係を持つことを訴える。なるほど、進化って何億年もかかるのかと思ってましたが、人間の生きざまも進化といえるわけか。噛めば噛むほどジワッと味がでてくるセリフがあちこちにちりばめられ、自分の生きざまにも響く名作でした。
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