書籍の詳細

空撮写真は、無風で雲の無い晴天の日に行うものだが、橋本の作品は時間、季節、天候にしばられない。むしろ条件の悪いなかで撮った作品が思わぬ描写につながることを期待して、それを狙うこともあるらしいのである。定番のピーカン撮影にないものの一つである斜光線による撮影を多用し、タイトルにしたのも、そこに理由がある。―解説より抜粋/写真収録96点

まだユーザーレビューはありません。最初のレビューを書いてみませんか?

Horizon―変貌する九州を空から―のレビュー一覧

絞込み条件
  • レビュアー絞込み
表示形式
  • 表示件数
  • 表示順
  • 広告のための航空写真を長く撮ってきた福岡在住の写真家が、仕事を離れたライフワークとして九州を天空から自在に撮った96枚の写真。雲仙普賢岳のように自然の力によって破壊されたものには自然の美が形成されていくが、諫早湾の干潟埋め立てによる人工景観に自然の美はないと著者は指摘しています。空撮の基本は無風、雲のない晴天、つまりピーカン撮影だそうですが、仕事を離れたときはそのセオリーを無視してピーカン撮影にはないものをむしろ多用しています。その一例が斜光線(平たく言えば水平線に沈んでいく太陽の光)を利用した写真でこの写真集のタイトル「Horizon」はここからきていますが、、No.5の「鎮魂の島(普賢岳) 島原 長崎」はそのいい例でしょう。西日の中に黒く浮かぶ山影。1990年11月17日の普賢岳噴火、翌91年6月5日の火砕流惨事後に撮影された写真です。自然の力によって破壊されたものには自然の美が形成されていくという著者の言葉に説得力を与える一枚です。地上を俯瞰した時に初めて見えてくるものがあるに違いありません。多くのことを学べる一冊、96枚の写真です。(2010/07/02)
    • 参考になった 2
    投稿日:2010年07月02日