書籍の詳細

富士山固有の雲である。収載の作品を見ると、この人の雲へのこだわりが尋常ではないことがわかる。ただ美しいというだけでは写真は撮れない。刻々と変容していく雲と光の方向、そして何よりも富士山を仰ぐ角度をしり尽くしたえで、万に一つの好機を待つ。それが「富士山の人」といわれるゆえんである。―解説より抜粋/写真収録88点

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富士山―雪雲桜花のレビュー一覧

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  • 旧来の写真集編集の常識をはるかに越えた、なんとも風変わりな、しかしそれだけにものすごく強いメッセージ性をもった電子写真集となっています。まず常識破りの点数88枚の写真が大小の選別・レイアウトと一切関係なく、見開きいっぱいに並んでいます。制作コストの制約を抱えている紙の写真集の場合、使用する写真を選び、絞り込むことが編集作業の中心になります。あとはそれをいかにレイアウトするかで、それは選ばれた写真に大小の「価値」を与えていく作業でもあります。ところがこの本ではそうした計算は一切ありません。富士山のさまざまな姿をとらえた写真はすべて等価。その並び順さえもどのような秩序になっているのか、正直わからないくらいに、意外性の連続です。花と富士のあとに雪景色が続いて、また花になったりという具合です。写真を並べる秩序なんて、ここに展開される88の富士山の表情をまえにすれば、何の意味もないとさえ思えてきます。それがこの風変わりな電子写真集の迫力と魅力になっています。(2009/7/31)
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    投稿日:2009年07月31日