書籍の詳細

番犬・バンハルの吠え声で人が来ることに気づいた少年・ボンバルダイ。母親と一緒に家の外に出てみると、引っ越し隊がこっちに向かってやって来ていた。長い冬の間、母親とバンハル以外誰とも話していなかったボンバルダイは、引っ越し隊に興味を持ち、その中に自分と同じ年頃の女の子を見つける。でも女の子は一言もしゃべらず、困ったボンバルダイは…。

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ボンバルダイのレビュー一覧

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  • モンゴルで人気の漫画家・ナンバラル・エレデネバヤルが描く「ボンバルダイ」シリーズは全108冊を目指す意欲作です。主人公はボンバルダイという少年なのですが、ゲルと呼ばれる遊牧民が使用する移動式家屋に母親と暮らしているようです。今回紹介する「牛糞拾いに行って」は、ボンバルダイがゲルの中で燃料として使用する牛糞を極寒の荒野に探し求めるというあらすじ。オールカラーの一コマ一コマに、母の温もりや凍てつく大地、躍動する野生動物が情感たっぷりに描かれていて、胸に染みこんでくるようです。それにしても、牛糞です。スイッチひとつで部屋が温まる現代生活に暮らす民族からは、隔世の感があります。文明批判をするつもりは毛頭ありません。この本を読むと、ボンバルダイの健気さとたくましさに胸を打たれ、人類が自然の中で生かされていることに、改めて思い知らされます。108冊の完成は作者にとっては荒野を果てしなく歩くような長い道のりだと思いますが、1冊1冊を堪能したい、そんな出来栄えの作品です。
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    投稿日:2015年09月04日