書籍の詳細

【ページ数が多いビッグボリューム版!】エヴェレスト初登頂の謎を解く可能性を秘めた古いカメラ。深町誠は、その行方を追う途中、ネパールで“毒蛇(ビカール・サン)”と呼ばれる日本人男性に会う。彼がネパールに滞在する理由とは!? そして、彼の正体とは…!? 巻末に、夢枕 獏[『神々の山嶺』漫画版によせて]+谷口ジロー[もうひとつの山嶺]収録

総合評価
4.5 レビュー総数:7件
評価内訳

神々の山嶺のレビュー一覧

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  • 山に賭けた男の壮絶すぎる人生と、マロリーのカメラの謎
    8,000m級の山に挑む山屋の男を描く物語。極限の世界を描く谷口ジローの圧倒的画力の迫力が凄すぎる。物語は大きく2つ、人生の全てを山に賭けた奇人羽生丈二の物語と、彼が発見した「ジョージ・マロリーのカメラ」。この2つのエピソードが、登山家でありカメラマンである深町誠の視点で描かれる。マロリーは世界初エヴェレスト登頂を目指したアタックで命を落とし、それが初登頂を果たす前だったのか後だったのかは未だに謎である。それだけに、「マロリーのカメラとフィルム」はもし見つかれば世界的な大発見であり、それを巡るストーリーに興奮させられる。また、本作のキーパーソンである羽生丈二は架空の人物だが、森田勝という実在の登山家をモデルにしているらしい。作中の羽生丈二の壮絶な登山歴、登攀中の落下・負傷からの生還のエピソードなど、かなりが森田勝の実際のエピソードを元にしているというから、これまた物凄い。作中の羽生丈二は狂気とも言うべき山一辺倒の男として描かれていたが、実在の森田勝もこんな人物だったのだろうか。作中の羽生丈二そのままの人物であれば、畏敬の念は払うが尊敬は出来ない稀代の奇人変人である。その壮絶すぎる人生を描く圧倒的な画力の漫画。全てにおいて凄すぎる。
    • 参考になった 1
    投稿日:2017年02月21日
  • オススメのスポーツ漫画
    山に登る以外何一つ興味の持てない社会不適応者である羽生丈二。その羽生が見つけたある古びたカメラをキッカケに彼の生き様に興味を持った深町。
    この2人のエヴェレスト到達を描くのがこの作品です。何故山に登るのか、ある意味人生の問いかけのような疑問に答えはあるのか。
    リアルな登山の描写も魅力の一つです。
    • 参考になった 0
    投稿日:2016年07月13日
  • 匿名希望
    ネタバレあり
    自分には合いませんでした。
    評判が良かったので見ましたが自分には合いませんでした。主人公が文字通り山に命を掛けているのは良いと思うのですが、それだけしか考えておらず身勝手な男に思えます。
    • 参考になった 1
    投稿日:2016年03月10日
  • 憧れや痛みを体現した作品
    若い世代には焦がれるような思いを抱かせ、
    かつて夢を追った世代には、自分が見た夢を思い出させる。

    同時代に生きる至宝とも言うべき作家陣による作品。
    夢枕獏氏の原作もすばらしいが、そこに恐るべき労力を裂き、我々がイメージできる限界の先を描く谷口ジロー氏の画力もすさまじい。

    描かれる登場人物たちの情熱に、怒りに、そして悲しみに。自分がかつて持っていたあこがれや夢、そして挫折を思い出し、何度もページをめくる手が止まりました。
    自分にもまだ何かやり残したことがあるのではないか、これからの自分には何ができるのだろうか、そんな思いが幾度も胸をよぎりました。

    自分の中に残っている炎を、かきたててくれるような作品です。
    • 参考になった 2
    投稿日:2015年10月29日
  • 匿名希望
    名作中の名作
    電子版を待ち望んでいました。
    最後の結末には色々思うところがありますが、人それぞれの生き様みたいなものが感じられとても感動しました。
    • 参考になった 4
    投稿日:2015年08月28日
  • 匿名希望
    山岳漫画の最高峰
    初めて書きこみます。。
    スタッフの方々、電子化していただきありがとうございます。
    僕の中では、一番好きな漫画です。


    • 参考になった 3
    投稿日:2015年06月09日
  •  僕の地元・長野県には、中学校集団登山という拷問のようなイベントがありました。一学年240人がみんなで3000m級の山に挑むという荒行です。しかも、登る予定の山で起きた遭難事故を描いた新田次郎の「聖職の碑」の映画版を見せられるという、嫌がらせとしか言いようのないオマケもついていました。とはいえ、このイベントで山に目覚めた人もいないわけではなく、それなりに意味のある行事な気もします。僕は下山中に便意に襲われ、6時間死ぬ思いで我慢するという、これまでの人生で一番の苦行を味わったので、二度と山には登らないと決めています。
     とはいえ、山ものの作品を読むと、山もいいかもしれないと思ってしまうのです。『神々の山嶺』は数多い名作を生み出し、海外でも評価の高い谷口ジローのまさに最高峰だと思っております。 
     『神々の山嶺』には羽生丈二という一人のクライマーの姿が、カメラマンの深町誠の視点から描かれます。
     この羽生丈二、初登場シーンから圧倒されます。「その時…むっと獣の臭いが店内にたちこめたような気がした」。この存在感がどこからくるのか、深町は彼の過去を調べていくのです。
     羽生を関係してきた様々な人に取材していくうちに、彼の孤高としか言いようのない半生が明らかになっていきます。
     羽生は可愛げのない、根性はあっても鈍重で無口な男でしたが、クライマーとしては抜群の才能を発揮。しかし、全てを山に集中する羽生は、普通の生活を送る人間と温度差がうまれ、山岳会でも孤立していきます。誰もが登れなかった壁を登り、山岳界の話題をさらうものの、羽生自信は不遇のまま。海外の山に挑戦することができません。
     誰よりも山を想っているのに資金や人脈や名声がないだけで、挑戦できない苦しみを味わい、自分を慕う人間の死があり、やがて羽生は自分から孤立していきます。そして消息を断った羽生がなぜカトマンズにいたのか?彼がなにをしようとするのか、物語は加速していきます。
     羽生の姿は、新田次郎の小説ではないですが、まさに「孤高の人」なのです。孤高の人は、人の共感は求めません。自分でも言葉にできない衝動に突き動かされるまま、「これしかない人生」を送るのです。
     羽生はいいます「いいか。山屋は山に登るから山屋なんだ。だから山屋の羽生丈二は山に登るんだ!!」また、なぜ山に登るのかという問にこう答えます。「そこに山があったからじゃない。ここにおれがいるからだ」
     「これしかない人生」を送る男の寂しさと美しが同時に描かれ、僕もこのような生き方に強く憧れるのです。
     いや、既に僕は僕にとっての「これしかない人生」を歩んでいるかもしれない。この、マンガとゲームにあふれた人生は。
    • 参考になった 8
    投稿日:2015年06月05日