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近代都市、山形を満喫するバードと伊藤。しかし、伊藤のもとに、元雇い主・マリーズからの手紙が届く。遥かなる蝦夷を目指す、ふたりの旅はどうなってしまうのか?  大人気・日本発見紀行、第4弾!

総合評価
4.0 レビュー総数:2件
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ふしぎの国のバードのレビュー一覧

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    まだ「未開」だった日本を率直に見た西洋人女性
    主人公のイザベラ・バードは、実在のイギリス人女性冒険家で、まだ西洋からは未開・未知の地であった日本や朝鮮・清国などを旅し、旅行記を残した人物。
    実際の旅行記でも、当時の日本について、妙に持ち上げるとか貶めるとかでなく、素晴らしいところは素晴らしい、酷いところは酷いと、西洋人目線で良し悪しをはっきり記している。
    この漫画でもそれをリアルに示していて、“文明”の届いていない地方の貧しい農村では貧困や病気・不潔さの中で生きる人々を描いている。目を背けたくなるような場面もあるが、これもまた日本の歴史であり、大事な記録だろう。
    レビュー投稿時点では3巻まで刊行されており、イザベラ・バードは横浜から険しい会津道を経て新潟に抜けるまでが描かれている。史実のイザベラ・バードはその後蝦夷地まで訪れアイヌの生活を記録しているし、さらにその後には関西地方も旅しているらしい。その辺りまで是非刊行して欲しい。
    一つ気になる点としては、主人公イザベラ・バードがとても若くて快活で素直な女性に描かれているが、史実では日本に来たのは46歳。その頃すでに女性冒険家としては知られており、実際には「女傑」とも言うべきおばちゃんだったという話も聞く。未開な日本の僻地を外国人女性が旅するというのは大変だろうが、これが漫画版ほど若い女性だったらより無謀だろうなと感じてしまった。
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    投稿日:2016年12月16日
  •  漫画と現実は違うんだよ!とわかってはいるのですが、歴史物の漫画を読むと本人画像を確認してしまいます。高杉晋作や坂本龍馬、土方歳三なんかの写真は、フィクションイメージと変わらず格好良さですが、沖田総司はちょっとどうなんでしょうか。そら豆に似ています。漫画で綺麗に描かれているば描かれているほど、現実の落差に勝手に苦しんでしまうのです。
     では『ふしぎの国のバード』に描かれているイザベラ・バードの実物はどうでしょうか。調べてみましたが、とても美しい写真が多いのです。ただ、美しいよりはむしろ強そう印象が…。それもそのはず。彼女は明治初期の日本に来て日本中を周り『日本奥地紀行』を書いた冒険家なのです。
     『ふしぎの国のバード』は、イザベラ・バードが日本に到着したところからはじまります。イザベラ・バードは『ハワイ諸島探検記』や『ロッキー山脈踏破行』を著し、冒険家として既に名を成していました。鎖国をやめたばかりで何もかもがベールに包まれた日本、さらにその最北の蝦夷に興味を持ってやってきたのです。
     しかし、言葉もなにもわからないのでは満足に取材もできません。文化風俗に通じた、有能な通訳がどうしても必要です。そこに現れた男が伊藤鶴吉という男です。誰よりも英語が出来、なにより蝦夷地にいったことがあるということで、イザベラ・バードは伊藤を雇い、二人の珍道中がはじまるのです。
     バードにとって、全くの未知の世界である日本は興味を惹くものばかりで、建物も人も何もかも珍しく、すぐに驚き興奮してしまいます。それを「慣れて下さいバードさん」と表情を変えずに言う伊藤鶴吉の組み合わせが非常に小気味よいのです。
     しかし、バードが目撃するのは、良い所ばかりではありません。西洋にくらべ、非常に不衛生だったり、人権意識がなかったり。そんな日本を下に見る西洋人もいて、バードの無謀を笑ったりもする。
     開国を初め、かつての姿が消えていこうとしている日本の光と影、両方を西洋人のバードと日本人の伊藤が目撃していくのです。
     クールでそれていて細やかな心遣いができるいい男、伊藤が実際にどんな顔だったのかは、ご自身で検索してください。
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    投稿日:2015年07月03日