ランド (3)

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村人と山の民を巻き込んだ混乱の果てに、叔母・真理の心は壊れ、父・捨吉は死んだ。すべては、好奇心からしきたりを破り、「あの世」に近づいたせいなのか。責任を感じ、「あの世」への思いを断ち切ろうとする杏の前に、再び和音が現れる。「この世」と「あの世」を繋ぐ、禁断の「武器」をたずさえて――。この物語で描くのは、山下和美が描く、日本という国への不安。

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村人と山の民を巻き込んだ混乱の果てに、叔母・真理の心は壊れ、父・捨吉は死んだ。すべては、好奇心からしきたりを破り、「あの世」に近づいたせいなのか。責任を感じ、「あの世」への思いを断ち切ろうとする杏の前に、再び和音が現れる。「この世」と「あの世」を繋ぐ、禁断の「武器」をたずさえて――。この物語で描くのは、山下和美が描く、日本という国への不安。

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(4.0)

投稿日:2017年09月30日

果たして「ランド」は恐怖の未来像か、未来への希望か?

序盤は、戦国時代あたり?(歴史音痴なので違っていたら失礼)の生活レベルの過疎の山の麓の村、典型的なムラ社会における双子姉妹の葛藤と成長物語かと思ったんですよ。
双子の片割れは忌み子として山奥に捨てられるとか、典型的ですよね。
もちろん、その舞台に置いても集団心理の暴走とか人間の差別意識とか排他性も問題提起されているんですが。
少女らを中心とする視点と絵や村の生活の静謐さで、この山村自体について、世界観自体についてあまり疑問を感じることなく読み進んでしまいますが。どうもそれだけではなく、これはもっともっとスケールの大きな話らしい。
村の四方を囲む四つ神様という存在の謎、なぜ、村の外、山の向こうには行ってはいけないのか。なぜ、夜外出してはいけないのか、なぜ四つ神様は生贄と引き替えに災いを遠ざけるのか。本当に神なのか?なぜすべての村人は、知命(何事もなく五十歳を迎えること)になると自動的に死んだことになり祝いと葬儀をして山の向こうに捧げられて放逐されるのか、彼らはその後どうなるのか。少女と共に、疑問を解き明かしながら読み進めていく体験がスリリング。
少しずつ、少しずつ種明かしされて、世界観の全貌が見えはじめると戦慄します。
この世界はそう遠くない未来の私達の社会かもしれない。
天才柳沢教授の生活も好きだったんですが。巧いな~、て思いました。まだ五巻ですが、久しぶりに凄いものを読んでしまった。
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