遠くにありて (2)

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朝生(あさみ)は、東京の大学を卒業して地方の美園高校に就職。Uターン組だが、「教育は自分の天職だ」と言い切る父親が苦手で、実家から少し離れた高校近くで下宿生活を送っている。そして、いつかまた東京へ戻ることを夢見ているのだ。しかし、同じUターン組の元・同級生、酒屋の一人息子・西崎への想いが捨て切れぬまま時が過ぎ…。教師生活三年目を迎えた朝生は、初めてクラス担任を任されるが…!? 女性心理を瑞瑞しい感性で描く珠玉の第二集。

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朝生(あさみ)は、東京の大学を卒業して地方の美園高校に就職。Uターン組だが、「教育は自分の天職だ」と言い切る父親が苦手で、実家から少し離れた高校近くで下宿生活を送っている。そして、いつかまた東京へ戻ることを夢見ているのだ。しかし、同じUターン組の元・同級生、酒屋の一人息子・西崎への想いが捨て切れぬまま時が過ぎ…。教師生活三年目を迎えた朝生は、初めてクラス担任を任されるが…!? 女性心理を瑞瑞しい感性で描く珠玉の第二集。

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書店員のレビュー

「故郷は遠きにありて思うもの」…故郷を持つ人なら、一度や二度はこのフレーズを噛み締めたことがあるのではないでしょうか。たまに故郷に帰ると、その暖かい居心地に、Uターンして田舎に住もうか、なんて惑わされますからね。近藤ようこの名作『遠くにありて』は、遠くから故郷を思うのではなく、東京から故郷に帰った主人公が、東京への憧れを捨てきれずに田舎暮らしを続けるお話。中山朝生(あさみ)は東京の大学を卒業したものの、希望する職に就けなくて、故郷の私立高校の教壇に立つことになります。自分の夢への再チャレンジを期して、教師は一時的な腰掛けと思いつつ葛藤の日々を過ごすのですが、その揺れ動く心の機微が実に丁寧に描かれています。アパートの大家である老婆と同級生の男性とのふれあいとを中心に物語が進むのですが、この老婆…おばあちゃんが素敵。達観したような笑顔を絶やさずに一人暮らしを続けています。やがて三人は、落ち着く場所へと、向かいます。後半、中山が家族と一緒にアルバムを見ながら家族についてポツリとつぶやく言葉に、ぐっと胸に沁みこむように癒されました。五月病がなかなか治まらない人にも読んでほしい、心のクスリのような本です。(2015/6/12)
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