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史上最強の大臣

日本の危機に、あの男たちが帰ってきた!北朝鮮の核ミサイル問題を収め、京都に帰った二条内閣。彼らのもとに、全国学力テスト最下位に悩む大阪府知事がやってきた。府知事のたっての依頼で、二条内閣は裏方として教育問題に取り組むことに。しかし、京都御所に忍者が放たれ、影の閣議の会話を盗聴されてしまい、二条内閣の大阪府への協力が白日の下となる。しかも、テレビのニュース番組で、二条内閣は軍国教育を推進させていると猛烈な批判を浴びる事態に発展。さらには、全団連なる怪しい団体まで登場し、大阪は一触即発の事態に。果たして、史上最強の内閣の行く末は? 書店員さんの支持率100%! ベストセラー『史上最強の内閣』、涙の完結!?

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書籍の詳細
  • 書籍名: 史上最強の大臣
  • 著者名: 室積光
  • eBookJapan発売日: 2015年05月22日
  • 出版社: 小学館/文芸
  • 連載誌・レーベル: 小学館eBooks
  • 電子書籍のタイプ: リフロー型
  • ファイルサイズ: 2.5MB
  • 関連ジャンル: 小説・文芸小学館eBooks
  • 対応デバイス: WindowsMaciPhoneiPadAndroidブラウザ楽読み

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書店員のレビュー

井上ひさしさんは生涯「むずかしいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」を貫いて、日本の、そして日本人の有り様を見すえた数多くの傑作を遺しました。日本政府に愛想をつかした東北の村が日本からの独立を宣言するという『吉里吉里人』などはその代表作といえるでしょうが、俳優として出発したのち劇団を主宰しつつ劇作家として創作、演出まで手がけるようになった室積光の意表をつく設定、着想、風刺のきいた物語展開は、「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく」の井上流を彷彿とさせます。2010年発刊の新作『史上最強の内閣』はその多才ぶりが遺憾なく発揮されたエンターテインメント長編です。日本の政治・外交が抱え込んでいる難問「北朝鮮問題」をこむずかしく論じるのではなく、京都の公家の末裔の首相や大阪弁でしゃべりまくってユニークな味を発揮する大臣、薩摩、土佐、長州の維新の志士をもじった人物などが適材適所に配置された内閣を組織して、北朝鮮の核攻撃から日本を救い出すまでの3週間のドラマ。〈「明日どすか? 無茶言わはりまんなあ」政府からの上京要請に、二条友麿(にじょうともまろ)はまず不満を口にした。だが二条自身も半分予期はしていた。六カ国協議も中断した中で、北朝鮮がミサイルに燃料注入。弾道は開発済みの核かもしれず、周辺国は一様に緊張しているように見えるが、アメリカの専門家によると目標は日本に設定されているという。おそらく中国も韓国も、北朝鮮に対して顔をしかめているのは見せかけのポーズだろう。ロシアに至っては、完全に他人事(ひとごと)で野次馬気分だ。リーマンショック以来、経済の回復が進まぬアメリカも今一つこの件に身を入れる気はないようだ。大量破壊兵器の開発を口実に、イラク攻撃を仕掛けたときとはえらい違いだ。やはりイラク侵攻は石油がらみの戦略ということだろう。でなければ、こうもあからさまに核開発を続ける北朝鮮に、こんなに甘いはずがない。この複雑な上に一触即発の危険を孕(はら)んだ局面。大胆かつ繊細な政治手腕が要求される。浅尾総理の上京要請の真の意味がどこにあるか、ここ京都御所にいる全員が承知していた。「よろしおす。まいりまひょう」二条は結局上京を承諾した〉二条友麿は「影の内閣」を率いる藤原北家の末裔で、そこから「京都の御前」と呼ばれていますが、その存在を知るのはごく一部の世襲政治家だけ。影の内閣に比べれば、二世代議士、三世議員によって構成される表の政権はいわば二軍のようなもので、こちらが一軍、ナショナルチームだというわけです。上京の仕方もこんな具合――。〈・・・・・・上京するのは二条だけではない。総勢六十名ほどの移動になる。「飛行機はやめておくれやす。あないな無粋なものは嫌いですさかい。車も時間がかかりすぎやから、新幹線やなあ・・・・・・いうても他のお客さんとは一緒にはできまへん。お互い迷惑でっしゃろ。JR東海はんに専用列車お願いしておくれやす」二条の発言はふつうに聞くと無茶苦茶非常識であるが、そこが通るところにこの人物の持つ権力の大きさがうかがい知れる。さっそく、JRの担当者が京都御所に呼び出された。「あの、お召し列車の件ですが・・・・・・」 「また、そないな大仰な言い方はやめておくんなはれ。ま、ま、専用列車ということで。京都から東京までつっと行ってくれたらええんどす」 「つっ、と言いますと?」 「直通ですな」 「では、名古屋にも、新横浜、品川にも停(と)まらない、と」 「そ」 「わかりました。では前後の列車を何本か運休にして・・・・・・」 「え?」〉こんなやり取りの末、二条たち「影の内閣」は、3両連結、畳敷きに改装された専用列車で「つっ」と東京に乗り込み、緊急記者会見に臨みます。内閣総理大臣 二条友麿(京都)、内閣官房長官 松平杜方(会津)、総務大臣 高杉松五郎(山口)、外務大臣 坂本万次郎(高知)・・・・・・・以下の“豪華な顔ぶれ”は本書をお読みいただくとして、北朝鮮が日本に対して核攻撃を宣言し、実際に発射台のミサイルに燃料を注入しているという難局にどう立ち向かうのか。その一部始終を指名された二人のジャーナリスト(新聞記者とテレビ記者)が目撃・記録していく形で物語が展開されていきます。安倍政権は「集団的自衛権」についての憲法解釈の修正を行う方向性を明確にしていますが、日本の安全保障というむずかしい問題を、パロディ化を駆使してやさしく説きあかしていく技ありの一冊といっていいでしょう。「社倫党代表・宮城美津穂」(社民党の福島瑞穂さんではけっしてありません!)を狂言回しとして登場させながら、「平和主義」の実のなさを諷刺しているところなどは出色です。そして第二次世界大戦以来、北朝鮮の地で生きてきた残置諜者の存在。60数年を経たその役割とは? 思いもよらぬエンディング――たんなるパロディだけの、面白ストーリーではありません。(2013/8/16)
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