裁判狂時代 喜劇の法廷★傍聴記

500円 (税別)

獲得ポイント 5pt (1%還元)

「石原裕次郎の弟」を自称する窃盗犯、エロに暴走する検察官、極刑を望む痴漢など、新聞やテレビ報道では決してわからない仰天法廷劇を、「傍聴ブーム」の火付け役が独自の視点で活写。究極の面白裁判全15編。今日からあなたも傍聴マニア!

カゴに追加 500 円(税別)

「石原裕次郎の弟」を自称する窃盗犯、エロに暴走する検察官、極刑を望む痴漢など、新聞やテレビ報道では決してわからない仰天法廷劇を、「傍聴ブーム」の火付け役が独自の視点で活写。究極の面白裁判全15編。今日からあなたも傍聴マニア!

ユーザー評価なし レビューを見る
書籍の詳細

書籍一覧1冊の書籍

書店員のレビュー

大川豊興業所属の芸人・阿蘇山大噴火は、知る人ぞ知る「裁判ウオッチャー」。裁判を見るようになったきっかけはオウム裁判を傍聴するから新人は全員、抽選に並べという総裁からの命令だったそうですが、いまでは月曜~金曜の午前9時から午後5時まで定期券を持って裁判所に通う生活を続けていると、ホームページにあります。その阿蘇山大噴火著『裁判狂時代 喜劇の法廷★傍聴記』は、「現場」に足を運んだ人だけが知ることができる裁判の実相を伝える注目書です。しかもここで伝えられる裁判の多くは窃盗や痴漢などの、ごく普通の裁判。裁判ウオッチャーになるきっかけとなったオウム裁判のような大事件も一部収録されてはいますが、ほとんどは無名の被告が登場する裁判の傍聴記で、被告人、裁判官、検事、弁護士たちが法廷で繰り広げる人間ドラマは、誤解を恐れずに言えば「笑いの宝庫」です。芸人である著者によれば笑いの基本は「緊張と緩和」だそうです。緊張した雰囲気のなかにその糸をブチッと切るような行動があった時、笑いが生まれるというわけですが、法廷、とくに「エロ」絡みの法廷は、この「緊張と緩和」そのものだという。筆者が遭遇した「公然わいせつ」の裁判――被告人は35歳の会社員で、事件前夜の夜から翌朝まで居酒屋でずっと酒を飲んで、酒が残っているまま会社に向かったものの、途中女子高の正門前で登校中の女子高生を見ていたらムラムラしてきて、校門の前でオナニーを始めてしまった。駆けつけた警察官によってその場で現行犯逮捕されたという事件です。〈とんでもなくマヌケな事件なんだけど、法廷では笑いながら裁くわけにはいかないから、裁判官も検察官も真面目にやっているわけ。冒頭陳述も「自分のジーパンを膝までおろし自己の陰茎を露出し、自慰行為を始め、女子高生を辱めた」っていう堅苦しい言い方で、逆にいやらしい感じがするんだよ。なんか変でしょ? 笑わせようとしているんじゃないんだよ。これが裁判なんだよ。堅苦しい言い方をするというのが。(中略)「次の資料がですね、オチンチンを出していた時刻を証明する書類です」って検察官が言ったんだよ。それまで「陰茎」と言ってたのに「オチンチン」と。ここで緊張が緩和されたんだよ。ここにオチを持ってきたわけ。検察官は笑いを取ろうと狙ってたんじゃないかと思うんだけどね。しかも「オチンチンを出していた時刻の証明」って、どんな書類なんだろうか。これは見たかったなぁ。検察官の「オチンチン」発言以降、この裁判で「陰茎」という言葉は二度と出てこなかったね。弁護人も、被告人も、検察官も、ずっと「オチンチン、オチンチン」って。そのほうが言いやすかったのか、人前で「オチンチン」って大声で言うことに面白みを感じたのかは分からないんだけど。それなら最初から「オチンチン」で統一すればいいのにね〉筆者はこの章の見出しにベストセラー小説『世界の中心で、愛をさけぶ』をもじって「法廷の中心でエロを叫ぶ」とつけていますが、検事や裁判官によって大真面目に演じられる「緊張と緩和」の法廷ドラマが目に浮かぶようです。正義感あふれる裁判官も「エロ裁判」では調子がくるって笑わせてくれることもあります。未成年者を主役にした無修正アダルトビデオを売っていたという事件で、検察官冒頭陳述によれば、被告人は経営する歌舞伎町のビデオ店にて、『十七歳あゆみのいけない放課後』『巨乳女子高生オッパイ学園』などを販売していた。傍聴記から引用します。〈裁判官が被告人に質問するところで笑わせてくれます。「あなたねぇ、こういうのを身分証明書の提示もなしで売っていたわけでしょ? ていうことは高校生が買っていくこともあるわけですよ。社会にどれだけの悪影響があるかっていうのを考えたことがあるんですかぁ? 私、このビデオちょっと観させてもらいましたけども、ほんとに、エグイ! ものすごくエグイよ、こんなエグイの売っててね、あなた、なんとも思わなかったの?」児童ポルノのビデオを売ってたことよりも、むしろ内容がエグイってことに怒っているんだよ。ピントがズレちゃってるんだよ。じゃあ、内容がソフトだったらよかったんだろうか?〉初公判から、裁判官が問題のビデオを観るチャンスあったのかなぁ、と著者は疑問を呈しています。証拠品を事前には観られないはず、というわけです。お笑い傍聴記の形をとってはいますが、裁判の問題点をさりげなく指摘しているところ、ただ者ではありません。(2012/7/20)
  • 参考になった 2

オススメ特集

一覧を見る

ここもチェック!

コンテンツについて

  • この商品は紙書籍ではありません。すぐにご覧いただける電子書籍です。
  • デジタルコンテンツのため、商品の性質上、返品できません。
  • 紙書籍とは内容が異なる場合がございます。また、サイトに表示されているサムネイルと電子書籍の表紙画像が異なる場合がございます。予めご了承下さい。
  • 対応デバイスに記載されていない端末は、購入できても読書はできません。ご注意下さい。
  • Mac OS X 10.5/10.6をご利用で最新版のebi.BookReaderがご利用できないお客様は、サイトの表記でMacが利用可能端末となっていてもリフロー書籍が読書できません。ご了承下さい。
  • Android OS 5.0以上でebiReaderをご利用のお客様は、サイトの表記でAndroidが利用可能端末となっていても一部のリフロー書籍が読書できません。ご了承下さい。