書籍の詳細

「お嬢さま、もう無理です!追いつかれます」「大丈夫よ。みなさんがついているじゃないの」ウインスロウ家の娘、キャサリンは、ここに至って、ようやく用心棒たちに声をかけた。ことの始まりは一通の手紙。隣国の幼なじみに危機が迫っていると聞いたキャサリンは、侍女ひとりと、風変わりな四人の用心棒を連れて旅立ったのだが…破天荒なお嬢さまと、動物の姿に変身できる不思議な人々が織りなす、ファンタスティック・ストーリー登場。

総合評価
5.0 レビュー総数:1件
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レディ・ガンナー(スニーカー文庫)のレビュー一覧

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    一言で本作を表すならファンタジー世界の暴れん坊令嬢
    西部開拓時代をモチーフにした架空の世界が舞台。
    絵師は魔術士オーフェンで有名な草河遊也。
    異種族との共存や差別モノですが、後味の悪さもなく楽しめる痛快作品です。
    泥々とした愛憎劇を望んでいる人には向きません。
    以下は詳しい世界観の説明ですが、凄い長いので読み飛ばして貰っても構いません。
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    この世界には異種人類(アナザーレイス)と呼ばれる獣の姿に変身できる種族が存在しています。
    かつて人間種族は異種人類達の大陸に流れ着き、異種人類は人間種族を一つの部族として受け入れてくれました。
    大陸には人間種族、異種人類、そして両者の混血である混血種(インシード)が共存しています。
    異種人類には獣に変身する能力があり、<鷹>や<獅子>などの種族別の縄張りに別れて住んでいますが、混血であるインシードは変身能力を持たない為に人間社会で住んでいます。
    人間種族は正式には無形種(ノンフォーマー)と呼ばれ、異種人類からはステロタイプ(変身能力を持たない進化に遅れた種)と蔑まれる事もあります。
    異種人類は逆に人間種族からは「ケダモノ」扱いされる事もあり、変身能力を受け継がないインシード(混血種)も同様に差別される事もあります。
    人類が受け入れられてから100年が過ぎ、両者ともに差別意識が薄れつつも根付いている時代が舞台です。
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    主人公はバナディスという国の外務補佐官を父親に持つ令嬢、キャサリン・ウィンスロウ(14)。
    人格者の父親に育てられ、人としての良心と上流階級としての教養がある少女です。
    キャサリンが幼馴染と結婚する為に危険な荒野を突っ切ろうとし、四人の混血種の用心棒と共に荒野で襲われる所から物語は始まります。
    キャサリンが持ち前の正義の心で次々と厄介事に首を突っ込み、痛快に解決するのが本作品の特徴です。
    差別意識の強い敵との立ち回り、常識の違う異種人類との友好、キャサリンの勇敢さ可愛さなど読んでいてほっこりする作品です。
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    欠点が一つあり、一応は未完結です。
    話としてはどこまで続けられるタイプで問題はありませんが、作者が複数シリーズを執筆しているので恐ろしく遅筆です。
    実質的には2011年出た外伝が最終巻に近い状態ですが、それでも面白いのでお勧めします。
    角川文庫の新装版もありますが、新装版はイラストが表紙しかないのでこちらの旧版(角川スニーカー文庫)の方をお勧めします。
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    投稿日:2016年10月13日