あの日からの憂鬱
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圧倒的な速度で東日本大を描き話震災題を呼んだ『あの日からのマンガ』(第15回文化庁メディア芸術祭[優秀賞])。その後も絶え間なく起こる諸問題に向けたマンガを描き続けてきた著者の集大成ともいえる作品集が、3月11日についに発売。

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書籍の詳細

書店員のレビュー

2014年春、しりあがり寿が紫綬褒章を受章して話題となりました。おめでたい限りです。しりあがりの代表作といえば、『ヒゲのOL薮内笹子』『エレキな春』等のギャグマンガが知られていますが、『あの日からのマンガ』を忘れるわけにはいきません。出版当時にも大きな話題となりましたので、「あの日」が2011年3月11日を指すことはわざわざ説明が不要かもしれませんが、あらためてこの本を読むと、胸をどきりとさせられることばかりです。この本の構成は「朝日新聞」夕刊連載でもお馴染みの4コマ漫画『地球防衛家のヒトビト』と7篇のショートストーリなのですが、いずれも「あの日」が題材です。それで、何にどきりとさせられたかというと、「あの日」に驚き、悲しみ、目の前が暗くなり、そして祈ったことが自分の心の中で風化しつつあったことです。いずれもの作品が、ギャグタッチながらもシリアスに「あの日」に多くの日本人が感じたのではないかという、当時の気分が描かれているようです。後ろ向きに生きるわけにはいきませんから、忘れてしまうこともあります。しかし、「あの日」を境に決して忘れてはいけないことが、現出したことがあると思うのです。この本は、忘れてはいけない貴重な資料的な側面も備えているようです。(2014/5/16)
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