著:小林秀雄

文藝春秋

ジャンル:エッセイ

426円 (税別)

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eBookJapan発売日:2013年03月22日

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 オフィス近くの書店(丸善・お茶の水店)に「知」の巨人特集として小林秀雄とその関連書籍を並べたコーナーがあります。昭和を代表する知識人を見直す機運があるようです。
 代表的著作として『本居宣長』(新潮社、上・下、2014年6月20日配信)や『ドストエフスキイの生活』(新潮社、2014年6月20日配信)、『無常といふ事』(新潮社『モオツァルト・無常という事』収録、2014年6月20日配信)などがよく知られていますが、今回紹介する『考えるヒント』シリーズ(全4巻)は、講演記録などを中心に編集したもので、批評家・小林秀雄の思考方法、ものごとを観察する視点、発想のヒントなどが平明な語り口で明かされています。
 その意味で、小林秀雄入門書として多くの読者に親しまれてきたシリーズです。とくに第1巻の冒頭、「常識」についての指摘は半世紀前のものとは思えないほど、現在の状況を的確に表しています。
〈現代の知識人の多くが、どうにもならぬ科学軽信家になり下がっているように思われる。少し常識を働かせて反省すれば、私達の置かれている実状ははっきりするであろう。どうしてどんな具合に利(き)くのかは知らずにペニシリンの注射をして貰う私達の精神の実情は、未開地の土人(引用者注:原文ママ)の頭脳状態と、さしたる変りはない筈だ。
 一方、常識人をあなどり、何かと言えば専門家風を吹かしたがる専門家達にしてみても、専門外の学問については、無知蒙昧であるより他はあるまい。この不思議な傾向は、日々深刻になるであろう。〉
 ネット社会に生きる若い人たちにこそ、読んでもらいたい一冊です。(2010/3/19、2018/4/2追補)
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