その日のまえに

593円 (税別)

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余命の告知を受けた妻と、新婚時代のアパートを訪ねる僕たち…「その日のまえに」。妻の最期を、二人の息子とともに見届ける「その日」。妻が亡くなった病院の看護師さんから、ある日、お目にかかりたい、と連絡がきた…「その日のあとで」。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか──。死と向かいあう人々の切なくもけなげな姿を描き、幸せの意味をみつめる連作短篇集。“王様のブランチ”で「BOOK大賞」を受賞した涙の感動作!

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余命の告知を受けた妻と、新婚時代のアパートを訪ねる僕たち…「その日のまえに」。妻の最期を、二人の息子とともに見届ける「その日」。妻が亡くなった病院の看護師さんから、ある日、お目にかかりたい、と連絡がきた…「その日のあとで」。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか──。死と向かいあう人々の切なくもけなげな姿を描き、幸せの意味をみつめる連作短篇集。“王様のブランチ”で「BOOK大賞」を受賞した涙の感動作!

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書店員のレビュー

重松清が描く家族小説――夫婦の物語をどこか避けていたような気がします。そのあまりの「優しさ」と向き合うことを避けてきたような気がします。本書『その日のまえに』もその一つで、単行本が出版された2005年に買ってはみたものの、しばらくはページを開くこともなく、書棚に入れたままだった。取り出して読んだのは、ちょうど1年ほど前。世話になった人が亡くなり、その遺影にお会いしてきた後のことでした。日常の中に確かに存在していた人が、ある日を境にいなくなるというのはどういうことなのか、そんなことをしきりに考えていたときに、思い浮かんだのが本書でした。1年たらずの余命を宣告された妻と夫、そして二人の息子たちが「その日」を迎えるまでを描く表題作「その日のまえに」、妻の最後の日を描く「その日」、そして妻がいなくなった日常を生きる夫(父親)と息子たちを描く「その日のあとで」の連作に、やはり大事な存在を喪う人を描く短篇――その主人公は「その日」の連作では脇役として大事な場面で登場してくるという、一種の群像劇的な仕掛けが物語に奥行きを与えています――を組み合わせた構成となっていますが、順に読んでいく必要はありません。私は「その日をまえに」、「その日」、「その日のあとで」の順に一気に読みました。〈「大きな一日だったんですよ。僕も和美も、そこに向かって最後の何カ月間かを過ごしたんです」その日は、四月にしては肌寒い雨の日だった。長い一日だったようにも思うし、あっけないほど短かったような気も、いまはする。和美の人生は、そこで終わった。僕たち夫婦の、そして和美がいるわが家の歴史も、その日で終わった。だが、僕は、その日のあとも生きている。和美を喪ったわが家は、和美のいない歴史をゆっくりと刻みはじめている。和美一人をその日に置き去りにしたまま、僕たちはまだ終わっていない。〉(「その日のあとで」より)和美の最後の日々を看護した看護師が、和美から「その日から3カ月たったら渡してほしい」と託された手紙を届けにきます。宣告を受けてから夫婦は、いずれ和美の亡くなる日を「その日」と呼ぶことにした。20年前に24歳で結婚したとき、夫はイラストレーターになろうと会社を退職したばかりで、新婚生活は同僚だった妻の給料が支えだった。ようやく事務所が軌道に乗ったばかりで、二人の人生はこれからというときだった。子供は上が中学2年、下は小学5年生。夫婦は幾度も幾度も話し合って過ごした。しかし、「その日」が終わり、和美のいない日常を暮らしはじめて3カ月が過ぎたころに喪った妻からの手紙が届いた。〈まだ忘れてはいない。それでも、少し遠くなったな、とは認める。五月頃は振り向いて手を伸ばせば届くところにあった「その日」を、いまはもう、「あの日」と呼びかえたほうがいいのだろうか。三カ月前のあの日、半年前のあの日、一年前のあの日・・・・・・。いつか、僕は、「あの日」を日付でしか思いだせなくなるのかもしれない。あの日流した涙や、あの日の和美の眠るような死に顔を、忘れてしまうかもしれない。和美はそれを許してくれるだろうか。〉「その日」から「あの日」へ。時の移ろいと人の生き様を、優しさと悲しさを重松清は先に逝った妻の手紙に描き出します。幾度も幾度も書き直したという手紙、先に逝く妻が残る夫へ伝えたかったことは? そして夫は妻の言葉をどう受けとめていくのか。悩み、時に立ち止まりながらも、前を向いて生きていく人間を優しい眼差しで見つめるような重松清の家族小説の、これはまぎれもない傑作です。感動しました・・・・・・泣けました。(2012/3/30)
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