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寛永六年(1629)九月二十四日、駿府城内では天下の法度にそむき駿河大納言・徳川忠長の面前で真剣御前試合が行われた。試合は十一番。その内、八試合は一方が対手を殺し、残りの三試合は両者が共に倒れるという空前絶後の残忍凄惨な真剣勝負となった。そこまで人間を狂わすものは一体なんなのか?煩悩・本能・エロス・残酷・耽美・退廃・無惨……真剣による御前試合という極限の状況が、人間本来の姿を暴き出す!!

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腕KAINA~駿河城御前試合~のレビュー一覧

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  • 久しぶりに迫真の時代劇マンガを読んで、度肝を抜かれました。それは『腕KAINA~駿河城御前試合~』です。原作は南條範夫の『駿河城御前試合』で、コミカライズは現代の劇画の大家・森秀樹によるものです。徳川忠長の御前にて行われる真剣勝負の数々が描かれているのですが、真剣を用いるがゆえの凄みと緊迫感が圧倒的な迫力で伝わってくるのです。試合に挑む侍たちは、それぞれに理由があって、その挙句に命のやり取りで決着をつけるという宿命を背負っています。生きるか死ぬかの試合に挑む者たちですから、当然腕に覚えのある男ばかりです。私の最も印象深い試合は、「忍び風車」です。このサブタイトルから推察できますが、登場するのは駿河城に武士の姿で使える忍びの津上と小島です。二人の国元は違いますが、お互いが忍びであることを知って、一時共に活動をしかけます。でも、城側に気付かれて二人は御前試合で刃を向け合うこととなります。若い津上は、忍びの技が得意なのですが、もちろんその技を公に披露することはできません。試合の行方は意外な結末を迎えます。著者の森自身が、真剣勝負で作り出したような渾身の作品です。(2012/4/17)
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    投稿日:2012年04月17日