書籍の詳細

世田谷に引っ越した人生の達人・山形鐘一郎(やまがた・しょういちろう)が、独自の視点でさまざまな問題を語り尽くす人生哲学的エッセイコミック!原宿から世田谷の砧に引っ越した小説家・山形は、相変わらず安アパートで冷えたビールを愛する日々を楽しむ。そんなある日、隣室の銀行員・山田(やまだ)を白菜鍋でもてなした山形は、リストラに脅えて疲れ切った彼に「自分にこそ認められる生き方をすべきだ」と力づけて……!?

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THE 大市民のレビュー一覧

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  • 『大市民』シリーズは著者の柳沢きみお本人が、ライフワークとして描き続けるエッセイ調のマンガです。『大市民』に始まり、『大市民Ⅱ』、『THE大市民』、『大市民日記』等、場を変えて発表されたそれぞれの作品が電子書籍化されています。主人公である小説家・山形鐘一郎が作る酒のつまみがこの上なく「美味し!!」と、そそられることでも知られていますが、作品によって内容のテイストもちょっと違っているようです。今回ご紹介する『THE大市民』では、お馴染みの「美味し!!」の名場面よりも、山形が物申す場面がちょっと多めのような気がします。いたるところで人生プラス・マイナス論を披瀝するかと思えば、高校の教壇に立って人生訓を語ったり、幸福論を展開したりするのですが、お説教臭くなく逐一なるほどね~、と頷いてしまうセリフが出てきます。例えば、山形が脱臼したときに、身の回りの幸福に気付きます。「蛇口をひねれば 当たり前のように 水が出る」「ガス栓ひねれば 普通に火がつく」「これって実はすごい幸せな事なのに 誰も感動しないし 喜びもしない」「人間の不幸は 幸せが当たり前になる 悪いクセがある事だ」といった真理と思えるような言葉を口にします。かと思えば、深夜にカップめんの焼きそばを口にして冷えたビールで「バカ美味しだァ」とくるのですが、一冊の中で陰影が濃いので、たかだかカップめんが本当に美味そうに見えるんです!! それにしても、数ある「美味し!」の中からカップめんを例に持ち出す私はやっぱり小市民。目指せ、大市民!!(2012/7/10)
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    投稿日:2012年07月10日