書籍の詳細

返って来た本のページにまぎれていた恋文。宛名があるはずの1枚目は無い。文末の署名は本を貸した友人の名。その友人は急に東京を去るという。それは渡せなかった手紙の所為か。手紙を返そうと友人を待つ学生、廣瀬清高。トンネルの向かいにはヤミのマッチ売り、花城青司が立つ。煙草を吸うため花城から燐寸を貰い、待ちぼうけのいきさつを話す。「何一つお前のせいじゃねえよ」と、お人好しの廣瀬に惹かれはじめた花城は――。恋文で人生を狂わされた男たちが絡み合う人間関係と感情の中で選ぶ相手とは。草間さかえ長編連載「マッチ売り」~「やぎさん郵便」の第1巻。

総合評価
5.0 レビュー総数:1件
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マッチ売りのレビュー一覧

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    便箋二枚分の恋文に関わる四人の話。恋文を書いた男。一枚だけ届けられた男。燐寸(マッチ)売の男。一枚だけ手に入れた男。不便に見えて丁寧な時代。うちあけられない恋心を半分だけ偲ばせて、借りた本と共に『友』に託す。誰に宛てたとは知らせず、差出人は自分だと記して。恥じらいや奥ゆかしさを感じるのに男らしさも感じる。現代が舞台では、読んでいなかったかもしれない。この絵が醸し出す独特の雰囲気が話を盛り上げる。やぎさん郵便まで合わせて4冊。一気に読めて幸せな気持ちになれた。
    • 参考になった 5
    投稿日:2015年12月15日