書籍の詳細

ガード下の雑踏の音が聞こえてくる…。酒臭いおっちゃんも、濃い化粧したネエちゃんも、みんなたくましく生きている。とことん哀愁を味わってみるのも時にはいい。四畳半の空気がそこはかとなく漂う、大人のための戯画。

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お三十路の町のレビュー一覧

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  • 「東陽片岡」というちょっと変ったペンネームですが、一度このマンガ家の作品を目にしたら、忘れることの出来ない強烈なインパクトを受けるに違いありません。それは、「これでもか!」とばかりに徹底して描きこむ背景画と几帳面な描き文字と、「昭和」や「四畳半」「アングラ」といったキーワードを醸し出す画風から受ける印象だと思います。スクリーントーンを一切使わず、ベタ塗りも必要最小限の作風…だって、畳の目ひとつひとつが描かれているのですから、真似しようと思っても出来ない職人芸の領域です。『お三十路の町』では、冬でもふんどし一丁のおじいさんが「グチ聞き」として登場する回が多く、職場や家庭など、いろんなところであぶれてしまった男女の身の上話を引き出します。お世辞にもお上品なネタはなく、人によっては眉をしかめそうなオチだったりしますが、なぜかページをめくってしまう不思議なマンガです。それは、読んでいるときに画から伝わってくるぬくもりや居心地の良さなのかもしれませんが、うまく説明できません。シンと冷え込むような晩におすすめしたい(!?)マンガです。(2011.10.11)
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    投稿日:2011年10月11日