書籍の詳細

ドジでチビな土田新一(つちだ・しんいち)と可愛くてスタイル抜群な花岡世界(はなおか・せかい)、まるで月とスッポンのようなデコボコカップルを描いた学園ラブコメディ。銀行員の父親同士が同じ支店に転勤して、宮橋中学校へ同時に転校してきた新一と世界。そして放課後、部活動を見学していた二人だったが、世界が不良グループに連れて行かれそうになって……!?

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月とスッポンのレビュー一覧

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  • タイトルを見て懐かしく感じる読者は、40代以上のおっさん世代です。私もそうです。『月とスッポン』を表しているのは、背の低い土田新一と大柄な花岡世界のことで、ふたりは幼馴染以上で恋人未満という微妙な関係。作者である柳沢きみおの初期の代表作であり、柳沢が近年よく描く翳りのあるキャラクターや性描写を見慣れた若い読者には、新鮮かもしれません。物語は、二人が中学生から高校生にかけて成長していく過程を描いたもので、ギャグを交えているとはいえ、全体的にさわやかで健康的に明るいのであります。でも、この世代特有の悩みごとなんかもしっかり押さえているから、リアルタイムで読んでいて、共感を抱いたのかもしれません。30年ぶりに読み返しても、少しも色褪せていないどころか、あらためてこの作品に魅了されたような気がします。それは、この世代が持つみずみずしい感性やはち切れそうなトキメキ、挫折しかけているときの滅入った気分を随所に描き切っているからだと思います。そうです。おっさん世代には、何もかもが懐かしくて、目もくらむほど眩しい世界がここにあるのです。
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    投稿日:2011年04月19日