壬生義士伝(上)

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小雪が舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、傷だらけの侍がたどり着いた。貧しさゆえ南部藩を脱藩し、壬生浪(みぶろ)と蔑称された新選組の隊士になった、吉村貫一郎であった。その剣の冴えは“人斬り貫一”と京の都で恐れられ、一方、極度の倹約のため守銭奴と蔑まれた男には、まったく異なる貌もあった。元新選組隊士や教え子たちが語る非業の隊士の生涯から、血なまぐさい時代にひとすじに生きた「誠」の人生が浮びあがる。03年映画公開。浅田次郎、渾身の名作!

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小雪が舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、傷だらけの侍がたどり着いた。貧しさゆえ南部藩を脱藩し、壬生浪(みぶろ)と蔑称された新選組の隊士になった、吉村貫一郎であった。その剣の冴えは“人斬り貫一”と京の都で恐れられ、一方、極度の倹約のため守銭奴と蔑まれた男には、まったく異なる貌もあった。元新選組隊士や教え子たちが語る非業の隊士の生涯から、血なまぐさい時代にひとすじに生きた「誠」の人生が浮びあがる。03年映画公開。浅田次郎、渾身の名作!

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書店員のレビュー

幕末に惹かれる人が多いのはなぜでしょう。私は、“攘夷”か“佐幕”かの二極論ではなく、変容するイデオロギーとほとばしるエネルギー、そして明日がどっちにあるのかわからない、という混沌とした世の中に魅力を感じます。近藤や土方、沖田、永倉、原田、斎藤ほか大勢の強烈キャラクターを擁する新選組にあって、この『壬生義士伝』(みぶぎしでん)で描かれる吉村貫一郎こそ“幕末”を体現した侍ではないのでしょうか。また、あくまでも泥臭く、壮絶なその生き方の背景にある、家族への愛は限りなく普遍的な想いのはずです。読み進むにつれ涙腺が緩くなりますので、ひとりでこっそり画面に向かいたいものです。
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