書籍の詳細

真剣に漫画家という職業について考え抜いたこの作品には、「生きる」ためのヒントが隠されている。ある雪の日に起った様々な人間模様を描いた「雪」他、7編を収録。電子書籍版では、これまで一度も単行本化されなかった、「刑事」(東京トップ社刊)掲載時のオリジナル版を完全復刻!

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漫画家残酷物語のレビュー一覧

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  • ここ数年、「漫画家マンガ」作品がちょっとしたブームを起こしている。この『漫画家残酷物語』は、自伝ではないがそのジャンルの元祖的な作品。作者の永島慎二は、トキワ荘に訪れていたことが縁で、手塚治虫のアシスタントもしていた。この作品のヒットを足がかりに永島は作品を発表し、手塚に「若者の教祖」と言わしめるほど当時の若者の心をつかんだらしい。伝説的な漫画家なのです。作品は噛み砕いたタイトルを裏切ることなく、重たい内容です。各話読みきり形式で、主人公はたいてい売れないマンガ家。あまりにも作品が売れなくて自殺を図るマンガ家がいれば、売れるマンガと自分が描きたいマンガの狭間で悩むマンガ家がいます。子供が最初に接する書物はマンガだからと、子供にとっての良作のマンガについて思い悩むマンガ家も登場します。先人が半世紀も前に世に投げかけた、「究極の漫画家マンガ」としておすすめの一冊です。 (2010.10.23)
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    投稿日:2010年11月02日
  • 最近、“漫画家”を主人公にした作品がちょっとしたブームですが、その源流と言えばこの作品に違いありません! 主人公は決まっておらず、さまざまな漫画家たちのエピソード、という体をとった短編集です。何人もの漫画家が出てきますが、彼らが栄光を掴むことは基本的にありません。「残酷物語」とはよく言ったもので、描かれるのは失意や挫折、事故や事件……。なんとも暗く、感情移入がしづらい話ばかり。しかし、青春の残酷さや夢を追い続けることの難しさ、そして社会と折り合いをつけなければいけないことの哀しさはこれでもかと伝わってきます。古い作品ではありますが、ぜひ読んでみてください。
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    投稿日:2009年08月04日