書籍の詳細

昼間、子供を隣家へ追いやっての房事。ところが、子供がすぐに帰ってきたのであわてて叱ると……。健康で、エロティックで、辛辣で、小気味よく、痛快。豊かな歴史に育まれたさまざまの笑いと知恵が、色とりどりに渦巻く。「笑林」等の原典から訳出され、笑いの醍醐味を満喫させる600編のコント集。

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中国笑話集のレビュー一覧

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  • 先日、駒田信二「中国妖姫伝」を紹介しましたが、今回は同じ著者の「中国笑話集」です。同名の本(村山吉廣訳編、インタープレイ)がもう一冊あって、昨年8月に取り上げたことがあるのですが、駒田本はそれとはまた趣が異なっていてぜひとも読み比べていただきたいと思います。村山本が明末の「笑府」を中心に採集しているのに対し、駒田本はいわゆる笑話本以外の書物からも多くを採っているので、話の幅と奥行きが違ってきている点で際だっているようです。その例として駒田信二さんは巻末の解説で「助長」や「顰(ひそみ)に效(なら)う」「矛盾」などの成語が孟子、荘子、韓非子の書物にもりこまれた笑話から生まれたとしてその過程をわかりやすく説明しています。笑話が中国社会の深いところに根ざしている庶民の文化であることがわかります。それにしても、ここに集められた600の笑話、拾い読みをしていてあきません。とりわけ「おたのしみ」という見出しでくくられている房事にまつわる笑話の豊かさには脱帽です。「中国妖姫伝」では、寵愛を受けた皇帝の息子の後宮に入ったのが則天武后、皇太子の嫁でありながら義理の父である皇帝の寵愛を受けるに至るのが楊貴妃、ということで驚きだったのですが、この笑話集にはその種の艶笑小咄が山とでてきます。どうやら「息子の嫁」は房事の隠れたキーワードの一つといっていいようです。(2010/06/18)
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    投稿日:2010年06月18日