書籍の詳細

動・植・鉱三界の特質をひとつの個体に封じこめた存在ともいえる、水中の無脊椎動物の摩訶不思議な形態。そして、それを取り巻く「水」の表現法には、いかなる工夫がなされてきたのか。水中でなければその形態を描くことのできないクラゲやイソギンチャクの幻想的な姿をはじめて景観図として表現したのは、アクアリウムを考案した英国のゴッスだった。以下、ブリンクマン、キュビエ、ヘッケル等による水中無脊椎動物の<図像創生>を追体験する。【脳内パノラマとしての図像を探検する・ファンタスティック12の第1巻】

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ファンタスティック12(ダズン)のレビュー一覧

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  • 電子書籍として先日蘇った『世界大博物図鑑』という膨大な資料を一人で作り上げた荒俣宏氏。その氏が自身のコレクションを編集した「脳内パノラマとしての図像を探検する『ファンタスティック12』」。僕のおすすめは第4巻『民族博覧会』。

    冒頭にはこうあります。「わたしたちがなぜ異民族に関心をもつか、といえば、それは、文化的にも民族的にも遠く離れた人々との対面がもたらす<新たな啓示>を期待するからにちがいない。」。これはどれだけ時代が変わってもなくなることのない「新奇なるもの」への憧れという人の本能なんじゃないでしょうか。16世紀~17世紀、まだほとんどの人が異文化圏を知らない西欧で、名前も知らないような異民族文化をなんとか紹介しようとした図像の数々。特徴をしっかり伝えようという思いや異文化へのとまどいなどに思いを馳せながら見ていると本当に飽きません。当時の西欧人の<新たな啓示>への欲求を強く感じることでしょう。これらの出典元は300年前の旅行(冒険?)ガイドブックのようなものだったのかもしれませんね。
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    投稿日:2010年01月29日