書籍の詳細

冒険家・探検家と呼ばれグレートジャーニーが代名詞とも云える関野吉晴の「アンデス・インカの末裔」がebookに登場した。南米アンデス高地(ケロ)に暮らす人々の生活文化とは?文化を育んだ風土とは?医師であり、探検家である関野吉晴だからこその出会いの数々。これはその貴重な記録写真集である。6月上旬、アンデス山中に3万人余の巡礼者たちが集まる、コイユリーテ「星と雪」の巡礼祭り。そして年に何度も移動するケロの住人たちの暮らしを追う。自らの腕力と脚力を頼りの過酷なグレートジャーニーの途上に出会う人々へのカメラアイが暖かい。

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The Great Journey―アンデスインカの末裔―のレビュー一覧

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  • サッカーワールドカップ南アフリカ大会では海抜1000メートル、2000メートルの「高地」が話題となりましたが、アンデス・インカの末裔は4200メートル前後の山中で暮らしています。南米最南端から人類最古の足跡の化石が発見された中央アフリカまで5万キロを踏破した冒険家・関野吉晴のグレートジャーニーから生まれた本書は、6月年に一度の祭礼に南米アンデス山中の村々から集まった人々を追い、彼らの暮らしを記録した写真集です。富士山よりも高く、酸素の薄いアンデス山中に生きるインカの末裔たちの生活環境は、私たちには信じられないほどに厳しい。しかし、大人も子どもたちも、その目は澄んで輝いています。5000メートルの氷河の上に立てた十字架に祈りをささげる巡礼者のなかには感極まって涙するものが少なくないという。もうすぐ三歳になる女の子、ファナーチャはまだ母乳を飲んでいるけれど、もう仕事を与えられています。彼女の仕事は子豚の世話だ。70ページに掲載されている、7匹の子豚を世話している彼女の写真がじつにいい。少女がおんぶしていた赤ちゃんが肺炎で亡くなり、布で包まれて埋められようとしているシーンは、彼らがすぐそこにある死と隣り合わせに生きているという現実をはっきりと示しています(74ページ&76ページ)。感傷に流されない、関野吉晴の視線は視えない世界をも見通そうとしているかのようです。収録された100枚の写真からインカの末裔が暮らすアンデス山中の暮らしに思いをはせてみてください。(2010/07/30)
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    投稿日:2010年07月30日