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証券会社の辣腕営業マン・伊地岡と電機メーカーの窓際族・野呂は高校の同級生。伊地岡は痩せ型長身、人一倍せっかちで努力家な男。対して野呂は小太りで、何ごとも気にしないのんびり屋。正反対なのに気の合う二人が、学歴・経験・年齢ともに不問の、シビアなセールスマンに転職。それぞれ対照的な<オレ流>で、ベッドの訪問販売合戦を繰り広げる!非情なビジネスの世界で生き残るために必要なものは何か?経済小説の巨星がユーモラスに描く、愛すべき男たちの物語。

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学・経・年・不問のレビュー一覧

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  • 気骨ある男をテーマとすることの多い城山三郎作品としてはけっこう異質な小説です。昭和40年代のサラリーマン生活が温かな眼差しで描かれています。主人公は転職によってベッド会社でともにセールスマンとして働くことになった高校の同級生二人。何事にも積極的でいけいけの伊地岡と無理をせずにマイペースの野呂。対照的な性格の二人は、それぞれの持ち味を生かしながら、ベッドの売り込みに精を出す日々を送る。そんな二人をサラリーマンの典型として応援しているようなストーリー展開で、肩の力を抜いて楽しめる佳作です。城山三郎は、夫の故郷である青森に老父を訪ねた野呂の妻にこんなことを言わせています。老父は裸電球の灯る八甲田山麓の家でひとり悠々と暮らしをたてている。「学歴も経験も年齢も関係ない。ここには、ただの人生が、人生そのものが在るのね」人生にとって何が大切なのか。城山三郎の確かな生き方がここに表れています。(2010/3/5)
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    投稿日:2010年03月05日