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1千万円で甲子園を買え!『ドラゴン桜』の作者が描く、完璧に新しい高校野球ストーリー!――創立100年目での甲子園初出場を目指し地区大会決勝に挑む、埼玉の名門・県立樫野(かしの)高校。3年生の不動のエース・中村(なかむら)に圧し掛かる、とてつもなく大きな重圧。2年生のショート・七嶋(ななしま)は、中村に、かける言葉がない。涙も涸れる甲子園ロードが、今スタートする!

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砂の栄冠のレビュー一覧

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  • 今年も夏の甲子園が終わりましたね。毎年試合以外の諸々も話題になりますが、今年も“おにぎりマネ”や“超スローボール”などがネットを賑わせていました。本作は、高校2年の主人公・七嶋がひょんなことから1000万円を託され、それを自らの意思で「甲子園に出る」という目的のために使用しながら強くなっていくというかなり異色のストーリー。それこそ現実にこんなチームがあったらネットで侃侃諤々の議論が巻き起こりそうです。さらに本作が他の作品と異なるのは、「監督が敵(みたいなもの)」という点。七嶋がアレコレ考えて何とかチームを勝たせようとするのに対し、ガーソこと曽我部監督は何もしません。何かするときは七嶋の、チームの邪魔をするときです。七嶋はガーソのことなど無視したいもののそこは監督、さすがに無視はできません。チャンスで4番・七嶋、ガーソの指示は…バント。七嶋は従うしかないのですが、素人のこっちからしても「無能監督!」と罵りたくなります。しかしそんなガーソですが弊社のM女史は「カワイイ」と言っているので人によってはハマるかもしれません。本作に出てくる強豪校はすべて現実のチームを模したもの、さらにはそれら強豪チームの監督もご本人を模しているので、高校野球ファンはニヤリとするところも多いのではないでしょうか。
    • 参考になった 3
    投稿日:2014年08月26日
  • 野球ファンにとって「栄冠」といって思い出すのは、まず「栄冠は君に輝く」(作詞: 加賀大介 作曲: 古関裕而)のあの名曲ですね。高校球児が甲子園を目指す姿を描いた『砂の栄冠』(三田紀房)は、従来からの作品にありがちな「根性」や「努力」で勝利をもぎとる図式のストーリーとは大きく異なります。埼玉県の樫野高校野球部を舞台に、エースで4番の主人公・七嶋裕之があの手この手で甲子園を目指すわけですが、その手段に読み応えがあるのです。元々は図抜けた野球センスを持つ七嶋は、本来の素質を開花させながらいろんな手段でチームを引っ張るのですが、その手段の元となるのが1、000万円という大金です。「さわやかな汗」が売り物の高校野球にあって、大金を所持した七嶋がとる行動とは!? ここまで書くと荒唐無稽に思われがちですが、まったくそうではないのです。父母会やOB会と学校、生徒たちの構図や「高校野球は興行」として描くリアリティが素晴らしいのです。とりわけ、七嶋がある人物から伝授された甲子園で勝つための鉄則ともいうべき理論の数々は、三田の代表作『ドラゴン桜』を彷彿させるものがあります。ワクワクさせられる展開と甲子園必勝セオリーに目が離せません。続巻を待望するばかりです。(2013/3/1)
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    投稿日:2013年03月01日