書籍の詳細

梅田セナは、大阪の下町、根古田東に住む元ヤンキーの女の子。運転技術を見込まれて、小さなタクシー会社にスカウトされ、お父ちゃんに負けじとタクシードライバーになったセナ。大阪のコテコテの客たちを相手に、セナはタクシーをころがし、今日も行くのだった──。セナがタクシードライバーになるまでを描いた幻の5話を初収録!

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セナのまわり道のレビュー一覧

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  • 『モリのアサガオ』『サマヨイザクラ』等社会派的作品で知られる郷田マモラですが、この『セナのまわり道』は女性タクシードライバーが主人公で、市井の人々の悲喜こもごもを描いた作品です。「セナ」が早世した天才F1ドライバーのアイルトン・セナが由来かどうかはわかりませんが、元暴走族上がりの彼女は、運転と大阪の道にはひと一倍の自信があります。ワケあってタクシードライバーになったセナですが、当初からこの職業が好きだったワケではありません。でも、開けっ広げでクヨクヨしない性格がドライバーに向いているらしく、その醍醐味らしきものを感じ取っていくようです。それは、短時間ながら乗客と接することで、いろんな人生劇場を垣間見てしまう瞬間のようです。時間に焦りながら中学受験に向かう少年がいれば、取引先にお詫び行脚に向かう町の経営者がいます。横柄な酔っ払いがシートにふんぞりかえることがあれば、セナの自尊心を傷つけないように気を遣う優しいオジさんが乗ることもあります。まさに、一期一会。「みんな がんばりや」「負けたら あかんでえ」…乗客いやいや読者にセナがいちばん伝えたい言葉が、これなのかもしれません。(2011/8/23)
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    投稿日:2011年08月23日