山田風太郎

講談社/文芸

900円 (税別)

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奇想ミステリ集の内容

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忍法帖シリーズで知られる山田風太郎が昭和24年から昭和30年代半ばにかけて書いた初期ミステリーの短編を集めた一冊です。「奇想」というタイトルを裏切ることのない、虚をつく設定に意外な結末――よく計算された物語をつくる芸が楽しめるようになっています。たとえば「露出狂奇譚」。白昼の銀座一丁目から4丁目に向かって男が自転車を押しながら歩いていく。男のズボンの間から突出したものに通行人たちが気づき始め、警官がかけつける。「君、何をしているんだ」「歩いています」「そんなことはわかっとる。ここはどこか知ってるかね?」「銀座です」「銀座って、それを知っていて君――君のズボンのあいだからのぞいているものは何かね?」「盗んできたものではありません、僕のものですから、どうぞかまわないで下さい」・・・・・・なんとか本庁に連れて行こうとする警官を煙に巻く平凡で真面目な容貌、蒼白な顔をした男。せっぱ詰まった感じの男は股間の露出をめぐる奇想天外な二の矢、三の矢を放ちながらずんずん歩いていく。慌て気味に追う警官と群衆。気がつけば目的の地、八丁目。とうとう男は一丁目から八丁目まで歩きとうしてしまいますが、そこで何が起きるのか、何が目的だったのか。顛末は本でご覧ください。(2010/07/16)
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