著:藤沢武夫

文藝春秋

463円 (税別)

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 世界最大の自動車メーカーGMが経営破綻し、国家管理下に置かれるという事態は「自動車の世紀」といわれた20世紀には考えられないことでした。
 この構造大変化の一翼を担った日本の自動車メーカーのひとつにホンダがあります。第2次世界大戦後に本田宗一郎によって起こされ、オートバイから始めて4輪車へと翼を拡げ世界的な自動車メーカーに成長するわけですが、この本の著者は「技術の本田宗一郎」に対して「経営の藤沢武夫」といわれた盟友です。
 藤沢がオートバイを商材としてアメリカに進出するときの話が「八、海のむこうへ」で紹介されています。藤沢はアジアでもなく、ヨーロッパでもなく、アメリカこそが主戦場だとの信念のもとに、しかも商社などを通じての輸出ではなく、あくまでも自前の販売網を構築するという姿勢を貫く。昭和34年(1959年)のことです。15万ドルを投じてロサンゼルスの店を買い、日本人3人を含む10人ほどで仕事を始めたのがアメリカ・ホンダのスタートだった。1ドル=360円の時代ですから、5400万円。当時のホンダにとってけっして簡単な投資ではなかったのではないでしょうか。
 それからちょうど半世紀、50年たってGMが破綻・・・・・・この激動の時代を矜持をもって生き抜いた藤沢武夫の足跡、思考。先行き不透明ないまだからこそ、読んでもらいたい一冊です。(2009/6/19)
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