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【期間】2017年4月21日(金)〜2017年5月11日(木)

自著を語る【9】 菅野完 『日本会議の研究』

【PROFILE】
菅野完(すがの・たもつ)
著述家。1974年奈良県生まれ。一般企業のサラリーマンとして勤務するかたわら執筆活動を開始。退職後の2015年から主に政治分野の記事を雑誌やオンラインメディアに提供する活動を本格化させる。同年2月から扶桑社系Webメディア「ハーバービジネスオンライン」(http://hbol.jp)でスタートした連載「草の根保守の蠢動」が大きな話題を呼び、『日本会議の研究』刊行の元となった。著書に『保守の本分』(単著・noiehoie名義・扶桑社)『踊ってはいけない国で、踊り続けるために』(共著・河出書房新社)『日本会議をめぐる四つの対話』(ケイアンドケイプレス)など。『週刊SPA!』で「なんでこんなにアホなのか?」を連載中。
日本会議の研究
日本会議の研究
安倍政権における閣僚のほとんどが所属している「日本会議」。「日本会議」は誰のために何をなそうとしているのか? 日本改憲勢力の真実の姿とは?
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安倍晋三と日本会議、
そして森友学園・籠池泰典

 インタビューが行われた2017年3月17日、著述家・菅野完氏は、日本中のメディアが注目する“時の人”になっていた。
 始まりは3月10日。学校法人「森友学園」の籠池泰典理事長(当時)が大阪府に対し、同府豊中市で4月開校を目指していた小学校の設置認可申請を自ら取り下げを申し出た日だった。午後5時30分から始まった大荒れの記者会見のあと、菅野氏は12日に籠池氏の長男・佳茂氏の仲立ちで籠池氏の独占インタビューに成功。そして5日後の15日には、外国特派員協会の記者会見をキャンセルした籠池氏が多くのメディアを引き連れて東京・南麻布の菅野氏の自宅マンションを突然訪れ、玄関先で菅野氏が即席の記者会見を行わざるをえない状況になった。籠池氏の代弁者扱いである。
「何でもっと塚本幼稚園の実態について書いてくれへんかったん?
 あんた、知ってたやろ?」
【『日本会議の研究』第五章「一群の人々」より】

〈さらにもう一つ、写真を見ていただこう。
 今度の写真は政治家ではない。整列した幼稚園児たちだ。この写真は、大阪護国神社で開催された「同期の桜を歌う会」に「塚本幼稚園」の園児たちが参加した様子をとらえた動画をキャプチャしたもの。
 この塚本幼稚園、一部のメディアでも取り上げられたこともあるように、「愛国教育」で有名だ。少々見にくいが、動画に添えられたキャプションをご覧いただきたい。「教育勅語」とある。この写真は、幼稚園児たちが「教育勅語」を唱和するシーンをキャプチャしたもの。この後、「教育勅語」に続き、戦時歌謡の「日の丸行進曲」や「愛国行進曲」などを歌唱していく。これも、「幼稚園児に愛国行進曲を歌わせるなんて!」と眉をひそめさせるためにご紹介したのではない。
 あくまでも目的は、「第3のライン」の存在を立証することにある。
 この2つの写真、一見何ら関係のないように見える。しかし、「『生命の實相』を掲げて講演する講演する稲田朋美」と「愛国行進曲を唱和する塚本幼稚園」の間には、極めて太い関係性があるのだ。〉
〈残るは、「愛国幼稚園」塚本幼稚園と「生長の家原理主義運動」のつながりだ。
 その鍵も『谷口雅春先生を学ぶ』の合本第1集にあった。この合本は、『谷口雅春先生を学ぶ』誌の創刊号から始まり、第12号までが収録されている。(中略)その第5号の告知欄に「第一回『わが師谷口雅春を語る』」というイベントの案内が掲載されている(左の写真)。
 講師は仙頭泰。創刊号に収録された、たった2つの論説のうち一つを書いた人物で元生長の家ハワイ教化部長だった人物だ。この人物の講話を聞くのがこのイベントの要旨である。注目すべきはイベントの場所だ。「塚本幼稚園」とある。そう、まさに、あの、「愛国幼稚園」が会場なのだ。いかに私立幼稚園とはいえ、幼稚園が外部団体に場所を貸し出すとはなかなか考えにくい。
 さらに連絡先に「籠池」という名前が見える。イベントの主催者なのだろう、連絡先の電話番号を掲載している。この籠池なる人物は、塚本幼稚園のWebサイト内の「園長の部屋」というコーナーで執筆をしている人物と同姓なのだ。(籠池 2013)
 園児に戦時歌謡を歌わせる塚本幼稚園、そして籠池姓の人物が「生長の家原理主義運動」と強く関わりがあるといってもいいだろう。
「安倍後継の最有力候補」稲田朋美や「官邸側のイデオローグ」百地章、そして園児に戦時歌謡を歌わせる「塚本幼稚園」をつなぐ「生長の家原理主義運動」という一本の線が浮かび上がってきた。〉
〈「一群の人々」の運動は結果として、「軍歌を歌う幼稚園」や「路上で猖獗を極めるヘイトデモ」に結びついた。そして今、「一群の人々」の運動は、そうした影響力を行使しつつ、彼らの悲願「改憲」に王手をかけている。〉
――菅野さんは2016年5月に出版した『日本会議の研究』の中で、すでに森友学園の塚本幼稚園と籠池氏について触れています。
菅野 日本会議の取材を進める中で塚本幼稚園や籠池夫妻に関しても調べ、あの幼稚園にまつわる園児虐待疑惑や、あの夫妻の寄行癖については若干の情報を得ていました。しかし当時、私は「今のテーマに直接の関係はない」と考え、虐待の被害を訴える保護者の声や籠池夫妻の奇行で損害を被った人々の声を無視しました。
 大阪で取材をしていると、しばしば「菅野さんの本、読んだで。塚本幼稚園が出てくるからな。でも、何でもっと塚本幼稚園の実態について書いてくれへんかったん? あんた、知ってたやろ? 知ってたのに、書かへんかったやろ?」と言われました。たしかに私は2年前から、そこに被害実態があることを知りながら、あと一歩踏み込めばその確たる証拠を掴める場所にいながら、それに対して何もしませんでした。本を読んだ人たちからの叱責には、こうべを垂れるしかありません。
 私は贖罪のため、その後も大阪の街を歩き回って森友学園問題の取材を続けていました。ところが、3月12日の籠池さん独占インタビュー以降、状況は一変しました。私は窮地に立った籠池氏の相談相手になったんです。
 3月15日に籠池さんが私の自宅にやってきた時は、私自身もびっくりしました。あの日、私は籠池さんと豊中で会う予定になっていたので、大阪府庁で別の取材をしていたんです。ところが、籠池さんから「いま東京にいる」と電話が入った。嘘だと思ってテレビをつけると、たしかに籠池さんは東京で大勢のメディアに追いかけられていた。それで押っ取り刀で東京に戻ったというのが顛末です。
 取材中も、菅野氏の携帯電話にはひっきりなしに国会議員やテレビ局などから電話が入り、インタビューはたびたび中断した。そして何本目かの電話を終えた菅野氏の指示で事務所のスタッフがタクシーで永田町の議員会館へ向かった。
クリントン政権・ブレア政権と安倍政権の意外な共通項
――そもそも、菅野さんが「日本会議」に注目したきっかけは何だったんでしょうか?
菅野 「在特会(在日特権を許さない市民の会)」のデモを見たことです。2009年のことだったと思います。当時、私はまだ物書きではなくサラリーマンでしたが、在特会を見て「こいつらはダメだ」と思い、ストリート上で声を上げていました。ただ、デモの現場に行っても私ら反対側は人数が少なくて目立たず、気づかれないので、相手側の参加者のふりをして彼らが配っているビラをもらったり、彼らの話を聞いたりしていたんです。すると、デモには老若男女さまざまな人が参加しているし、開催地によって参加する人は全く違うのに、みんな同じことを言うんですよ。それを「不思議だな」と思ったのが、最初の入り口です。
 で、彼らが読んでいる紙の媒体、電波の媒体、ネットの媒体を調べてみたら、そこで書いたり、発言したりしているメンツは、いつもほぼ同じでした。高橋史朗、松浦良右(朝堂院大覚)、田母神俊雄、中西輝政といった顔ぶれが繰り返し繰り返し登場していて、それらの媒体が大学のサークルの機関紙のようになっているということに気づきました。これって学生サークルのノリだな、と思ったんです。そこからさらに常連の言論人たちについて調べた結果、「日本会議」という組織に彼らの共通点があるとわかりました。
 また、当時は民主党政権で、保守陣営の勢力から民主党に対する執拗な攻撃が行われていました。それが僕にはファナティック(狂信的)に見えたので、そういう変な発言をしている政治家を調べていくと、そいつらはみんな「日本会議議員懇談会」に所属している。これはいったい何なんだ、日本会議というファナティックな極右思想を抱く秘密結社のような巨大組織があって、その傘下に自民党やおおさか維新の会(現・日本維新の会)の極右議員、『産経新聞』『正論』などの極右メディアが連なっているのではないか、と思いました。それが2010年から11年にかけてのことです。
――そして、2012年12月に第二次安倍政権が誕生しました。
菅野 日本会議は安倍首相の再登板に熱狂しました。2006年に生まれた第一次安倍政権は、戦後民主主義の基盤となった教育基本法を改正して教育の目標に「我が国と郷土を愛する態度を養う」と愛国心をうたうなど、日本会議から見ると一定の成果を収めました。その成果を真っ先に具現化したのが森友学園です。籠池さんは教育基本法改正を「小学校建設の追い風」と捉えたからこそ、あのタイミングで走り出したんです。
 ところが2007年9月、安倍首相が体調問題などで突然辞任したため、日本会議の人々の中では志半ばで頓挫した計画がたくさんあったわけです。それはもう諦めざるをえないのかな、と彼らは思っていた。しかし、第二次安倍政権が誕生したことで、「夢よ、もう一度」が可能になった、と彼らは無邪気に大はしゃぎしたんですよ。それを見て私は「こいつら子供だな」と思ったんです。で、そうなると、日本会議は学生サークルのノリだなと思った私の当初の認識は正しかったんじゃないかと気づき、その仮説に基づいて日本会議のことを真剣に調べ始めたわけです。
――その結果、かつての「生長の家」の民族派学生運動が日本会議の淵源だということを突き止めました。
菅野 日本の論壇は、「1968年の反乱」を、「アメリカ、イギリス、フランスなどで起きた『1968年の反乱』と呼ばれる左翼学生運動は、たしかに日本でも起こった。そして、各国と同じように官憲の弾圧によって失敗した。しかし当時の欧米の左翼学生たちは3歩前進・2歩後退を繰り返しながら20〜30年後にリベラルな政治勢力となり、それがアメリカのクリントン政権やイギリスのブレア政権を支えた。その一方で、日本の左翼学生運動は、ほぼ死滅した」と総括しがちです。
 しかし、日本会議が歩んできた道を見ると、日本も欧米と同じだと思うんです。たしかに日本の左翼学生運動は今やほぼ死滅しましたが、それに反抗した右翼学生運動は欧米の左翼学生運動と同様に3歩前進・2歩後退を繰り返しながら保守的な政治勢力になり、安倍政権を支えている。つまり、左右は逆だけど、1990年代から2000年代初めにかけて欧米諸国で起こった「1968年の反乱」時代の学生たちが大人になって天下を取るという構図は、現在の日本でも起こっている。「生長の家」の民族派学生運動の活動家たちは、世の中から白眼視されてもめげずに市民運動を地道に続けて“草の根保守主義”として生き残り、今や政権に対して大きな影響力を持つようになったわけです。
日本会議は「日本のおっさん」の集合体だった
――いくら保守主義、右翼といっても、園児に「教育勅語」を暗唱させたり、戦時歌謡を歌わせたりしていた塚本幼稚園の「愛国教育」は不気味です。
菅野 よく左翼の人たちは教育勅語を暗唱させるのは「戦前回帰」だと言いますが、私はそうは思っていません。右翼の人たちが教育勅語を好きなのは、DV(家庭内暴力)とモラルハラスメント(言葉や態度などによって相手を傷つける精神的暴力)を肯定しているからです。教育勅語の「朕」を「自分」に置き換えると、DV夫が理想とする家庭像になるんですよ。そう考えれば、今の日本の右傾化の本質が理解できると思います。
 塚本幼稚園は園児たちが「安倍首相ガンバレ!」と声をそろえている映像が有名になって右翼学校と言われていますが、もし本当に右翼学校だったら「天皇陛下バンザイ!」と言わせているはずです。「安倍首相ガンバレ!」は、「サヨク」たちが安保法制反対などと言っていたことに対し、籠池さんが自分はそうじゃないと宣言していたにすぎないんですよ。
 そもそも日本会議の人たちが目くじらを立てて反対しているのは夫婦別姓、児童の権利、従軍慰安婦、永住外国人の地方参政権といった問題です。これを平たい言葉に直すと、「女子供とアカは黙っていろ」ということです。まさに“日本のおっさん”の発想ですよね。80年代までは進歩的文化人と言われる人たちの言論活動が活発で社会もリベラルな気風があったから、そういうおっさんぽさは恥ずかしいことだと思わせる共生の力が働いていましたが、90年代以降はそれが弱まって剥き出しのおっさんが世の中に増えた。その剥き出しのおっさんたちが日本会議に集まっている。
 そして籠池さんは、良くも悪くも日本のおっさんの代表的な存在です。なにしろ、私が初めて塚本幼稚園で籠池さんの記者会見に出席した時、長男は椅子に座っていましたが、次女や幼稚園の女性教諭は2時間近く正座したままでしたから。それを良しとする人なんですよ。
 60代・70代の学生運動経験者には、急に愛国に目覚め、右翼転向して日本会議の会員になる人が多いんですが、それは思想ではなくて、自分に備わったおっさんぽさに依拠してしまうと、安楽な居住環境である日本会議というものが目に入ってくるからです。また、地方では30代でJC(青年会議所)の壁、40代でライオンズクラブの壁、50代でロータリークラブの壁を越えられなかった人たちが、続々と日本会議に入ってきています。東京や大阪には出ていけず、地元でも能力や素行などに問題があって大きな顔ができないというセグメントが日本会議の会員になって愛国運動にのめり込んでいる。
 私が知っている事例では、そういう人たちは例外なく、一歩間違えばDV加害者やモラハラ常習者になりかねないという傾向があるようです。どうしてか? 彼らをよく見ていくと、「家父長制」(父長権を持つ男子が家族員を統率・支配する家族形態)に強い憧れを抱いていることがわかります。だから彼らは、日本国憲法第24条「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない」「配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない」にこだわるんです。要するに、彼らに共通するのは天皇観や国家観ではなく、女性観なんですよ。安倍首相をはじめとする日本会議議員懇談会の所属議員も籠池さんも、根っこはみんな同じだと思います。
安倍メルマガ判決と『日本会議の研究』出版差し止め訴訟
――『日本会議の研究』は、「生長の家」元幹部の安東巌氏から販売差し止めを求められ、東京地裁が1月、安東氏に関する記述の一部が「真実ではない可能性が高い」として、その部分を削除しない限り販売しないよう出版元の扶桑社に命じる仮処分を決定したため、菅野さんは指摘された1行分を、あえて黒く塗りつぶして出版を継続しました。なぜですか?
菅野 負けたくなかったからです。言論活動は不当な圧力に負けるわけにはいきませんから。
 販売差し止めを命じた東京地裁の仮処分決定に対し、扶桑社が保全異議を申し立てた審理で、東京地裁は3月31日、仮処分を取り消す決定を出した。
 異議審の決定は「出版物の差し止めは、真実ではないことなどが明白の場合に例外的に許される」と指摘し、問題とされた部分について「真実ではないことが明白であると認めるのは困難」とした。
菅野 販売差し止めの仮処分が取り消されたとはいえ、「真実でないことが明白であると認めるのは困難」な1行を理由に販売差し止めを決定した裁判官がいたのは事実です。しかし、その一方で、東京電力福島第一原発事故への対応を批判した安倍首相のメールマガジンで嘘を書かれ名誉を傷つけられたとして菅直人元首相が損害賠償などを求めた訴訟では、一審二審とも安倍首相のメルマガに嘘があることを認めています。にもかかわらず、最高裁は2月、「間違った判断に対する意見の表明であるにすぎない」として、菅元首相の請求を棄却しました。安倍首相の嘘の記述は許され、私の「真実ではないことが明白であると認めるのは困難」な記述は一度は許されなかった。この矛盾した司法判断は、不思議と言うしかありません。裁判官までもが強い者におもねり、弱い者を切り捨てている。嫌な感じですよね。
――今回の森友学園問題については、どのように見ていますか?
菅野 森友学園問題は3つあると思います。塚本幼稚園の幼児虐待問題、瑞穂の国記念小学院をめぐる国有地格安払い下げや大阪府私学審議会の異例認可などの問題、国会虚偽答弁の問題です。これを分けて考えないと、わけがわからなくなってしまう。
 塚本幼稚園の幼児虐待問題の当事者は籠池さんです。しかし、瑞穂の国記念小学院をめぐる問題の当事者は籠池さんではなく、迫田英典国税庁長官(前財務省理財局長)と松井一郎大阪府知事です。そして国会虚偽答弁は、安倍首相や稲田朋美防衛相ら政治家の問題です。また、園児虐待問題は保護者たちが事あるごとに告発し、改善指導するよう求めていたのに、大阪府はそれをもみ消してきました。その責任は松井知事にあります。3つの問題の中で2回名前が出てくるのは松井知事だけ。彼の責任は非常に重いと思います。
 ここで永田町の議員会館に行ったスタッフが戻ってきた。持ち帰ってきたのは、菅野氏が発掘した森友学園問題解明に関わる実に興味深い資料類だった。
菅野 「安倍晋三からです」として安倍昭恵夫人からの100万円の寄付があったことを籠池さんが明らかにするやいなや、国会の証人喚問が決まりました。それまでは、参考人招致さえ頑なに拒んでいたにもかかわらず、方針を180度転換して偽証告発もあり得る証人喚問です。安倍政権は渡していないことを証明するのは難しい、悪魔の証明だとして、籠池さん本人に全部かぶせようとしている。だから急いで記事を書くために、証拠となる資料、ブツを回収してきたというわけです。
 この日午後以降、依頼人欄の「安倍晋三」の名前が修正液で消された100万円の郵便局振込用紙(振替払込請求書兼受領証)が、ニュースとして新聞・テレビによって大きく取りあげられ、大きな波紋を呼ぶことになった。
 しかし一方の当事者である安倍昭恵夫人は、自らのSNSに籠池証言を否定する投稿をしただけで、沈黙を続けている。そして安倍官邸、自民党も昭恵夫人の国会証言拒否の姿勢を貫いている。
――「籠池後」の安倍政権はどうなると思いますか。
菅野 ボロボロになると思いますね。今回の籠池騒動は、いかに保守が醜いかということを明らかにしたので、これから保守の求心力は低下していくでしょう。
 インタビューから6日たった3月23日に籠池氏に対する証人喚問が衆参両院の予算委員会で行われた。籠池氏は安倍昭恵夫人付きの秘書官(経済産業省から内閣官房総務官室に出向している官僚)から2015年に受け取ったファクスの内容を公表。さらに、昭恵夫人と籠池夫人が交わした大量の携帯メールの文面も公表され、事態はいっそう混迷している。
 安倍首相は森友学園への国有地格安払い下げについて「私や妻は一切関わっていない。もし関わっていたら間違いなく、首相も国会議員も辞任する」と国会の場で言明し、昭恵夫人も森友学園への100万円寄付を否定した。安倍政権はなりふりかまわず、総力を挙げて“籠池つぶし”を図っている。
 しかし、元をたどれば同根でありながら、いまや政権にとって最も危険な存在となった籠池氏を切り捨てることで、森友学園問題にふたをしてしまっていいのだろうか。真に解明されるべきは、財務省、大阪府がどう関わったのかであり、その背後に見え隠れする“草の根保守運動”――日本会議と安倍政権をつなぐ環の実態解明こそが急務だろう。
■インタビュー・構成 中村嘉孝 

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